1510087.

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声が枯れるまで、飲んで。歌って。
ひとり行き着いた、馴染みのバーの端っこの席。
終電はとうにない。時刻は午前2時。
酔いも覚めてきた。目がしぱしぱするからコンタクトを取りたいけど、メガネは家だ。全く見えないわけではないけど、視界がぼやけるのは心許ない。

あー。なにやってんだろう。

あー。どうしようもないなー。

あー。ねむい。かえりてぇ。

「あ゛〜」

「すごい声」

そう言いながらマスターは、私の前に透明の液体が入ったグラスを置いた。頼んでないなーって思いながらグラスとマスターを交互に見る。

「お水です」

「なるほど!」

急に喉が渇いた気がして、クラスを手に取り一気に飲む。

10/21/2024, 2:22:00 PM