『好きな本』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
本の山に埋もれている遺体が、ここ最近よく発見されていると言う。山となっている本は、被害者が生前好きだと言っていた本であり、被害者は皆幸せな笑顔を浮かべていたと言う。しかし、被害者がこれら大量の本を購入した履歴はなく、警察は経緯を調べている。
本棚の奥にしまい込まれてた たった250ページの文字の羅列 ふと手に取って 読み返した
挟まれていたしおりは 日に焼けて黄色くなって 表紙の裏から見える紙も どこかよれていた
懐かしいな あのころはこればっかり読んでたっけ
あのころは 目に映るもの全てが楽しくて仕方なくて 新しい知識を知るのが嬉しくて 本ばっかり読んでたっけ
初めて自分のお金で買った本 なんてことは無い 少年少女の冒険譚 それがどうしようもなく楽しくて 自分もその世界に行けたような気がして ページが破れようと文字がかすれようと 絶対に捨てたくなかったんだっけ
少年が言う
「どこかにある宝を見つけに行くんだ」
少女が言う
「この世界を私たちで渡ってみよう」
謎の男が言う
「この世界の秘宝は誰も渡さない」
文字を追って 重ねて 声を当て嵌めて その度に脳が違うと叫んだ
ああ面白いなと思うと同時に こんなに淡白だったかと頭に浮かんだ
たった250ページの本は こんなにもすぐに読み終わったか こんなにも展開が分かりやすかったか 「よくある話」だと思ってしまっただろうか
読み終わって見た表紙が 最初に見つけた時よりも随分と色褪せている気がして
少しだけ、この本を読んだ幼い頃が羨ましくなった
ああ、これが
これが、大人になることなのかと。
『忘れてしまった冒険譚』———【好きな本】
好きな本があった。好きなアーティストがいた。好きな絵があった。
先生は言った。
「好きなものを紹介すると自分を知ってもらえてとてもいいですよ。」
彼は言った。
「その本はレベルが低い。作者は勉強不足だし、考え尽くされてない。⚪︎⚪︎主義の…」
黙れと思った。
彼は言った。
「そのグループは揃っていない。何がいいのかわからない」
もう一緒に音楽番組を見るまいと思った。
好きな絵があった。もう誰にも言わなかった。
ジャッジされるのはこりごりだ。世界を汚染されていくような気がする。
心のなかには聖域がある。たやすくだれでも招いてはいけない。親しい人でさえ、時には入れてはいけない。
先生はそこまで責任をとっちゃくれない。自分自身で考えて、守らなければ護られない。
自分を守っている人のこと、私は尊重するよ。
あなたは大事だよ。軽く扱わないし、笑ったりしないよ。
あなたの聖域を荒らしたりしないし見たりしない。
深い呼吸ができる場所を、どうか持っていてください。
「好きな本」
言葉遣いが丁寧で、繊細で。あたたかい本が好き。
【好きな本】(300字)
「やっと手に入れたぞ!」
配達ドローンが届けてくれた小包みはずっしりと重かった。矢も盾もたまらず、玄関先で開封する。ざらりとした布張りの手触り。古びた紙の匂い。表紙を彩る掠れた箔。ああ、これこそ、私が求めていた本だ。
「また買ったの? 昔の記録ならアーカイブでいくらでも読めるのに。っていうか、それ何語?」
私の騒ぎが気になったのか、弟が玄関に顔を出す。
「この感じ、英語かな?」
「そんな古代語、読めないくせに」
「読む必要なんてない。昔の人だって、本を積むだけで満足していたそうだから」
中が読めずとも、私はこの儚い紙と布の感触が好きなんだ。存分に頬擦りしてから、いつもの保存カプセルの中に積んでおこう。
好きな本
本か。教養が試されるな。ドラゴンボールは教養あるか?ないか。
まぁドラゴンボールが好きな高学歴の人ってのは当然いるだろう。でもそういう人はほかにちゃんとした本を知っている上でドラゴンボールと答えているはずだ。
対して俺は知っている本が漫画かラノベしかない。教育の差。親ガチャ、ですねぇ。
だけど今回は親ガチャの話じゃないからやめておこう。というかそもそも最初からわき道にそれてたな。好きな本というお題なのだからシンプルに好きな本を語ればいいだけの話だ。
で好きな本はなんだかんだドラゴンボールかな。ラノベだとオーバーロードが好き。
あとは漫画ならワンピース、進撃の巨人。ラノベならソードアートオンラインとかとあるかな。
でも好きと言ったラノベは途中から追ってないんだよな。漫画は全部読んだしワンピースは今も読んでるけどラノベはね。なんか好きでも読まなくなるんだよな。
やっぱ漫画のほうが手軽だからな。ラノベはちょっと気が重くなるというかしんどい。
それと連載中だと、まぁワンピースも連載中だけど、ジャンプラのまとスレ、ふつうの軽音楽、姫様なんかは更新を楽しみにしてる。
小学生の時何気なく手に取った
タイトルも結末も思い出せないあの本のこと
(好きな本)
お題『好きな本』
好きな本は無限に増えていく。読むのは遅いけど、読書は習慣として続けてて、本を読み終えるごとにその内容にハマれば好きな本が無限に増えていく。
ただ、多すぎてたまに忘れることがある。
そういう時のために読書記録アプリなるものを入れている。本を読み終えるごとにその本と一緒に読み終えたばかりの新鮮な感想を記録することにしている。
たまにアプリを開いては感想を見て、「あぁこれも好きな本だった」と思い出すこの瞬間がたまらなく楽しい。
「好きな本」
友達や先生の影響で読書が好きになった。
読む本が増えて、好きな本が増えてきた。
一番を決めるのは難しいが、特に小説が大好きだ。
その日に読む本を決める時間、じっくり読む時間、しばらく内容に浸る時間が私にとって癒しの時間だ。
スキマの時間に
バックには一冊
カバーをかけて
スカイブルーは
Cからはじまる
いつもの書店で
可愛いあの子に
着せてみたいな
レザーのカバー
オルテンシアの
鮮やかな青色が
私を呼んでいる
『好きな本』
好きな本
好きな本はなにか。
僕は異世界転生ものや恋愛系も好きだし。
前までは絵本だってたっくさん読んでた。
ひとつの物を読んで飽きて違うものを読んで。
僕の人生を表しているみたいだな。
あなたの人生を本にすると、どんな本になりますか。
昨日のお題
あいまいな空
雨ってじめじめする。
夏の晴れって暑い。
…曇りは?
恥ずかしがり屋な太陽を隠して。
時によっては雨もふらせたり。
中途半端な…まさに
『あいまいな空』
だな。
自分にはない知識を得られる本
自分が感じたことのない感情を教えてくれる本
自分の見たことのない世界に連れて行ってくれる本
到底自分では得ることのできない経験を、誰かの人生を、物事の考え方捉え方を、本を読むことであたかも擬似体験することができる。
喜怒哀楽、高揚感、悲壮感、知識欲。
いろんな感情に振り回されることもあるけれども、本との出会いは著者との出会いであり、一期一会である。
そんな本と巡り逢えることが、私の幸せである。
『好きな本』
#12
・何度も読んでしまう
・そばに置いておく
・記憶に残る!(思い出にも)
・誰にも貸したくない
・でも内容は説明したい!
私の好きな本は「かがみの孤城」と「さよなら嘘つき人魚姫」だ。
「あなたって、いつも本を読んでいるよね」
私は本を読んでいる彼を見てそう言った。暇があれば彼はスマホをいじるのではなく、本を読んでいるのだ。今の時代には珍しいなぁ、と思いつつも、彼が椅子に座って本を読んでいる姿は様になっている。
「はい、本の知識に助けられたことも多いので」
「あなたって、好きな本とかあるの?」
彼がいつも読む本はブックカバーがかかっているので、どういう本を読んでいるのか私には分からなかった。
「そうですね、ミステリー系をよく読みますね。推理小説で頭を使うのが好きなんですよ」
確かに、彼は聡明な人なので推理小説を読んでそうなイメージだった。私もドラマとかでサスペンスをよく見たりするが、本は読んだことなかったなぁ。
「私も推理小説は興味あるんだけど、読んだことないから少し教えて欲しいな」
「それなら、最近面白い本を読んだので、今度貴方に貸しますよ。これは初心者でも読みやすいはずなので」
そんな会話をしているうちに、たまには読書もいいなぁと思い、その本を読むのが楽しみになった。
テーマ「好きな本」
【好きな本】
筒井康隆と江國香織が好きです
筒井康隆は「驚愕の曠野」と「幻想の未来」セットで好き
江國香織は「ぼくの小鳥ちゃん」「ホテルカクタス」「なつのひかり」「ホリー・ガーデン」「落下する夕方」が好きです
好きな順に並べました
絞れなくてちょっと多くなっちゃいました
江國香織さんの作品、恋愛色が強いものよりは童話系の方が好きですね
大好き。読書が大好きだ。
中学の時は本の虫って呼ばれていて、高校に入って
忙しくなってからも必ず一冊は持ち歩いている。
それも時間がないから短編集ばかりだけど。
今リュックに入れてるのは、岩波文庫の
『ことばの贈り物』だ。これは人を選ぶかも。
本が好き。
私が求めた分だけ、私が望んだペースで喋ってくれて。
そして、私が期待した以上の体験をくれるもの。
ねぇ、知ってる?
本屋ほど人口密度が高い場所ってないんですよ。
なのに、あんなにも静かに開かれるのを待っている。
そんな私が猛烈にハマったのは、最近のものだと
白河三兎 著『私を知らないで』
表紙だけでもいいから、見て欲しいな。
好きな人にはたまらないと思うから。
ほら、行っちゃえよ。
#27 好きな本
犬散歩 連れ人年を 犬同じ
好きたこと お花なぜ なぜ 虫をとる
好き、と言うには少し違う。
宝物といったほうがしっくりする本がある。
悩んでいる時に見ると心が晴れる。
中身は風景の写真集。
そして傍にささやかな説明文。
相当前のもので擦り切れている。それでも買い換える気にだけはならなかった。
好きな本
一時期ホラーにハマって、角川ホラー文庫を片っ端から読んだ。
いろいろとゾクゾクする作品はあったけど、やっぱり「リング」は別格だったと思う。
仕事帰りの電車の中で読んでいて、たくさんの人が乗っているのにもかかわらず、怖すぎて何度も顔を上げ周りを見渡し、なかなか読み進められなかったのは、後にも先にもあの作品ぐらいだ。
特に、呪いのビデオの内容描写が、トラウマになりそうなほど禍々しかった。
文字が並んでるだけなのに、目の前で映像が再生されているかのように、はっきりと情景が浮かんできた。
後に、映画化され、実写化された映像を見たが、描写に関しては、あの時脳裏に浮かんでいた映像と、ほとんど変わらなかったように思う。
なんてったって、日本の幽霊像、「貞子」を生み出した作品な訳で、映画界においても、ジャパニーズホラーの礎になっている。
白い服を着た髪の長い女性。
それが、「きっと来る」んだから、怖い。
しかも、呪いのビデオを見ただけで?
なんでだよ?ってな部分も、科学的アプローチまでされてて、なかなか稀有な作品だったと思う。
今の時代なら、サブスク配信でもっと被害は広がるのかも。
ダビングなんて概念はないから、呪いを止める術もない。
アマプラのおすすめ作品なんかにされてたら、何となく気になって見ちゃうよな。
「リング」の映画と一緒に、さりげなく並べられてたりして。
その名も、「ほんとにあった!呪いのビデオ」
あ、すでに存在してる…。
映画の方は、オチを知っていたせいか、主役が女性に変えられていたせいか、はたまた、あからさまな貞子登場に失笑してしまったせいかは分からないが、原作ほどの恐怖は感じなかった。
やっぱり、文章を読んで、自分の頭の中でそのイメージを作り上げるのが最強、いや最恐なんだな、と。
それを無理やり映像化することには、陳腐ささえ感じてしまうこともある。
しかも、その後続く貞子シリーズの映画に関しては、まあ、興味が続かなかったのが事実。
3Dにしたり、ライバル伽椰子と闘わせたり、さすがに無理がある展開になっていく。
これでいいのか、ジャパニーズホラー。
まあ、アメリカでもフレディ VS ジェイソンとか、エイリアン VS プレデターとか、似たようなことやってるんだけど。
好きな本の話に戻す。
伊坂幸太郎全般。
特に、「アヒルと鴨のコインロッカー」とか。
これについても、言いたいことはたくさんあるんだけど、いかんせんリングの話題が長すぎた。
これはまたの機会に、話せる日が来るのであれば。
いや、きっと来る。
きっとくる。
好きな本
あれ?本、どうしたの。 無空間になった本棚を見て、年上の彼女が言った。
全部売った。さすがにスペースが厳しくて。完全電子書籍男になりました。
そう。まあスッキリしていいんじゃない。本棚も片付けるの?
悩み中。
何を。
処分するかプラモデル飾るか。
プラモデル飾るのも本飾るのも一緒じゃない。処分すれば?
本を飾るって……。どちらにも興味の無い彼女には、どちらも同じに見えるらしい。
だいたい、このプラモデルも限定品だぞ。たった一隻で宇宙を突き進む船。なんと美しい。
まったく、男のロマンがわからん奴め、とは言えず、
うん、処分する、と答えた。
でもさ、そうなると、もうあなたに本のプレゼントはできないね。残念。
ああ、そうかもね。まあ時代の流れというやつさ。
時代ねえ。じゃあ次のプレゼントからは、最先端のものにしてあげる。ボタンとコードがいっぱいついてるやつ。
僕、機械オンチだから難しいのは勘弁してね、と笑って答えた。
全部売ったと言ったけど、嘘だ。机の中に十数冊しまってある。贈り物の本。僕の好きな、大切な本。