『声が枯れるまで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『声が枯れるまで』
君の声が無くなった。
声だけじゃない。
温もりも、全て。
だから僕は、君の分まで君に伝えるよ。
精一杯の「愛してる」を。
僕の声が、尽きてしまったとしても。
この声が枯れるほど
愛してる
そう、貴方に伝えたい
夢中で君を目で追って応援していた。
#声が枯れるまで
足が動かなくなるまで走り回った
声が枯れるまで必死に応援した
勝ったときは仲間と抱き合って喜び
負けたときは悔しすぎて涙も出なかった
10年間の部活動生活
あれは紛れもなく
私の青春だった
声が枯れるまで
声が枯れるまで
声が枯れるまで
叫んだ
泣いた
なんで君だったんだろう
なんで僕じゃないんだろう
君に降りかかった不幸が
とても多くて
とても重くて
それでも1人で背負い込んでた
それに気付かなかった
気付けなかった
君がいなくなってから
気付いた
気付かされた
君の重さを
声が枯れるまで
この声が枯れるまで、彼女に愛してると言えばよかった。
最後の夜、一緒に連れて行けばこんな思いせずに済んだのかな。
彼女のいる世界を覗くたび胸が締め付けられる。
叶うならば、もう一度会いたい
私の夢は歌手になること
理由は歌が好きだから
聞くのも歌うのも大好きだ
歌っていると時間を忘れられる
嫌な思い出も全部忘れられる
辛いことがあった時、私は好きな歌を声が枯れるまでずっと歌う
今日とても辛いことがあった
初めてこんなに辛くなった
私は鼻をすすりながら歌を歌う
声も命も枯れちまえ
もう全てどうでもいいんだ
声が枯れるまで
「 違うんです 、あの事件の犯人は○○さんじゃないんです!!! 」
今日も 、あの子は 声高らかに叫び続ける 。
「 あの日 、あの人は 事件現場には 居ませんでした !見たんです私は!」
そう言っても 、誰一人と 聞く耳を持たない 。
いつまで 叫び続けるんだろう 。
あの事件は とっくに時効が過ぎてるのに 。
「 お願いです 、話だけでも…… !」
誰にも 信じて貰えずに 、可哀想な子 。
あの子は毎日こんな調子だ 。流石に 警察官も ぐったりしている 。
嗚呼 、うんざりする 。
いっそ この子も 消してしまおうか 。
あの 両親と一緒に 。
イライラする気持ちを 必死に抑え 、彼女の横を 通り過ぎていく 。
…… 彼女の 視線が痛い 。
ハッキリと 、こちらを見つめている 。
「 あ 、あの人だ 。」
―声が枯れるまで―
いつかこの声が枯れるまで、
白い部屋でずっと眠る貴方を
呼び起こす声は止めない。
いつかこの命が尽きるまで、
決して目を覚まさない貴方を
待ち続ける事は辞めない。
そして今日も私は白い部屋に居た。
涙を浮かべる勢いで貴方の名前を呼び、
祈るように手を合わせ、貴方の目覚めを乞い願う。
声が枯れるまで。
喉がおかしくなるくらい。
歌う。
曲に合わせて。
叫ぶように歌ったり。
泣きたくなるぐらい、歌詞に共感したり。
大好きな曲で、気分良くなったり。
好きなように、好きなものを。
好きなだけ。
ひとりだけど。
ひとりだからこそ。
日々、溜まってしまった気持ちを晴らすため。
気がすむまで、声が枯れるまで。
歌い続ける。
声が枯れるまで
世界の全てを憎んでも
生まれたことを後悔しても
過ちを犯しても
涙が海になっても
何したっていいから
死を、死そのものを疎んではいけない
其れは生者の驕りでしかない
声が枯れるまで
二人の少女の歌声が夕方の空に響く。歩道橋を渡る二人は手を繋ぎながら、楽しそうに歌っていた。
数日後、一人の少女が歩道橋の前にいた。小さく息を吸い込み、歌い出す。弱々しい歌声に嗚咽が混じる。
しかし、少女は歌うことをやめなかった。大きな声で、天にまで届くように歌う。涙が流れ落ちるのをそのままに、声が枯れるまで歌い続けた。
視線を下げ、少女は握りしめていた花束をそっと横断歩道の脇に置く。置かれたたくさんの花束に埋もれるように置かれたそれにはもう一人の少女が写っていた。
ずっとあなたを見ていました。
あなたは高嶺の花で、僕なんかが告白出来る訳もなくて。
ただあなたの背中を、目を細めて見ているだけでした。
だからなんでしょうね、認知さえされないのは。
けど、もし…もし、僕が声が枯れるまで叫び続ければ、あなたは僕を見つけてくれてましたか?
「声が枯れるまで」
叫び続けたい
この思い、苛立ちを晴らしたい
渚りょうすけ君
黄瀬りょうた君
木咲ひなた君
暁月りょうげん君
ゆとぴ君
もとぴ君
ちゃま君
声が枯れるまで
追いかけたかった
けれども
声を残す以外に道は無いと
悟っていた彼女は
追いかけることを諦めた
声が枯れるまで____
2022/10/21 小説日記
私は喋るのが苦手。友達からもよく「不思議」と言われる。別に悪口を言ってるんじゃない。わかっているけれど言われていい気分にはなれなかった。
頭の中では2つの自分がいる。夜の自分と昼の自分。夜では弱くて自分勝手で泣き虫。昼では馬鹿でなんにも考えてなさそうでお人好し。
最近、区別をつけるのが難しくなっていった。夜の自分と昼の自分がぐちゃぐちゃになっていてついおかしなことを言ってしまう。夜の秘密を誤魔化すために変な発言をしてしまう。
だから嘘をよくつくし不思議な子になる。自分が昔ついた嘘と今の嘘がぐるぐるしてどう答えればいいかわからない。わからなくて相手を傷つける。
小説ってすごく素敵だと思う。
文章ってすごく便利だと思う。
言葉ってすごく厄介だと思う。
文にすれば言いにくいことも言えるし、何より自分の気持ちがここに残る。誰かの記憶が消えてもこの言葉だけは消えない。
声が枯れるまで笑うことはよくある。それって幸せなことだと思う。でも、私の願いは自分の書いた文を声にして誰かに伝えることだ。そんなの願いでもなんでもないかもしれないけれど、私にとって実現するのは とても難しいんだ。
誰かと話してみたい。
ゆっくりと馬鹿やってる昼の自分じゃなくて、
ちょっと重くて昼の私じゃない自分で。
誰かと声が枯れるまで話したい。
声が枯れるまで
もっと元気でいて欲しかった、と思う人が何人かいます。まだ、そんな年齢じゃなかったのに、彼岸に渡った人たち。
心の中で世話になったと祈ってみたり。でもきちんと感謝を伝えたい、と思うことが今でもあるんです。
三途の川岸で、彼岸に向かって大声で叫ぶんです。
聞こえてますか?わたは元気にしてます。あなたのお陰で、ここまでやってこれました。もう少し、こちらで頑張ってみます、と。
声が枯れるまで叫んでみたら、伝わった気がするかもしれません。
声が枯れるまで叫んだり泣いたりするのは人間だけなのか。人間以外の枯れた声は聞いたことがない。自分が知らないだけなのか枯れないのか。
自分は人間だけど声が枯れるまで声を出し続けたことはない。
しかし、これは全力で声を出したことがないということではない。
全力を出せばその結果が必ず現れるわけではない。
全力を出しても何も変わらないこともある。
しかし、全力を出し続けていたら声が枯れるように結果もいつか現れるはず。がんばろう。
目的地も決めぬまま、沈みゆく太陽を追い詰めながら俺は歩いていた。
陽光を庇うように立ち塞がる坂を、足を引きずって息を切らし、少し後悔しながらも登り切ると、太陽は既に地平線の彼方へ逃げ切る寸前であった。
どっぷりと海に浸かり、燃え尽きる手前で一段と輝き出した今日の太陽に目を焼かれそうになり、慌てて逸らす。太陽から滲み出た絵の具を溶かした空と海は、毎日数分限定で橙に染まっている。
何の感情もなくそれを眺める。ふと、何故だか無性に叫びたくなった。
理由は不明だ。多分、今なら何を叫んでも夜の訪れと共に消えて、無かったことになるとでも思ったのだろう。それか、年甲斐もなく青春の真似事がしたくなったか。
思い切り息を吸い込んで、目と口を大きく開けて前のめりになる。
……が、特に叫びたいことが見つからなかった喉はただ息を吐き出し、それは大きな溜め息となって潮風に溶けていった。
そんな今の俺は、傍から見れば相当滑稽で不審な姿に映るだろう。
何だか馬鹿馬鹿しくなって、誰かが来る前にさっさと踵を返す。
見下ろす世界からは既に橙は消えていた。
しかし、もし、声が枯れるまで、何かを叫べていたら。
……少しだけ、この馬鹿馬鹿しさを嗤えたかも知れない。
声が枯れるまで