『太陽』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
カーテンの隙間から見える青い空と流れる雲を
そこから余すところなく射し込む太陽を
どこか遠くで聞こえた蝉の声を
それを布団の上で大の字になりながらぼうっと眺めた夏を
いつまでもずっと覚えていたい
10 太陽
私には眩しすぎて、君が太陽のように笑いかけるから、
期待をしてしまうんだ。だめなのに。
僕の心はブラックホールみたいで君の太陽の輝きを吸い込んでしまうから。近ずかないで
【太陽】
スマホの電源ボタンを5回押すと緊急通報機能が作動し110番にかかるらしい。
喫茶店で私がそんな話をしていると友達は言った。
「じゃあ、試してみよう!」
友達は電源ボタンを連打し電話でここの住所と凶悪犯が暴れている旨を伝えた。
「え?ちょどうすんの?」
私は焦った。これはイタズラ電話だ。
勘違いだと分かったら警察に殺されるだろう。私は過去のトラウマを思い出した。
─3分後
「オラー警察だぁー。全員手を上げろ!」
警察官と思わしき2人組が店のドアをぶち壊した。
「この店で発砲事件が発生したと通報があった。犯人は誰だ?早く言わないとこうだぞ」
警官は空調機を粉砕した。
オーナーの顔が青ざめた。
客もざわついている。そろそろ本当のことを言わないとまずい。
私は勇気を振り絞った。
「ちょっと待って下さい。実はさっきの通報はイタズ─」
ばん。
私の横を銃弾が掠った。
「犯人はテメーか。お天道様は欺けねーぞ」
警官は私の横にかけてあった時価1000万の絵画を見せしめに穴だらけにした。
オーナーは膝から崩れ落ちた。
これは終わったか。
友達の方を見ると彼はのん気にコーヒーを飲んでいた。
私が問い詰めると彼は言った。
「実は最初から電話なんてしていないんだよ。さっきは電話するフリをしただけ。驚いた?」
なんだってー。
「じゃあ彼らは─」
「ただの通りすがりのゴロツキだよ」
なんだよー。ビックリした。
見ると彼らは他の客にも難癖をつけて店を破壊している。
「じゃあ帰るか。それにしても驚かすなよ。警察に迷惑をかけると公務執行妨害とかがな」
「分かってるよ。うちの両親は警察官だからな。人に迷惑をかけるなとよく─」
私達は他愛のない言い合いをしながら店を後にした。
オーナーはまだうずくまっていた。
「誰か助けて」
陽の光は無遠慮で、苛烈で、容赦がない。
雨は時に恐ろしいけど、本当に稀だ。
雪は頑としていて、生き物の行く手を阻み、巣穴へと閉ざすけど、同時に美しい。
陽の光は多くを暴く。密やかなもの、見られたくないもの、隠していたいもの。何もかも暴く。星々や月の光は頼りないがどこまでも優しい。
だからというわけじゃないけど、僕はスターダムには上がりたいと思わなかった。隅々まで暴いてその人を消費し尽くす富と欲望の象徴。――上がろうと思っても上がれなかったけれど。
でも、それも大体言いがかりだ。
陽がなければ星もなかった。
陽がなければ生き物もいなかった。
陽がなければ何もかも見えない。
陽がなければ月も光らない。
そしてスターダムの光は陽の光なんかじゃない。
あんなに下品でもない。
だから、悪いことばかりじゃないんだよな。
そうして僕はこっそり誰かに謝って日なたに出る。サングラスはしっかりかけて。
ああ、やっぱり眩しい。お前なんか――ちょっと好きじゃねぇ。
昨夜は久しぶりに雨が降って
今日は太陽は少し雲に隠れている。
毎日お天気がいい日が続いていると
空が綺麗で洗濯物もよく乾いて嬉しいが、
やっぱり時々こうして雨が降ると
"恵み"の雨と思うように
なんだか空気もしっとりして嬉しい。

暑い暑い夏はいつまで続くのかな。
今朝はすこしだけ暑さが緩んだ感覚があるけれど、
この文章を書いている今また
太陽の陽が差してきてセミたちが鳴き始めた。
太陽
ああ、今日も朝が来てしまった。
遮光カーテンを開けると、嫌味なくらい眩しい太陽が私を照りつけるのだろう。
そうするとベッドから起き上がらずを得ないし、顔を洗って着替えなければならない。
パンを焼いて口に突っ込み、家を出て鍵を閉めバス停まで早歩きをさせられ、そしてまた仕事が始まるのだ。
何が嫌ってわけじゃない。
ただ、同じことの繰り返しにうんざりしていただけ。
例えば明日、目が覚めても太陽が昇っていなかったら
そんなことが実際に起こると地球の大惨事な訳だけど。
でもカーテンを開けても起き上がらなくてもいいし、顔を洗って着替えなくても良い。
朝ごはんにはパンじゃなくて優雅にホットケーキなんか焼いちゃって、1日中家から出ずに過ごすのだ。
太陽さんよ、1日くらい休んでみたら?
太陽はみんなを照らすけど
太陽を照らすのは誰なんだろう
太陽みたいな君
私はいつも救われてた
あなたはいつも笑ってた
ひまわりが咲くみたいな素敵な笑顔
あなたはいつも人に囲まれているようで
きっといつも独りだった
眩しすぎるあなたに近づけないから
いつも通りの素敵な笑顔
そのはずなのに、どうしてか
寂しそうな目を見た気がした
私は、あなたのように照らせないけど
せめてあなたに寄り添えるような月になりたい
少しでもあなたに光を返したい
今度は私が恩返しする番だね
テーマ 「太陽」 / 題名 「君は太陽」
友たちは僕を太陽と呼んだ。
ふざけるな。何も知らないくせに。
常に一緒にいる訳でもないだろう?
僕は月さ。
感情豊かな君たち地球に、同じ顔しか見せ続けない。
太陽
私は重度の日光アレルギーである。日光アレルギーとは日光によって過剰な反応がおこり、皮膚の痒みや発疹、酷い時は背中や腕に水ぶくれができ、火傷のようになる。
昼間の外出は控え、やも得ない時は35度を超える日でもたくさん着込んで出かける。
普段は夜しか外に出ない。
家の中でも窓の側でうたた寝をしてしまい日光に当たってしまうと大変な事になる。
最近は雨が降っていても急に晴れたりする。だから簡単には出掛けられない。
私の最大の敵は太陽である。
太陽は私達にたくさんの恵みを与えてくれるが、私にはあの光は凶器でしかない。
太陽がなければ人類は滅びるだろう。 でも、私は太陽があるから死んでしまう。
太陽が憎い。
でも私にはあなたを消す事はできない、、、。
これからも太陽と共に、、、。
青い服を買った。絵の具のチューブからそのまま絞ったような色。それが随分よく似合った。
青でなければ映えない。
インディゴに染めた色は己の肌にちっとも合わない。
このくにで身に纏う〈あお〉は縹色だから、藍のインディゴの馴染まない肌などはまがいものだと思った。
たまらない気持ちで十代を過ごした。このくにの色は私のためにない。私はこんなに、ここにいるのに。
ちかごろ青い服を買った。それが随分よく似合った。夏である。見上げた空が同じ色をしていた。
このくにの干天の色が私によく似合った。
このくにで、私にふさわしい色は私を飾るためにはない。このくにの青は天のためにある。
生命たちの極地で生命から最も遠くの無慈悲を差し出すものの色。
仰いでも仰いでも空がある。まもなく昼を堪えかねようとしている。焼ききれそうな坂道を一心に駆け、見上げて駆け、見据えて駆ける。空がある。
つまりはそれが幸いなのだった。
太陽
申し上げます。申し上げます。
僕は心の底からお慕いしておりました、あの人のことを。
あの人はとても素晴らしい御方だ。誰にでも平等で、公正で、無欲な、美徳の持ち主なのだ。教室の片隅で寝たフリをして時間をやり過ごす僕のことを見つけてくれた、神様のような人なのだ。あの人は他の凡庸な奴らとは違う。自分が気持ちよくなりたいだけの偽善者達の自己満足の優しさではなく、心から僕と共にあってくれたのだ。あの日、僕と目を合わせ、僕の話を笑わずに真剣に聞いて、笑みを返してくれた時から、僕はこの人に心からの親しみと、信頼を置こうと決めたのだ。
あなたも、きっと同じ気持ちでいると信じていたのです。だって、あなたが僕に向ける顔は有象無象に向けるものとは違っていたから。僕にだけだよ、と言っていた全ては嘘だったのですか。僕は、あなたが隠したいことは墓にだって持っていく覚悟だったのに。そんな簡単に打ち明けられるものなのですか。それとも、僕はあなたの隠し事の金庫ではなく、ごみ箱でしかなかったのですか。あなたの共犯者足り得なかったのですか。
僕は信じていたのに、それなのに、あぁ、思い出すのも反吐が出る。
僕とあなたは対等なようで、どうしようもない壁が立ちはだかっていた事は自覚していました。
僕にはあなたしかいないけれど、あなたは他にも沢山の人間に囲まれていたから。僕にとって唯一の友人で、心の寄辺であったあなたの事を盲信していました。そして、沢山の有象無象のなかから僕だけを見てくれるのが、僕があなたにとってどれだけ特別な存在であるかを感じ、優越感に浸る日々であったか、あなたはきっと存じ上げないことでしょう。
あなたの隣にいたあいつは誰ですか。なぜそんなに顔を赤らめているのですか。どうして、周囲の無能共はそんな二人に柔らかな視線を向けるだけなのですか。
こんなの、あんまりだ。あなたの隣は僕ではなかったのですか。なぜ僕ではないのですか。なぜ、僕には何も話してくれないのですか。僕は、何も知らない。
あなたが許せない。酷い人です、僕はあなたの事を心から尊敬し、慕っていたというのに。裏切りだなんて、あんまりな仕打ちだ。周囲もそうだ、僕があの人と共にあることなんて当たり前のことだったのに、あの盗人を見過ごしているなんて。
神様、神様。あの日から僕の神様の形はあの人そのものでしたが今だけは恥を忍んで他の神様を拝みます。
どうか、正しい姿に。僕の慕っていたあの人を返してください。太陽のようなあの人に恋焦がれたのです。誰のものでもなく、けれど僕を優しく照らしてくれたあの人に。あの人は今、ひとに、凡人に成り下がろうとしている。そんなの、許せるわけが無いのです。どうか、どうか。
僕は、斜陽を迎えたくない。
あなたを亡くしてからの
わたしの世界は
無彩色
光の射さない
薄暗い部屋で
想い出だけを
抱きしめて
蹲り(うずくまり)
動けずにいる…
こんな姿は
あなたが望んではいないこと
わかっているよ
輝く太陽の下で
いきいきと前に進む
笑顔のわたしを
待っていることも
心配しないで
そのうちに
涙を
太陽に
乾かしてもらうから
笑顔も
取り戻すから
# 太陽 (235)
眠れない夜、一昨日はお母さんと喧嘩をしてしまった。
またか、、、
生まれた時から何回喧嘩して、何回仲直りしてるんだかも分からない。
だけど、今夜は眠れなくて
気づいたらもう、5時だった。
日が昇り、空は明るくなってきた。
さぁ今日は、また一日の始まりである。
今日はどんなことが出来るかな、、
今日も美しい太陽を見ながら過ごそうか。
外へ出た。
蒸し暑さを感じる。
照りつける太陽の光を浴びた。
風はなく、涼しさはない。
額から汗が一筋流れる。
暑い。
水分を欲した。
持っていた冷たい清涼飲料水を飲む。
美味しい。
あぁ、今年も夏がやってきた。
■テーマ:太陽
あたし、太陽って嫌いなんだ。
日焼けするし、暑いし、眩しいし。
だから、よくあるあの
「君は僕の太陽だ〜」
みたいな言葉が大っ嫌いでさ。
月のようだ、も腹が立つ。
他の光が無いと輝けない月みたいって、
どんな言葉よりも嫌味ったらしい。
だから君のその、
飾り気の無い言葉に惚れたんだよ。
太陽とか月を通さないで、直に私を見てくれる君。
多分、人生でずっと好きかも!
お題:太陽
太陽が昇ってくる時間の時に、まだ少しだけ残っている星と晴れた時にはまだ
残っている月を見ながら太陽に「おはよう」と声をかけてみたい。
そこからは宿題を計画的に進めていく毎日、なんて素敵なんだろう?。
幸せに吹かれながら、一日が終わって·····幸せな時間がいつまでも続けばいいのに。
そう思っていた。
君が月なら、僕は太陽みたいな存在だろう。
いつも明るくて、元気で、活発で。
遮る雲がなかったら、いつでも君を照らし続けることが出来る。
今日も僕は君の隣を歩く。
どうやら、嫌なことがあったらしい。
でも、大丈夫。
僕がずっと君のそばで、元気付けるから。
輝き続けるから。
〜太陽〜
わたしの前世はきっと、中世のヴァンパイアだ。
紫外線を浴びると身体中の皮膚が赤くなり、湿疹が出来る。所謂「日光アレルギー」というやつだ。
わたしは中学を卒業して以来、一度も屋外プールや海に行ったことがないし、夏場は常に日焼け止めを塗るなどして徹底的に紫外線をガードしてきた。
高校の頃、中度のニキビに悩まされたことをキッカケにスキンケアに興味を持つようになり、基本の洗顔や化粧水、パックなどには気を使ってきた。社会人になり自分で稼げるようになってからは、週に一度のペースでフェイシャルエステにも通った。その甲斐あってかアラサーになった今も、肌綺麗と褒められるし、ノーファンデ生活を貫いている。肌が綺麗だと若く見られるし(今でも未成年に間違われるのだが)、化粧にも余り気を使わなくて良いため、女性にとっては一石二鳥といえるだろう。
そんな「肌綺麗」で貫き通してきたわたしだが、今まさに肌荒れしている。所謂大人ニキビというやつで、顎周辺に白ニキビが幾つか出来ているのだ。醜形恐怖症で肌荒れに対して過剰に反応してしまうわたしにとっては、地獄である。肌に吹き出物1つあるだけで気分が下がり、引きこもりがちになってしまうからだ。肌荒れしてしまったのは、皮膚科の先生曰く体調不良と向精神薬のせいらしい。どうやらわたしの体は今、大分弱っているようだ。占いによれば(自分で自分の運勢を占った)、内臓疾患ではないようだが、皮膚疾患も精神的に中々厳しいものがある。皮膚科で処方してもらった塗り薬で凌いでいるが、薬のお陰というよりも食と睡眠、そして時間を経たお陰で良くなってきたように感じた。
顎の白ニキビは大分無くなってきたので、あとは肌の自然治癒力(ターンオーバー)に任せ、焦らず見守りたいと思う。
“太陽”
太陽が嫌いだ
ジリジリと肌を焼いてくるし、暑いし
それでも、太陽が無ければ世界は滅ぶ
人だって同じだ
どんなに嫌われていても
失えば取り返しがつかない
だから簡単に『消えろ』なんて言えない
【太陽】
猛暑のせいで夜雨の脳みそが沸いてしまった。
「イカロスって覚えてるか? 小学生の頃歌ったよな。勇気ひとつを友にするやつ。あれ元ネタはギリシャ神話らしいんだけどさー。いやそっちはよく知らんけど。歌の方はなんかずっと覚えてんだよな、あの薄暗い音楽。蝋で鳥の羽かためて翼にして飛び立つんだけど、太陽に近づき過ぎて熱で蝋がとけておちて死んじゃうんだよな……。ずーっと、ずっと覚えてんだよ、あの歌詞……身につまされるって言うか。つまりおれは蝋燭なんだよ。太陽に近づき過ぎたらとけるだけだって解ってんのに、近づくのをやめられないんだよな……」
ぐでっと机に懐いて「あつい……とける……」と呟きながら人の形を失っていたかと思えば、唐突によくわからないことを語り始めた。完全に暑さにやられておかしくなっている。
内容も支離滅裂でよく解らなかったので、早々にこれは聞かなくていいヤツだと判断した春歌は、冷凍庫から取り出したアイスをパキリと割って食べ始めた。チョココーヒーの冷たさが身体に染み渡る。
「聞いてんのかよ」
少し不機嫌な声とともに伸びてきた手が、残しておいたアイスの片割れを持っていった。これはふたりでわけて食べるのが正解のアイスなので、そこには何の問題もない。問題は、聞いているのかと問われたことだ。
聞いとかなきゃいけないヤツだったのかと、ほんの焦りを誤魔化して、必死に思い出す。夜雨は何の話をしていたのだったか。確か、太陽に近づきたいとかなんとか言っていた気がする。
つまり。
「ヨウは宇宙飛行士になりたいってことだよね?」
にっこりと、とびきりの笑顔を向けた春歌に夜雨は、眩しいもの──それこそ太陽でも見るかのように目を細めて、勢いよくアイスに齧りついた。