陽の光は無遠慮で、苛烈で、容赦がない。
雨は時に恐ろしいけど、本当に稀だ。
雪は頑としていて、生き物の行く手を阻み、巣穴へと閉ざすけど、同時に美しい。
陽の光は多くを暴く。密やかなもの、見られたくないもの、隠していたいもの。何もかも暴く。星々や月の光は頼りないがどこまでも優しい。
だからというわけじゃないけど、僕はスターダムには上がりたいと思わなかった。隅々まで暴いてその人を消費し尽くす富と欲望の象徴。――上がろうと思っても上がれなかったけれど。
でも、それも大体言いがかりだ。
陽がなければ星もなかった。
陽がなければ生き物もいなかった。
陽がなければ何もかも見えない。
陽がなければ月も光らない。
そしてスターダムの光は陽の光なんかじゃない。
あんなに下品でもない。
だから、悪いことばかりじゃないんだよな。
そうして僕はこっそり誰かに謝って日なたに出る。サングラスはしっかりかけて。
ああ、やっぱり眩しい。お前なんか――ちょっと好きじゃねぇ。
8/6/2023, 10:42:36 PM