『子供の頃は』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
《子供の頃は》
ふと、昔話がしたくなった。
部屋の整理をしていたら出て来た懐かしい絵本。
机の上に置いていたそれを見て目を輝かせた彼女に、聞かれてもいない幼い頃の話をしてしまった。
今は亡き優しい乳母に教わった色んな遊び、歌、ものの見方、考え方。
本当にあの人からは大事なものばかり貰った。
両親が亡くなり物心付いた頃には兄姉から咎められ責められてばかりいたけれど、あの人のおかげで僕は大事なものを見失わずに生きて来れた。
そんな暖かい思い出をまるで引き出しから取り出しやすくするかのように、僕はぽつりぽつりと明るい思い出だけを彼女に語った。
話が一段落したその時、彼女が僕を見て囁くように聞いた。
「…辛くはなかったのですか?」
その眼差しには、溢れる気遣いと少しの悲しみが乗せられて。
「…いえ。優しい乳母のおかげで苦労はあっても心豊かに生きて来られましたから。」
ほんの少し鼻の奥がツンとしたのを堪え、微笑んでそう答えれば、
「そう…ですか。」
と、まるで彼女の方が今にも泣き出しそうな笑顔で言った。
僕は確かめたかったのかもしれない。
心優しく強いあの人は、僕の心の中で喪われずにいると。
何故だろう。彼女ならきっと話を聞き、心を掬い上げてくれる。そんな気がした。
彼女は、闇に魅入られた者のはずなのに。
そういえば、どうして彼女は幼少期の僕が苦しんでいた事を知っている風なのか?
小学生の頃、中学生のことがすごく大人に見えていた。かっこよくて、背も高くて、頭も良くて、憧れだった。みんな、かっこよかった。
中学生になって気が付いた。私たちなんてまだまだ未熟で子供で幼稚じゃないかと。それに比べて高校生は、眩しい。みんながきらきらしてて、憧れだった。
高校生になって思う。小学生、中学生は、何よりもぴかぴかに光っていると。幼ささえも可愛い。高校生になってからではもう戻れない、あの素直な、透き通った心が美しいのだ。
きっと…それぞれの時代のあなたが、それぞれの美しさを持って放ってる。その美しさは誰かが見ている。そして、あなたを羨ましがってる。子供の頃は憧れてたあの大人びた雰囲気。けれど、今は幼い雰囲気が羨ましい。きっと、私たちは無い物ねだりをしながらでないと生きていけないのだろう。少なくとも私は、いつか自分が自分で満たされるようになるまで、満足して死ねないと思う。
“子供の頃は”
子供の頃は
大人になってから
ねるねるねるねのことを言い続けるとは
想像していなかっただろう
東堂君のお父さんが北米支社の駐在員としてお仕事をすることになって、東堂君は就学前まで家族でシアトルに住んでたんだ。
そこでの東堂君のシッターさんが白人の独身女性だったんだよ。
東堂君は子供の頃は、シッターさんのことを不美人だと思ってたの。
というのも、下から彼女を見上げると鼻の穴の形が日本人より長くてなんともビックリしちゃったんだ。
でも、高校生になって白人の美しく高い鼻の穴って長いって知ったんだって。
そしたら、あの頃のシッターさんも美人だったのかなって思っちゃうんだ。
でもそんなことよりシッターさんがめっちゃ優しかったことを懐かしく思い出すみたいだね。
「子供の頃は」
子供の頃は
無邪気で、素直で、そして無知だった。
思い出したくないこと、沢山あるけど。
当たり前なことを知らなくて、疑問に思って、考えて。
澄んだ世界を見てた。とっても、楽しかった。
じゃあ、今見ている世界は醜いのか?
綺麗じゃないかもしれない。
それでも、今だって楽しんでるはずで。
ほら、あの頃よりも高いところに手が届くでしょ。
冒険しよう。楽しもう。この醜い世界を。
【子供の頃は】
発した言葉は打ち消され
差し伸べた手を払いのけられ
ヤクソクは反故にされ
目に映るものに怯えて
ヒトの表情の移り変わりに敏感になって
暗く汚い言葉の意味だけが鮮明に頭にたたきつけられる
そんな環境で「好きなもの」を「将来」を答えられるわけがないのに
”周り”と同じじゃないとまたあんな目で見られるから
”ウソ”がどんどん上手になる
”ウソ”を張り付けた自分はどんな風に見えているんだろう
自分の心臓の音を聞いて気色悪いと思う子供はいるのだろうか
きっと僕がかわいらしく子供でいられなかったのが悪いんだ
いつしかヒトに与えられる痛みが生きている証に変わり
同時に瞳の奥もただ濁っていく
ハッピーエンドはきれいごと
神様だってウソツキだから
どこにも縋れずどこにも寄りかかれないまま
ヒトから吐き捨てられる重荷を被って沈んでいく
誰でもない誰かを無意識に呼んでしまったいたのかもしれない
僕の元に舞い降りてくれた”カミサマ”は
”ヒトのニセモノ”だと世間から嫌われていた
”ヒト”がオリジナルになるのなら”本物”のはずの僕は
どうして周りに”ホンモノ”を演じているんだろう
僕に届いたきみの声はこんなにも本当の言葉なのに
僕が出会ったオリジナルのどの声よりも”本物”だ
きみが教えてくれる言葉は今まで聞いてきたどの言葉よりも輝いていて
きみの言葉だけを聴けるように
外の世界にいる汚いヒトたちに気づかれないように
きみと僕の世界を創った
2024-06-23
塩バターパン、美味しかったから
また買おうっと
2024/06/22㈯昨日の日記の続き
子供の頃は
夢を見る少女
漫画家になりたかったから勉強より絵をたくさん描いた
けど叶わなかった
身体も弱かった。
友達に憧れたけど敵わなかった。
親は兄弟に甘かった。
自分だけ塾に中学を卒業するまで通わされた。
迎えも来ることもなく、さみしい帰り道だった。
子供の頃は、孤独だったことは今でも忘れられない。
あの日の涙もいつかの傷も幸せに変わるかわ
いくつもいくつも絡まった僕ら つないで歩いて それでも人を好きになるたび 強くなれる 信じて怖くて信じて 触れてみる愛の歌
僕らの手をつないで歩いて 理由 探して ぬくもりを忘れてしまいそうな時には思い出してつないで解いて
くしゃくしゃな僕ら痛くてつらくて それでも人を好きになる度忘れられる信じて怖くてそれでも触れてみる愛の歌
若菜
元祖梅ジャム
かわりんぼ
わたパチ
カルミン
ひもQ
もぎもぎフルーツグミ
駄菓子売り場の
常連だった彼ら
プチコロン
書きにくいペンだったけど
香りが大好きだった
当たり前に
あったのにね
【子供の頃は】
お題:子供の頃
子供の頃は、とにかくゲームに熱中していた。
従兄弟の兄に勧められたのがきっかけで、あらゆるオンラインゲームに手を出すようになった。
ゲームをしなかった日など、1日もなかった。
そのくらい、俺はゲームが好きだったのだ。
ゲームのせいで母と喧嘩になったこともあった。
怒鳴られたり、パソコンとスマホを没収されたり、そりゃもうひどい仕打ちをされたものだ。
それでも俺はゲームを続けた。俺にはこなすべきデイリーがあったのだ。
挙げ句の果てに、その冷戦は母の敗北に終わり、俺は心ゆくまでゲームをすることを許された。
そこまでして死守したゲームだったが、いつのまにか、俺はゲームをしなくなっていた。
対戦で強くなればなるほど、現実世界の自分が虚ろな人間になっていくような気がしたからだ。
もっと意味のあること、やるべきことがあるはずだという、ある種の焦燥感に駆られただけなのかもしれない。
もう自分は小学生ではない。
今の俺は、昔のような熱量をゲームに注ぐことができなくなっていた。
ゲームだけでなく、何事に対しても。
その時もっと本を読んでいれば、勉強をしていれば、運動をしていればと、ゲームに没頭した日々を後悔する念が浮かび上がってくることもある。
だが、今後の人生、それほどまでに純粋な熱意を燃やせるようなものに、果たして俺は出会えるのだろうか。
そう思うと、それらの時間を全く無駄なものだったと片付けてしまうのは、自分をさらに虚ろな人間にする破滅行為にしかならない。
要するに、俺は子供の頃、ゲームが好きだった。
それだけでいいような気がしてきた。
子供の頃は、大変でした。
なぜか、私は、おとなしくて、引っ込み思案で、幼稚園でも小学校でも中々自分を出せない。それから家も学校も大人は、厳しい人間ばかりで、何か嫌だなと思うことが多かった。物事が上手くいかないことが多かった。
でも、もし、今、小学校 4年生ぐらいの過去にタイムスリップすることになったら、もっともっと、周りの人間に、はっきりものを言ったり、優しく接したり、上手くやって充実した日々が送れると思うな。今現在の自分のように。
いや、もしかしたら、今の自分が、充実してるのは、子供の時分にいろいろ苦労したからこそ、人や物事に対する有りがたさが分かって、周りの人のことを大事に考え、自分のことも大事に考えれるからかもしれない。
子供のころ、嫌な思いをしたことは、決して無駄ではなかったのかもしれない。
経験は、全部、自分の糧になるんだ!
子供の頃は、妹にいつもちょっかいを出していて、そのたびに母親に怒られる。それで、泣いて疲れたら寝て。を繰り返していました。
題:「子供の頃は」
「い〜れ〜て!」
髪の毛を高い位置で二つに結んだ小さな女の子が、三人の女の子達に笑顔でそう言った。
「い〜い〜よ!」
その女の子達も、笑顔でそう返した。
「無垢だなぁ…。」
砂場で仲良く遊んでいるその子達を見て、遥は微笑みながらそう呟いた。
遥は14歳。ある理由で学校には行っていなかった。ここは、遥の家の近くにある小さな公園。遥は昔から、この公園が好きでよく来ていた。
「懐かしいな…。私もあの子達くらいの時は、よくああやって仲間に入れてもらったっけ…。」
遥は懐かしげに、でもどこか悲しげな目をした。
「今の私がそんなことしたら、笑われちゃうもんね…。あの時も、そのせいでハブられちゃったんだろうな…。子供の頃は、あんなに仲良く遊んでくれてたのに…。」
そう言うと、遥は公園から出た。
「もう二度と、ここに来ることはないだろうな。さようなら、思い出いっぱいの公園。」
それが、遥の最期の言葉だった。
ーーーENDーーー
私の実家は、まるで何もない大自然が近くの田舎だった。夏は蚊に刺されないよう母が蚊帳を掛けてくれて、その中に布団と言うわけだ。
さながら、秘密基地のようなお布団にブタの陶器で作られた蚊取り線香が燻っている。
ぶー〜ーん。蚊がいる!!電気をつけて、蚊を仕留めるまで、寝付けない。そして、仕留めた蚊は、お腹ぱんぱんに私の血液🩸を取り込んでいる。パチン!潰してしまう。世の中に、どんな虫も生き物!と公言し、仕留めるなんて、できない輩もいるらしい。じゃあ、聞きたい!痒くて仕方ない原因が目の前にいても、野放しにできる??、、有り得ない。私には。
あれから、たくさんの時を経て、たまには、蚊帳なるものをやってみたいと思う。
子供の頃は
子供の頃 父と一緒に近くの川へ
魚釣りに出かけていた
釣りを教わった当時は全く釣れなかった
けれど回数を重ねていくうちに
コツがわかり、釣れることの
楽しさを身にしみて感じていた
あの頃の記憶は今でも残っていて
川の近くを通ると昔を思い出して
懐かしさでいっぱいになる
「子供の頃は」
人の手が、とても暖かくて、それが何故か嬉しかった。
私の兄上。身代わりにしてきたやな人じゃない、兄上。
優しかった。目つきが悪くて、口も悪くて、みんなから怖がられてたけれど、とても優しくて強くて、かっこよかった。
私のヒーローになってくれると、約束もしてくれた。
親よりも、側近よりも、誰よりも信頼できた。
私とは全く違う正反対の、私の優しい、おにいちゃん。
見た目も全く違う、私は母様に似ていて、兄上は父様。
私の髪の毛はふんわりとしたパーマがかった髪の毛だけれど、兄上はストレートで髪の毛が多いからちょっとボサボサしてた。
お兄ちゃん。私の兄上。私のヒーロー。
もう会える日は、ないけれど。
どうかお幸せになって。私なんか忘れて。
こんな弟のことなんて忘れてね。幸せにね。
⬛︎⬛︎⬛︎、一度だけ呼んだ。兄上は、少し照れくさそうにして、私の頭を撫でてくれた。
幸せでした。
「…兄、上。」
それがこの国の王の遺言であった。
王には兄がいた。名は、王しか知らない
子供の頃は、何が好きだっただろう。
何に夢中になっていだろう。
思い出すにはあまりにも遠い過去になってしまった。
「いらっしゃいませ」
その青い花を見るまでは。
「気になります?」
「いえ」
「ずっと見てましたよね?」
若い女性店員にそう言われ、気まずさに目を逸らす。
娘と同じ歳くらいだろうか。
「この花、名前は何ですか」
小学校への通学路に咲いていたのと同じだ。小さな青い花をたくさん咲かせる。
初夏の日差し。クラスに馴染めなかった小学五年。
「アガパンサスですよ」
【お題:子供の頃は】
「子供の頃は」
将来なんてわからないまま時間が過ぎて、
今も、迷いながら歩いている。
それでも、手を繋いでくれるあなたがいるから、
私、笑えてるの。
拝啓幼い私へ、
子供の頃は、我儘ばかり言って大好きな人を困らせてたわね。本ばかり読んでいるからと、本に嫉妬してムッとしかめっ面をしたり、彼の腕を急に引いてみたり。ふふっ、今でもあの頃を思い出してはクスッと笑いたくなってしまうのよ。当時はすごく楽しくて、幸せだったわよね。でもね聞いて、今とても後悔しているの。彼が好きだと言ってくれた笑顔を彼にもっと見せてあげればよかった。当時は気づかなかった彼の気持ちにもっと早く気づいてあげれば良かった。ダメね、この歳になって後悔だらけ。でもね、どうしてもあなたに伝えたかったの。同じ時間はもう二度とやってこないの。後悔しない人生を生きろとは言わないわ。でも、叶うなら彼を大切にして欲しい。だってこの世にたった一人しかいない私の愛した人だもの。
80歳になった私より