『声が枯れるまで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
声が枯れるまで
どんなに
呼び続けても
君は静かに
過去のまま眠っている
目を覚ます事はない
声が枯れるまで、君の名前を呼び続けたい。
声が枯れるまで、君への想いを語りたい。
届かないことは分かっている。
けれど、万が一、何かの奇跡か偶然で、君がそれに気づいてくれたなら、
その時の自分は世界一の幸せ者になるだろう。
【声が枯れるまで】
声が枯れるまで泣いた玄冬
声が枯れるまで騒いだ青春
声が枯れるまで呑んだ朱夏
声が段々枯れはじめた白秋
「君はいつも、何を我慢しているの?」
彼に言われた言葉。私は何も言えなかった。
「おねえちゃんに似て、優秀な子ね。」
母は私の頭を撫でながら、優しく微笑んでくれた。
「真面目で素晴らしい。」
父は私を、大きな声で称賛した。でもな、何かな。何かが痛いんだ。なんでなんだろう。
「ねぇ、そこで何しているの?」
自宅の高級マンションの屋上。高級が付くのが納得するほどに、綺麗な景色がそこにあった。そんな景色を眺めていると、突然男の子の声がした。私は振り返ると、無愛想に私を見つめる彼が居た。彼は確か、同級生の。私は笑顔で、言う。
「今から、死ぬの。」
彼は、だろうね、と呟いた。
「何で、君みたいな優等生が自殺なんかするの?」
「疲れたんだよ。優等生を演じるのも、笑顔を作るのも。何もかも。君には分からないよね。」
分かってたまるか。彼みたいに、何もしていないような奴に。優等生は劣ってはいけないの。劣ったら、落胆されるの。私はそれが怖い。
「分からないよ。でも、君が頑張ってきた事は分かる。」
彼は澄んだ目をしていた。まるで全てを肯定するような瞳だった。
「ねぇ、君はいつも、何を我慢しているの?」
「そんなの知って、君に何か得でもあるの?」
「ないよ。でも、君の苦しみを半分個に出来る。」
なにそれ。つい笑ってしまいそうになる。コイツ、意外と良い奴だったんだ。
「頑張りすぎてたんだね。もう大丈夫だよ。」
私は、彼に言われて初めて気づいた。私は泣いていた。
その日、私は声が枯れるまで泣いた。彼はそんな私の傍に居てくれた。泣き終わった時、少し恥ずかしかったけど。それでも、何かが軽くなった気がした。
歌には、不思議な力がある。
歌を歌うには意味があって、届けたい想いがある。
だから私は歌うよ。
【No.35 声が枯れるまで】
【書く練習】
気持ちのイライラが押さえきれない
仕事で腹のたつことがあった
誰が悪いとかではない
ただただ腹立たしかった
それを人にぶつけてしまいたくてしかたがない
自信の感情をコントロールできない
夜も眠れないほどだ
おかしいのはわかっている
でも、止められない
薬を飲んで押さえるが、
こんな自分をどうしていいかわからなくて、辛い
おかしい私が悪いのだろうか…
*声が枯れるまで
(一旦残し。最近創作の時間がない…悔しい…)
歌が上手くなりたければ
声が枯れるまで一回練習してみては?
声が枯れるまで、飲んで。歌って。
ひとり行き着いた、馴染みのバーの端っこの席。
終電はとうにない。時刻は午前2時。
酔いも覚めてきた。目がしぱしぱするからコンタクトを取りたいけど、メガネは家だ。全く見えないわけではないけど、視界がぼやけるのは心許ない。
あー。なにやってんだろう。
あー。どうしようもないなー。
あー。ねむい。かえりてぇ。
「あ゛〜」
「すごい声」
そう言いながらマスターは、私の前に透明の液体が入ったグラスを置いた。頼んでないなーって思いながらグラスとマスターを交互に見る。
「お水です」
「なるほど!」
急に喉が渇いた気がして、クラスを手に取り一気に飲む。
スタートと同時に後ろから声援が飛んでくる。
「ベンガベンガベンガベンガベンガ!!」
うるさい声援から少しでも遠ざかるように足に力を込めて走る。
「ベンガ」とはスペイン語で「早く」等を意味する言葉だ。
今の状況だと「行けっ!」っていう意味の声援になる。
後ろで声援を飛ばしながら着いてくる監督は、声が枯れるまで「ベンガ」と叫び続けるつもりだろう。
走っているこちらとしてはかなりうるさい。
思わず声が枯れる勢いでうるせえー!と叫び返す。
「ベンガ」の声援はいっそううるさくなった。
(声が枯れるまで)
とあるアニメ映画へのリスペクト。
【声が枯れるまで】
後輩達に誘われ久しぶりのカラオケに
若い頃はよく行ってたし
飲みの席で1曲2曲歌う事はあったけど
しっかりカラオケの会は
随分と久々な気がする
今時の歌は歌えなくとも
後輩達にも分かりそうな歌はそれなりにある
何なら気にせず
好きな歌連発でも良いか
昔取った杵柄
耐久力なら若い衆にもまだ引けは取らない
とりあえずリクエストに応え軽く1曲
迫力満点の歌で後輩達の度肝を抜いてやろうと
2曲目に誰も知らないであろう曲を選択
サビに辿り着く頃にはもう声は出なかった
あぁ
老いって
その後は
携帯していたのどぬーるスプレーと
ソフトドリンクで喉を潤し
孫を見つめるおじぃの笑顔で
穏やかな時間を過ごした
叫べ。叫べ。
思いの丈を叫べ。
心に溜め込んでいた思いを、感情を。
大切な人ほどいなくなる。そう思い込ませてしまったのは私のせいだ。
だから彼女は時々仲間たちに辛くあたったり、不自然に距離をとるなど素っ気ないこともした。
仲間たちを大切な人たちだと認めたくなかったから。
認めてしまったら失ってしまうかもしれないと思い込んでいたから。本当は大切な人たちだと心の奥底では認めているのに。
あるきっかけから彼女の思いを知った仲間たちは彼女にまっすぐぶつかってきた。
もう大切な人を失うことはない。自分たちは決していなくなったりしないと……。
その真摯な思いと言葉は少しずつ彼女の思い込みを溶かし、彼女は仲間たちを本当の意味で受け入れた。
声が枯れるまで泣き叫べ。
彼らは私の分まで、いいえそれ以上にあなたを幸せにしてくれるから。
『声が枯れるまで』
30年ぐらい前に
私の通っていた学校では
春の体育祭で
それぞれの学科を応援するための
応援団があった。
入学して1ヶ月も経たないうちに
上級生が私たちの教室に入ってきて
ジャンケンで負けた男子生徒が
応援団になるという徴兵制度のような
伝統を告げられた。
私は、じゃんけんに負けてしまい
強制的に応援団に入れられた。
放課後に、
先輩達の指導の下
体育館や校庭の裏で
騎馬立ちをしながら
応援の練習を強いられた。
じゃんけんの勝組は
仮入部でどの部活が良かっただの
と新たな学生生活を満喫している最中
負け組の私達は
「気合いだ!」
「根性だ!」と
先輩達にイビられ
「気合が足りん!」
「腰が高い!」と
怒鳴られ
ときに蹴られという
なんとも悲惨な日々を
入学早々に強いられた。
応援の練習では、
大きな声でエールを送るため
練習後は、いつも声が枯れ足腰がガタガタだった。
今となっては
青春の思い出の
エピソードの一つである。
ちなみに
色々問題が発覚したのか
私達は、その応援団という伝統の
被害を受けた最後の学年となった。
翌年からは、
体育祭ではなく
スポーツ大会と名を改め
応援団自体が
結成される事もなくなった。
声が枯れるまで叫ぶほど打ち込めるのは幸せだと思う。
最近声が枯れたといえば、
飲み会終わりのカラオケで叫びすぎたぐらいだ。
お酒と同期の盛り上げに全力なんです。
これぞ大人の青春
(声が枯れるまで)
作品No.204【2024/10/21 テーマ:声が枯れるまで】
この声が嗄れるまで、私は、私には、何かを伝えたい相手がいるだろうか。
この声を嗄らしても構わないと思えるほどの、そんな相手がいるだろうか。
声が枯れるまで
叫んで泣いて怒って
次の日声はガラガラで
その繰り返し
え、ない。なんかある?思いついたら編集で書き直します。
「声が枯れるまで」
—打てよ、打てよ。打て打てよ。お前がやらなきゃ誰がやる。
「かっ飛ーばせー!たーかちほ!」
固く結ばれた指が、祈りを乗せて一層締め付けられる。
—さあ、フルカウント満塁。ピッチャー振りかぶって……。
キィン、と響く鋭い金属音と共にドッと湧き上がる歓声。
ピッチャーが青ざめた顔で振り返る。客席も、カメラも、茶の間も、一斉にその視線の先を追った。
美しい放物線を描いた打球は些か伸び悩み、天高く掲げられたグラブへと吸い込まれて行った。
学校総出で応援に行った甲子園地区予選決勝。9回裏、逆転のチャンスが訪れたが、センターフライでゲームセット。敗退してしまった。
瑞樹は散々日焼け止めを塗ったものの、顔も腕も真っ赤に腫れ上がってしまった。
今日は振替休日であったが、日焼けで身体が怠いからと、瑞樹は冷房の効いた部屋で二度寝をしていた。
だが母の言葉で飛び起きる。
「みずきー。リョウタ君来てんで」
「…は?!」
慌ててパーカーを羽織り、瑞樹は玄関まで向かう。
「うっす」
「っす…」
ランニング途中で寄ったのか。涼太は上下ランニングウェアを身に纏っていた。少し汗ばんでいる。
すぐ瑞樹は後悔した。寝起きそのままで出迎えてしまったし、なにより。
「いや、自分声枯れ過ぎやろ」
「……うっせ」
昨日応援で叫び過ぎたせいか、喉はささくれ立って聞き取りにくくなってしまった。
「…ごめんな。応援してくれたんに」
「…ぇぇょ」
カッスカスの声で答える。わざわざ謝りに来たんだ。そう思うと、胸がギュッと苦しくなった。
もっと気の利いた事を伝えたいのに。瑞樹は必死に唾を飲み込み声を発した。
「…また来年で、ええよ」
同時に鼻の奥がツンとした。ウチが泣くんは違うやろ。そう言い聞かせ、俯く。
「…おう。来年は絶対連れてったるよ」
チラリと目をやった涼太の顔は、瑞樹よりもっと日焼けして黒々としていた。肌が坊主頭と一体化して、まるでタピオカみたいだ。
気を揉んだかと思ったが、少し目が赤くはあるもののその表情は清々しいものであった。
「お前ん声、めっちゃ聞こえたわ。来年も頼むで」
「アホ。聞こえるかいな」
軽く小突くと涼太は嬉しそうに笑い、踵を返した。軽く手を振りその背を見送る。
(来年も、いくらでも応援したるから。やから)
がんばれ。瑞樹は小さくなる背に檄を入れた。
≪声が枯れるまで≫
「へへ、いくらでも叫んでいいんだからな…仲間どころか地上にすら届きやしねえよ」
見つかってしまった
1年間、ダイルさんの家で隠れて暮らしてきた。
見てはいけない隣国の秘密を知ってしまったユマ達4人は殺されそうになって、そのうちの1人、ランナウが他の3人を逃した。
そしてランナウは……。
とにかくユマ達は逃げてきたんだ。この状況にだけはならないようになんとか逃げてきた。
でももう終わりだ。こうなったらどこまで知ったか吐かされて殺されて、周りの関わった人達まで口を塞がされる。モセウさんも、ヘキさんも……ダイルさんでさえも、きっと国には敵わない。
「そいつは騒ぎそうだから下でヤるぞ」
「嫌だ!やだやだやだ殺さないで!やめて!嫌だあたし何も知らない!話してないからやめて!」
腕を乱暴に引かれるセリの叫び声に心臓が更に大きく跳ねる。
既に気絶するまで殴られたオチホは床に転がされて動かない。
殺されるんだやはり。
あのときの記憶が蘇る。
「逃げろ!」
叫ぶランナウ。彼の魔法で飛ばされるユマ達。
ランナウの胸から飛び出る、鮮血。
「うあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁ!!!!!!」
「おっと狂っちまったか?静かな嬢ちゃんだと思ったが流石に刺激が強すぎるよなぁ」
「いやあ゙あ゙あ゙ぁ……!!」
「オレはあのヒゲと違って叫び声は嫌いじゃねえから存分に叫びな、諦めと痛みで叫び声がかすれて来る時が堪らねえんだよ……全くあいつは分かってねえな……」
「ゔゔゔ……うあああああああ!」
涙でぐちゃぐちゃで、もう最後の足掻きだと思ったとき。
「叫び声に興奮するとかキモすぎうるッせぇだけなんだよそんなの」
ユマの顔を覗き込んでいた男が後ろを振り返って、そこにはそのひとが立っていた。
「何だおま……うわああああ!!!」
ゴッ
「ッせえなだから静かにしろっつってんだろ!」
男に強い一発を食らわした。
「っ……ダイルさん!!」
来てくれた……!通常運転なダイルさんを見てほんの少し落ち着く。
「ユマ、こいつ死んでねぇよな?」
オチホを指さす彼。
「う、うん。でもセリがまだ下に!何されてるか分からない!!」
「アあすぐ回収して来る。助けが遅れたのはまあ……すまん。あとは安心してオチホ見とけ」
「あ、え、うん」
へたんと座り込むユマ。
下の階からすごい音がして、すぐ止む。
こんなに頼りになる人だなんて、思っていなかった。
そういえば、ダイルさんは事情を知っていたモセウさんが安心して任せるほど、とても強かったんだ。
とりあえず全部仕留めたけど、どうすりゃイイんだ……?という声が近づいてきて安心したユマは、そこからの意識がない。
気がつくと当たり前のようにダイルさんの家にいて、ユマはまた泣いてしまった。
昨日の休日はファミレスに行った
モーニングセットがお手頃だ
朝が早い私達は
7時半には到着している
ホールの女性は時々見かける人
1人でホールを回してる
「いらっしゃいませー」
「お料理少々お時間頂いてます」
「大丈夫ですか」
「お好きなお席 どうぞ」
来る人ごとにこのセリフ
少々声もかすれ気味
後ろの席に
ツーリングの団体客
なるほど これは大変だ
声が枯れるまで
がんばるこの人に
あまり無理は言えないね