『大空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたには伝わるだろうか。
この溢れるばかりの感情に名前をつけるなら。
きっとそれは激情だけど、凪いでいて、色褪せない。
そんな言葉にならないこの気持ちは
どこにも行き場所がなくて。
あの大空を見上げては
遠いところにいるあなたに、いつか届きますように。
あの彼方の向こう、その先に希望がありますように。
あなたの中に少しでも面影を残せたなら…。
…それ以上の幸せを私は知らない。
雲の切れ間から見える大空にいつもの異物が浮かんでいる。
城と台座のような球体を合わせたような異物で、かなり巨大な建造物の集まりだ。
それは雲の動きと同じように少しづつ動いている。風によって流されているといえばいいだろうか。天気によっては何日か近くに在る場合もあるし、早い動きで流れていくこともあるし、何日か見えない時もある。
どうやって浮いているのかは分からないし、アレがなんなのかも知らない。
望遠鏡で覗いていると人だろうか?動いているモノがたまに見える。もっと度の強い望遠鏡が必要だ。
それから、数年に一度程度ではあるが、球体部からいきなり謎の光を遠くに飛ばすのもやめてもらいたいものだ。眩しいんだアレ。
大空に浮かぶ異物は今日も変わらず空に浮かんでいる。
(大空)
天空の城ラピュタのオマージュ、王家崩壊前の話。
『大空』
大空を見上げると、自由すぎてちょっと不安になる。
あまりにも広くて、まるで何も決められないような気がしてくる。
風が吹いても、何も指示してくれないし、
雲も、どこに向かっているのかさっぱりわからない。
空はただ広がっていて、
その広さが時に圧倒的で、動きたくなくなることもある。
でもその一方で、どこへでも行けるような気もする。
大空のように自由になりたくても、結局、どこから始めていいのかが分からない。
それでも、いつか空のように、迷わず羽ばたける時が来るのかな。
今ふとお題をみて思ったんですが、大空って英語にしたらビッグスカイなんですかね。
そう思って翻訳してみたらスカイでした。
あとは翼をくださいが頭に浮かんできました。
僕は翼で空を飛ぶよりも、箒で空を飛んでみたいですね。
大空
古来から人は空を見上げ生きてきた。なぜ見上げる?憧れにも似たこの思い。星占いで生活していた様に生きる為にはこの大空が与えてくれる大いなる力が必要であった。
苦しい時は慰め、嬉しい時は共に喜び、悲しい時は涙を乾かしてくれる
大きな身胸に抱かれているようで、ただ大空を見上げ全てを委ね身を任す。
遥かいにしえより吹く風が、永遠の未来へと私を誘う。きっと何代も昔の私は同じ様に両腕を広げ、胸一杯息を吸い、今に至り未来へと続いていくのだ。大空に抱かれて…。
『大空』
快晴な空に、赤い風船が飛んでいく。
ぽつんと何かの印みたいに。
飛空船からなら、わかるのかな。
風船を無くした子どもがいるかと思って見渡したものの、それらしい子はいなかった。
大空…
…から女の子が降って来て物語が始まらないかなぁ〜
大空に消ゆる恋
彼と交わした夏の約束。
どこまでも一緒に飛び立とう、と。
けれど彼の手はそっと離れ、
声も、笑顔も、風に溶けていった。
広がる空を見上げるたび、
彼の面影を探してしまう。
届かないと知りながらも、
風の中に残る温もりを追いかけて、
私は儚い夢にすがる。
たとえ遠く離れても、この大空が
私たちを繋いでいると信じて。
大空
世界中大空でつながっている
大空
悲しみも、苦しみも、
争いも、貧困も、差別も
大空には無い。
青く晴れた空を見上げて、大きく深呼吸をした。日々色んな想いを抱え疲れきった心。呼吸と一緒にもやもやも流れていったらいいなぁと願いながら…空というのは底のない穴のようなものだと思う。人は自分の気持ちというものがあるから、否定されることもあれば、相手にされないこともある。自分はこんなに苦しいのにどうして分かってくれないのかって気持ちにもなるだろう。でも空は、どんな気持ちであっても優しく深く包みこんでくれる。どうしようもなくモヤモヤが溜まってしまった時きれいな大空に想いを吐き出し、気持ちを整えてみてはいかがでしょうか。
「大空(創作)」
何をするにも勇気がない私は、いつも同じところにとどまったまま。
空を見上げると悠々と飛ぶ鳥が、弧を描いて飛んでいった。
「絵で生きていきたいんだ…」
両親に相談するも、「 売れる人なんて氷山の一角。簡単になれるもんじゃない」と言われて、そうかと納得してしまい、直ぐに諦めた。
本気でやりたいなら、そんな言葉を蹴飛ばすくらいの勢いで立ち向かうはずのに、少しも抵抗することなく、、じゃあ辞めようかなと別の道を選んだ。
それでも絵を描くことが好きで、SNSに出すと、すごく褒めてくれて、いいねを沢山貰うことが出来る。もしかして私、絵で食べて行けるかもしれないとさえ思ってしまう。
ただ、この道でやるんだ!という決意がなかなか持てなかった。まだ、若いんだし…という言葉を聞く度に、何度も羽ばたこうと頑張ったが、上手い人の絵を見ては、巣から出られない雛鳥のようにじたばたともがく。努力もしないのに、もがくだけ。
私も、飛びたい。飛びたい。
飛び出そう。あの大空に。
オーバーサイズのパーカー、
短い黒のスカート、
ひらひらがついた
かかとの高い靴。
どれも昨日買ったばかりの新品。
私の大好きが詰まった物ばかり。
幸せすぎて辛くなってくる。
どうせ1週間もすれば
全部普通になっちゃうけど。
家を出て
真っ直ぐ山へ向かう。
山登りの格好じゃないことはわかってる。
でもそれがいい。
少し登ったところで
登山コースを外れ
右に大きく曲がっていく。
すると
湖と綺麗な紅葉が広がるところに出る。
ちょっと上がって
羽根なんか無いのに
あるかのように
大空へジャンプして飛び出す。
もちろん垂直落下。
冬の水は冷たくて
凍ってしまいそうだった。
溺れるみたいに
息を全て吐き出す。
水中の空気は綺麗だ。
水面も泡沫ができて綺麗。
でも陸では見えない。
綺麗なのになぁ。
本当に溺れて溺死しそうだったので
仕方なく水面に顔を出す。
白鷺が丁度水を飲みに来ていたらしく
私が顔を出して驚いて飛んで行った。
至福のひとときを邪魔しちゃったかなと
申し訳なくなった。
大好きな物と大好きな場所に包まれてる時
大好きな言葉にも包んでもらおうと
大好きな漫画の一言を小声で言う。
"Good Midnight!"
まだ真昼なのに夜とか
全然あってない。
けど
そんなことはどうでも良くて
ただ好きなことを好きなだけしていたかった。
それだけ。
おおぞら
見上げればいつもそこにある。
「何処までも広がる」「突き抜けるような」「晴々とした」。
鳥羽ばたく空、雲流れる空、陽が昇る空、どれにしても人が空に抱くイメージというものはある程度『自由』の要素がある気がする。
昼間なら。
『こんばんは。こんばんは。こんばんは。どうしたの。どうしたの。どうしたの。あぶないよ。あぶないよ。あぶないよ』
物陰で息を潜める。心臓が口から飛び出そうだ。
耳がばくばくとうるさい。呼吸が苦しい。だけど息を吸った音があれに聞こえたらと思うと。
『いたいよ。たすけて。たすけて。たすけて。だいじょうぶだよ。だいじょうぶだよ。だいじょうぶだよ。』
探されている。ずるりずるりと聞こえるのはアレが体を引きずる音だ。10本はある腕で、重そうな体を引きずる音。べたりべたりと壁を地面を這う音が、だんだん近づいてくる。
どうしてこうなった。いつも通りの朝、いつも通りの仕事、いつも通りの帰り道。それなり努力して妥協して普通に、いきてきただけ、SF小説ならきっとここで主役が登場するんだろう。
だけどこれは現実だから、
『みぃつけた。みぃつけ、た、みつけた』
あぁ、夜がこんなにふかい。
あしたのあさは、こなかった。
大空
貴方の目はまるで空みたいに澄んでいて
汚れを知らない純粋な子供のよう
何にも囚われないままの貴方が欲しい
※大空
昔はよく楽しんでいた大空鑑賞
今は
春、花粉症
夏、太陽に焼かれる
秋、太陽がまだ焼きにくる
冬、太陽がまだまだ焼きにくる
日光浴も大変な時代になってしまったな
主に太陽の出力が問題なのよ
ちと30年前〜に戻ってくれへん?
この街に引越して
空が近くなった
山の上にできた住宅街は
ずっと向こうの山も
お隣さんの山のよう
まるまる見える空は大きい
今日も寒い日だった
空の南と北には
厚い雲が見える
でも 真ん中にはぽっかりと
青空が見えていた
小さな冬の青空
それにかかる雲が
魚の背骨のように
順番に並んでいた
あー体温40度なんだけどマジ死ぬ
そんなことは置いといてですね、最近寒すぎやしませんか?まぁ僕はカイロつけないですけども
澄み渡る群青の空の下では、何が行われているのか。
雄大な自然界がただ広がっている。鳥たちがただ静かに飛んでいる。
木々が広がっている。大森林を構成している。海が広がっている。何もかもがただ広がっている。
川はただ流れ、風は穏やかに吹き、魚や動物たちは楽しそうに泳ぎ、じゃれ合っている。
聳え立つ木々も、木漏れ日を生み出して木陰を作っている。
それはある一つの未来。人間がいなくなった地球。その支配者は動物たち。
戦争で荒廃した大地は、今ではもう植物たちが満ちている。汚染された海もすっかり碧さを取り戻している。
かつての凄惨な状態を知る者は誰もいない。人間はもう死に絶えてしまった。それは残酷な結末だろうか。自業自得の結果でしか無いというのに。
その結果を見て、傍観者はどう思われるのか。あるいは何も感じないのか。それは誰にも分からない。
ある意味においては、これは未来の枝分かれ。しかしそれは、ある狂人が視た幻想でしかない。幻想を綴っただけのものでしかない。
誰からも理解されること無く、ただ思考を紙に書き留めたものかもしれない。
傍観者もいない。どう感じるかなんて知ったことでしかない。共感されない哀しき狂人は自嘲をただ繰り返している。有ったらいいという未来でしか無い。
それはつまり、狂人による未来妄想という名の幻想。あるいはそれすらも閉ざされたままーー。
ーー澄み渡る群青の空はすべてのものを内包している。それは現実にあるのか。それとも幻想にあるのか。それは誰にも分からないーー。
『大空』
思い出すのは昔の夢。
小さい頃幼なじみと共に砂埃まみれのこの閉鎖された国から
飛行機で脱出してやるんだと腕を組み約束したあの日々。
結局は実験中に幼なじみは事故で飛行機ごと木っ端微塵に、
俺は国に捕まり親を人質に捕らえられたが、
生かす代わりに国の犬に。
この腐りきった国のために生きるなんてまっぴらごめんだ。
それでも親を救う方法はこれだけ。
何も考えず何も感じず言われたことをやればいい。
それだけなんだ。
そう言い聞かせて過去の俺たちのように反抗しようとする者が
いないかパトロールを命じられ辺りを歩く。
俺が歩けば談笑する者は黙り込み、
俺を見る人の視線は冷たく恐怖に怯えている。
そんな中、無邪気な話し声が聞こえる。
割って入ろうとした親を押しのけドアを強引に開ける。
「あ、お兄ちゃん!」
まだ脱出を試みようとしたときに
仲良くなった年下の子たちだ。
「あのねあのね。
僕亡くなったお兄ちゃんみたいに飛行機を作ってね!
それで...」
元気に話すその姿は幼なじみのあいつを思い出させる。
本当はやめろと怒鳴りたい。
それでもあいつに動かされた心がそれを抑止する。
「そっか...今日俺が来たからいいものの、
他の奴らが来るかもしれないから周りが静かになったら
お前らも静かにするんだぞ。」
そう言って手袋を外し頭を撫でる。
笑顔で元気よくはーいと返事する子たちを見て家を出る。
外で怯えながら待っている大人たちに
「もう少し警戒心を持つようにと言っておいた。
気をつけるように。」
と伝えパトロールに戻る。
見上げた空は相変わらず汚く青空が見えない。
それでも差し込む太陽の光はあいつみたいに眩しく、
帽子のつばを持ち空を見ないように顔ごと伏せた。
大空を目指した過去も見えなくなるほど帽子を深く被って
また歩き出した。
語り部シルヴァ
いつか見た鳥のように、大きく広い空を飛び回り世界一周したいなどと思っていた昔の自分。
大人になるにつれ、鳥になって羽ばたけるわけじゃないし、世界一周なんて夢のまた夢ということを知ってしまった。
先輩や上司に怒られる毎日。
でも、変わらず大空はわたしの頭の上にある。
泣きたい時も、辛い時もいつも空を見ると励ましてくれているようだ。
大丈夫、まだやれる。
いつからか青空を見上げることが週間になっていた。
朝、ふと空を見ると綺麗な虹がかかっていた。
今日はいい事ありそう。
大空を背に今日も私は歩み出した。
2024/12/21 大空