夜の海』の作文集

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夜の海』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/15/2023, 1:46:57 PM

夜の海


 夜の生ぬるい風が僕の髪を撫でる。
 手に持った懐中電灯は、砂混じりのアスファルトをぼうっと照らす。
 彼女と二人暮らしのアパートから歩いて十分。波の音だけが響く防波堤の上に、懐中電灯で照らされて細い影が伸びている。

「やっぱり、ここにいた」
 僕がそう声に出すと、影はくるりとこちらを向いた。彼女だ。
「あはは。迎えに来てくれたの?」
 彼女は妙にあっけらかんとした、下手くそな笑みを浮かべる。自分を取り繕う嘘が上手な彼女の、最後の砦。
「そりゃあ、今、十時だよ?さすがに心配だって」
「…別に、私だって社会人なんだから。気にしなくてもいいのに…」
 彼女の下手な笑顔すら消えかかる。

 防波堤に立つ彼女に、空いている左手を差し出した。
「僕は彼氏なんだから。気にしたっていいでしょう?」
 帰ろう、とも、話して、とも言わずに、彼女を見上げ続ける。
「…もぅ」
 やがて、彼女の右手が僕の左手に重なった。
 ぴょんと、防波堤から飛び降りる。
「別に、死んじゃおうとしたわけじゃないんだよ…?」

 距離が縮まると、彼女の目に涙が溜まっているのが見えた。今にも溢れそうだけど、必死にせき止めて流れない。
「大丈夫、知ってるよ」
 傷つけないよう、そっと彼女を抱きしめる。
 彼女の嗚咽が、波の音に溶けていった。

8/15/2023, 1:46:42 PM

我慢した先には幸せが待ってるって

ダイエットしてやっと分かった

8/15/2023, 1:46:15 PM

満月の日には、お月さまの路ができるよ

 岸からさらに果まで、白く長くたゆめく

 たぷたぷ たぱたぱ

 魚がひょいとはねて

 船はため息のように汽笛を鳴らす



【夜の海】

8/15/2023, 1:45:03 PM

砂浜を恐る恐る踏みしめて歩いて行く。サンダルの隙間から入り込んでくる砂が、モゾモゾして気持ち悪い。
でかでかと"ココ!"と記された地図をぎゅっと握りしめ、眉間を寄せた。
姉が亡くなって遺品の整理をしていたら、折られた地図が出てきた。表紙には、『良いものがビーチの岩場のところにあるよ!夕方探検してみよう!』と赤色のクレヨンで説明が書かれていた。そのため、観光客のいない夜に、家の目の前に広がる海へと来たのだ。
母子家庭の家だった。5歳上の姉がいつも面倒を見てくれていた。私はしょっちゅう姉に引っ付いて駄々をこねていた。多分この地図も、我儘な私を退屈させないためにつくってくれていたのだろう。
ふと足を止めた。一応目的地に着いたが、一体何があるのだろう。…待て、岩場の中心が青く光っている!
足を動かして中へ入ろうとした時、慌てて急ブレーキをかけた。
これは、…ウミホタルだ!
そうだ。幼かった私は、テレビで綺麗なホタルの光を見て、姉に「ホタルが欲しい!」とねだったのだ。優しく宥められても諦められなくて、姉をひどく困らせてしまった。寧ろ姉にとって、本当に面倒くさい妹だったと思う。
でも姉さんは、ずっとずっと、私にたくさんのものを与えてくれていたのだ。それも返しきれないものばかり。
姉さん。ねえさん。
おねえちゃん。

8/15/2023, 1:39:08 PM

夜の海
よるの海
依るの海
因るの海

月が昇って
月の光が波に反射して
その光も互いに反射し合って
キラキラ輝いている

海の中にいる時は
暗くて温かくて気持ちよかった
けど月の輝きに魅せられて
周りが止めるのも振り切って
全速力で泳いで海面に顔を出した
海の上はあまりにも広く、空気は軽く美しく澄んでいた
長い間うっとりした後
私は水中に揺れている自分の身体を見て
ガッカリ…
そこにあるのは、重くて柔らかくてみっちりと中身がつまった体
鱗に覆われた体
これではあの月が浮かんでいる所まで行けるはずがない
みんなが止めるのも無理はない
見なければこんなにガッカリすることはなかったのに

でもやっぱり行ってみたい
月のところに行ってみたい
もしこの尾を脱いで、代わりに羽根を背負ったなら
あの月の、いやその先までも行けるかな

すると急に風が吹いてきて、漣が立ち始めた
私は波に転がされ、岩につかまりやっと目を開けた
見渡す限りの海面に、雨が降り注いでいる
いや雨じゃない。
海面から何かが一斉に飛び出してるんだ

…魚たち!
小さな魚から大きな魚、サメ、イルカまでも
目を凝らすと貝やエビや小さな小さな生き物たちも、空に向かってどんどん飛び立ってゆく
一切の躊躇なく

ああやっぱりみんなそうなんだ
同じなんだ
何だか分からないけど行きたいよね
もう行けるんだ
考えたりガッカリしたり
そんなことするから行けなかったんだ

ただこの思いに身を委ねて
ただこの流れに乗って行けば
月が、空全体が
両手を広げて迎えてくれる

8/15/2023, 1:35:38 PM

仕事終わり、彼と見た

横浜の海と夜景

街の灯りの華やかさと、静かに漂う波が

ロマンチックで幸せだった。

今日は

夜の海を1人眺める。

変わらず穏やかに漂う波を見つめ

街のきらびやかな美しさに寂しさを感じ

一筋の涙がこぼれた。

8/15/2023, 1:34:06 PM

商業用プラネタリウムで

泣こうとして泣いていた私

本物の下では

押し寄せる夜の海に

星のひとつひとつがさざめき

綺麗 なんかじゃない

そこにあるのは 圧倒 である



喜怒哀楽も

赦す許さないも

愛さえもどうでも良いこと

私という個体の無意味を知る



すべてはこれに内包された

些細なことだと思うと

大笑いして私は

まだ灼熱のコンクリートに仰向けに寝転んだ



服の汚れは心底どうでもいいし

皮膚くらい虫にくれてやっていい

なるべくなるべく静かにして

出来ることなら鼓動も息もやめてしまって

私も夜の海に取り込んでほしい

仲間外れは寂しいと、酷く思う



[会津の夜空にペルセウス座流星群]

8/15/2023, 1:27:40 PM

真っ黒でなにも見えないけど
私の青い感情をまるごと攫って
心の隙間に寄り添ってくれるような
そんな暖かさを感じる。

その波に、その潮風に
頭を撫でられてぎゅーっとされているような
子守唄を歌われて寝かしつけられているような
そんな安心感と抱擁感を覚える。

#夜の海

8/15/2023, 1:26:02 PM

夜の海


真っ暗なんだ。それこそ、月明かりだけが照らしてくれていて。夜の黒と深い藍色を混ぜたようなとても美しい色が打ち寄せて、離れていくんだ。
月明かりに反射した水面がきらきらと星屑のようで、隣にいる君をそっと盗み見る。
伏せられたまぶたと、長いまつげを濡らす涙がきらきらと美しくて。
聞こえた独り言にはあえて答えずに、聞こえない振りをして、ただ夜の海を眺めていた。

8/15/2023, 1:25:27 PM

昼の喧騒の後に訪れる静けさ
得も言われぬ不気味さ

底が見えず 暗闇が広がっている
飲み込まれると
きっと戻ってこられない
でも目が離せなくなる

寄せては戻る絶え間ない波
嫌な出来事がすっと消えていく感覚

しんどくなると足が向かっている
星空の下の揺れる水面

8/15/2023, 1:23:24 PM

夜の海って
なんだか怖いよ
よく見えないからさ
なのに音だけはして
その音にすべてを
飲み込まれそうで
ほら、聞こえない?
ザブーン、ザブーン
波の音が
まるで
おいで、おいで
と、
手招きしているみたいに

お題
夜の海

8/15/2023, 1:23:21 PM

「夜の海」

打ち上げ花火のあとだった。

もう見ていた人のほとんどは帰ったのに、私達だけは海岸に残っていた。みんな部活に塾にと忙しく、今日のような日は特別だったので、充実した時間をまだ終わらせたくなかったのだ。
そうはいっても、することもなかったのでただその場に佇んで雑談をしているだけだったが、それでも満足だった。

もう花火の見えない海を眺めていた。
ザー、ザザー...。単調でない波の音は生きているようにも思えた。灯台の光が数秒おきにこちらを照らす。
水は 深い青に 染まっている...浅瀬では街の灯りをみなもが反射してぼんやり輝いていた。

これだけ落ち着いた空間でも、変わらず時間は過ぎる。私達の内に秘めた感情をガソリンに加速して、まるで矢のような速さに思えた。時間は終わる。明日からまたそれぞれの毎日に戻っていく私達。それはまるでメトロノームのようで、少しずつずれていく。再度テンポが揃う日がくるなら、そのときもこの七里ヶ浜で同じ花火を見ていたい。

8/15/2023, 1:20:25 PM

「夜の海」

あかるくてやさしい

太陽の守護のもと

海の生き物たちは戯れるように

遊ぶかのように舞い泳ぐ。



けれども 銀色の凍えるかのような

月の光のもとでは

生き物たちは

食う 食われる 奪い合う

競い合い 生まれ 

なにもわからず波に揉まれる中で 

共に生まれたきょうだいが

瞬く間に死ぬのを目にする。




人間などには決してみせぬ

夜の海というのが きっと

ほんとうのすがたなのだろう。

つまりは

ほんとうのすがたなどというものは

明るい陽のもとでは

上手に本性を隠し 姿を表さない。



           「夜の海」

8/15/2023, 1:12:24 PM

海ナシ県育ちで、わりと地味な人生送ってるもんで、夜の海ってあんまりよくわからないんだよね

好きな人と2人で夜の海辺を歩いたら、ロマンチックだったりするのかなあ

波をパシャパシャしたら、夜光虫がキラキラ光ったりして

そういうの、やってみたいけどね

8/15/2023, 1:08:13 PM

静かでちょっと怖い海を見つめていたら
大好きなあなたを思い出す

普段の生活はそこにはなくて
心が満たされていく

この時間が続いて朝なんか来なければいいのに

【夜の海】

8/15/2023, 1:05:04 PM

「夜の海」


夜の海
寄せては返す波の音
火の爆ぜる音
しとしと降る雨の音
風で森の木の葉が揺れる音
虫の音
自然の音は何故か落ち着く

8/15/2023, 1:04:49 PM

月光のステージ、漣の音色に合わせてステップを踏む。
観客は星と魚だけ。それで良かった。
白いレースが波に踊る中で、私は私を夢想する。
世界で一人と言うことは、世界で一番だと言うことだ。
私は海に深く沈み、ぷくりと小さな泡を歌って目を閉じた。

8/15/2023, 1:03:48 PM

夜の海の底を
旅せざるおえない日も大丈夫
命は発光していてあたたかいものだから
おどろおどろしい怪物のかげも
照らしてみればよく知るかたちをしているはずさ

東を目指す旅
ありがたい経典を得られるわけでもなく
苦難をともにする仲間もいない
死の淵の闇をのぞきこむような航海
けれどそれは生まれ変わりのチャンス

ほら
東の水平線にはたくさんのひかりが集まって
空を燃やしているよ

もうすぐ夜が明ける


『夜の海』

8/15/2023, 1:03:35 PM

月明かりだけが海面を照らし
波は銀色にさざめく
岩礁に座る美女が優しく笑むのは、夜の海

『あら、歌を聴きに来たのね?』

重ねた唇も抱き合う体温も
海に潜む魔物は
痕跡すら残さず喰らうという

「好きだと言わせてくれよ」
「お前、狡いだろ…」

歌声は惑わす
朝になれば海の藻屑になるのよ、と

『それでも良いの?
寄せては返す波のようにはいかないわ』

許されない恋のゆくえは
深海の闇へ


#夜の海

8/15/2023, 1:03:31 PM

夜の海。


満月の夜の海それはとても美しかった。

1人で散歩をするのが大好きだ

満月だった海は素朴な感じだ__

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