『宝物』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
IoTの世界などと言われて久しい、
僕らはモノに囲まれて生きている。
最新のとても便利になる高価なモノもあれば、
ゴミのように見える思い出の詰まったモノもある。
ひとつずつ大事に使うヒトもいれば、
断捨離と称してひとまとめに捨てるヒトもいる。
それでも捨てられないモノ、
それを執着と呼ぶ。
いつか、その執着ごと捨てなければならない。
お題「宝物」
0.3mmのシャーペンを買いました߹ᯅ߹
今までずっっと0.5mmのを使っていて、
ルーズリーフやノートを書いてて
( 文字がはみ出る ) ってずっっっっっと思ってました
でも!ようやく!かえました
ちっちゃなことでしたが、私にとってはすごく嬉しいことでした ( 自分でもよく分からない )
もっと読みたい押して下さりありがとうございます♡.*・゚
#宝物
「レポート3枚なんて無理だよ…」
大学で自分の宝物について書く課題が出た。
何で大学生にもなって宝物なんて…。
宝物についてかぁ、小学生以来だ。
あの頃は何て書いたかな?
「あ、あった…」
引き出しを漁ると少し破れた原稿用紙が出てきた。
「何、なに?くまのぬいぐるみ?」
何でそんなの宝物だったのかな…?
「、、、っ」
読み進める内に涙が止まらなくなった。
私、何でこんな大事な事忘れていたんだろう。
くまのぬいぐるみは今も取ってあるのに。
何でこんな事忘れていたんだろう…。
幼稚園で離れ離れになった、
あの子からのプレゼントだった。
「お母さん、このぬいぐるみってあの子から
もらった物だよね、、、?」
「そうよ…。思い出したのね。
あなた、作文書いた後に事故に遭って
幼稚園の時の記憶がなくなってしまったのよ」
「え、知らなかった…」
「ごめんね…。1回だけ話した事あったけれど、
思い出さなかったのよ」
「そっか…。いいよ、今思い出せたし…。
課題も終わりそう…!」
「そう、良かったわ」
-私の宝物はくまのぬいぐるみと大切な思い出です-
あの頃と同じ物を、
あの頃とは少し違った思い出を振り返りながら
私はレポートを書き始めたのだった。
「少し痩せた?
…いや、やつれたのかな。
忙しいからってご飯適当にしちゃだめだよ?」
なんて言われたその日を境に頻繁に家に来てご飯を作ってくれるようになった。
すごくありがたい。
帰ったら美味しいご飯とあなたが待っていてくれる嬉しさ。
ずっと、死ぬまでずっと味わいたい、この宝物のような時間。
「…あのさ、ひとつお誘いなんだけど。
いっしょに暮らしてくれませんか?」
231120 宝物
ある平日のこと。
今日は先生達が会議をするということで、
生徒ははやめに帰ることに。
そんな中、結花と華野は、広い歩道を帰っていた。
「そういえば思ったんだけど、
華野の宝物ってなに〜?」
結花は聞くと、華野は
「えー...なんだろ。すぐには思いつかないなー」
と言う。
「私も、宝物何って聞かれたらすぐには思いつかない
けど、よく考えたら大事なことに気づくと思うよー」
結花が言うと、華野はクスッと笑ったあとに、
「男子なら、『ゲーム!』とか『休日!』とか
言いそうじゃない?笑」
と言った。
「たしかに笑
私ね、宝物ってこの自分が今、生きてることだと
思うの。自分が生まれてきたのは5億分の1らしいよ。
信じられないくらいの奇跡だよね。
そして、こんなに仲のいい私達が会ったのも
すっごい奇跡よね。」
結花は急に真面目になったように言う。
「ご、5億分の1 ?!
やばいねー!生まれてこないって最初から
分かってたら(男子とか)悲しくないけど
生まれてきたら嬉しいよね。」
華野も結花に続き、真面目になったように言う。
「こんな凄い奇跡が起こっているけれど、
誹謗中傷で自殺しちゃってる人がよくいるから、
ほんっと悲しい。でも私には自分が自殺をとめれる、
というそんな勇気、どこにもないよ。」
結花は少ししょんぼりして言うと、
「でも、自殺防止のためにたくさんの取り組みを
しているから、それで自分が生きているという
すっごい奇跡、そして命の凄さに気づいて
くれるといいな。」
華野は言うと、小さくため息をつく。
「てか、華野はなんか悩みとかない?
なんでも聞くよ。」
結花は心配そうに、優しそうに聞く。
「ないよ〜笑
結花もなんかあったら言ってね〜」
華野はニコッと言う。
結花は華野の顔をじーっと見つめ、
「本当〜?」
と言った。すると、華野は
「ないってば〜笑」
と笑って言った。
「冗談だよ〜じょーだん」
結花も笑った。
2人は手を繋いでスキップしながら
楽しそうに帰っていきました。
---------------------------------番外編------------------------------
今日は何となく「自殺」という感じに
なってしまったので笑
番外編を作らせていただきました。
この物語は結花と華野が登場しますが、
結花と華野はどんなことも相談ができる
仲に見えます。
自殺したいと思っている方がもし
読んで下さっているのなら、ここからは
特に読んで欲しいです。
いじめされていてもう自殺したいと思っていたら
相談出来る人に、信用できる人に相談することを
おすすめします。相談出来る人がいない場合、
ネット内で相談することも可能です。
1人で考えずに、人に頼っても悪いことなど
ありません。人関係はとても難しいですし、
私のクラスにも気が強すぎる陽キャがいます。
私は自分で色々開き直ってるいるので大丈夫です笑
私も昔、生きるのが辛い時期がありました。
そんな中、「頑張って生きて!」と
(言われたことはないですが)言われたらものすごく
イラつくと思います。相手は分からないのに、
知ったかぶりをしないで欲しいと思います。
例えば、失敗たくさんだとしても、大丈夫です。
失敗は成功のもと。その言葉を大切に、
ゆっくりと自分のペースで少しずつ、
生きてみれば、きっといつか大切なことに
気づくはずです。
---------------------------------------------------------------終
「宝物」
ここまで読んでくれた方、お疲れ様です。
入力するのにもだいたい1時間くらいかかりました。
〇にたい。と思っている方に少しでもこの言葉が
届いて欲しいです。
宝物
宝物ってさ人それぞれ違うと思う
だから、宝物って何が思いつくかって言われて
自分が宝物にしたいほど
大切にしたい物を宝物にしたらいいんじゃないかな
どんな宝物でもそれは君の大切な想い出が詰まった物だからさ
宝物ってなんだろう?って考えてる僕に君はいろんな宝物があるんだ。って君は嬉しそうに僕に話しかけてきてくれたよね…?君との思い出や初めてのことや一緒にお出かけした記念日も忘れないよ。だって全部大切な宝物だもん。
#宝物
【115,お題:宝物】
俺は昔から人と話すのが、極端に嫌いな人間だった
夫婦仲が悪く、喧嘩の絶えない家庭だったことが原因なのだろう
そのせいか、学校では浮きっぱなしで誰も俺に構わない、俺も変に馴れ合うつもりはない
...はずだった
「駿ーっ!なあ、聞いてくれよ!さっきさあ!」
「あーうるっせぇ!ほっとけよ」
コイツは、俺の悩みの種だった
俺を見つけるなり、駆け寄ってきて大音量で騒ぎだす男子生徒
結構トゲのある言い方をしたつもりだが、コイツのマシンガントークは全くとどまるところを知らない
「つーか、そういうことは他の奴に言えばいいだろ、俺よりも反応がいいはずだ」
「でも、オレお前に聞いてほしいんだよ!」
「......ッチ...」
こうも正直に言われてはなにも言い返せず、舌打ちをして読みかけの本に視線を戻した
こんなやり取りをもう何日も続けている、アイツが毎回話しかけてきて
クソうぜぇと思いながら、渋々相手をしたりしなかったり
だんだんそれがデフォルトになりつつあった、だからこのやり取りがずっと続くと
そう思ってしまったのも無理はないだろう
卒業式が間近に迫った三学期の最後の一週間、アイツは姿を現さなかった
連絡先を交換しようという誘いをを突っぱねたことを、この時ほど強く恨んだ事はない
そのまま卒業式の当日も、その後も
アイツが俺の前に現れることはなかった
突き放して、拒絶して、突っぱねて、それでも話し掛け続けてくれて
何度も何度も「遊びに行こう!」と誘ってくれた
大切なものは失くなってから気付く、それを今痛感している
ウザいと思ってたはずだった、全部裏があると、本心ではないと
なのに、何故かそれが今
1番の宝物
宝物
あなたは私の宝物だよ。
そんなこと、言われたことがない。
母は産まれたときから「産まれてこなければよかったのに」と言われて育った。
そんな母に『子を愛する』という概念は生まれなかった。
私にも『母を愛する』という概念は今のところない。
大切にするということがよく分からないのだ。
宝物。宝物。宝物。
執着するような歪んだ愛なら、いらない。
残念ながら鑑定に出しても
お金にもならなくて
残念ながら周りから見れば
あまり価値がなくて
目には見えない時間だったり
ありきたりな物だったり
世界でたった一つじゃない
私だけのものだったり。
それでも私の心を打って
今でも忘れられない事や物として
私を留めるもの
キラキラしたフィルターが
かかったすべてのことが
–宝物–
【宝物】
私の中には箱がある。私が持っているきらきらしたものを入れる箱。小さい頃から、きれいな蝶々や夕日、道端に咲いた花を入れていた箱。
でも、大きくなると、箱に入れたくないものも入れないといけなくなる。たくさん入れようとして、溢れてしまったから、きれいなものを捨てるしかなかった。入れたくないものを入れなくちゃ、怒られちゃうから、きれいなものを捨てるしかなかった。…捨てたくなかったけど。
箱に、きれいなものが少なくなると、世界が綺麗に見えなくなる。一枚ガラスを挟んだ先の景色を見ているように、全て他人事に感じてしまう。いつの間にか、楽しかったこと、好きだったこと、全部思い出せなくなっていて、無性にさみしくなった。
そんな思いを抱えながら、いつもの帰り道を歩いていたら、ふと、目に道端に咲いた花が目に入った。いつかの私が、箱に入れていたもの。時間が経っても、きらきらしたものは、きらきらして見えた。
私は変わっていなかった。私は忘れていなかった。それなら、まだ間に合うんじゃないか。もう一度拾い直しても。まだ間に合うんじゃないか。新しく探しても。箱が小さいなら入れ方を工夫すればいい。箱が足りないなら増やせばいい。その方法を私は学んだろう。大丈夫。まだ間に合う。自分を本当に見失ってしまう前に、また拾えばいい。
私の中には箱がある。私が持っているきらきらしたものを入れる箱。小さい頃から、きれいな蝶々や夕日、道端に咲いた花を入れていた箱。前は一つだったけど、今では二つになった。もうすぐ三つになる予定の、私の宝物を入れる箱。
君は僕にとって大切な人
髪も瞳も肌も匂いも
全てが愛おしい
全てが僕にとって大事なもの
最愛で最期の人
僕は、君を見るだけで胸が高まる
高まって鳴り止まない
僕の大好きな
最愛な人
いつまでも僕の隣で
笑っていてくれ
「"見て、見える?
あの輝いてる星、僕達のものにしようよ"」
そうやって始まった僕らの旅。忘れることもない、忘れるはずがない理由は強かった。
僕達から流れる雨も、キミは力に変えた。
_真っ暗闇でも歩き続ける。
何かを照らす太陽の代わりに僕達は唄った。
_太陽がなくても、キミとなら照らせる。
初めて会ったキミは"僕"を見つけてくれた。
ゴールはまだ遠いかもしれない。でもずっとこのままでいいと思うほどの場所にいる。魂が「此処がいい」と叫んだ。幸せの一言で言い表せないほど、幸せだ。
魂が何処にあるのかがはっきり分かった。
どんな最後が待っていようと絶対に離せない手を、心を繋いだ。
理由が光る時、理由を抱きしめる時。
キミがいることをキミに伝えたい。
さあ、願いを、希望を、夢を。
「キミに決めた!」
何処までも一緒に歩いていける。
あの理由が、キミが、僕が、僕達が、
_2023.11.20「宝物」
宝物
僕の宝物は甥っ子が書いてくれた僕の似顔絵だ。
生まれた時から見守っていた甥っ子がこんなに複雑な絵を描けるようになったのだともらった時に感動した。
僕が甥っ子を見る眼差しはとても優しいものだと言われたことがある。
僕も優しい眼差しを受けてきたから、ここまで大きくなれたのだと甥っ子を通して実感する。
それは、わたしの愛するもの。
それは、わたしの守るもの。
それは、やがて、わたしのもとを旅立つもの。
それは、ほんの僅かしか、その時を必要としないもの。
そのものは、わたしに多くを与えてしもの。
そのものは、わたしの心の温もり。
しろかねも、しろかねも、くがねも、たまも、なにせむに、
まされる宝、子にしかめやも。
山上 憶良
この歌ほど、わたしの宝物を表すものを、わたしは知らない。
小さい頃に集めた色とりどりのビー玉。
幼い私にとってそれはかけがえのない宝物だった。
小物入れに収められたビー玉たちは、私が成長するとともに押入れの奥深くへとしまい込まれ、やがて記憶から消えてしまっていたのだ。
「懐かしいなぁ」
10数年ぶりに見つけた小物入れ。
少し色褪せていたものの、中のビー玉たちは曇ること無くきらきらと輝いている。
「一番の宝物だから、お気に入りの小物入れにいれてたんだったなぁ…。ほんとに懐かしい…」
こんなに穏やかな気持ちになったのはいつ以来だろう。
モヤモヤとしていた気持ちが嘘のように晴れていくのがわかった。
宝物
「この 宝箱に 宝物を入れるんだ!」
そう言って君は 空の宝箱を
僕にくれた。
それから 僕は、宝物を宝箱に
入れて行った。
おもちゃの 飛行機
ホームラン記念の野球のボール
君と一緒に 撮った写真
いっぱいになった宝箱は、溢れんばかり
だった。
僕のこの宝物は、君と築いた物だった。
君と創り上げた物だった。
どの宝物もいつも隣には、君が居た。
君との思い出が 詰まった宝箱
それが 僕の宝物だった。
遠い地に行ってしまった君は、
どんな宝物を得ているのだろう?
誰とそれを築いているのだろう?
きっと 君の宝箱もいっぱいになっている
事だろう...
僕に たくさんの 宝物をくれた
君だから....
テーマ:宝物 #370
宝物をたくさん詰めた。
思い出をたくさん詰めた。
楽しいこと
辛いこと
嬉しいこと
悲しいこと
たくさんあった。
その日々を過ごしてきた宝物を
押し入れの奥にしまった。
いつか未来で私が見た時
どう思うかな。
思い出すのかな。
涙を流すのかな。
そんな想像をしながら私はその宝物たちに言った。
「またね」
4.宝物
君の笑顔を見るだけで幸せを感じる。
僕は君の笑顔を見ると辛いこともすべて忘れられる。
この瞬間を写真に収めたいが、無理だ…
1秒も君から目を離したくない。
誰にも見せたくない。僕だけの笑顔。
だけど会う度に君との喧嘩が多くなった。
ついには君と僕は別れてしまっていた。
君と別れてから笑えなくなっていた。
毎日が辛い…君の顔を見ようと写真フォルダを見た。だが、君の写真はぶれている写真しかなかった。
君の笑ってる顔が見れるのは記憶の中だけ…
いつか僕の記憶から君の笑った顔を
忘れてしまうだろう…
僕は虚しく、切なく泣いてしまった。情けない。
僕は今更ながら気が付いたんだ。
君の笑顔が僕の宝物だったんだ。
子どものころの夢は何だっただろうか。子どものころの宝物は何だっただろうか。
社会の荒波に揉まれ早12年、ふと、幼い頃のおれはこんなおれを夢見ていただろうかと思い、仕事を辞めた。親父は早くに死に、お袋は頭がおかしくなっちまって大学を卒業する頃には精神病院にぶち込まれた。ぶち込んだ。
おれ一人が辞めたところで誰の迷惑になるでもない。いや会社の迷惑にはなるかもしれんが20連勤を強いてくるようなクソ企業は迷惑をかけてナンボだろう。
と、言っても衝動的に辞めたものだから行く宛も無い。8年間で貯めた金はあるものの、働かなければ無くなるのは火を見るよりも明らかだ。
どうするか、と平日の昼間から公園のベンチにスーツで項垂れるおれはリストラされた人そのものだ。自分の意志で辞めたかどうかという差はあるが、そんなものを誇ったところで、だろう。
あることを思い出した。
今、唐突にだ。なんで思い出したのかは知らないしどうでもいい。けれど確かに思い出したことがある。
中学生の頃、まだ親父も生きていてお袋もイカれてなかったころ、近所の公園にタイムカプセルを埋めた。確か、二十年後の私へ、だったか。肝心の中身は覚えていないが、それだけは思い出した。
思い立ったが吉日、と言わんばかりにおれは立ち上がった。取り壊されたりしていなければ、あの公園は電車で1時間弱揺られる必要がある。手持ちの金も限られている。そんなくだらない事にかける時間も金もない。おれの冷静な部分はそう告げてくる。
だけど、おれの熱い部分はそうではないらしい。そんなことしったこっちゃねえと駅に走り出す。すれ違う人々にギョッとされるが、気にせず走る。息切れしながら電車に乗り、目的地に向かう。
公園の入口には立入禁止の文字と、三角コーンに、黄色と黒の縞々のよくある棒。思い出の公園は、取り壊しにはなってはいないもののとっくに使用禁止にはなっていたらしい。
少しばかりの罪悪感を感じながらコーンの奥へ進む。少しばかりの期待と、ワクワクと、そしてほんの少しの恐怖を持って進む。
――恐怖?
おれは、なにに恐怖しているんだ?その事に気付いたら、恐怖が次第に大きくなってきた。この先に進むことを辞めろ、と脳みそがガンガン警鐘を鳴らす。冷や汗が止まらない。おれは、なにかを知らない。なにかを思い出していない。なにかを忘れたままだ。
止まりたい、と思っているのに足は止まらない。バレないように、トイレの裏に埋めたんだ。掘り起こされたりしないように。この角を曲がれば、思い出していないナニカがある。怖い。だというのに、おれの足は止まらなかった。
角を曲がった。女の子が一人、こっちを向かずに立っていた。白いワンピースを着た、中学生くらいの女の子だ。
――おれは、彼女を知っている。
彼女は、おれに気付いたのかゆっくりと振り返る。
「ああ、やっぱり来たんだ」
――おれは、彼女を知っている。
顔立ちの整った、幼い少女だ。後ろ姿から推測できた通り、中学生くらいの、可愛らしい少女。
「久しぶりだね、工藤くん」
――おれは、彼女と一緒にタイムカプセルを埋めたんだ。
「な、んで」
口から漏れた言葉は音になっていただろうか。
神崎 静香。おれの中学の同級生は、何故か当時と変わらない姿で、おれの前に立っていた。
「工藤くん、キミ、ここに埋めた宝物は覚えているかい?」
――忘れた過去を、消し去った記憶を、あの夏の宝物を、覚えているかい?