たまちゃん

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お題:子供の頃

子供の頃は、とにかくゲームに熱中していた。
従兄弟の兄に勧められたのがきっかけで、あらゆるオンラインゲームに手を出すようになった。
ゲームをしなかった日など、1日もなかった。
そのくらい、俺はゲームが好きだったのだ。
ゲームのせいで母と喧嘩になったこともあった。
怒鳴られたり、パソコンとスマホを没収されたり、そりゃもうひどい仕打ちをされたものだ。
それでも俺はゲームを続けた。俺にはこなすべきデイリーがあったのだ。
挙げ句の果てに、その冷戦は母の敗北に終わり、俺は心ゆくまでゲームをすることを許された。
そこまでして死守したゲームだったが、いつのまにか、俺はゲームをしなくなっていた。
対戦で強くなればなるほど、現実世界の自分が虚ろな人間になっていくような気がしたからだ。
もっと意味のあること、やるべきことがあるはずだという、ある種の焦燥感に駆られただけなのかもしれない。
もう自分は小学生ではない。
今の俺は、昔のような熱量をゲームに注ぐことができなくなっていた。
ゲームだけでなく、何事に対しても。
その時もっと本を読んでいれば、勉強をしていれば、運動をしていればと、ゲームに没頭した日々を後悔する念が浮かび上がってくることもある。
だが、今後の人生、それほどまでに純粋な熱意を燃やせるようなものに、果たして俺は出会えるのだろうか。
そう思うと、それらの時間を全く無駄なものだったと片付けてしまうのは、自分をさらに虚ろな人間にする破滅行為にしかならない。
要するに、俺は子供の頃、ゲームが好きだった。
それだけでいいような気がしてきた。

6/23/2024, 12:28:42 PM