『夜景』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【夜景】
夜景を見ていると、気が遠くなってくる。
あの光のひとつひとつには、働く人や待っている人がいて、それぞれに思いがあり物語があり、それが絡み合って社会になり、世の中が出来ている。
なんて深く、なんて複雑なのだろう。
私もその広い世の中の小さな光の点のひとつでしかないのだと思うと、なんだか心細いようで、少し不安でくらくらするのだ。
夜景
夜景を彼女と見るのに憧れる。
知人が彼氏とドライブして夜景みてって話をしていた。
夜特有の雰囲気が僕はすきだ。
夜にこそひかる輝くさんざめく波さえひかる僕のふるさと
「夜景」
夜景を見に行こうと
連れて行ってくれた君の気持ちを
わたしは気づけなかった
いや、気づかないふりをしていたのかも
ごめん
ごめんね
建設現場仕事の私が
この間まで夜勤だった。
電車が停まってからの
作業なんだけど
夜間の照明はあるけど
所々は暗い。
その中で
茶白の猫を見つけた。
ニャーニャー言ってくるその姿は
ご飯よこせ〜と叫んでるみたい。
家にも茶白の猫がいる私は
その現場に居た猫が
自分の所の猫と似てる為に
余計な感情が入ってしまった。
ご飯やオヤツをあげたいけど、
自分が居なくなったら
あの茶白猫はどうなる?
貰える時は良いけど、
最後まで面倒見れないのに
今少しだけの気持ちだけで
オヤツをあげたりしたら
かえってあの猫の為にならないと。
毎日は観ないけど
この寒空に1人で
時々現場を
ウロウロしてるのを見ると、
とてもいたたまれない気持ちになる。
哀しい気持ちになる。
何処かの家の子になれれば
良いなあ。
なんて考えたけど……
この前少し気持ちが
楽になる事があった。
茶白猫は1人では無く
もう1匹の茶白猫と一緒だった!
2匹一緒に歩いてのを見て
良かったー、1人じゃなかったんだ。
親子か?兄弟なのか分からないけど
ひとりぼっちじゃなかったんだー
本当に良かったー。
根本的な問題は解決していないけど
あの子たちの穏やかな日々を
願います。
夜景
数多の先人達が築き上げ残してくれた
文明と努力の輝き
……………………………っ…
ちっちゃいかもしれんけど
僕も次世代のために輝きを残したい
『夜景』
夜は家でアニメを一気見すると決めているから、基本的に夜出歩くことがないんだよね
だから夜景とも縁がないんだよね。
連休の時とかにどこかホテルに泊まって夜まで遊ぶとかしてみようかな。
運転席から見える助手席の彼女の横顔と綺麗な夜景。
スマホで夜景を撮る彼女。その姿を撮る彼氏。
パーキングに車を止め彼女と手を繋いで夜景スポットへ
この場所は2人の思い出場所
勇気を出して俺は言った。
結婚してと。
もちろん彼女はお願いします。
思い出の場所が1番の思い出場所になった。
恋人から夫婦へと…
「いや…!」と、長年連れ添った彼女は私を振った。
万全を期したプロポーズであったのに
残ったのは手に残る指輪
ぽつんとおいていかれてしまった指輪
もう手には触れられることはない指輪
おもいでさえも作れなくなった指輪
指輪、指輪、もう何も考えられない「私」
「私」は指輪と似ている、おいていかれて
手にはもう触れられることはなくおもいで、さえも
もう。
「私」みたい。
夜景
ベランダで君と一緒に缶チューハイを
片手にビルが林立する夜空を眺める。
「普通 こう言う時って満天の星空が
見える綺麗な夜景をバックに乾杯する
ものじゃない」君がちょっと僕に対して
不満を露わにする。
僕は、それに対して....
「最高の夜景じゃない!高層ビルの星々の
様に点在する明かり 飲み慣れた
なじみ深い缶チューハイ片手に大好きな
君と飲めるんだからさ!」と大仰な事を
言って僕は、何とか誤魔化す。
今月も財布の中身がピンチの僕が
ホテルの最上階の夜景をバックになんて
夢物語も良い所だ
彼女は、そんな僕に苦笑して
「貴方の大仰な台詞を間近で聞けるのも
自宅のベランダならではだしね!!」と
彼女は、頬杖を突きながら僕を見つめた。
(あ....バレてる....)僕の懐事情を理解して
くれる寛容な彼女のおかげで僕は、
どうにかこうにか生きて彼女とこうして
簡易な夜景を楽しむ事が出来ている。
月は大気がないから一日中空が黒い。
その中で地球は一番大きくて、いつもだいたいおんなじ場所に見えてる。
夜の地球は、暗闇に金色の粒々がちらちらしててとてもきれい。
ぜんぶ昼の地球も、ぜんぶ夜の地球も、その間の地球も、ぜんぶきれいだと思う。
ラピスラズリみたいな瑠璃色の地球は、たくさんの星空の中を、オルゴオル仕掛けみたいに、ゆっくりと回る。
僕らはたまにボートに乗って、もっと近くから地球の夜景を見に行く。
夜の地球の上にいると、金色の粒々の海の上にいるみたい。
所々光が集まっていたり、線になっていたり。
そうして僕らは旅を終えて、また銀色の星に戻る。
《月のうさぎのノートより》
「夜景」
参考 : 9/11「カレンダー」
9/17「花畑」
夜警から戻った朝久しい風景を見た
記憶達に眼を細め過ごす家族の風景
……
若き医療者様
ありがとうございました。
駆け抜けた風ほんの一瞬のこと
誰の瞳にも映らない二人だけの
この世界は僕たちだけのものだ
周りが見えなくなった仕方ない
恋する魔法にかかってしまえば
誰だってそうなるかもしれない
優しい人が傷ついて心閉ざして
悲しんでいる姿は見たくないよ
夜の海は暗くて深い出ておいで
心に持つ自身の可能性を信じて
幾多の世界線は用意されている
決めるただそれだけで変化する
遠くから眺めてごらんよ人生の
舵を取るのは自分しか出来ない
この場所からは見えづらいけど
いつだって上手くいってるのさ
『夜景』
お題『夜景』
「次、どこ行きたい?」
って彼女に聞いたら「工場夜景が見たい」と言われた。ビルから見えるのでもなく、観覧車から眺めるのでもないのもあるんだと思った。
チケットを二枚分とって、当日、意外と人がいるエリアから船に乗り込む。
彼女が「窓際行きなよ」って言ってくれたので、僕は言われたとおりにする。夜景が見たいと言ったのは君だけど、僕が窓際でいいのかなと思う。
それからまもなくして船が出発する。僕と彼女は持ち込んできたお酒とおつまみを食べながらガイドさんの話を聞いていた。
「御覧ください、あそこにあるのは」
ガイドさんの掛け声で僕は窓に目をやる。
そこにはいくつも煙突があり、クレーンが見えている。それらが夜で見やすくしているのだろう、ピカピカ光を放っているところがある。それらが川に浮かんでいる、その光景に僕は目を奪われ、気がつくとスマホを手に写真をとりまくっていた。
青く浮かび上がる煙突とかとてもきれいだし、時折炎を吐き出しているところなんかは迫力満点だった。
と、夢中になって、「はっ」となって、思わず彼女を見る。彼女はにやにやしていた。
「え、なに……」
「いやぁ、工場夜景行って良かったなぁって」
「君は夜景見なくていいの?」
「んー? 夜景はべつに。ただ、君はすごく興味あるだろうなって思ったし、案の定じゃない」
そう言われて、僕はなんだか気恥ずかしくなって窓の外に再び視線を向ける。
照れている顔を彼女に見られたくなくて、僕は工場夜景を写真に撮り続けていた。
夜景
何万ドルでも何セントでもない
この夜景のどこかに
君はいる
100万ドルの夜景という言葉があるが
私はあまり夜景は好まない
それは人類の滅亡を象徴しているように思えるから
ただ海岸から見る
漁村にちらちら灯りがいくつか固まって
ついているさまは好きかもしれない
これぐらい控えめな方が
私にとっては丁度いい
人と人との関係も少し控えめに
穏やかな関係でありたいと思う
夜になると
ここの地域は電灯がほとんど無いせいで
暗闇に包まれる。
特に見入れるほどの夜景がある訳ではないが
今日の夜景は一段と綺麗に感じた。
赤やオレンジが空に届きそうなほど
大きく広がりを魅せ
辺りに無数の欠片を残していく。
いつも静かなここも
今日は祭りのように沢山の声が響き続ける。
地域では珍しいパトカーや消防車
それを取り上げる記者やテレビ局
やけに若者も多く見えた
そして
僕はただそれを
写真に収めておきたい思った。
タイトル:夜景
夜景
ベランダでキャンバスと向き合う。
夜のビル群。都会は好きじゃないけど、この景色の美しさは認めざるを得ない。
楽しそうに描くのね。 ワインを片手に彼女が言った。
楽しい。
どんなところが?
例えば、窓明かり。
窓明かり?
うん。あの最新のビルのあの部屋で、どんなかっこいい仕事してるのかなとか、光がない部屋は、今日は残業の人はいないのかな、とか考えるのが楽しい。
ふうん。どれもおんなじ光に見えるけど。
夢がないねえ。でも……。
でも?
みんな絶対に違うよ。みんなそれぞれ特別の光。そう思うと、都会にいる時の時間がただ流れるだけじゃなくて、何かの意味があるって思える。
あなたって、なんだか小難しいことばっかり考えるのね。
変?
かもね。でも嫌いじゃないわ。 そばのランタンを揺らしながら彼女が言った。
この光も特別?
そう。特別。
どんな特別?
僕がいて、君がいる。そういう特別。
なるほど。
ふふっと彼女は笑った。それから部屋から椅子を持ってきて側に座った。その日の夜景を描き終わるのを、ワインに酔いながら静かに待ってくれた。
海から見る夜景は、街明かりと灯台か、満天の星空の輝く姿のどちらかである。街明かりと灯台は、海から見ると安心感があって、満天の星空は、人付き合いに疲れた、私を慰めてくれる。どちらも、心が温まるものだ。
→『彼らの時間』跋文
ごきげんよう。
どんなに手入れしても無くならないアホ毛のような誤字脱字たちが、いっそのこと愛おしい。一尾(いっぽ)でございます。
えー、終わりましたね、『彼らの時間』。ストーリーをコンパクトにまとめようと試みた結果、文字数詰めすぎ、色々と問題据え置きなのは御愛嬌で。昴晴と父親との関係や、昴晴と尋斗のペアグッズ問題、尋斗のこれから、などなど。
ある程度、キャラクターに勝手をさせていたら、まぁこんな感じ。尋斗は昴晴に頭をぶん殴られてネジ飛んだかな? いきなりのプロポーズは驚きました。そして、昴晴の耳を舐めただけの当て馬・司の小物感よ……。結局なんだったんだろうね、彼。
最終話の杏奈ちゃんは無理矢理感がありましたが入れてしまいました。彼女がいると華やかで楽しいです。
一つの話が終わると、キャラクターたちに「ありがとね」と声かけします。よく動いてくれました。
そして、最大の感謝を伝えたいのはもちろん、ここまでお付き合いくださった方々です。本当にありがとうございます。皆様の忍耐強さ、天晴でございます。
書きたい内容はまだあるので、再び彼らの時間が動き出すようなら、生温い目で見守っていただけると幸いでございますです。
・小話 〜広報部長・八田さん〜
ベランダから望む夜景は、湾岸の高層階マンションのということもあり、とてもきらびやかだ。
しかし八田聡史はその景色に目もくれず、スマホの画面を食い入るように見入っていた。
写真ホルダーには彼の上司・綿貫昴晴のコスプレ写真が並んでいる。スーツは言うに及ばず、学ラン、ブレザー、パジャマ姿の頭にぬいぐるみヘアバンド、羽織袴まで……。写真の昴晴はどれも微妙な顔でこちらに笑いかけている。引きつった笑顔が何ともいい味だなぁ、と八田は顔をニヤつかせた。
八田の横に女性が並んだ。彼のスマホを覗き込む。
「また見てるんですか?」
呆れた声ながらも、彼女もまたスマホに釘付けだ。ツイっと指で写真をスクロールする。
「そんなこと言って山崎さんだって見てるじゃないですか」
「まぁ、そうなんですけど、見ずにはいられませんよ。あー、今日ほど自分が広告会社に勤めていて良かったと思ったことはありません」
午後、八田はプレス用素材が必要と昴晴を説き伏せ、前職の伝手を辿って撮影会を強行した。その手筈を整えてくれたのが山崎である。
仕事で使う写真もそこそこに、レンタルスタジオの使用時間ギリギリまで衣装を取っ替え引っ替え。慣れない撮影に応えようとする反面、「何か変だ」と警戒しながらも口に出せない昴晴の愛らしさは尊さを突き抜けて神棚行きである。
感極まる八田の横で「逸材ですね」と山崎が口にしたことから、二人は一気に意気投合した。あれほど熱い握手を交わしたのは初めてだ、と後に八田は語ったとか語らなかったとか。
とにかく、初めての推し友を得た八田は滅多と人を呼ばない部屋へ山崎を迎え入れた。もちろん綿貫昴晴を熱く語るためだ。
「それにしても期待ハズレです。壁一面写真とか、彼の使用品のコレクションとかあると思ってたのに」
「そりゃストーカーっすよ」
そうですね、と山崎はコロコロ笑った。
「八田さんのイチオシってどの写真ですか?」
「コレ」と、八田は迷わず一枚をタップした。
「やっぱりこれですよねぇ」
その写真の昴晴は私服で照れながらも自然に笑っている。
撮影が終わって撮影スタッフに挨拶に回っていたときのことだ。誰かが昴晴に問いかけた。「ステキなペアリングですね。彼女さんの趣味ですか?」なかなか突っ込んだ質問に場が凍りついた。しかし当の昴晴は「彼氏です」と訂正し、「センスいいって言ってもらったって伝えておきますね、ありがとうございます」と穏やかに笑った。その際に八田が思わずシャッターを切った一枚である。
少し前まで、昴晴は彼氏の話を全く口にしなかった。何かが変わったんだな、それも良い方に、と八田は胸を熱くした。
「飲み直しません?」
「いいですねぇ」
間髪入れずの山崎の返事を最後に、2人の姿はベランダから消えた。
テーマ; 夜景