『大空』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
大空を抱いて、飛び立つ。
そう何度も妄想した。
実際は、どうだ。
飛ぶどころか、走れてすらいない。助走すら、できてない。産まれる前は出来てたような気がする...。
手を空へ伸ばす。
虚しく空を切るだけ。
この世界は、なんと不自由か。
「何を泳いでいるの?」
くりくりとした目で飼い犬のダックスが問うてくる。感じがした。
ぶんぶんと腰ごと尻尾をふっている。
「何にもしてないよ、遊ぼう。」
「ウォワフッ」
ダックス特有の野太い声を出し、キャッキャっと走り回る。
でも、それでも、君とならどこへでも行きたい。
いつか先に大空を飛び立つ君を追いかける自分に捧ぐ。
中学時代に、作った詩を、一部分
思い出した。
『体に 刺さったとげが、ぽつん、ぽつんと、抜けながら、空へ空へと、昇っていく』
どんな、とげだったかなあ?
よく脳内会議を開く私の頭の中には、恐らくいくつかの人が存在している。
その中で特に登場回数が特別多い人を語ろうか。
しっかり者で周りをよく見ている世話好きのレン。
不器用だが家族が大好きで仲間思いのれお。
甘えん坊で泣き虫な“黎”、“零”、“玲”呼び方はそれぞれだ。
この三人は、殆ど同時に生まれたので三つ子ということにしている。三人の中で三男は玲というのは決まっていて、他はその時時で変わるらしい。
決まった時間に習慣的に現れるので、今は〇〇だ。という認識はあまりなく、自然に見守っている感じが強い。
例えるなら、ガンダムの操縦席に座っている人を車の助手席の様な場所からVR機を装着して眺めているという感覚。
ガンダムの操縦席といっても、視界の内装とでも言うのだろうか、とにかく、そこが司令室らしい空間にある気がするため例えて言っている。以降、表の動きを出している者を操縦席と表現しよう。
例え話あたりで、レオが操縦席に座った。
持ち主を内側の世界で視た人はいない。持ち主も姿を認識していないので、それぞれの理解で、そこにあるのが持ち主だと考えている。
レれれ三兄弟のほかに、春野家という存在したりしなかったりする人たちも居る。
本人たちが春野と名乗っているため、春野家でまとめてはいるが、その名の由来は聞けなかった。
メンバーは、春花とはるとを中心に桜、陸人が存在していたらしい。裏での活動が多い春野家なので、把握が難しく、迷子や行方不明または消えたという判断を下すのが遅くなってしまう。気がつくと新しい人が生まれていた、なんてことが多々発生するのが春野家である。
唯一、持ち主と面識がある春花はしっかりしているが抜けている所があって桃色で可愛いようだ。
中学校時代に既に消えた人も居るが、思い出す必要があるのか、ないのか…。
大空
真っ青な空が 白い入道雲を湧き立たせて
まるで 白いペンキを全面に零した様な
空だった。
手を伸ばせば 白い雲が 綿菓子みたいに
摘まめそうな 口に入れられそうなそんな
予感がする空だった。
俺は、屋上で寝転びながら ゆっくりと
動く雲を見ていた。
何処までも果てしない大空が スローモーションの映像を流すみたいに
雲を誘導する。
こうして、寝転びながら 綺麗な青を
纏った 大空を見ていると
体が宙に浮いて 上昇するような
感覚に陥る。
空に吸い込まれる様な
雲の上に乗れる様な 何処までも雲に
乗って飛べる様な
そんな自由になる この景色をみるのが
俺は、好きだった。
学校と言う箱庭で 皆して同じ態勢で
黒板を睨み付け ノートを板書するより
ずっと良い。
俺は、何だか嬉しくなって 寝転びながら
大きく深呼吸する。
ずっとこの時間が 続けば良い
青い空間に閉じ込められて居たい
そんな 俺のささやかな願望を
打ち砕く声が聞こえた。
「あ~また 君こんな所でさぼって!」
その声で俺の自由で 伸びやかな時間は、
終わりを告げた。
(はぁ~) 俺は、内心で溜息を吐き
起き上がる。
「委員長!」 俺は、生真面目に
眼鏡を掛け 長い髪を もっさい
三つ編みにし 校則通りのスカートの丈の
長さで 俺を毎回 迎えに来る
委員長を見上げる
「委員長 こんな所まで毎回来るなんて
暇だなあ~」俺は、欠伸を噛み殺しながら
ぼやく....
「暇じゃない!!先生に頼まれてるから
来てるだけだよ!!」
「はぁ~そうすっか」
先生 先生ってそんなに教師の評価を
上げたいかねェ....
俺は、委員長を横目で見遣る。
「ほら 早く 立ち上がって 行くよ!」
俺は、委員長の急かす言葉に気が進まず
その声を無視し しばらく 座り込んで
居た。
「ほら 早く!!」 委員長が俺の所に
来て 俺の腕を引っ張り 立ち上がらせ
ようとする。
俺は、反抗するのが面倒臭くなり....
「へいへい」と渋々立ち上がる
俺は、委員長と共に屋上を後にした。
でも俺は、どんなに委員長に怒られて
連れ戻され様とも
晴れた日の屋上通いを辞めるつもりは
無い
このどこまでも続く大空の澄んだ青を
この目に焼き付けて 手を伸ばし
『自由』と言う開放感をまた
手に入れる為に...
止められても 何度でも又 此処に来る。
大空と言う名の自由をこの手に
摑むまで・・・
『大空』
窓辺から見えた半分の月がやけに明るくて隣の家のかわら屋根やうちの車のボンネットや弟の三輪車なんかがつやつやと光っている。電信柱から月影が伸びていたから散歩にでも行きたくなってしまうけれど、お母さんに怒られてしまうしきっと外は寒いだろうから考えるだけにする。
月に透かされたたなびく雲の辺りを飛べたらどんなに楽しいだろう。明るく光る星のひとつやふたつをつまみ食いしたらどんな味がするだろう。こうもりはここのところの寒さで冬眠を始めてしまったから、この夜空はおそらくわたしとフクロウだけのものだ。けれどサンタクロースが来たら道を譲ってあげなければ。ひと晩で世界中のこどもたちにプレゼントを配るのだからそれぐらいは当然のことだ。もしかしたらもしかすると、手伝ってと言われたりするかもしれない。もしそうなったら、空飛ぶそりやトナカイの光る鼻の写真をSNSに上げたらバズったりするだろうか。お手伝いのご褒美にプレゼントをもう一つもらえたりしないだろうか。
「まだ起きてるの?早く寝なさい」
実家は
住宅街で
スーパーも
コンビニも
少ないし
高いビルも
無くて
ちょっと行くと
田んぼがあって
大きな山に
囲まれてて
空も
広く見えた。
都会に出たら
買い物するところは
たくさんあって
コンビニだって
色々選べるし
田んぼなんて
山なんて
無くて
空は
ビルの
間から
狭く
見えるだけ。
都会って
憧れてたけど
やっぱり
田舎育ちは
田舎が
合ってるのかなぁ。
#大空
大空
聞こえてますか。私の声。
冬が好きって理由も言わず笑ってた。
理由を聞いてもすぐ話をそらされる。
君はその時悲しそうな目をしてた。
冬が好きって笑ってた君は
「冬の空に雪のように冷たく消えてった。」
大空に広がる青。
広大な空が澄み渡っている。白い雲は、大きな翼をはためかせて浮かんでいる。
私がいるのは、高い建物の屋上だ。その頂にあぐらをかいて座っている。地上よりも少しだけ強い風が吹く。髪と制服の裾を撫でる。
ふと建物から下を眺めると、人々が忙しなさそうに歩いている。
彼らは空なんて眺めていない。
私はひどく優越感を感じ、再び空を眺めた。
大空の青、限りなく広がり
太陽が微笑むその先に
希望の羽根が舞い踊りて
夢へと続く空の旅
大空
空って不思議だよね。
人の感情みたいにころころ顔を変えるもの。おんなじ空は1度も見られないだろうね。
今日の空は曇り空だよ。
明日はどんな顔をみられるかな?
大空#26
私は空を眺めるのが好き。
空は青く澄んでいて広くてまるでキャンバスみたい。
この大空が時間や天候で表情を変えるのを見るのが私の一日の楽しみ。
そんなことかと思われるかもしれないけれど、そんなことを言うあなたはきっと下を向いて歩いていて空の表情を知らないんだね。
私はねそれがもったいないなと思うよ。
もっと上を見ようよ。
空と話そうよ。
空っていろいろじゃん。天気も時間も色も。
「オレは暗い方がいいかな。雨とか」
ベタなこと言うなぁと思った。
「ハハオヤの機嫌わりーけど部屋から出てこない時もあるから、どっちくるか確率ガチャって感じ」
あんたの家はサバイバルって感じだよね。
知ってるし、特別視しないし、引もしない。
「意外と夏の青空も似合ってるよ」
「ポエムっぽくてキショ」
「ちがくて、すっごい明るい空背負って逆光に暗くなってるあんたの顔好き」
やっぱりポエムじゃん、って。
こっちの顔見て言ってみな?
2023/12/21 大空
「生きてるか?」
電話越しに私を心配する彼氏。
今日は一段と寒い。
手が悴むせいでろくに動けない。
室内でマフラーや手袋をして、ようやく暖かい。
ヒーターを付けていたけれど灯油が無くなってしまった。
カイロを貼ったりしてできるだけ暖かくなる様にした。
外は当然曇っている。
そう思えば雹が降り始めた。
「音聞こえる?こっちは雹が降ってるよ」
がざがざと窓に当たったりその下にあった鉄製の園芸スコップやバケツに当たる音も聞こえる。
片付けておけばよかったな。
「凄い音やな。ガラスが割れたりしたら大変やからあんまし近づくなよ。」
「うん」
スマホの画面が明るく光っている。
部屋も小さいライトしか付けていない。オレンジ色の優しい光だ。手元を照らしている。
「こっちは雨が降ってんで。雪は降ってへんけど積もってる。」
そう言われてまた窓の外を見ればすっかり雪に変わっていた。
「雪になった」
「そか。あ、こっち晴れてきたかも。」
「ほんとう?」
「おお、」
と、感動した様な声を漏らしたので私は咄嗟に何が起きたのかを聞いた。
「虹や。ひっさびさに見たわ。綺麗やなあ」
と言うとビデオカメラをつけて見せてくれた。
「見えるか? 二重になってんのわかる? 空におっきく架かってる。」
「見える、凄いね。綺麗。」
私は興奮した。ここ最近はずっと銀世界しか思い浮かばない。
「冬の虹って、結構レアかもしれへんな」
「そうだね、いい事ありそう」
お題:大空 2023/12/22
カツンカツンと杖を頼りに1歩ずつ歩いてゆく。
見ると、どうやら右足が正しく使えていないようだった。季節はもうすっかり冬らしくなり、新雪がちろちろと降っている。杖を握る指が真っ赤に染まり、かじかんできたであろう頃、杖をついたその”少年”はふと立ち止まった。
いったいその足が正常に機能しなくなってからどれ程経ったのだろうか。杖の扱いには慣れているようであった。そう思っている間に少年はついと顔を上に向けた。その瞳孔は虚空を描いている。つられて私も上を向く。目の前に広がったのは、ぼんやり白みがかった青い空。
#大空
【大空】
屋上の雲ひとつない青空
もう少しで今年が終わる……
僕は今年なにか変化があったのだろうか……
冷たい風がなにか問いかけるように感じた。
ゆっくり……ゆっくり……
僕の休憩時間だけが過ぎていく
案外自分自身の事を分かっていないのかもしれない
周りの友達は皆口を揃えて【良くなった】だった
大好き曲をイヤホンで大音量で聴く
僕しかいないこの空間に音漏れしても別に構わない
大きく深呼吸して体の中の空気を換気する
来年はどんな年になるんだろう
目をつぶりながら僕はそんな事を考えていた
『大空』
空を自由に駆ける翼を手に入れたなら、僕は満足できるだろうか。
海を優雅に飛び回る尾ひれに憧れるだろうか。
大地を力強く踏みしめる足に焦がれるだろうか。
何を手に入れても、自分にはない何かを求めてしまうのだろうか。
大空へ羽ばたけ
どんな困難があろうとも
自分を信じて貫け
・・・・・
羽ばたける翼はとっくに潰えた
それをしたのは貴方なのに
人のせいにするなと言われた、でも
僕の可能性であったものたちは
既に貴方が壊したんじゃないか
大空。要は空のことだよなと思って空と書いてみたけどこれだとからなのかそらなのかわからないな。
空だけだとなんのことだかわからないから大空とか青空とか書く必要があるわけだ。一つ学びを得たな。
でもいちいち空のことを大空って書くのはなんか大げさで違和感あるな。空でいいと思います。
それで子どもの頃はよく空を見てた気がする。昔はネットとかも未発達だったからな。子どもということもあって外で遊ぶことが多かった。
だけど大人になって暇さえあればスマホやパソコンでネット三昧。すっかり空を見ることもなくなった。
空を見るのは雨の時くらいだ。別にそれでどうこうってわけじゃないけど、なんだか寂しい気持ちになるな。今や空を見る余裕もなくなったのかって。
まぁそんなことはどうでもいいけど今日はめっちゃ寒い。まじで布団から出たくない。ついに冬が来た。
冬が来ないとなんだか寂しいみたいなこと前に書いた記憶あるけどやっぱ冬なんていらんわ。一生消えてくれ寒いから。
目に痛いくらい青い空みてると
あーーーーっ!
って大声をあげてみたくなるよね、たまに。
鬱屈した何かを大空に吐き出して
キレイな青を吸い込んで。
そんなことを考えるだけで
なんか泣けてきたり。
いつか誰もいないどこかに行けたら
気兼ねなく大声をあげてみたいね。
あーーーーっ!
ってね。
(大空)
大空…。
静かな草原で空を見上げた。
雲ひとつないない青い青い大空。
1人孤独なはずなのに。
不思議、全然寂しくなんてない。
温かい気持ちになるのは何故。
時々、空を見上げるのもありかな…。