『好きな色』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『好きな色』
何色にも染まる優しさをもつ
白が好きだし
何色にも染まらない強さをもつ
黒も好き。
「好きな色って何色?」
そんなもの透明な私にあるはずない。
だけど色づいた世界は、どうしようもなく綺麗だった。
そしてその青に恋をした。
なんて言えるはずないから
「何色だと思う?」
と質問で返すことにする。
あの人が「君には白が似合うね」と言ったから白色が好きになった。手入れには気を使って白い肌になるように努め、着る服は白のワンピース、白のシャツ、白のスカートが多くなった。
あの人が「君には桃色が似合うね」と言ったから桃色が好きになった。唇に引く色も、爪に塗る色も、首にかけるアクセサリーも桃色のものになった。
あの人が「君には黄色が似合うね」と言ったから黄色が好きになった。足元は黄色の靴で揃え、鞄や小物は黄色のものだけを持つようになった。
これで、あの人の好みになった。あの人に染まった、あの人だけの、わたし。
それなのに、あの人は赤が似合う彼女を選んだ。
私とは真逆の、赤い唇が印象的な彼女を。
爪には赤いマニキュアが塗られ、着る服も身につけるものも人目を引いた。あの人以外の人の視線をたくさん浴びるような彼女。それでもそんな彼女をあの人は選んだ。
私はあの人だけの視線が欲しくて、あの人だけのものになりたくて、それだけだったのに。
あの人が私の元を去ってから、私の世界は急に色褪せた。あれほど好きだった色が憎くて嫌いで仕方がない。そう思うのと同時に分からなくなった。
私が本当に好きだった色ってどれなんだろう。
高校の旧館三階の廊下から見える夕方の色が好きだ。
放課後の廊下には自分以外誰も居なくて、遠くからはまだチラホラいる生徒の物音が聞こえる。
窓の外は高い建物が無くて、工場や住宅街が見える。空がとても広くて、遠くまでよく見えた。
その空がキャンバスみたいに真っ赤な赤と深い深い青を混ぜて不安定な紫のグラデーションを描いてた。
その色が、美しくて、こわくて、とても好きだ。
ずっと私の中に残り続ける色。
(好きな色)
厄介なことに、黒・紺・緑・青などを好む私は、これからの季節には閉口させられる。ここまででお察しできる方もいらっしゃるだろうが、夏の強い日差しに濃色は、まるでフライパン上の食材よろしく焼かれるように暑いためだ。若い頃は気にならなかったが、加齢のせいか、最近は無理になってきている。仕方なく対策として、薄めの灰色や青系のものを着ているが、全身黒で固めた若い子などを見る度に、うらやむというより(大丈夫か?)といういらん心配がよぎってしまう。近年は加えて宗教的なやつも増えて、あれは本邦において、宗教・文化以前に体調的に平気でいられるのかと気が気でない。
まあ、他人においてはいくぶん「盛って」いるので、現状どうでもいいんだけどねwww
以上、ついこないだ(当社比)50を過ぎたBBAのたわ言である。
#34『好きな色』
空色
茜色
澄んだ湧水
五月の新緑
夏、雨上がりの晴天
過去に染められた色がなかなか消えなくて
自分の色が分からない
好きな色になろうとしても
失敗するのが怖い 否定されるのが怖い
転ばないように生きてきた
転んで起き上がるのが人生
そんなの分かってる
「生きててごめんなさい」って思うのは
自分の生き方が間違っていることに気づいているから
今まで信じてきた生き方を変える
それは、自分自身を否定すること
自分が自分でいられなくなる
目の前が真っ暗になりそうな 朝
自分の色になろうと必死になって
私は...
「色」(一行詩)
(今回は「好きな色」としてではなく単に色として書いてます)
孔雀色の羽織りを纏いアナタは舞う
◆
朱色の羽織りに狐面を被りコンコン参りました
◆
茜色の夕暮れにサイダーを飲み干す野球坊主
しろしろ
きみはしろ
ぼくは はいいろ
きみはあか
ぼくは みずいろ
お題『好きな色』
好きな色は、と聞かれて青っぽい灰色と答えたら
「えっ、女の子は普通赤とかピンクが好きなんじゃないの?」
と同期に言われた。正確には、『藍鼠色』なんだけど言っても分からないだろうからそう答える。聞いてきた本人は、いつも青とか黒を身に着けてる。
「女がみんな、それが好きなわけじゃないよ」
「そうなんだ」
「ところでなんでその質問した?」
「いや……『化粧品のサイトのデザイン考える』ってぇのがあって、化粧って女がするもんだろ。だから、赤とかピンクがいいのかなーと思ってそれで案出したら、女性から顰蹙買って」
「ふぅん」
私達は若手だから、上司が経験を積ませるために任せたのだろう。いろいろな意味で不幸だなと思う。私はコーヒーを口にしながら
(男は青で、女が赤とか、トイレかよ)
と時代錯誤すぎる同期につっこみたくなるのをこらえた。
私の好きな色、俺はピンクが好きだ。でも友達からお前男なのにピンク好きなん?キモすぎだろっと言われてしまった。俺は思った。なんで?好きな色だけでキモがられるの?自分の心に素直になっちゃダメなの?と思った。友達に思ってもないこを言ってしまった。嘘だよ、俺がピンク好きなわけねぇだろ。と言ってしまった。俺の心に素直になれない。男にも女にも嫌われていくのかな。俺は彼女がいる。彼女には黒が好きと言っている。今日本当のことを言うつもりだ。俺本当はピンクが好きなんだ。と言ってしまった。彼女の反応は、いいじゃんピンク!やっと自分の心に素直に慣れたね!友達にも自分の気持ちぶつけなよっ!俺は友達に本当のことをうちあけた。友達はごめんな。と言っていた。
【好きな色】
あたり一面を揺れるペンライト。沸き上がる歓声。リボンとフリルに彩られた衣装に、編み込みたくさんのツインテール。とびっきりの笑顔で、ステージに飛び出す。
「ゆらめきアクアマリンブルー担当、ユリカです!」
ペンライトの波が大きくなる。ありがとう、と手を振る。そんな私は、色がわからない。
「色盲だね」
医師にそう告げられた時の母の顔が、今でも私の目には焼き付いている。5歳の夏だった。
母は、私がカードゲームをしている時に違和感に気がついたらしい。みんなが、赤、青、緑、と呼ぶそれは、私にとっては理解が難しいものだった。
色の違い、彩度の違いがわからない、というのはなかなかに致命傷で、信号の色も左右の配置で覚えたし、暗記のための赤セルも使えなかった。いじめられることは幸いにもなかったが、何かと気を使われることは多かった。
でも、私にだって、太陽の温かさはわかるし、空の開放感はわかる。映画だってテレビだって好き。コスメも大好き。歌うことも踊ることも好き。だから私は、アイドルになろうと思えた。
ペンライトの色も、私にはわからない。でも、みんなの愛は確かに伝わっている。みんなが好きと言ってくれるから、私は私の色が好き。
好きな色
わたしは寒色系の色が好き。
青とか水色とか。
でもね、青とか水色よりも、あなたの色に染まりたい。
あなたの好きな色に染まりたい
《好きな色》
どこかのみどりのもりのなか、『ふしぎないきもの』がすんでいました。
『ふしぎないきもの』はキュイキュイなきながら、まいにちもりのあちこちをさんぽしました。
さやさやゆれる、たくさんのみどり。
あちこちにてんてんとさく、ちいさなしろ、あお、ももいろ。
あきがくると、そんなもりもきいろやあかにそまります。
そしてやがてくるまっしろいふゆのため、きのははおちて、やさしいちゃいろのつちにまざります。
『ふしぎないきもの』はいつもこうして、たくさんのいろをみてきました。
どれもきれいでだいすきないろばかりです。
だから『ふしぎないきもの』はあるくのがだいすきでした。
きょうもたくさんあるいたと、『ふしぎないきもの』はいずみのそばでやすんでいました。
そらには、まんまるおつきさま。
いっとうだいすきなきいろをみつめ、『ふしぎないきもの』はおもいました。
もりのそとでみるおつきさまは、どんないろだろう。
そうかんがえると、わくわくがとまらなくなりました。
もりのそとにでてみよう。
たくさん、いろんなところをあるいてみよう。
いろんなところのおつきさまのいろをみるんだ。
わくわくしながら、『ふしぎないきもの』はねむりました。
そしてつぎのひ、『ふしぎないきもの』はもりのそとにでました。
はじめてのせかいは、どんなところかな。
だいすきないろがふえるといいな。
ちいさなからだに、ちょっぴりのふあんとたくさんのワクワクをつめこんで。
青色が好き、晴れの日の空の色だから。
灰色が好き、曇りの日の空の色だから。
全ての色が好き、貴方が笑顔になる色だから。
よく晴れた秋の空の青
珊瑚礁の海の碧
秋の里山の紅
満開の桜の下の白
猫の瞳の深い緑
夜の浜に広がる海の漆黒
いろんな濃淡の色が混ざった夕焼けの空
好きな色
自己紹介とか、「なにか聞きたいことある?」って聞かれて特に質問無かったとき、「好きな色は?」ってテンプレ的な質問をしたことはない?
特に知りたいわけじゃないけど、困ったときの質問といえば、みたいなポジションの「好きな色は?」という質問。
私には好きな色がある。
私は青色が好き。
小さい頃はピンクが好きだったけど、最近は落ち着いた色の青や紫、つまり寒色系が好き。
夏は涼しく感じるし、冬はなんとなくイメージカラーは青って感じじゃない?笑
それに、青ってかっこいい色だなぁって思うの。
私は涼しくて、凛としてて、かっこよくて、でもちょっと切ないような、悲しいような、儚いような、そんな青色が好き。
「ほんとに知りたいと思ってるのかなぁ?」って感じることもあるこの質問。
案外知ってると役に立つかもね。
話のきっかけになったりするかも。
さて、あなたの好きな色は何色?
好きな色
好きな色、それってなんだろう
ピンク?緑?水色?いやちがう、
ずっと貴方に染まりたいの。
好きな色
幼少期よりピンクが好きだったが、小学生も高学年に入ると、ピンクが好き=ダサいみたいな風潮が広まった。ブルーが好きといえば正解、少しでも違う色を言うとよろしくなぃみたいな。輪からはみ出るのが怖くなって、わたしもブルーが好きかも、となった。今考えるとくだらないことだが、当時小学生の世界はそうでなければ世渡りがうまくいかない気がしていた。
今は堂々とピンクが好き!と言えるような大人になった。
まあでも、推しカラーも好きな色のひとつに加わって本当に1番は決め兼ねるけれど。
好きな色
その真っ白なキャンパスに
一つ一つ丁寧に
「僕」という色をのせていく。
色褪せたその肌色は
まるで冷たく感じられるよう。
その失われた懐い声と共に
一つ一つ丁寧に
「貴方」という色を重ねていく。
薄暗いその瞳の色は
まるで月を閉じ込められたかのよう。
その真っ白なキャンパスに
一つ一つ丁寧に
「全て」という色をのせていく。
色褪せず残ったのは
忘れることのない真っ赤な色だけ。