『夜明け前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜明け前
夜明け前、台所で母がお弁当を作っている。トントントン、グツグツグツ、、、。
大工の父の分と、朝練がある僕の分、まだ小学生の弟の分。
毎朝、毎朝、早く起きてお弁当を作る。男三人だから弁当箱もでかい。弟のお弁当には、タコのウインナーや海苔でご飯に飾り付け。
今日のお弁当は昨日の夜からタレにつけていた唐揚げ。
少し手抜きをすればいいのに、いつも前の晩から下ごしらえをしている。
僕が好きな弁当はハンバーグ弁当。僕はハンバーグだけでいいのに、母はきんぴら牛蒡や卵焼き、サラダなんかも付けてくれる。
夜は一番最後に寝て、朝は夜明け前に起きる。
(母さん、いつもありがとう。口では言えないけど感謝しているよ)
さーデカい弁当箱持って朝練だ。
「行ってきま〜す」
「は〜い。いってらっしゃ〜い」
中
核
は
放
た
れ
ま
し
た
か
赤翡翠しなびるごとく星に焼かれきって
「夜明け前」
夜が明ける前。一日の中で一番落ち着く時間。
今日も寝れなかった。もうすぐまた一日が始まってしまう。
学校。勉強、習い事。
でも<それ> さえ乗り越えれば、また<ここ>に戻れる。
明日も夜明け前の時間を君と一緒に過ごせますように。
待ち望んだ夜明けは
決して
明るい保証など無いけれど
それでも
過去に遠のく日々の中
傷口は
少しずつ閉じて
痛みも癒えて
今日は
泣かなかった
きっと
明日も泣かない
今度は
悲しいからではなく
頑張ってた自分を思い
涙するだろう
「夜明け前」
夜明け前に
ーーなんだかものすごく懐かしい事を思い出した気がする。記憶が見せた夢か何かか?
自然と目が覚めてしまった。時計を見ると夜中の3時を指していた。まだ全然寝られるな。
もう一眠りしようと目を閉じる。が、ものすごい物音と光で1秒も持たずにまた目を開ける事となった。
ドゴン!!
急に天井付近から光の輪が出たと思ったら次の瞬間にはそこから人が床に思いっきりぶつかっていた。
そして間髪入れずに隣の部屋から壁ドンされる。
あぁ、うるさくしてごめんなさい。でも犯人は私じゃなくていきなり天井から落ちてきたこいつです。え、てか泥棒?不審者?ストーカー?え、なに???
あまりの衝撃に何もできずに目をかっ開いたまま布団の中で固まっていると、落ちてきた人らしき人が、何やら「いてて…」と頭を抑えながら呻いている。意外と可愛らしい声だった。
暗くてあまりよく見えないが、背丈もそれほど大きくなさそうである。これは…子ども??男の子??
こんな時間に子どもが泥棒で不法侵入するとも考えにくい。となると残された選択肢は、そうか、幽霊か。
きっと私は金縛りにでもあっているんだろう。どうしよう、金縛りなんて今までなったことないよ。これどうすんの?呪われちゃうの?というか、この部屋もしかして事故物件だったのか。道理でいい部屋の割には家賃安いなとか思ってたんだよな。
私は別に普通の人間なので、幽霊だろうが不審者だろうが怖いものは普通に怖い。
しっかりパニックに陥り呼吸困難になっていると、きょろきょろと周りを見渡していた幽霊(仮)とばっちり目が合ってしまった。
「お姉さん、大丈夫??息できてないじゃん!とりあえず深呼吸しよう!」
めちゃくちゃ心配してくれた。すごいいい子じゃん。
いい子な幽霊(仮)くんは、私を起こして懸命に背中をさすってくれる。すごいいい子じゃん(2回目)。
「驚かせてしまってごめんなさい。ちょっと座標を間違えてここに辿りついちゃったみたい。本当だったら○○区?ってところに着くはずだったんだけど…」
幽霊くん(仮)の方が顔を真っ青にしながら謝ってくるので、だんだんと冷静になってきた。こんなかわいいいい子を不安にさせてはいけない。
「大丈夫大丈夫。ちょっと、いや、かなりびっくりしたけどもう落ち着いたから。」
未だに背中をさすってくれている幽霊くん(仮)を見やる。
綺麗な青みがかった黒髪、ぱっちりとした目、きめ細かい肌、なかなかの美少年だ。年は中学生くらいだろうか。変わったデザインの制服を身に着けている。足は……ある、から幽霊じゃない……のか…?
でも天井にいた、というか降ってきたし。幽霊ではないなら宇宙人とか?うーーん。
だめだ。全然考えがまとまらん。というかもう眠い。
どのみちこんな夜中じゃあ行動するにも不便だし、この際朝になってからなんか色々どうにかすればいいんじゃない?そうだよね、そうしよう。
急に黙りこくって考え込んでしまった私を見て、さらに不安になったのか、少年は非常にオロオロしている。うん、とても良い子だ。しばらく家にいても害はないだろう。とりあえず睡眠をとろう。
「あのさ、君。色々聞きたいことはあるんだけど、眠すぎて頭回らないからとりあえず私は寝る。起きてから話をしよう。ってことで、君も朝まではこの部屋にいるように。じゃあ、おやすみ」
そそくさと布団に潜る。「え」とか「あの」とか焦った声が聞こえたが気にしない。ここに来て形勢逆転である。
「君も眠るならそこのソファ使ってくれればいいし、起きてるならテレビでも適当に観てていいよ。この部屋好きに使っていいから」
「わ、わかった…」
「よし。じゃあ今度こそおやすみー。」
「お、お休みなさい…」
少年の返事に満足して眠りにつく。困ったような、ほっとしたような表情を浮かべるその子にどこか見覚えがあるような気がした。
眠る直前に見た窓の外は、夜中にしては明るく、夜明けにしてはまだ暗い。夜明け前の空は、記憶の中の少年と同じ綺麗な髪の色をしていた。
死にたくなる定期、のやつだ。もしくは意味もなく朝の散歩に出たくなる時間。何でだろうな、散歩したくなるの。犬かい私は。
もうさ、「寝れねー」の時間はとっくに過ぎて「あっ今日無理だ」まで到達しててハイになってるんだと思う。真夜中に動画見てたりして、いつの間にか爆音で音楽聴いてたりすると走り出したくなる。しょうがないね。でも誰にも会いたくなんてないしなんか自由な時間なんだわ。外歩いても誰にも会わないもん。知り合いって意味じゃなくて人っ子一人いないって意味ね。時折お巡りさんとすれ違うけど。あとランナーはカウントしない。
夜の静かな空気の中に動き出そうとする朝の匂いが混ざるのは好きだ。パン屋だけが動いてる匂いとか。
夜明け前
夜明け前の、
世界が深い眠りについたような、
シンとした静寂、
誰一人として、
そこに立ち入れぬような、
静かで深い眠り。
あらゆる混沌が溶け合い、
やがて、
青に青を重ねたような、
深く美しい清廉な色が空に現れ、
夜明けの時を迎える。
この瞬間が、
私はとても好きだ。
ソンへ
夜明け前
夜は必ず明けるなんて言葉が救いになる、しあわせな人生。
夜明け前
夜明け前が最も暗いっていうよね
この辛さがどうか夜明け前のどん底でありますようにって何度も願ったけど
結局、よく分からなかった
私の人生にこの言葉は当てはまらないのかな
夜明け前の、
夜明けに差し掛かるときの東の空が好き
太陽が出てくる前の、暗い夜の片隅が
少しずつ少しずつ明るくなってくる空が好き
あきかぜ
寝癖のついたまま、
ぼんやりと、朝日を滲ませた空を眺める。
その時溢れ出す感情は本物か。
その飾られていない気持ちこそが心根か。
遠くから聴こえる。始発電車に耳をすませば、
『そんなことどうでも良いか』
とまた朝を迎える。
/夜明け前に
夜明け前が1番暗いと言う。
だけどきっと大丈夫。
必ず夜は明けるから。
それまで待つよ、いつまでも。
夜が明けたら必ず迎えに行くからね。
夜明け前、私はため息をつく
「また朝が来たのか」
寝たらすぐに朝が来る
毎日、毎日寝るのが怖かった。
朝襲いかかる両親の声、ボロボロに切り刻まれた上履き
男女の笑い声、水渋きのおと
ヒステリックに叫ぶ教師の声
毎回「志望校は?」と聞いてくるお節介な人
毎日飽きずに私を見下し笑い続けるクラスメイトたち
だから私は、自分自身を守るために不登校になった。
守れるのは自分しかいないんだって
だけど朝、父がこういった
「夜間高校に行かないか」って
あぁ、私の唯一の場所が奪われる
私は、優雅に揺れるカーテンと共に空へと飛び出した。激しい痛みと共に幸福感であふれでていった。
もうなにもしなくていい、見えない未来を見なくていい、いたずらを受けなくていい、もう可能性を見いださなくていい。
彼女の体からしみ出た真っ赤に染まった紅血は彼女を優しく取り囲むように延々んと広がっていった。
ドアにかかったマスクを手に取り、なるべく音を発てないようにとコッソリ玄関を閉める。
まだ誰もが寝ている時間だと思っていたが、ブロロと遠くでバイクの音がする。
新聞配達お疲れ様です。
自転車に乗り、近所のコンビニを目指す。
自動ドアをくぐると来店を示すメロディが鳴り響く。
こんな時間にコンビニに来るのはあなた位ですよ。
カウンターにいる店員の視線が恥ずかしく、そして痛い。
早々に買い物を済ませようと、まずは腹にたまる惣菜パンを手に取る。
甘いモノはボリボリ喰えるブロックチョコにしよう。
そしたら塩っぱいのも欲しくなるので、スナック菓子をしばし物色。
飲み物は500のコーヒー牛乳で決まり。
もたもたしてたらレジには誰もいなくなっていた。
見回すと品出しで忙しそうだ。
申し訳ない気持ちになりながら、声をかける。
慣れないキャッシュレス決済で若干もたつきつつも店をあとにした。
急げ、もうすぐ通学通勤が始動する。
ニートの門限は夜明け前なのだから。
夜明け前
薄暗い病院の一角。
ベージュ色のソファに座り込んで、目の前の扉が開くのを待っていた。
残業終わりの深夜、知らせを受けてタクシーを拾い病院に駆けつけた時には、既に君は手術室の中。
何枚かの書類にサインをした後、ここで待つようにと言われて、看護師に連れてこられたのは、手術中の赤いランプの灯る扉の前で。
それから随分待ったように思ったが、腕時計を見やればまだ一時間程しか経っていなかった。
すぐ側の自販機で買った缶コーヒーで冷えて強張った指先を暖める。
絡めた指をそのままに、そっと祈った。
今までさんざん否定してきた神へと。
煌々とした赤い電灯をゆっくりと仰ぐ。
扉の開く気配はない。
痛いほどの静寂に心がざわついていき、嫌な妄想ばかりが頭を過ぎっていった。
神様、一生のお願いです。
私の大切な人を、愛する人をもうこれ以上、連れて行かないでください。
テーマ「夜明け前」
(夜明け前が一番暗い)
肌寒い窓際で
立ちのぼる湯気越しにみる空
雲の精霊が薄く吐き出す
紫の雲が少しずつ空へ広がり
白い湯気と溶け合うこの瞬間が
私は好き
朝とも夜とも言えない
狭間の時間は
時の流れもゆっくりで
肩にかけたショールを巻き付け
雲の溶けたココアをひと口
夜明け前の私だけの時間
まだ朝は始まらない
◇テーマ 「夜明け前」
君の前に光があるだろうか
暗闇にいると何も見えない
夜明け前は1番暗い
何も感じないでいい
一度無にしてもいいかもしれない
何も無かったんだ
忘れていいこともたくさんある
やめてもいい
失敗は挑戦したから起きたことだ
挑戦をしなければ失敗しない
挑戦しなければ絶対成功しない
挑戦しないことは失敗である
成功するためには挑戦しなければならない
上にいくのに怖いから何もしないではスライムも
倒せない
少しつらいことをすると
ラスボスを倒せるくらいに強くなる
挑戦と継続できることをひたすら探し続けよう
やめないことである
【眠れない夜、開けていく朝】
空が白む頃。
「僕たち」の仕事が終わって布団に潜る頃。
今日の君は早く上がれたのかな、もうすっかり寝息を立てていました。
私の髪を乾かしたいからってまだ起きてた貴女が愛おしい。
もう日が昇りそうなんだけど、どこまで行ってんだよ?
追加の仕事なのね、寂しいけど早く帰ってきてね。
眠らなくてもいい君の背中がぼやけていく。
あのこが起きたのかな、機械をいじる音が遠く聞こえてきた。
まだ寝ない。せめて、せめてこれくらいの抵抗はさせてくれ。下らない祈りだなんて解ってても。
「おやすみ」
「うん、おやすみ」
君の健やかな休息が守られますようにと、今日もカーテンは閉じられる。
お題:夜明け前
夜明け前、無名だった。
気づかれたくない。放っておいて。塞ぎ込みたい。何も知りたくない。隠してほしかった。覆い被さってほしかった。だから夜が好きだった。怖いものから守ってくれる。だから夜明けが怖かった。暗闇が守ってくれなくなるから。
いつものブランケットにくるまって、いつもの匂いを嗅ぎながら、暗闇の中で怖いものから隠れていた。夜明けが嫌いだ。安心から遠ざけようとする。夜明けが嫌いだ。ブランケットを引き剥がそうとする。夜明けなんて来なければいい。夜明けなんて大嫌いだ。いつもいつもいつもいつもいつも押しつぶしてくる。夜明けが僕のことを嫌いだから僕も夜明けが大嫌い。
「ほら」
ブランケットの中に手が突っ込まれ、腕を掴まれ、引っ張りだされた日のことをよく覚えている。嫌だ嫌だと駄々をこねた。それはもう激しく駄々をこねた。「嫌だ絶対行かないブランケット返して」と喚く私を望みの通りほったらかして外へ引っ張って行った。
息が白くなる寒い日のことだった。
促されるまま顔を上げた。
ぼんやりと光芒をなぞる。
その先、黄金に煌めく太陽があった。
ちか、ちか、きらりきら。
東の彼方から広がる淡い金のベール。
輝く星々を覆い隠し、月を脱色し
朝は黒へと射し込んで
紺へ、紫へ、青へ、空色へと薄めてゆく。
夜明けだ。大嫌いな、僕を連れ去る。夜明け。
震える指を抱きしめた。
夜明け前、私は何も無かった。
【夜明け前】
どれほど楽しかった日も
どれほど苦しかった日も
時間は同じ
同じ夜明けをすごす
だけど、
何かが違う
なんというか、荷物の重さが違う
日々の過ごし方、日々の感情で変わる
面白い荷物
私はその荷物を少しでも軽くするために
夜明け前に楽しいこと、願いごとを
心で強く思う
何だろう?
荷物が軽くなった気がする
ちょっぴり楽しくなる夜明け前の魔法にかけられた
私が微笑んでいた
目が覚めた。
窓の外を見ると少し明るくなってきているが
まだまだ暗い。
もう一度寝ようか迷いつつ、一旦横になった。
その時、枕もとでスマホの通知音が鳴り響いた。
通知を見ると、あなたからのL○NE。
急いでL○NEを開くとその通知以外にも何個か
送られてきていた。
以下はあなたとのやり取りの一部。
(あなた→S、私→Y)
……
S「まだ寝てるよね」
Y「どうしたの?」
S「起きてたの!?」
Y「さっき目が覚めちゃって…」
S「俺も一緒!誰も起きてなくて寂しかった」
Y「この時間帯、起きてる人少ないもんね」
S「今からよかったら一緒にゲームしない?」
Y「する!何やる?」
S「プロ○カはどう?」
Y「いいやん!やろやろ!」
S「通話しない…?」
Y「え、やりたい!」
……
いつも起きてしまうと憂鬱な気分になってしまう
夜明け前のはずなのに。
どうしてあなたと話すだけで、
こんなにも楽しくなるのだろうか。
この時間に起きてしまってよかったと思えた
夜明け前のできごとだった。
#夜明け前