『声が聞こえる』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
声が聞こえる
自分の声,他人の声,生き物の声,
毎日色々な声が色々な所から聞こえてくる。
それは時に残酷で,不快感をもたらすことがある。
反対にそれがあるが故、幸福感をもたらすこともある。
色々な声が聞こえることはいい事ばかりではないが、悪い事ばかりでもない。
自分にとっていい声だけを聞くのもいいが,そうではない声にも時には耳を傾ける必要がある.
声が聞こえる
みんな己の欲望を声に出している。
喋ってばかりだけど、
他の人の願いや助けてくれる人の声は
聞こえているのか、、
『声が聞こえる』2023.09.22
泣く声が聞こえる。
それはどこから聞こえているのかわからないが、確かにこの耳に届いている。
どこだろうと、稽古場から廊下に出て、声を頼りに姿を探した。
声のする方へ駆けていくと、女子トイレについた。中に入ると、一番奥の個室から、すすり泣く声が聞こえる。
ノックをして彼女の名前を呼んだ。
大丈夫かと声をかける、彼女は一瞬息をつめてから、私の名前を呼んだ。
「五分……三分だけ待ってもらえる?」
震える声に、わかったと返事をして私はそのまま彼女のいる個室を見つめる。
珍しい。いつも天真爛漫な彼女がこうして稽古で泣くなって、いつ以来だろうか。
確かに、さっきまでの稽古では、演出家の先生にこっぴどく叱られていた。
それでも彼女は気丈にふるまっていて、ダメ出し一つ一つに頷いて大きな声で返事をしていた。
休憩に入るなり彼女はトイレに行くと言って飛び出したのだ。
叱られたから泣いているのではない。自分の不甲斐なさに泣いているのだ。子どもの頃から彼女は自分自身に厳しかった。弱音はあまり吐かないし、逆境も笑って乗り越える強さがあった。
しかし、ごくたまにぺしゃんこにつぶれるときがある。
一人で泣いてくるのを、なぜか私は知ることができた。
声にならない声が、私を呼んでいるのだ。
「三分経ったよ」
「ちょっと、早すぎ。あと二分」
泣き止ませるようにそう言えば、彼女はふはっと噴き出す。ゴンゴンと扉をノックし続ければ、ようやく泣き止んだ彼女が出てきた。
すっかりいつもの彼女に戻っていた。
「ありがと」
そう笑う彼女とハイタッチをしてから、私たちは稽古場に戻った。
私は彼女の声にならない声が聞こえる。
それは、これから先も変わらないだろう。
オカルトSF
300字小説
遭難信号
ザッ……。流れた音に通信機に飛びつく。
『……こちら救助艇……貴船に向けて……航行中……到着まで……後……』
「何時になったら到着するんだよ!」
マイクに叫ぶ。この宇宙船が遭難して、どのくらい経っただろう。遭難信号に応答が入るものの、救助艇は一向に着かない。
「近くにいるんだろ! 頼む! 早く来てくれ!」
すぐに生命が、ということは無いが精神が限界に近い。俺はマイクを握りしめた。
数日後。俺は別の救助艇に救助された。
「この宙域で以前、二重遭難を起こした救助艇があるのです」
以来、遭難信号に不可思議な応答が聞こえることがあるという。
確かに声だけだが、正気を保つことが出来た。俺は窓の外の宇宙空間に手を合わせた。
お題「声が聞こえる」
頭の中で声が聞こえる
さっき聴いたラジオパーソナリティの声
いつか観た映画のセリフ
すれ違った人の電話の声
頭の中で声が聞こえる
あれ、ワタシの中のワタシの声
頭の中だから音は無いのに
声がするよ
ワタシの中のワタシはワタシに何と話すのか
外のワタシ、中のワタシ
どちらが自我ですか?
題:声が聞こえる
私が我慢をする時、
声が聞こえる。
苦しそう。。
でも私は無視する。
それでまた我慢する。
「声が聞こえる」
あなたの声が聞こえる。
海辺のほうから、潮風に吹かれながら。
もう、聞けないはずのあなたの声が。
もう一度あなたの声が聞きたい。
優しい声なのに、どこか冷たいあなたの声が。
今まで、
順調だったのに
急に体調が崩れてしまう時
そんな人結構いますよね?
真面目な人
責任感の強い人
頑張り過ぎて
その頑張り過ぎていて
気持ちが麻痺しちゃってる
本当はそろそろ体を
休ませてあげないと〜
意識はあっても、体が動いちゃう。
いつの間にか、
心と体を犠牲にしてしまっている。
どうして
急に具合が悪くなるの?
それは、
心と体からの休もうよ!って
言う赤信号なの。
一旦止まって〜って
音には出ないけど。
自分自身の声なんだ。
耳を傾けてみて!
心と体の 声が聞こえる。
高熱出して全身痛くて
ロキソニン飲んで夢見てた
何度も何度も
何日も
夜、一人で買い物して、パンパンのエコバッグ三つ抱えて車に向かってた。
星が異様に輝いてて、
キラキラというよりほとんどギラギラ、星がこっちに迫ってくるみたいだった。
思わずわあ!ってしばらくの間見上げてた。
駐車場の真ん中で、迷惑なはずなのに
両肩がすっごく重いはずなのに
…まあ夢なんだけど。
夢の中には優しくて懐かしくて、
思い出そうとするだけで涙が溢れるものいっぱいあった
居心地は良くなかったけど、やっとやっと慣れた場所
頑張って馴染んだ自分の居場所
もうお別れなんだよって、
声が聞こえた
その声で目が覚めて、
カーテン引っ張ったら夜空が見えた
熱…まだ高いなあ
声が聞こえる
ニャアとなく猫の声
わたしを呼んでいるのか
独り言なのか
わからないけれど
その声は
猫のいる証
さあ
その姿を見せてよ
物語を考える時
ふと
登場人物の声が聞こえてくる
その人達は
時に会話をしたり
心に何かを感じたり
動き出す
それを私は書いていく
段々とスピードを上げて
手が追いつかなくなる
決して待ってはくれなくて
一段落するまで終われなくて
振り回される
だから、一話ごとに
……達成感
(2023.09.22/声が聞こえる)
ふわふわと、横になる。寝てるのか寝てないのか自分でもわかんない。お酒ちょっと飲んじゃった。だってお医者さんもちょっとだけなら良いよって言ってたし。
「寝ちゃったの? すっかり酒弱くなったよね。昔は顔、海賊みたいに真っ赤にしてたのに」
「赤くなるのって血管を分解された酒の毒素が暴れ回ってる状態で良くないらしいぜ。だから元々弱ぇーんだよ、こいつ」
ハイ出た雑学王〜。仲間が君のことを(俺のことも?)からかってる声。それに応える君の声。
そして君が俺の髪をそっと撫でる手。
ふわふわと、幸せな夢うつつの中で俺は君の声を聞く。
「それちゃんと持ち帰ってよ。あんたのなんだからね」
「はぁ? 何で俺が。めんどくせーなー」
とか言いつつ君はこっそり俺の額を撫で続けてて俺はそれが嬉しくて、あとね、仲間の言った〝あんたのなんだからね〟に君が言い返さなかったこともね。
▼声が聞こえる
愛が欲しい手前、私は強請り方を教わらず
貴方の囁きに「はいそうですね」
なんて頷き続けるのです
電話越しに君の声が聞こえる…
すごく心地良くて安心する声。
君が笑うとすごく嬉しくて
私も君にとっての
そんな存在になりたいと強く思った。
電話を切る前に照れながらも
「大好き」と言うと
君からも「大好き」と返事がくるの。
それが嬉しくて嬉しくて
私は顔がふにゃっとニヤけてる♡
もちろん逆もあるけど
どっちにしろ嬉しくてニヤけてる♡
電話も2人の世界だよね。
君の声。
私の声。
まるでカフェ・オ・レのよぉに
混ざり合って溶けていく。
声が聞こえた。
『卒業旅行のオススメ』という記事を見つけた。
そろそろ卒業式の季節か。パソコンから手を離して背中を伸ばす。この前まで雪かきで忙しかった気がするのだが、歳をとって時間の流れが早くなったのだろうか。そういえばあの学校、いや部活を卒業してから今年で3年になる。ふとそう思いつき、引き出しをあさる。そうして取り出したのは押し花の栞だ。
少し、あの頃を思い出してみよう。
私の…いや、今はあの頃と同じ俺を使ってみよう。
俺は成績も運動も普通の、そこら辺によく居る男子高校生だった。この高校だって夢とかじゃなくて、学力的に行けそうなところを選んだだけで、今思うとかなり無気力で、つまらない人生を歩んでいたと思う。
彼女達に出会ったのはそんなときだった。
「ごめんほんと頼む…」
顔の前でいただきますのポーズをしながら頭を下げる彼とは結構仲が良かったから、すぐにでも了承したい所だったが、今回はそうにもいかない。
この高校には変なルール(あくまで私基準)があり、必ず部活に入らなくてはいけない。運動部は遠慮したかったので、適当に美術部あたりに入ろうと思っていた。一方で新しい部活を作ることもできる。ただし、部活を作るには最低4人のメンバーが必要である。ここまで来ればわかったと思うが、彼は俺にその新しい部活に入って欲しいのである。問題はその部活が、
「七不思議研究部って小学校かよ…」
七不思議研究部なのである。
「ほんと頼む!あと一人なんやって」
「お前友達多いんだから俺以外に頼めるだろ」
「いいや、お前しか居ないね」
なんでそんなに、と言うと彼が口を開いた。
「俺、幽霊っていうの?見えんねん」
「は?」
衝撃の告白。待ってくれ、俺もう厨二病卒業したぞ。でも悲しいことに彼は嘘をつくようなやつじゃない。
俺は色々考えた。考えて、思った。非日常で楽しい毎日が過ごせるんじゃないか?そう、当時の俺は厨二病が抜け切っていなかったのである。
「…うん、おけ」
「え、まじ?信じてくれるん?」
「だってお前そんな嘘つかないじゃん」
今のとこ名前貸す方向な、と付け加えておく。
「じゃあ放課後、玄関横の事務室集合な!」
七不思議研究日誌 1日目 プロローグ
自分の心の声に耳を傾けるんだ
「自分はどうしたい?」
嫌だな、困ったなあって感じたとき
そういうときは自分の心の声を聴くんだ
思い出して、なぜ自分がその選択をしたか
自分がやりたかったことはなんなのか
その答えは心が知っているから
〜声が聞こえる〜
ふと気が付くと真っ暗な空間に居た。漆黒で、虚無で、左右も上下も無い。手足を動かそうにも、まるで水中に沈んでいる時のように今ひとつ自由に動かせない。
(ここは何処?)
段々と心細くなってくる。
(ねぇってば!)
不安と焦りで涙が滲む。
それでも必死に出口を探そうとしていると、何処からともなく声が聞こえてきた。
「………──!!」
私の名前が呼ばれている。私が一番好きな声だ。
でも、貴方は何処にいるの?何処から私を呼んでいるの?
じたばたと藻掻いていると、突如光の筋が視界に入った。
「起きたな、大丈夫か。」
「……え?」
「随分とうなされていたようだが。」
そこには、汗でびっしょりになった私の額に優しくタオルをあてがう貴方が居た。
お題#7:声が聞こえる
「声が聞こえる」
鳥たちの噂話
風たちの囁くような鼻唄
すれ違う娘の秘めた想い
私の声も見知らぬ誰かに届いているのだろうか
耳を澄ませてみても私の声は聞こえてはこない
耳障りなほどの静寂が私の心を支配している
君の声で名前を呼ばれたら
幸せ過ぎて 泣きそうで
このまま消えたって構わない
そう思ったよ。
新しい一歩を踏み出そうとする時
今のままでいいよって声が聞こえる
それは自分の中の自分
変わりたくないって 変化を怖がる自分
でもね
これだけはやり遂げたいってことができたから
だから怖くてもいい 後戻りしてもいいさ
少しずつ ゆっくりとでも前へ
僕らのペースで一歩ずつ
道を作っていこう
~声が聞こえる~