『大切なもの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
大切な物をたくさん残すだけでは、埋もれてしまう。
もしその物が無くなったら忘れてしまう気がする。
無くなって忘れてしまう物を、胸を張って大切だったと
私は言えるだろうか。
とても、難しい。長年取っておくほど、執着ともとれる。
大切と執着はどう区別したらいいのだろうか。
手から離しても尚、覚えていられるものが大切なのか?
それもまた執着のように感じてしまう。
歳を取って、見なくとも覚えていられるもの(物・者)
それが現時点の私で考えられる 大切なもの かもしれない
お題:大切なもの
・大切なもの
普通の人なら、
家族、命、お金などを挙げるだろう。
確かに家族も命もお金も大切だと思う。
でも前まで、大切なものはいらないと思っていた。
いつか失ってしまうのなら。
無くなってしまうのであれば。
最初からいらない、深く関わらない。
そうすれば誰も傷つかない。そう考えていた。
すると、心の中に誰も思う人がいなくなった。
欲が無くなりお金も使わなくなった。
気づいた時には周りに誰もいなかった。
生きているのに死んでいるような感覚だ。
そして"寂しい"という感情が生まれた。
失うことを恐れると何も得られなくなる。
__自分のこころに寄り添ってほしい。
「大切なもの」
わからない
命?お金?愛?
欲張りだよね 全部欲しがる
うん 今ある全てを欲しい
テーマ:大切なもの #141
僕には大切な友達がいた。
その子はいつも、僕が入院する病院に通ってくれていた。いつも、お見舞いに来る。
友達と外で遊べばいいのに。
家でゲームをすればいいのに。
そう言うと彼は決まってこう言う。
「お前と一緒にいたほうが、何をするより楽しいんだよ」
その言葉を聞く度、嬉しい気持ちと悲しい気持ちが混ざり合う。
僕の病気はもう治らないらしい。
身体がどんどん僕の体を蝕んでいて、どうにもならないことを僕は知っている。
親はほとんど僕の様子を見に来ない。
弟や妹がまだ小さくて、僕よりも面倒を見なければならないからだ。
そんな僕のことを彼はいつも励ましてくれる。
彼が来るまでは、いつも外を眺めている。
いつもなら静かな病室。今日は違った。
『お前はもうすぐ○ぬぞ』
黒い服を着た、骸骨のお面を被った背の高い人がいった。いや、人じゃない。浮いている。
「誰?」
僕は音もなく入ってきたソレに言う。
『我は、死神』
「死神……か」
普通に見えていた。透けていたりもしなかった。
普通の人間みたいだった。
「何しに来た?」
『予知。と、お前の最後の望み、聞きに来た』
「『最後の望み』?」
『そうだ』
死神は釜を振って、人間の肉体と魂を切り離すのだと思っていた。『最後の望み』なんて聞いたことない。
『最後の望み。人の人生を左右するものはできぬがな』
死神は言った。
「僕は、そんなにすぐに○ぬの?」
僕はそう聞くと、死神は少し間をおき頷いた。
そっか、僕は死ぬのか。
僕は意外と冷静を保っていた。涙も出なかった。それはその日が近いと、なんとなく分かっていたからだろうか。
「すぐに答えを出さないとだめ?」
『否。お前の命が尽きるまで』
死神はそう言うとドアの方に目を向ける。
『客だ。ここは一度、退散する。願いは強く願えば我に届く』
そう言うと、消えた。
そこに入れ違いに来たのは、彼だった。
「僕、死神が見える」
そう言うと困惑した表情で僕を見る彼。カレンダーを見るとエイプリルフールだったから、冗談ということにした。でも彼は、僕が冗談じゃないってわかっていたんじゃないかな。
僕にとって大切なものは……いや、大切な人は。
彼が去った病室はいつも異常に寒くて、異様なほどに暗かった。僕は目を閉じた。
そこには闇が広がっていた。
『最後の望み、聞きに来た』
どこからかそんな声が聞こえた。姿は見えない。
声が出ない。そんなとき、強く願えば我に届く。という言葉を思い出した。
僕の願いは……。
届いたのか、今では全くわからない。
ただ、あの死神のことだからうまくやってくれそうな気がする。
『大切な友達がうまく周りに馴染めるように。そして、僕との大切な記憶を忘れないでほしい』と。
失った時の 虚しさを 知っている
些細な事物も
何一つ取りこぼしたくない
怖いんだと思う、 失くした時の事を考えたら
内臓が口から出てきそうな感覚に陥ってしまって
大切なものは一周まわって無いように感じる
そんなものは、ない
何かが無くなっても、亡くなっても、
何も感じない
だからどうした
人は小さな事も失ってみたら 必要だったことに気づく
知っている、知っている
思っているより大きかったと気付く
失った時の耐え方を知らない。
失いたくなかった 大切だった
何をされても何度も許す、 無言で許す 無かったことにする 愛だと勘違いするように、するようにするようにするように。
家族だもんね。
なかった、あんな事は無かった 誰も私を殴っていない
言い聞かせた
黙ってそれを繰り返す
愛があったからできた事だった
気付いてしまった
昔の美美しい記憶に縋って縋って、
失いたくなかったから必死に捕まえてたはずなのに
命みたいに落としたら帰ってこないのだ
あんなに大切だった 私の大切なものだった。
無くなってから、家にいる時私は私ではない。
こんな虚しさは人が感じたら死んでしまう
私ももうすぐだめになる
失った 常に焦燥感に追いかけられている
だから何も取りこぼさない
大切なものなんて限定する勇気はわたしには
ない。
お題 「大切なもの」
お題『大切なもの』
︎ 愛らしい少女がクマのぬいぐるみを抱えて笑う。つぶらな瞳をしきりに輝かせて、無邪気に頬を緩ませる。時折その頬をぬいぐるみに押し付け、柔らかさを堪能しようとする姿があまりにも可愛らしい。何枚ものフィルムにそれらを焼き付けて、記録として残す。少女の写真でいっぱいに詰まったアルバムは既に五冊を超えていた。そこから数枚だけ写真を抜き出し、表情を曇らせている妻を抱きしめる。
「大丈夫だよ」
︎ 肩を震わせる彼女の背を優しく撫でる。しかし震えは増すばかりで、数分経つ頃には泣き出してしまった。こんなに泣き虫だと困るなぁと僕が笑うと、小ぶりな頭をぐりぐりと押し付けてくる。
「……絶対に、生きて帰ってきてね」
︎ 彼女の弱々しい声に、僕まで瞳が潤んでしまう。当たり前じゃないかと虚勢を張って笑い飛ばせば、おもいきり脛を蹴られた。素直じゃない。でもそこが愛おしい。
︎ 涙が落ち着いたらしい彼女がゆっくりと僕から離れ、軍服の襟を直す。その寂しそうな顔を見かねて僕は彼女の頬にささやかな口づけを贈った。
︎ すると彼女は、少女とそっくりな表情で笑った。
︎ てっきり怒られるかと思ったのに、不覚だった。我慢していた涙腺が決壊しそうになり、それを誤魔化すように軍帽の鍔を引き下げる。
「かならず帰ってくるよ」
︎ 大切な、家族のもとへ。
大切なもの
私が大切だと
思うもの、こと、ヒト
全部全部
大切なもの
大切なこと
大切なヒト
全部全部
かけがえのない
大切なもの
失ってから、離れてから、
その存在を切に思うなんて、
人って愚かだな。
「大切なもの」
大切なもの
人類の進化を考える。人類は今までに多くの遺産をのこしてきた。そしてこれからも今までにない独創的な考えが生れるであろう。その中でも、生きる知恵を与えてくれるものは大切だと思う。今までにもこの地球では多くの生物が滅んで、新しい進化を遂げた。進化とは生きる知恵だと思う。それぞれの進化の過程で生きる知恵も変わって行くのであろうが、火事場のクソ力ではないが諦めず頑張りたい。
時間とは息をする全ての者に与えられた贈り物。
最も美しく、最も残酷でもある。
私は時間を大切にしたい。
【大切なもの】
世界の全てが敵になっても、僕だけは君の味方だよ。なんて、テレビの中の俳優が腕の中に抱きしめた恋人へと囁きかける。ソファの上で体育座りをしながらそれをぼんやりと眺めていれば、目の前のテーブルにコーヒーカップが置かれた。
「こういうのって、やっぱり言われてみたいもの?」
「ううん、どうだろ。私は興味ないけど」
首を捻る君の問いかけに、軽く肩をすくめた。ロマンティックとはほど遠い性格に生まれついてしまった身としては、べたべたの恋愛ドラマそのものに微妙に冷めた目を向けてしまう。
「だって世界が敵になるってことは、どう考えても法律的にか道徳的にか悪いことをしたわけでしょ? それを咎めないって断言する相手はちょっと嫌かなぁ」
「あははっ、君らしいね」
心底おかしそうに笑い声を漏らした君は、私の横に腰を下ろす。そうして悪戯っぽく口角を持ち上げて、私の顔を覗き込んだ。
「じゃあさ。君がもしも罪を犯したとしても、僕は君がそれを償って帰ってくる日を待ち続けるよ、ならどう?」
「それなら90点だね」
「あれ、まだ足りないか。あと10点分は何だろ」
きょとんと首を傾げた君の仕草は、普段の落ち着いた様子に比べると幾分かあどけない。にこりと微笑んで、そんな君の額を人差し指で軽くつついた。
「君と過ごす日常が、一番大切だから。だから僕は君を待ち続けるよ、なら完璧だったかな」
日曜の午後、たいして興味もない恋愛ドラマを流し見ながら、君の淹れてくれたコーヒーを飲む。世界を敵に回す二人きりの逃避行なんかより、私はこの何でもない日常を愛してる。
少しだけ君の頬が赤く染まる。それを横目に、コーヒーカップを傾けた。
もう二度と戻れぬあの頃を思い出して
家族三人、母と私と弟と狭い一軒家で暮らした日々を
貧乏だったはずなのに、私はあの頃が一番幸せでした
何故でしょうか
涙が止まらないんです
もう戻れないとわかっているから、苦しいんです
大切な記憶はもう戻れぬ過去となって私を感傷に浸らせるのです
『大切なもの』
沢山あるよ
例えば、ゲームとか、お小遣い貯めて買ったフィギュアとか、友達から貰った誕生日プレゼントとか
人だと、家族とか、友達とか、先輩、後輩とか
でも、やっぱり一番大切なのは自分自身だよ
「大切なもの」
近すぎて、たまにわからなくなるけど
失ってしまったら、多分、生きていけない
「大切なもの」
私が大切なものは、、
家族と友達
この世界で、何億人、何兆人といる
この世界で、あなたに出会えてよかったと
度々思う
だけど、それを感じるのって多分
運命なんだよなって
写真は、その時の形としか残せない
そして、そこにタイムスリップできるわけでも
ない
だから、私はいま、そばにいる
あなたが大切なんだ
ワタシには
大切なものはたくさんある
ビックリするくらい。
あなたにもあるでしよ?
#大切なもの
[大切なもの]
僕の持ち物はそんなに多くない。
でも、どうしても捨てられないものがある。
それは、姉さんが死ぬ間際、僕に託した赤い石のイヤリング。
何度も捨てようと思ったけど。なぜか捨てられなかった。
あの日の姉さんの声も思い出せないのに。
言葉だけは、赤い石の中に残っている。
「私はこれまでだけど、貴方は自分を見失わないで」
「幸せになったら、捨てていいわよ」
化け物になってしまった姉さんの最期の言葉。
自暴自棄になった時期もあったけど、これが僕を繋ぎ止めてくれている。
幸せだと思う時もあったけど。捨てられなかった。
それはきっと僕の。人間だった僕の幸せは。
もう二度手に入らないからだろう。
いくら 大事だからって
こんな所に隠さないでよ〜
愛犬が 後で食べようと大切な
おやつを隠したりする
いや、おやつだけじゃない
バラバラになった スリッパとか
どうでもいい様なものを
ソファの下に隠すのだ
本人にとっては宝物なんだろうけど
掃除する身にもなってほしい
そう思いつつ 床に這いつくばり
隠された宝物を引き摺り出す
もう! あんたのおもちゃと
一緒にしないでくれる?
あたしにとって
大切なものなんだから…
誰かに見られたら、どうすんのよ
浴室で何時間もかけて
バラバラにした彼の身体を
かき集めて ゴミ袋に 入れる
あんたが 彼の事 気に入ってたのは
わかってる
あたしだって 気に入ってたのにさ…
あんたの、 ソファみたいな 場所
探さなきゃね…
#大切なもの
こたつで寝こけているクロちゃんにそっと近付いて、そっとその頭のにおいをかいでしまうのが、ここ最近の私の日課となっていた。
「はぁ、いいにおい」
…………ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
クロちゃんのゴロゴロを聞きながら、大切なものを扱うように引き寄せて撫でてみた。
「クロちゃん、干した布団みたいなにおいがするねぇ。いいねぇ」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
春の日差しを浴びてホカホカになったクロちゃんと過ごす、ちょっとほっこりした一時が、私は大好きなんだなぁ。
自分が不器用である事を自覚します
特に大切だと思ったものには
決して手を触れることができないのです
大好きで大切にしたいからこそ
距離を取ってしまうのです
自分の手元に無くても構いません
この世界のどこかで健やかであれば
それ以上は望めないのです
大切なもの