『夢が醒める前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
貴方は私の全てを受け入れてくれる
失敗だらけで落ち込んだ私を慰めてくれる
放っておいて欲しいけど、どこかで孤独を感じる私を愛してくれる
私の心はいつも定まらない。ひとつ思いを抱えれば、正反対の思いが影のようにあらわれる。心のベクトルはいつも揺れている。おかしくなってしまった方位磁石みたい
でも貴方と同じ空間にいると、全てが落ち着くんだ。正反対の思いは抱えたままだけど、今はそんな事いいんだって、思える
「私はいつだって不安定。でもそんな私が変えられなくて、私は自分が嫌いなんだ…」
-そうなの?私は君が好きだよ。だから、無理に変わろうとしないで
そうやって微笑みかけてくれる
貴方がいる空間はとても心地よくてあたたかくて。ずっとここにいることができたら…
そう思うけど、私ももう大人だし、ここが現実じゃないことも分かるんだ
だからもう行かなくちゃ
でも、今日も支えてくれてありがとう。名前も知らない誰か
貴方は私の知らない私なのかもしれないし、また別の誰かなのかもしれない。でも、そんなことはどうだっていいね
いつもいつも、ありがとう
夢かどうかも分からないけど、夢の記憶はすぐに忘れてしまうから
醒めないうちに、伝えておくね
数年前までは夢でいっぱいだったはずの頭の中はいつしか焦燥感で満たされていた。
憧れをひたすら追いかけてここまできてしまったけれど案外世界は厳しくて少しも自分に優しくない。いっそのこと諦めてしまおうかと何度も何度も考えたけどそうするにはまだできることが多すぎる。
中途半端なまま醒めることもできず夢を見続けることもできない私は最後に何を成すことができるのだろうか。
夢が醒める前に
今まで辛かったことや、苦しかったこと
夢の中で数え切れないほど出てくる。
夢が醒める前に
この記憶と夢ごと消し去って
何も無い空っぽの自分になりたい。
「夢が覚める前にさ、
もう一度私のことを呼んでくれなかな」
我ながら意味不明なことを言ってしまった
口に出してから後悔する
そんな私の気持ちとは反対に
望んだはずの答えが私の鼓膜を震わした
そこでまた後悔
聞かなければよかった
花びらのように可憐な彼女の声の後に残った
この絶望的な沈黙は
永遠に私の耳の奥に残ることだろう
「ねえ、名前を呼んだんだから、返事を頂戴よ」
そこまで聞いて耳を塞ぎたくなった
またあの沈黙
私は今日からこの沈黙と2人きりになるのだ
嫌だ、
終わる
終わってしまう
これが最後だ、
一抹の春の夢がもう醒める
終わりまであと一言、
一歩踏み出して崖から落ちる
返事をしようと顔を上げて、更なる後悔
春の陽光に照らされて、
水晶の様な瞳が私を真っ直ぐに射抜いていた
今日は後悔ばかりだ
1つの生が終わる時、
人はみな後悔に溺れるのかもしれない
後悔に侵されて窒息するのかもしれない
彼女は私の恋人だ
それは春の夢のように美しく儚く
今日をもって消滅を迎える現実である
彼女は性別の壁を越えてわたしを愛してくれた
それなのに、私はその壁を越えられなかった
どこまでいっても私は自分の性に絶望し、
生まれ変わることを願い続けた
愛情と絶望は相容れない
正反対の感情が上手くいくのは
フィクションの中でだけだ
私が返事をすると彼女は返事をしなかった
その代わりに少しだけ口元を緩ませて
私から静かに目を逸らした
これで終わりだ
彼女の目はいつだって口ほどにものを言ってくれる
私はひたすらにその後ろ姿を見つめていた
瞬きをも忘れていると、涙が出て世界が霞んでくる
このまま目が見えなくなってしまえばいい
強い意志で目を見開いていたのに
ついには無意識に目を瞑ってしまっていた
本能は意志には逆らえない
性別と一緒だ
私は暗闇の中で、
彼女と過ごした数年間を反芻した
もう二度と訪れぬ春の夢の後には何も残らない
次目を開けた時、
この世界はどんな風になっているのだろう
こんなに恐ろしく、
長い瞬きをするのは生まれて初めてのことだった
ここは、夢?
!カヤさん! 咲ちゃん?どうかしt(カヤさん! 咲ちゃん? どうか、これが夢ならば、覚めないでほしい。
ああ、これは夢だわ。
だって、「私」を見下ろす私がいるんだもの。それにこういう夢、もう見慣れてしまった。
「私」は無邪気にあの人と過ごしている。心から楽しいのだと、幸せなのだとわかる。
――私、あんな顔して笑ってたんだ。
彼と出会うまで、まともに笑ったことがなかった。笑うってなんだっけって、ばかみたいな問いかけを自分自身にしたりしていた。
あの人が私を変えてくれた。根気よく付き合ってくれた。
――彼も、嬉しそう。よかった。
夢でも、あの顔を何度も見てきたから信じられる。
「私」だけじゃなくて、私も隣に立ちたい。触れたい。
地上を目指して腕を伸ばしても、距離は全く埋まらない。声も、唇がぱくぱくと上下に動くだけで、出ない。
今回こそ願いを叶えるんだ。醒める前に早く、早く。
――ねえ、私もここにいるのよ。気づいてよ、私の名前をまた呼んでよ!
開けた目に映ったのは、いつもの天井だった。
また、私の願いはかなわなかった。
せめて、夢の中でくらい、あの人と自由に過ごさせてほしい。
もう……現実であの人に触れることはできないのだから。
お題:夢が醒める前に
#夢が醒める前に
君の言うきつくて強い物言いは
時々ザラっと心を撫でる
恋というまぼろし見てはざわついて
現実戻り終わりを知る時
やさしさは己のためか向けられて
嬉しくなるの君だけでなく
目の前に広がる広大な草原
そこには今では見ることの出来ない
絶滅危惧種と言われるような
動物達が何匹もいる
私は図鑑でしか見ることがなかった
その動物達が動いている
こんなに間近で見られるだけで
とても興奮している
だがその景色がだんだんと
暗くなり最後は真っ暗になった
そこで私は目をあけた
それは夢だったのだ
朝、窓を開けて空気を入れ替える。
新しい空気はまだ少し冷たくて、それが心地よい。
鼻腔いっぱいのみずみずしい香り。
庭のムスカリが風になびくしゃらしゃらという音。
遠くの線路沿いに見える鮮やかな菜の花。
そういう、今だけしか味わえないものが好きだ。
まだ先生は夢の中にいるようで、
差し込んだ陽光が
その頬にまだらの模様をつくっている。
その寝顔は私より干支一回り以上も
年上の人のものだと思えないほどに幼い。
なんて幸せそうに眠るのだろう、このいとしい人は。
そう思ったところで、すとんと気づいてしまう。
これはただの願望で、現実ではないことに。
ああでもそうだ、この間やっと美大を卒業して、
先生のいるこのまちに帰ってきて。
ついに昨日、先生と久しぶりにご飯に行ったんだっけ。
こんな幸せな夢、覚めないでよ。
でももし、
こんなふうな未来が待っているとしたら。
全然悪くない。
むしろ楽しみで仕方ない。
気づくとそこは寝室で、
時計は午前7時すぎをさしていた。
おもむろに伸びをし、おおきく深呼吸をする。
窓はまだ開けていないのに
鼻腔に春の香りが満ちて、
ほんのちょっとだけ、若葉の苦い香りがした。
【夢が醒める前に】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/21 AM ?:??
(……あ、これ、夢だ)
晴れた空の下。
わたしは川沿いの桜並木の側を
歩いている。
矢羽柄の着物に緋色の袴、
足元は編み上げブーツ。
後頭部には大きなリボン。
(うぅ~ん、大正浪漫! って感じ)
そんな女学生風装いの自分を
もう1人のわたしが俯瞰で見つめていて。
だからきっと、これは夢を見て
いるんだと思う。
(夢って自分でコントロール
出来ないよねぇ……)
せっかくこんな素敵な世界観の夢を
見ているんだから、この世界の
宵ちゃんと真夜(よる)くんに
会いたくてたまらない。
(夢が醒める前に会えるかなぁ。 ――あ)
桜吹雪の中、視界の先に見えた人影に
向かって、わたしが笑顔で駆けて行く。
(……っ! うわぁ、似合い過ぎ!
写真撮りたい! 萌え死にそう!)
宵ちゃんは女学生スタイルだけど、
ショート丈の袴にバンド型徽章を付けて、
パンプスを合わせている。
真夜くんは絣(かすり)の着物に
丸首スタンドカラーのシャツ、
短めの袴に下駄、それに学帽を被った
いかにもな書生さんスタイル。
2人とも、色気がすご過ぎる。
(あぁもう、延々と眺めてたい!
夢なのが勿体ないなぁ~)
……まさかここから、この夢が
ゲームのような活劇モノになっていくとは、
この時は思いもよらなかった。
お題「夢が醒める前に」
想像した事もない景色
感じたことの無い香り
「人間は僕だけ?」
街の真ん中で少年が1人立ち尽くしている
周りには人がいっぱいいる。
否。正確には人ではない生き物達がいっぱいいる
全身半透明なドロドロな人、前が光ってる人、全身トゲトゲの人。
「ここは、地球?」
コスプレしてる人の集まりかと思ったがどうやら違うようだ。
ここは色んなお店が並んででおり、見たこともない商品がたくさんある。
レストランのようなお店もあり、中からは少し嗅いだだけでも口の中が唾液でいっぱいになる。今まで嗅いだ事のない美味しそうな匂いがしてくる。
「ここは商店街かな?」
少年は香りに食欲をそそられたが
それよりもこの状況について疑問を持った
「ここってどこなんだろ、もしかして、夢?」
夢ならばとてもリアルな夢だと感心した
「にしても言葉が全く分からない、日本語ではないよなあ、英語でもない気がする」
周りにいる人達は何やら少年には理解できない言葉を発してるようだ
学校で英語の授業を習ってる記憶を辿ってみて、記憶と比べてみても周りの人の言語は英語とも全く違うものだと感じた
「でもみんな凄く楽しそう。これってお祭りかなんかかな?」
周りは知らない言葉が飛び交ってる中。
雑音は何やら音楽のような音も聞こえてくる。
何とも心が弾む曲なのだろうかと感心した。
やはり音楽は世界共通なようだ
「ねえ。こっちきて」
ふと聞き慣れた言葉が聞こえた。これは日本語?
目の前の人だかりの奥から手を振る少女の姿が見えた
少女は少年に駆け寄り、少年の手を握った
驚いた少年だったが
そんな事お構いなしに少女は少年を引っ張って人混みの中を走った
「えっと君は?」
少年の問いに少女の顔は一瞬曇ったが
少女は少年の手にぐっと力を込めて
「会いにきてくれてありがとう」
少年は意味が分からないと思ったが
少女の震える手を感じて、疑問を抱く事をやめた。
「あのトンネルから通ってここにきたんだよね?多分もうすぐ夢から醒めちゃう」
夢とは何のことだろう?
少年はここに来た時の記憶が無い
「夢って?ここって夢の中?」
「ううん。夢だけど夢じゃない。少なくとも私にとっては。」
意味深な事を言われたが少年には理解できない。
そして走っていると目の前に大きな壁が見えた。
「これは、木?」
少年は見上げながら呟いた
目の前の幅10メートルくらいの、大きすぎる木はまるで壁のようだ。
「ここに一緒に来たかった。願いが叶ってよかった。」
少女は1人呟いた
心なしか瞳も少し潤んでるように見えた
少年は黙ったまま少女を見つめる
瞬きをした瞬間
脳が覚醒した
少年は咳込みながら目を開ける
草木の生える地面の上で、座ってる少年は全てを理解した。
「僕も会えてよかった。」
完
最近合うたびに、君はあいつの話ばかりする。
この前は遊園地に連れて行ってもらった、今度おしゃれなカフェテリアにいく、服が似合うと言ってくれた、一生懸命選んだかいがあった、って。
本当に、嬉しそうに笑う。
それを見ながら僕が平静を装っていると思っているんだろう、のろけてごめん、でも君にもすぐに良い人できるよ、私の自慢の幼馴染だもん、なんて笑う。
馬鹿だなぁ、と思う。
女子連中には話が流れてこないのか知らないけど、あいつは二股なんてお手の物、泣かせた女は数しれずで通ってるんだよなぁ……。
僕が言っても、きっと夢から醒めたりはしないんだろう。
だからまぁ、無難な対応をしてる。
何かあったときでも、変わらずそばにいられるように。
いいんだ、最初に選んでくれなくても。
今はこのままでいいからさ、何かあったら僕のところに来ておくれ。
やっぱ、この幼馴染は食いついてこないなぁ。
気はあると思うのに、全然私に言い寄ってこないんだ、草食系ってやつなのかな? 二人っきりのときに迫ってくりゃそれなりに相手してやんだけどな、嫌いじゃないし。
今の彼氏が浮気に二股の常習犯なんて私も知ってるけど、知ってれば知っているなりの付き合い方ってもんがある。
お互い都合よく距離をとってるだけなんだけど、多分こいつは私がそういうやつじゃないって信じ込んで疑いすらしないんだろう。
ごめんね、あんたみたいに純真じゃないんだよあたし。
でも、大事な幼馴染ってのは本当だから、あんたが夢から醒めるまでは、そういう幼馴染を演じておくよ。
……悪い女に騙されんなよ?
昔からよく見る夢がある。知らない街で、知らない人に手を引かれて、綺麗なお屋敷に行く夢。とても綺麗な家で、行ったことなんてもちろん無いのに何故か懐かしくて泣いてしまう夢。時代はその屋敷で、聞いてみたら明治だと言う。教えてくれたのはその屋敷のご主人で、私はどうやらそこの養子となるらしい。それから少し楽しく明るい場面が続くのだが、少しすると一気に変わる。
場面が変わった。綺麗なお屋敷はあちこち血で汚れている。そして、そこら中に使用人が死んでいる。その後ご主人が殺され、奥様が殺され、義姉が殺され、最後に私が殺される。皆私を庇って死ぬ。
目が覚める。目元と枕が涙で濡れている。いつもそう。何度同じ夢を見ても何度同じ言葉を交わしても、何度守ろうとしても、逃げようとしても、逃がそうとしても、事件を防ごうと街に出て人脈を作っても、失敗失敗失敗。でも、今日は少し違った。犯人を見た。覚えていなくちゃ。次こそみんなを守るために。でも、恐らく次は無い。警邏隊が来て犯人を捕まえてた。死ぬ直前に見たんだ。これで終わり。寂しいな。そう思ったら、どこからか声が聞こえた。お屋敷の人たちの声。「ありがとう。」とか「気にしないで。」とか「元気でね」とか色々。ここは現代令和の日本。あの人たちはここには居ない。それでもきっと私の心に居続けてくれる。きっと私を見守ってくれる。そんな気がした。
昔っから行ったことない商店街の夢を見る。狭くて一本道で、その先を行くとやたら開けた川に出る。勿論行ったことがない。
なのによく見るし、店の配置とかも決まってるらしい。その中を当たり前に通って、本屋行って石ばっかりのアクセサリーショップを見て、ロータリーにめちゃくちゃ人のいる駅に入って起きる。勿論行ったことがない駅。
どこなんだこの街。前世か。
これはただの夢だ。
ただの夢だと分かっていながら君に手を伸ばす。
もう過去は取り戻せないけど、少しなら、と君の髪を撫でる。
君のいつものシャンプーの香りと、君との思い出が微かに匂った。
…ああ、もう少しで幸せから醒めてしまう。
まだこの匂いに包まれていたいのにな。
#夢が醒める前に
桜の花の下
いつかはあの人の隣で
そんな儚い夢を
夢が覚める前に
自分からかき消した
貴女に恋をした、全てを愛した貴女は何を望む。貴女の見てる夢が明るくなるように。私も御力添えを許してもらおう。
嫌なことがあった時こう考えてみて。
これは夢の中で
いつでも目覚めることが出来る。
だけど目覚める前に言われたこと、されたことを
自分の力で飲み込むの。
目覚めた時それはもう見えなくなるから。
夢が醒める前に戻りたくて二度寝をした事がある。
明晰夢に近いのか、見たい夢を自由に見られた。
その時に見た夢は、嫌な夢だった。
嫌な夢の続きを見たい理由が自分でも分からなかった。
ただ、二度寝をしてまで嫌な夢を見ていた。
嫌な夢の中の自分は道徳を守っていた。
だから、嫌な夢の続きは悪夢だった。
これは夢?現実?きっとこれは胡蝶の夢。夢か現か、そんなのどうだっていい。でも、もしこれが夢だったなら、せめて夢が醒める前に君と過ごしたい。