『太陽』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
平凡な毎日
でも新しいことに挑戦してみれば少しは楽しくなるんじゃない?
遙かなる大地を明るく照らす太陽にも、時には休息が必要だ。
厚い雲の影に隠れてひとやすみしたり。
地上を濡らす雨の日と交代しては、ひそかな休日を送ったり。
と、まあ、色々とね。
だから、ほら。
太陽だって、時には休むのだから。
毎日毎日頑張らなくたって、何とかなるものなのだよ。
だから、さ。
君も思いっきり、休んだっていいんだよ。
【太陽】
〜太陽〜
「お母さん!眩しくって歩けないよう」
空が青く澄み渡りとっても清々しい朝です
玄関の扉を開けると座りこむ きみ
この太陽の輝きは眩しければ眩しいほど
きみにパワーをいっぱいくれるんだよ
さあ、パワーを受けながら幼稚園に行こう!
「タロットに『太陽』があるから、変わり種のネタ盛りだくさんだと思ったんよ」
台風情報と「いわゆる7号」の予想進路をスマホで確認しながら、某所在住物書きは弁明した。
「『子供』、『対立の融合』、『幸福』、『不調』、『忍耐力の欠如』。あと『気が置けない相手』。色々書ける、と、思ってたんだけどなぁ……」
なんでこんなに物語が閃かないんだか。加齢と己の程度である。物書きはため息を吐き、発想の不調を「太陽」逆位置のせいだとカードに押し付けた。
――――――
多くの都道府県で30℃以上が続く今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
暑い太陽が憎らしくなってくる夏の盛りに、こんなおはなしをご用意しました。
最近最近の都内某所。不思議なお餅を売り歩く、不思議な子狐がおりまして、
この子狐は週に1〜2回、某アパートに住むたったひとりのお得意様を、コンコン尋ねてくるのでした。
非現実的?気にしません。
防犯意識の強化が叫ばれる昨今?気にしません。
「この捻くれ者の部屋に、太陽の直射日光が苦手な植物の鉢植えがありまして」とか、
「タロットの『太陽』、実は場合によってこういう解釈もありまして」とか、
そんな物語をお送りするよりは幾分かマシです。
しゃーない。
さて。今日もコンコン子狐は、お餅を売りにアパートへ、しっかり人間に化けてお邪魔します。
右手にはお餅を入れた葛のカゴ、左手には赤いホオズキの明かり。それから透明な、ガラスか水晶か金剛石のような飾り玉。
サンキャッチャーといいます。室内に飾って、太陽の光を受けて、キラキラ小さな小さな虹をばら撒く「宝物」です。
キラキラが大好きな子狐は、この美しい宝物を、晴れた猫又の雑貨屋さんで手に入れました。
が、コンコン子狐、サンキャッチャーの「サンキャッチャー」たる仕組みがサッパリ分からない。
土曜日あたりまで朝はキラキラしてたのに、日曜の曇り空からパッタリ。光らなくなってしまいました。
電池が切れてしまったのかしら。
それとも風邪を引いてしまったのかしら。
色々物知りなお得意様に、コンコン子狐、サンキャッチャーを診察してもらうことにしたのでした。
「当分、東京は曇と雨だ」
理由を聞いたお得意様。サンキャッチャーをつまんで、一番大きいキラキラに、手のひらに収めた小さな四角で、光を当て始めました。
ハンディワークライトといいます。500ルーメンのUSB充電式で、なかなか明るいサムシングです。
「サンキャッチャーは、明かりが無いと光らない。くもりや雨の日も、キラキラ、させたいなら……
……光らないな。他のライトにしてみるか」
サムシングを、遠ざけたり、近づけたり。十数秒で諦めたお得意様は、光源を200ルーメンのスティックタイプに変更。
スイッチを入れてキラキラに近づけると、
あら不思議!サンキャッチャーが部屋のあちこちに、小さな虹と光を散らし始めたのです!
「治った、治った!」
コンコン子狐は大喜び。電池切れも、風邪も治ったサンキャッチャーの散らす光を、コンコン跳ねて、追いかけます。
子狐は宝物を救ってくれたお礼に、お得意様に不思議なお餅をひとつ、差し出しました。
「光を当てただけだ。他には何もしていない」
お得意様が、スティックタイプのライトを子狐に渡して言いました。
「USBの、マイクロB規格だ。たまに充電すれば数年は使える」
スマホの充電ケーブルと間違うなよ。付け足すお得意様ですが、コンコン子狐、お顔をコックリ。
「まいくろびー?」
どうやらこの子狐、ケーブルをビー玉と勘違いしているようです。
「太陽」のお題に苦し紛れな、サンキャッチャーのおはなしでした。
おしまい、おしまい。
元旦の早朝、毎年恒例で初日の出を拝む。
などという殊勝な心掛けは持ち合わせていなかった。
と言うか、起きられる自信が全く無い。
そこで私は、毎年恒例で初日の入りを眺める。
という自慢にもならないことを恒例行事としている。
日が沈みそうになると、のそのそコタツから這い出て
部屋着にどてら羽織って、十数メートル外に出て
ただただ日の入りを見届ける。それだけ。
決めてから、まだ一度もサボってない。来年もやるな、きっと。
お題:太陽
かつて、ある人を太陽のようだと形容したことがある。相手は心底嫌そうな顔をした。「私は人だ。勝手に空の上の存在にしないでくれ」と言った。勝手に殺すな、と言いたかったわけではないだろうけれど、勝手に距離を置くなとか、勝手に美化して言うなとか、誇張するなとか、そういうことを言いたかったのだろうと受け取った。「対等な立場ではないから太陽と言ってもいいでしょ?」というのは見当違いで「立場がどうのは関係なく、自分は人間なのだ。人間という立場から突き落とさないでくれ」という話だった。
神格化されたのが、異物のように扱われ距離を取られたと受け取ったのか、はたまたただ寂しいから同じ人間なんだよと言いたかったのか、その辺りははっきりしていない。
僕のことを太陽みたいだと形容する人がいた。心底反吐が出そうだった。僕の場合は誇張だったからだ。勝手に神格化されて嫌だった。勝手に僕のことを上にしないでくれ。対等だと思っている人から言われ、それこそ勝手に傷ついて悲しくなっただけだが。
なんとなく人間は太陽を信仰しているような気がする。意識的にも、無意識的にも。「太陽みたいなあなた」と誰かを形容するのは、まるでその人を信仰しているみたいだ。誰だって誰かの支えがないと生きていけない、そんな同じ人間なのだから、あまり神格化しすぎないほうが……と、思ったが、神格化したいからしているのだろう。他者を神様のように扱い崇拝することで己の精神を保っているに過ぎない。
あたたかくてやさしいかおりを届けてくれるお日様。
そうだわ、こんな晴れた日にはお布団を干しましょう。
そしたら、テラスでほっと一息つきたいなぁ…
ガラスのティーポットにお気に入りのカップでチャイを淹れて、おやつにラズベリーのクッキーを二つ添えて私だけの秘密の時間の出来上がり。
何かと中々厄介な奴
冬は暖かな日差しが恋しいけど、夏場はちょっと控えて欲しい
春と秋は過ごしやすいけど、他の問題で有耶無耶になっちゃう
あまりの暑さで太陽に文句を言ってしまったが、きっと昔は違ったんだろうな
ニュースで見かける『過去最高気温』
年配の人たちが言うんだ、「昔はこんなに暑くなかった」
海水温度の上昇による海氷の減少
気候変動、水害
でも太陽は変わらず、いつも通りの温度と光で照らしているんだろうな
変わったのは地球の方なんだよね
変えてしまったのは人間なんだよね
きっと来年も最高気温を叩き出すんだろうな
そしてその次の年も繰り返すんだろうな
元に戻すことは出来ないのかな
直すことは出来ないのかな
ならばせめて、食い止めることが出来れば
悪化を防げれば
先人たちから託された案件
そして私たちも託してしまうんだろうな、次の世代に
なんて外に対して思わせ振りに悩ましげに憂うように見せながら
休みの日にクーラー効いた部屋でアイス食べて、テレビでバラエティー番組を見ながら怠惰に愚痴を吐く
「あぁ、あっつい」
あらゆる化けの皮が汗に流され剥がれてしまう
これも全部、太陽のせい
8/6 お題「太陽」
あなたは、私の太陽だ。
まばゆく輝き、世界を、人を、あたたかに照らす。
仄暗い闇に住まう私は、あなたに近寄れない。
あなたの前では、私は一瞬で灰となり、消え去るだろう。
あなたは、私の太陽だ。
せめて最期は、あなたのもとでありたい。
(所要時間:5分)
テーマ“太陽”
太陽の恵みなんて言葉があるけども
いくら何でも
最近頑張り過ぎじゃないか?
暑くて熱くて
辛いんだが。
たとえば、きみは太陽より月のひかりのほうがいくらかまばゆいと思っている、だからもうずっときみはきみのままで、きみはわたしにはなれなくて、わたしはきみになれない、ふたりはひとつになれない、だからずっとすきだった。
クーラーの効いた部屋
カーテンの中で寝そべって
日光浴をしていた
昨日の猫の過ごし方
お題:太陽
私が言いたいのはひとつだけ
太陽みたいに輝いていたあなたに出会えて私は幸せ者でした。
真っ赤な太陽が地面を照りつける。
その焔のゆらめきは、幾たびとも途絶えることはない。
それを背に我々は。
常に太陽に生かされていると言っても過言ではない。
過酷と思うのなら、それは試練の時だ。
最近の太陽、でしゃばり過ぎ。
ひょっこりはんとか、家政婦は見たとか、
それくらいの方が、皆から好かれるよ。
ガツガツ来られるのヤダな。
でも夏だから、それも個性ってやつかな。
僕は生まれつき障害があった
その障害は勉強や運動に関わる
障害です。
お母さんやお父さん
そして世界中が僕とは
どこが違っていた……
学校に行くと僕の障害を知らない
クラスメイトが勉強ができないこと
運動があまりできないことを
バカにする……
明日転校生が来ると聞いた
「どうせクラスのヤツらと一緒だ」と
想いながら、学校へ行った
そして朝の会が始まった
先生の隣には知らない人が立っていた
するとその子はと目が合った
その子は僕に「ニコッ」と笑った
「自己紹介をしますよー」と先生が言った
その子は自己紹介を始めた
私の名前は石井さゆりです。と言った
その後こう言った
「私は生まれつき障害があり、耳が聞こえません」
そして三年経った僕は今さゆりちゃんと仲がいい
あの自己紹介での笑顔が今でも太陽のように感じられる
cat
【太陽】
「ねえ、イカロスの翼って知っている?」
薄暗い地下室の底。柔らかな君の声に、作業の手を止める。はんだごてを一度手放し、僕は後ろを振り返った。
「まあ、一般教養レベルには知ってるけど」
空を飛ぶ翼を手に入れたイカロスは、父親の言いつけを破ってその翼で天高くまで昇り、そうして太陽に近づきすぎて翼を失い地に堕ちた。ギリシャ神話に記された物語。人間が技術を過信し、自然を侵すことへの戒めとも言われていたはずだ。
君の言わんとしていることは理解できた。だけど僕も譲るつもりはない。会話は終わりだと告げるように、作業台へと向き直った。
「あなたのしようとしていることは、イカロスと同じだよ」
「うるさいな、黙っててよ」
噛み締めた奥歯がギリっと醜い音を立てた。ピッピっと規則正しく鳴る機械音が、君の命が繋がっていることを教えてくれる。医者も科学者も宗教家も、全員が匙を投げた不治の病。君がもう一度、太陽の下を笑って歩ける未来のためなら、僕は神様にだって喧嘩を売ってやる。
「……あなたを犠牲にしてまで助かりたいなんて、思ったことないよ」
囁くような君の声は聞こえなかったフリをして、僕は君を救い出すための研究へと没頭した。
眩しくて、眩しくて目が眩む。
照らされた温かさから体温が上昇して自然と涙が出た。
それには何か理由があって、きっと彼女に救いを求めているからだろう。
「君は誰より美しいよ」
隠れる様に下を向いて呟く。
少し先を歩く彼女が小さな足でこちらに戻った。
「何で泣いてるの」
なんて君が泣きそうな顔で言うから、私はもっと泣きたくなって、太陽から逃れる様に君を優しく抱きしめた。
この日をずっと忘れない為に。
楊貴妃りえの日常夢日記
私はゴールデンカムイの時代は冒険で歴史は勉強になっりやすい
太陽が隠れて、雨の音だけ響いてる……暗い気持ちを示すかのように激しく降る……
あなたの笑顔がみたいなんていう、太陽の望み、叶えてよ