『夢を見てたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
遠距離になるまであと2ヶ月とちょっと。
離れたって私とあなたとの関係が変わることはない。
そうわかってはいるが、
あなたが私の近くにいないことが耐えられない…。
「聞いて!別の場所に行かなくて良くなったの!」
「だからずっと一緒だよ!」
なんてあなたから言われる、そんな夢を見てたい。
240113 夢を見てたい
『積み木あそび』
木枯らしは小石を飛ばすけど 私の積み木は崩さなかった 家猫も百足を獲っては自慢するけど やっぱり私の積み木は崩さない ガウディみたいだって人は言う 私はただ面白く積めればいい 私の想う素敵な形になればそれでいいのだ 木枯らしと猫に感謝しなが
ら
【夢を見ていたい】
年が明けて、冬休みも終わってしまった1月中旬。
もう当分二度寝ができないことにがっかりして、授業にもなかなか身が入らない日が続いている。
窓の外を見ても怪物はいないし、目を閉じてみても、妖精の声が聞こえるどころか睡魔が襲ってくるだけだ。
何をしても状況は変わらないし、憂鬱な気分もとれないままで、時計ばかりを気にしてしまう。
「ね、シャー芯持ってない?」
びっくりした。大した反応もできないまま隣の席を見ると、こちらをじっと見つめるクラスメイトの女子。
意識の中から現実に引き戻されたような感覚がして、僕もその子を見つめてしまう。
「シャー芯、持ってないの?」
彼女は授業中の教室で目立ちたくないのか、声量を少し抑えながら急かすように聞いてくる。
「あ、ああ、はい」
僕はしどろもどろになりながらも、なんとか筆箱の中からシャー芯のケースを取り出して渡す。
「ありがと」
彼女の、すこし申し訳なさそうにケースを受け取る笑顔を見て、何故か違和感を感じた。
「…学校、来てたんだ」
その違和感が何か、
気づいた時には口にしてしまっていた。
彼女は少し動揺した表情を見せたあと、気まずそうに微笑んだ。
「ん、まぁね」
「…もう体調は大丈夫なの?」
「うん、もう良いんだ」
「そっか」
そうだ。彼女は病気で入院していた。
学校には滅多に来ず、存在自体がレアな人だった。
休みボケか、妄想のし過ぎのせいで忘れかけていた彼女についての記憶が、少しずつ蘇っていく。
「さ、佐藤さん…で合ってる?」
佐藤。確かそんな名字だった気がする。
彼女に対して呼んだことがなかったので、少し自信がない。
彼女はそれが少しおかしかったらしく、くすくす笑って応えた。
「ん、合ってるよ」
ホッとした。これで間違っていたらとても気まずいまま時間をやり過ごすことになっていた。
「て言うか、よく覚えてたね」
「うん、自分でもびっくり」
「ふふ」
彼女の名前は、休み前の席替えの時に知った。
隣の席が居ないのは少し寂しい気もしたけど、気楽に感じていたのも確かだった。
「みんなは覚えてるのかなぁ。」
「さあ…どうだろうね。佐藤さんこそ、僕の名前知ってるの?」
「知ってるよ。加藤くんでしょ」
「…うん」
なんで知ってるんだろう。僕はそもそも存在感がないから、たまに担任にも忘れられたりするのに。
「なんで知ってるの」
「知ってるよ。入院中ね、よく名簿を見てたから」
「名簿?」
「うん、クラス名簿。学校復帰できたら、早く皆と仲良くなりたかったんだ」
「そう。じゃあ良かったね」
「うん。…でもね、私が名前を覚えても、相手が私の名前を覚えてくれなくちゃ意味ないんだ。」
「そんなこと無いんじゃない?佐藤さんの名前も、これから知って覚えてもらえばいいじゃんか」
「そうかな…」
「そうだよ」
佐藤さんは思ったよりネガティブな人のようで、僕は無意識に語気を強めてしまう。
でも、もう季節は冬。1月だ。
このクラスもあと二ヶ月程度で終わってしまうのだから、また来年度頑張ればいいのではないか。という意見は流石に無神経な気がして伝えるのをやめた。
「じゃあ加藤くんは覚えててくれるの?」
佐藤さんは僕の方を向いて、なにかを訴えるように見つめてくる。あまりにも熱のこもった視線にドキッとして、僕は少し動揺した。
簡単に「はい」と言えないような、不思議な引力が働いているようだった。
「…うん。忘れないようにするよ」
気付けば背中には汗をかいていて、心臓の音もうるさかった。彼女はそんな僕の緊張とか、気遣いとか、そういうのを全部見透かしているような気がして堪らなくなった。
「じゃあ絶対忘れないでね。約束」
そう言って笑顔を見せたあと、不意に彼女は席を立った。呆気にとられる僕を余所に、彼女は何も言わずに教室を抜けて廊下へと消えてしまった。
「ーーーー藤、加藤!起きろ!」
「…えっ」
「全く。休みボケか?」
「はい…ごめんなさい」
意識を取り戻した僕はやっと、さっきまでの彼女との世界が夢だったことに気付く。
そうだ。夢で当たり前だったんだ。だって佐藤さんは、
一ヶ月前に病気でこの世を去ったのだから。
でも、夢での彼女の姿は、驚くほどに鮮明で生き生きとしていた。もしあれが彼女の魂的なものだったとしたのなら、なんで僕なんだろう。
僕が、名前を覚えていたから、なのだろうか。
彼女はきっと、病室で名簿を見つめながら、クラスメイト全員の名前を一人ひとり丁寧に覚えたんだと思う。でもきっと、当のクラスメイトはそうじゃない。彼女の名前も知らなければ、興味すら示していない人もいるだろう。
佐藤さんはもしかしたら、覚えていて欲しかったのかもしれない。誰でもいいから、たった一人。
このまま年老いたあとも、存在を忘れないでいてくれる人が欲しかったのかもしれない。
でもこれは、僕の妄想に過ぎないから。
できることならもう一度夢を見て、そして彼女に聞いてみたい。今度はちゃんと、「忘れない」と言いたい。
もし、また彼女に会える夢が見れたなら。
そのときはずっと、夢を見ていたい。
《夢を見てたい》
辺り一面を曼珠沙華が埋め尽くしていた。
金魚は、僅かな水滴を纏い宙を泳ぎ去る。
手を伸ばせば、全てが蒼き光の粒子となって空に溶けて消えていった。
此れは夢だ。
考えるまでもなく、頭が其れを告げた。
物理法則がまるで存在していない世界でただ一人、不自然に花の咲いていない空気を踏み歩いて行く。
頭上にも花が咲き誇っている所為で、此処が正しく地面なのかすら分からない。
曼珠沙華——彼岸花。
とどのつまり、此処は、幽世と現世の境のようなものなのだろうか。
だが、三途の川らしき水源はなく、紅で彩られた世界にそれ以外のものは殆どない。
なら、異世界のようなものか。
現実世界ではないのだ、不思議な世界観の夢を見たとて不自然はない。
何故此処に己が存在しているのか、全く心当たりがない。
其れに、夢だと解れば目が覚めてもいい筈が、その様子がないのである。
不可思議なものだ。
違和感は覚えるものの、所詮は夢の中だ、特に気にする程の事でもないだろう。
幾ら歩けど見える世界に変化はなく、飽きを感じた頃だった。
誰か、いる。
遠くに立つ人影を見つけた。
それが人と解ったのは、此方に向けて声を放っていたからだ。
上手く聞き取れないが、名前を呼ばれているのだ、と思った。
懐かしい声だった、とても。
泣いている。
それが解った。
そして、その涙を止める為の術も。
だからこそ。
嫌だ。でも、仕方ない。
最初から夢だと知っていたのだから、諦めはつく。
この泡沫の夢から逃れることも、容易い。
目を覚ますと、傍らで泣いていた。
手を伸ばし、その頬を撫ぜる。
ごめん。辛いんだ、もう。
その辛い現実に、君はいる。
だから、生きなければならないのだろう。
夢を見てたい
私と娘で一番盛り上がる夢の話は、
もし宝くじの一等にに当たったら? だ。
皆には内緒にして、大きい家を買って、おじいちゃんとおばあちゃんにお金をあげて……、と彼女の話は限りなく続く。
お母さんには五千万円を分けてあげるね、と金額まで示してニコニコしながら言っている。
その気持ちは嬉しいけれど……。
まずは買わないと当たらないよ?
#146
人間の欲望って?
念願のマイホームを購入、そして20年
次の夢は何?別荘良いなと家内が言う。確かに休日を利用して行けば気分はルンルン間違いなくリフレッシュ!
完成して約10年 今ではあまり行けてない 行っても特にする事もない。あの時 最大の夢を叶えたと嬉しかったのに、
やはり歳だな?
なら次は何をどうしたい?もう夢なんて、いや油絵を描いてみたい。ペン字も上手くなりたい。小さいけど、いつまでも夢は見ていたい。追いたい
クルーズ船で世界旅行も良いなぁ〜
もうお金も無いから無理だな
夢を見てたい
…とは、あまり思わない。
寝ている時に見る夢や、将来の夢にしても、見るだけでは何も変わらない。実現したいと思う。
でも、自分が孤独で寂しいときや、満たされないときは、あのまだ覚めてほしくない夢を見ていたいとも思う。
え?現実が辛いって?
辛いから夢に逃げていたいだって?
あんた、夢を見てたいって
マジで言ってんの?
夢と言われて思い出すのは
なんの脈絡もない わけも分からない
気持ち悪くて後味悪いものだけ
逃げたところで何になるんだろうね
そもそも逃げ場なんて
この世界には1つも無いのに。
いとも簡単に
抱いたばかりの炎を掻き消した
九十九の呪いの言葉
いとも簡単に
九十九の呪いの言葉を掻き消した
たった一言、「きみのそれ好き」
どちらを選ぶかなんて
どちらを信じるかなんて
「夢を見てたい」
誰も夢をつかむことができない
夢を実現させようとした時に
それは目標に変わり、手段に変わり、日々の暮らしになる
なりたい自分も成し遂げたい事も欲しい物も
今ここにいる自分と繋がるように
最初にみるのが夢
誰かの夢を追いかける姿を見るだけで満足するようになってしまったなぁ。自分には何かを目指す熱量も気力もないけど誰かの頑張る姿を見てるのが好き
2024/01/14(日)No1.『夢を見てたい』
――――――――――――――――――
ある日、夢見る少女は星に願った。
少女が夢を語るといつも周りに馬鹿にされた。
―…それでも、少女は夢見ることを諦めなかった
歳を重ね、少女は夢に向かって歩み出した。
夢に向かう彼女はとても輝いていた。
辛くても苦しくても彼女は
「夢のためだから。」といつも笑っていた。
―…そして、彼女は夢を叶えた…―
しかし、彼女の心は満たされなかった……。
そして、彼女は星に願った。
「私は、これからも夢を見ていたい。」と。
少女にとっての幸せは、
《夢を叶えるために努力している時間》だった。
寝静まった世界でただ1つ、動いている生命がいた。それは世界の半分を見渡せると言われる高い塔に住んでいる魔法使い。この魔法使いは孤独を酷く嫌うため、自分が異質な存在であることを隠し、時々外へ降りては仕事をして、親しい人間達をからかいながら毎日を過ごしていた。
魔法使いは眠らない。自分を守るために世界の全てを警戒していたら、いつの間にか眠り方を忘れた。だからこうして、人々が眠りにつく時は一人ぼっちになる。
外へ出た魔法使いは人気(ひとけ)のない市場を歩いていた。目に映った適当な露店の、店先に掛けられている布をめくって、売られているお菓子を1つ拝借した。1つくらいならバレないだろう。
少しずつ、大切にお菓子を齧りながら、石畳の道をゆっくりと歩く。ここはよく歩く道だ。買い物、視察、暇潰し……親しい人といつも歩く道。今は1人だけど。
誰もおらず、何も売られていない露店を流し見ながら歩き、貰ったお菓子を食べ終わった頃に目的地へ着いた。
国で1番大きい建物。王様が住む宮殿だ。絢爛豪華と言うには質素だが、シンプルながらに洗練されたデザインが美しい。この魔法使いは魔法使いの中でも特に感受性が欠落しているため、何を思うことも無いが。
入るには承認が必要だが、受付もとうに閉まっているため無視して入る。不具合が起きても知らない。魔法で誤魔化せば良い。
大理石の広い廊下を靴の音を響かせながら歩く。今日は気温が低いため、通路も冷たい。肩に掛けていた白い上着に袖を通した。
エレベーターに乗り込んで4階。このフロアは魔法使いの一応の職場だ。出席率はあまり良くないけれど、時々顔を出しては親しい人とお喋りして帰る。今日もその予定だった。数時間早く着いたけれど。
掛けられている鍵を適当に弄って執務室に入る。散らかされた本と整理されていない本棚、丁寧に世話されている観葉植物たち。お世辞にも綺麗とは言えないが、持ち主の性格や趣味をよく反映している部屋だ。
部屋の中央、窓際に置かれたデスクの上は細々とした物の他に承認待ちの書類が積まれていた。多忙故に仕事を溜め込んでしまうらしい。
椅子へ腰掛けて、書類の山を崩さない程度に隅へ退ける。空いたスペースに腕を枕にするようにして突っ伏した。後ろの窓から降り注ぐ外の光が暖かくて心地よい。
魔法使いは眠らない。眠らないけれど眠るフリをする。人間のフリをする。食べ物を食べるフリをする。
そうすれば穏やかな夢が見られるからだ。夢という名前の幻覚。閉じた目の裏に浮かぶ空想の世界では、魔法使いはいつも人と一緒に笑っていた。
「……さん! ⬛︎⬛︎⬛︎さん! ちょっと! 起きて!」
「ん……ああ、ようやく来たのか。待ちくたびれてしまったよ」
「他人の部屋に勝手に入ってデスクで寝てるってどういうことだよ! というかいつ入ったんですか! ほら早く退いた退いた」
「はいはい。よっこいしょ…… ああよく寝た」
「不法侵入はちゃんと怒られるってのに懲りないな…… ⬛︎⬛︎⬛︎さん、今日まだ始まったばかりで何も食べてないですよね? そこの冷蔵庫の中に飲み物とドーナツが入ってるから適当に食べていいですよ。ついでに俺のも用意してください」
「おや! ちょうどお腹が空いていたんだ。君は気が利くね。またたくさん半分こしよう」
「いいですよ。……でもたまにはトッピングが乗ってる方も食べたいかなーなんて思ったりして、ああごめん睨まないで」
お題:夢を見てたい
あまりいい夢は見てないけど、
でも、そっちの夢の方が
僕は必要とされていて
自分の思うように
体が動く
あなたを愛せる
自由に生きられる
たまに不運で〇ぬけど
【夢を見ていたい】
『夢を見てたい』
父と母が手を繋ぎ、僕は妹と一緒にゲームをしている。
そうか、これが普通の家族なんだ。ああ、母さんが笑っているのを見るなんていつぶりだろうか。あんな幸せそうな顔は初めて見たよ。
叶うのならば、こんな幸せな夢を見ていたい。
伊藤若冲の模写を始めて半年くらいたっただろうか。
元来、系譜マニア由来の歴史好きで、調べ物も空想も苦ではない性格だ。
構図を学び、顔料を知り、時代の進みをなぞり、しかし所詮は自己満足の域であった。
それが、
「なんと、おぬしが筆神か」
時折、本人と出会えるようになった。
構図も、顔料も、バッチリ話が合う。
「明日は、我が庵にて語らおうや」
筆を持ったままに寝落ちた夜の、次の約束。
その前に、もうちょっと練習するね。
【夢を見てたい】
「駅まで送るよ」
そう言って、先輩は私の斜め前を歩き出す。1人で平気ですと断ったものの、そんなこと聞いちゃくれなかった。
「さすがにこの時間帯に女の子1人で歩かせるのは心配になるよ」
にこやかに笑って言う1つ上の先輩。ずっと前から好きだった。でもこの気持ちを伝える日は来ないと思う。だって先輩には彼女がいるから。
「みんな盛り上がってて楽しかったなー」
「そうですね」
「きみもちゃんと、飲んだり食べたりできた?会費払ってるんだからもとは取っとかないと」
「もとは取れたか分からないけど、それなりに食べれましたよ」
今日は大学のゼミの飲み会だった。2次会に参加しない組はここで解散となった。私もその1人で、駅に向かおうとしていたところを先輩に呼び止められた。正直、この人は2次会に行くのだと思ってたからこんな形で呼び止められてびっくりした。先輩は普段からいつも気さくに話しかけてくれるけれど、ここまで距離が近いことは無かったから、今は嬉しさよりも緊張が強い。
「何線?」
「京王線使います」
「じゃ、俺と一緒だ。途中まで一緒に行こう」
同じ改札を通る時、先輩から仄かにいい香りがした。香水だ。私はそれにときめくのではなく、反対に気持ちが落ちてしまう。この香りは先輩の彼女さんと同じものだから。きっと2人でお揃いのものをつけてるんだろうな。それを思ったら、今のこの状況はこの先滅多にないことだな、と思った。憧れの先輩と一緒に帰るなんて夢のようだ。夢ならこのまま覚めないでほしい。ずっと見てたい。そう願ってしまうほど、やっぱり私は先輩のことが、好きで。
「みんなあの後どこ行ったんだろうなー。カラオケかな?」
「そうかもですね」
「だとしたら抜けてきて正解だったな。俺さ、めちゃめちゃ音痴なの」
「えぇっ、そうなんですか?」
「うん。内緒ね。きみにしか話してないから」
きみにしか話してない。それはかなりのパワーワード。私しか知らない先輩の秘密。それを得ただけで不思議な優越感が頭の中を埋めてくる。音痴な先輩可愛いな、より、私しか知らない先輩のとっておきの情報を手にした嬉しさのほうが勝っていた。
そんなふうに、簡単にこの人の心も私のものになったらいいのに。叶わない願いを思ってしまう。らしくない。今日少しお酒を飲んだせいなのかもしれない。自分の最寄り駅に着くまでこの人を独占できることが嬉しくて、でもどこか切なくて。これが夢なら良いのに。そしてそのままずっと覚めなければいい。そう思いながらも、やってきた電車に2人で乗り込んだ。
夢を見てたい
ずっとずっと夢を見てたい。
どんな夢を見たいって??、それはね。
楽しい夢だよ。好きなアニメキャラがたくさん出てくるんだ。
うふふ、とてもカッコいいキャラしか出てこない夢だよ。どう?
え?カッコいいキャラってどんな人って?
それはね、イケメンで身長が高いキャラだよ笑笑
僕好みのキャラしか本当に出てこないからね。
君はどんな夢を見てみたいの?
教えてよ❤️
夢を見てたい一生夢の中にいたい
夢の中なら学校のことだって、お母さんのことだって
忘れられる。
寝ている時間が一番の幸せ。
私は夢で現実逃避しているまである。
最近は夢日記をつけるようになった。
そのおかげで明晰夢を見れるようになってさらに
夢の中にいたいと思うようになった。
今日の夢はなんだろう。おやすみなさい。
あれ?ここどこだろ…?うーん?駅かな?
そうだ!せっかく駅にいるなら線路を歩いてみたいな
よいしょっと…ってうわっ電車が来ちゃう。
まぁ、夢だから大丈夫だよね!
キーッドンッ
「あ、あ、やだっ、人が、人があぁ!!」
夢日記 現実と夢の区別がつかなくなる。
夢遊病 睡眠中に起き上がり無意識に歩き回る。
宇宙からの旅人が初めてこの星を訪れてから、五年の歳月が流れた。
今や宇宙人は隣人と呼べるほど、当たり前の存在として地球に定着している。
街を歩けば地球と異なるファッションに身を包んだ人々とすれ違うし、街頭広告では系外惑星産の商品が次々と流れてくる。気軽に宇宙旅行に行くことはまだできないが、それも遠くない未来だろう、と言われている。
にもかかわらず、宇宙開発局の研究員アルバートは未だ宇宙人の存在を認めていなかった。
宇宙人といえば、灰色や緑色の皮膚で髪はほとんどない、つぶらな瞳の人型生命体であるべきだ。円盤型の未確認飛行物体を乗り回し、時折目撃されては話題を呼んでいる、そんなロマン溢れる生き物であるべきだった。
ところがどうだろう。実際に現れた宇宙人を名乗る奴らときたらホモサピエンスとほとんど変わらない見た目と身体構造で、その上何の変哲もないロケットに乗ってやって来た。そんなものは宇宙人とは呼べない。ただの外星人である。
どこかにまだ、宇宙人はいるはずなのだ。
「それを長官のヤロウ、『地球外生命発見のための研究はもう必要ないから徐々にチーム縮小し解散する』なんてのたまいやがって……」
彼らが乗ってきたロケットが宇宙のスタンダードなら、九十年代に多く寄せられたUFOの目撃情報は一体何だと言うのか。
「私はまだ諦めないからな」
アルバートは決意も新たに拳を握りしめた。
ここで諦めるようでは、すべてを投げうって勉強に励んだ少年時代の自分に申し訳が立たない。
「君のそういうひたむきなところ、わたしは嫌いじゃないけどね、」
唐突に耳に滑り込む、人を食ったような軽い口調。
思わずムッとして振り返った。
広く閑散とした廊下を、馴染みの同僚が手を振りながら歩いてくる。彼と同じ茶髪に翠眼の彼女は、ペガスス座五十一番星bディーミディウム出身の宇宙人だと言う。客員研究員として招かれたと言っていたが、まともに取り合ったことはない。
UFOに乗ったことはおろか、見たこともない宇宙人などいるわけがないのだ。
彼女の次の言葉は言われずとも想像がついた。
「どうせ長官に聞かれないように気をつけろ、とか言うんだろ」
「うん。迂闊な言動してると、そのうち首が飛ぶよ」
「ふん、チームが解散するなら、解雇されようが同じことだ」
アルバートは肩を怒らせて、自称宇宙人の同僚を置き去りにした。
変人にかまけている暇はない。チームが解散しようが局を追い出されようが、できることはまだ残っている。
半生をかけた夢を、ここで終わらせるわけにはいかないのだ。
大股で立ち去る背中を見送って、ディーミディウムからの客員研究員はふっと笑みを漏らした。
実のところ、アルバートの考えはそこまで間違っていなかった。
まったく違う環境で生きる種が、地球人と同じ構造をしているほうがおかしいのだ。ただ、地球を訪れる上で不都合が生じぬよう、同じ姿形を取っているに過ぎない。現地人を脅かすことになるからと、地球近くでの円盤型飛行機の使用も五年前に禁止された。話題にするのもちろんダメだ。
無論、このことを知る地球人はいない。
なぜなら──、
「君たちは違うモノを、異様なほど恐れるだろう?」
誰の耳にも届かぬよう、小さく呟いた。
恐怖は敵意を生むし、敵意は争いを招く。そうなれば戦争は免れないし、それは彼らの本意ではない。
アルバートが夢を現実にしたその時が、決別の時になる。
夢を叩き壊すのは簡単だ。一度母星に連れ帰って、洗脳してしまえばいい。
だがそれだけはしたくなかった。ひたむきに夢を追い続ける姿が好きだと告げたのは、事実だったから。
だからどうか、夢に辿り着かないで。醒めないままでいて。
あなたの夢がずっと、夢のままでありますように──。
(お題:夢を見てたい)