『善悪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#善悪
子供と観に来たヒーローショー
善悪分かれて正義が悪をくじく
たまには悪が勝ってもいい気がする
現状維持で少数派が淘汰される
悪がこの世の全てを破壊する
そんな願望が社会人の疲れた自分の脳によぎる
それだと子供が悲しむか
最後は必ず正義が勝つ
健全な子供達にはやっぱりそのほうが良いい
――こないだ、落とし物拾ったんだけどさ。
昼休み、弁当箱を開けるわたしに向かって、彼女は出し抜けにそう言った。それから?とわたし。
学校と駅の間に竹藪があるでしょ、あそこに黒いスポーツバッグが置いてあったの。たぶんうちの生徒のかなと思ったんだけど、そうとも限らないだろうし、一応、交番に届けたのよ。善行でしょ。ふうん。わたしは箸でミニトマトをつまみ上げ、口へと運んだ。で、一応書類書いてって言われたんだけどさ。口の中で果肉がはじける。書類持ってくるから待ってろって言ったきり戻って来ないわけ。舌先に酸味が纏わりつく。じれったくなっちゃって、悪いとは思ったけど、鞄の中身が気になってきたのよね。すべらかな触感を咀嚼する。何が入ってたと思う?嚥下される真っ赤な実。何?――冷たくなったわたしの身体。
――っていうのは冗談。どう?びっくりした?――くだらない。呆れた顔で、彼女を見据える。それで、何処から嘘なのよ。わたしは卵焼きに箸を伸ばす。黒い鞄が藪に置いてあったところまでは本当。でも、本当の中身はあなたの――
空の弁当箱と箸がカラカラと音を立てて床の上を跳ねた。
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善悪
さて、問題。
“ある少年がいた。彼は戦争により、両親を早くに亡くしてしまった。
幼い日々を、孤独に生きてきた少年は願った。
『世界から争いがなくなりますように』
成長した彼は科学者の道を進み、世界を平和にするために尽力した。
その結果、世界は「平和」になった。
彼は、何をしたのだろう?”
ある人は、彼を説明するのにこう言った。
“彼は、科学の力でもって、世界にはびこるあらゆる争いを無くそうとした。
そのためには、あらゆる力を超えたものが必要だ。どんな争いをも終止させることのできる、強大な力が。
彼は、「核兵器」を生み出した。
世界は「平和」になった。”
またある人は、彼を説明するのにこう言った。
“彼は、有名な科学者となり、様々な成果を上げた。
それらは人々の生活を豊かにした。
苦労も、悩みも、煩わしさも、科学が解決してくれた。
便利な生活は、人々から、争う理由を消し去った。
彼は、「豊かさ」を生み出した。
世界は「平和」になった。”
また別の人は、こう説明した。
“彼は、小さいころの記憶を忘れることが出来なかった。
家族を失った悲しみから、救われることがなかった。
だからこそ、人一倍、平和を願う気持ちが強かった。
日々、祈り続け。日々、訴え続け。日々、願い続けた。
誰よりも、平和が叶うことを望んだ。
そんな彼を見た人々は、心を動かされ、平和の歩みは、彼を中心に広がっていった。
彼は、「希望」を生み出した。
世界は「平和」になった。”
物事の善し悪しを決めるのは、いつだって他者だ。
物事の真実を知る当事者は、善も悪も決定することは出来ない。
それを、この問いは教えてくれる。
ちなみに、彼自身はみずからをこう説明した
“わたしは、争いのなかに生きていた。
両親をうばわれ、孤独な幼少期を過ごし、不穏な毎日だった。
けれど、それは「仕方のないこと」だ。
その時代が、そうだからだ。
争いの時代に生きているならば、争いのために生きることが、最適だ。
だから、わたしは科学者を選んだ。
そうすれば、争いに貢献できるから。
いち早く、「平和」を求めるならば、争いが終わればいい。
自ら争いに踏み入って行くことこそ、最適だ。
争いの兵器を生み出し、早くこの世界に「平和」を。
優れた兵器はその使用者を助けた。
戦地で功績は称えられ、重宝された。
それも、各地で。
優れた兵器の産出国として、国は豊かになった。もう国内で争う必要もなくなった。
そうなっても、常にわたしは胸に抱いていた。
早くこの世界が、「平和」になるように、と。
……これでよかったのだろうか”
彼の、善悪を決めるのは、本人ではなく、やはり他者なのだ。
『嘘つきになれたら』
ほんの悪戯だって放っておいたら 手のつけられない化け物がそこにいた 綺麗な水は残っていない心さえも枯れていく 実直に生きて疑うことを知らずに歩いてた 化け物を否定する気にはなれず佇んだ せめて
そうだなわたしが嘘つきになれたらいいのに
「善悪」
善悪を語る
私には語れない
何が善で悪なのか
あなたは語ることが出来ますか?
土気色の顔つき
混ぜこぜに
脚が当たっても謝らない
メラニン這い出す山の裏
落ちてもゆかしき階の樹祭
砂瓶から汲めども 地獄
飢えた女と裸の男
伸ばしたその手に
善と悪 歪む魂の貌
🕊️『いまここ』
人の欠点が気になった時は
自分の欠点を反省する時
人の長所に惹かれた時は
自分の中の魅力を掘り下げる時
人生で苦しいとき
物事がうまくいかないときは
人生の軌道修正のサインで
自分の殻を破り
新しい世界に足を踏み出す時
幸せは【いま】ここから生まれ
答えは【いま】の心の中にあり
未来は【いま】の行動から始まる
しみず たいき✨
🕊️🌿🕊️🌿🕊️🌿🕊️🌿🕊️🌿
「善悪。イイねぇ!シンプルなお題は制約が少ないから、自分で選べる幅が広い。バチクソ好みよな」
二元論、グレーゾーン、「悪には悪を為す理由や大義が在る」への賛同ないし反論、あるいは単に嫌悪。
どれで話を書いてやろうと、某所在住物書きが、悪い企み顔でスマホの通知画面を見る。
「……問題は好みに自分の力量が追いついてない点」
好きと、書きやすいと、それから書ける。皆似てるけど少し違う。物書きは首を傾け、ため息を吐いた。
――――――
「先輩の初恋のひとの話、聞いても良い?」
「随分と久々なネタを引っ張ってくるな。メタな話をすると、3月10日以来の」
先週の頭に、職場の先輩からチョコを貰った。
「初恋の話は私の古傷だと言った筈だ。何故?」
「『包み紙』の話聞いちゃった。製造元から」
17日だったか18日だったか、日付は覚えてない。キレイな、春の花の写真が薄く印刷されたオリジナルのワックスペーパーで、ちょっと崩れてたけどすごく丁寧に包まれた、散る桜の香りがするチョコだった。
「偶然だったの。顧客情報だから詳細伏せるけどって。『日頃世話になってるひとに礼がしたくて、って真面目で優しそうな人から、注文貰った』って」
先輩は先々週、13日、上司に一方的に押し付けられた致死量手前の仕事のせいで、職場で倒れかけた。
当日の仕事を引き継いで色々対応しておいた私へのお礼だって。いつも助けてくれる、自分にはもったいないくらいの後輩なのに、今までまともに礼をしたことがないって。先週のハンドメイドマルシェでわざわざ包み紙をオーダーして、準備してくれたらしい。
私に隠れて。店主相手に、私のことちょい褒めして。
その背景を私が知ったのは23日頃だった。
「嬉しかった。先輩、私のこと頼ってたんだって」
詳しく知らないけど、この真面目な先輩を、その優しい心を、4回もズタズタにした極悪人がいたらしい。
こんな、ちょっと不器用でどこまでも善良な人の心を、バッキバキにへし折った極悪人がいたらしい。
どんなクズだったのか、怒りと一緒に興味が湧いた。
「ホントに初恋の人がクズだったら、呟き垢特定して火種まいて、もし新しい恋人とか家族とか居たら、」
「『怪物と戦う者は』、」
「っ、」
「『その過程で自分も怪物とならぬよう注意せよ』。……フリードリヒ・ニーチェ、『善悪の彼岸』の一節だ。お前のそれは、動機と理由がどこであっても、画面の先にいる人の心を同様に傷つけてしまう」
「先輩が、そもそも傷つけられたんでしょ?!」
「頼む。やめてくれ。あのひとの話は本当に、本当にまだ苦しいんだ」
すまない。
ポツリそう結んで、先輩は申し訳無さそうに目を細めて、うつむいた。
私の中には酷いモヤモヤが無駄に残って、でも先輩に「ごめん」も何か少し違う気がして、
ただ、先輩と同じように、私も視線を下げた。
善悪なんてどうでもいいので
早くこの職場を辞めたい
善悪/2023.4.27
「あのとき嫌だったんだ」
苦笑いする君の顔は、まだ過去のものにはできてない表情。
あれは僕なりの気遣いのつもりだったのだけど、そうはならなかったようだ。
相手に伝わらなければ、そう捉えられなければ、意味は変わってしまう。
「早く言ってよ」
思わず冗談めかして言うことが、善か悪かはわからないけれど。今の僕にはこれ以上言うことができなさそうだ。
タンッと足音を踏み思いっきり飛び、会場に入ると何処からか悲鳴が聞こえた。はぁ…うるさ。
「っ?!お前は……!」
何者かが俺を見ると顔色をかえ、近くにあった包丁を俺に突きつけた。
「…………」
「おい!!!何する気だ!」
「なんにもしてないっすよ」
「嘘だ!お前は人殺しだと噂になってるぞ!」
「でもなにもしてない他人に包丁を突きつける方がやばくないすか?」
「人殺しは悪だ。それなら先に殺した方がいいだろ?」
「誰が善悪なんて決めたんですか?」
「っ……そう言って俺の気を紛らわそうとしてるんだろ!!」
「別に気になっただけですよ」
「悪者の言うことなんて信じられるか!」
そう叫ぶと思いっきり包丁を上げ、振り下ろす。
でも少し震えていたせいか簡単に避けられる程のスピードだ。避けられて青ざめている男に俺は問う。
「なんで善悪なんて決めつけるのでしょう?貴方はなんでそれが合っていると思っているのですか?人殺しは悪いんですか?」
「人殺しが、いたら…みんな生けていけない、だろ…」
「でもこの世は弱肉強食です。強いものが生き残って当然ではないですか?」
「っ………で、も…ころさないで、くれ…」
嗚呼、人はいつかは死ぬのに。何をそんなに怯えているのだろう。
「俺が納得するような答えが出たら見逃してあげますよ。」
「…………分からない。」
「そう。じゃあ死んで下さい。」
俺は銃口を男に向けると、傍観者は皆悲鳴を上げる。傍観者は悲鳴しかあげられないのか…?
男は銃口を見た瞬間青ざめた顔をいっそう青ざめて泣きはじめた。
「やッめて、下さ、い…」と必死に命乞いしている姿は惨めで醜い。
「…さようなら。」カチャッ
バンッ!!!!!!と大きな音がなり、男は倒れた。
「……ねぇ、傍観者。」
傍観者達も必死に助かろうと逃げようとする。
「無理だよ。締めといたから。じゃあ、誰か…」
さっきの男の回答をかわりにしてくれたら見逃して上げる。勿論、俺が納得するような…ね。
#善悪
高熱が出て寝込んでました…。まだ具合は悪いです。なんとか書き上げたんで載せときます。
善悪
善か悪、○か✕、白か黒。
世の中はどちらか2つに分けられると
思っていた。
事実は、やや善、どちらかというと悪。
事実は△□や◎、事実はグレーゾーン。
事柄によるし状況にもよるし人による。
その曖昧さが争いにもなるし、
それで均等がとれるときもある。
善悪さえもあやふやで、理性が善くて
本能が悪いとも限らない。
当たり前ができることは正しい事?。
努力しないことは悪い事?。
綺麗事を愛する事は偽善者?。
現実主義を徹底する事は成功者?。
ありのままを晒すのは善人か?
騙し隠すのは悪人か?。
一つ一つ正しいと言われる行動する。それら一言一句の挙動を観察した他人が評価した結果こそ、表に出せる正しい社会の自分。
だけど、私は綺麗事が好き。当たり前ができない平均以下。どんなに辛くても、笑顔で隠し通す。
世間のあらゆる美辞麗句と矛盾ばかりする本当の自分は悪人でしょうか?。
テーマ〈善悪〉
#善悪
知恵(善悪の知識)の樹
エデンの園の中央部にあった2本の木のうちの一つ。
もう一つは生命の樹。
知恵の樹の実を食べると、神と等しき善悪の知識を得るとされる。
知恵の樹の実はいかにも美味しそうで目を引き付けるとされる。
『創世記』によれば、人間はエデンの園に生る全ての樹の実は食べても良いが、知恵(善悪の知識)の樹の実だけは、神により食べることを禁じられていた(禁断の果実)。
なぜなら知恵の樹の実を食べると必ず死ぬからである。
しかし人間を神に背かせようとする蛇に唆されて、初めにイヴが、その次にイヴの勧めでアダムが知恵の樹の実を食べたことによって、善悪の知識を得たアダムとイヴは、裸の姿を恥ずかしいと思うようになり、イチジクの葉で陰部を隠した。
どう思います?
絶対食べちゃダメって言われていたのに
美味しそうだったから食べちゃったって…
子供か!?www
この事件で人間は楽園から追放されて
永遠の命も剥奪され
死ぬことになってしまったって理由だ
オイオイ! アダムとイブよ〜
ホント何やっちゃってくれたの〜!!
大迷惑じゃん!
急に全裸が恥ずかしくなって
陰部隠してる場合じゃないよ!
しかも葉っぱで(≧∇≦)
人間って愚かですね…
ダメな事はやっちゃダメなんだよ
ダメな事やっては罰が当たる…
性懲りもなく
それを繰り返し生きてる人間って
滑稽でもあり
馬鹿らしさが愛おしくもあるね
みんな同じ馬鹿な人達だと思うと
なんか悩まずに生きていける気がする…
v(´∀`*v)ピース
🌈黒猫のつぶやき🌈
なんか
ダメでもいいんだって気がしてきたwww
善悪は人の主観に左右される。1人がそれは悪だといっても、違う人から見れば善だという人がいるからだ。しかし、失ってはならないのは自身の善悪を決める基準である。それは、選択を指し示されたときに何も答えらず、行動できなくなるからだ。もう一つは自身の善悪を信じきらないことだ。固定概念に縛られその場に応じて答えられなくなるからだ。
良かれと思ってやることは
誰かにとっての悪
悪いことだと決めつけたそれは
だれかにとっての善良
「善悪の区別もつかないのか」
絶対の悪もなくは無いけど
一方向からしか見ていないその善良は
悪になり得る危険なそれ。
、
「あなたのためにやったのよ」の善良は
実は自分の為の善良、相手の悪
、
その悪は人を救う為の善良。
そして、
私の発言は
人を傷つけまいとする善良のような悪。
–善悪–
善悪
何が良くて何が悪いのか。
僕らを平等に照らす太陽でさえ人によっては善悪がある。
日照りは悪、恵の太陽は善。
太陽は決まった時間にいつも同じ顔で同じ動きをしているのに、僕らは自分たちのおかされた状況次第で、そこに意思がなくても勝手に善悪を決める。
人はいつも自分たちの都合で善悪を決めつける。
それはルールや規則なのか、それとも自分勝手の自己中なのか、僕らが人である限り本当の善悪はわからない。
やっていいことと悪いこと、物事の分別がある。例えば、困っている人を助けてあげるのが善。反対に人を困らせることは悪。単純明快だ。
もし、困っている人を助ける術が誰かを傷付けることなら。必要なら仕方がないと諦めて実行するだろうか?じゃあ、それが人殺しになった時は?それも仕方がないなんて言えるのか?善のための悪…。
なんて、小難しくあれこれ考えるのはやめよう。
信頼という鎖で君を縛った。ありもしない危険をでっち上げて大事な大事な君を部屋に閉じ込めたんだ。
「狙われて危ないから、ここにいてくれる?必要だったり、欲しい物があれば買ってくるよ」
「でもあなたの負担になるんじゃ…」
「ならないから、お願いだ…。言うことを聞いてくれ」
君の両手を握り、懇願する俺はどの役者よりも名演だったろう。君の瞳は不安に揺れて小さく頷いた。
本人の同意のもと部屋から一歩も出さないのは、はたして『善悪』のどちらに該当するのだろう?
俺は困っていたんだ。君がどうしても欲しいのに周りの人間が君を連れていくことを頑なに拒むから…。君を得るのは俺にとって善いことなのに。
【善悪】
人の善悪とは、はたしてどうやって決まるのだろう。壁一面が本棚に埋め尽くされた君の部屋の机の上、堂々と座す黄金色の天秤を私は軽くつついた。
たとえば肉食を禁じる宗教の信者にとって、牛の肉を喰らうことは悪だろう。だけどその宗教を信仰していない人にとっては、肉食は悪でも何でもない。全ての人類の善悪を画一化された基準で秤ることなんて、できようはずもなかった。
「人間社会における善悪なんて、僕だって知らないよ」
私の素朴な疑問に、君は淡々と応じる。面倒くさがって部屋から追い出しにかからないあたり、それなりに気を許してくれてはいるのだろう。そう思うと、少しだけ鼓動が早くなった。
「でも、この天秤が何を基準に傾くかなら、それは簡単な話だ」
君の意図に呼応するように、天秤は私の指を離れ君へと飛び立った。持ち主の手の中に行儀良く収まった天秤は、その輝きを美しく増す。眼鏡の向こうから私を見据える君の空色の瞳は、ただ凛と澄んだ光を映していた。
「その人間が、自分自身の行動を善悪どちらと評価しているか。僕が秤るのはそれだけだ」
死した人の魂を彼岸へと導くのが私の役目なら、そうして招かれた魂の善悪を秤ることが君の役目。自らに与えられた責務を忠実に果たし、彼岸の世の秩序と安寧を守るためだけに、私も君も造られた。
私たちは機械。私たちは人形。彼岸を成立させるためだけの、自由意志など持たぬただの機構に過ぎない。そんなことは分かっている。分かっている、けれど。
「……なら、その天秤で教えてよ。私は善悪どちらなのか」
君のことが、好きなんだ。君とずっと、一緒にいたいんだ。私のこの想いは正しいものなのか悪しきものなのか、自分でも見失ってしまったその認識を、どうか君の口から教えてほしい。
縋るように頼み込めば、ゆっくりと君の瞳が瞬く。机の上へと無言で天秤を戻し、何故か君は私の身体をそっと自身の腕の中へと抱き寄せた。
「どっちでも良いよ、そんなの。それが善でも悪でも、芽生えた気持ちが消えるわけじゃないんだから」
囁くような声だった。視界の片隅で、天秤がフラフラと揺れている。どちらにも傾くことなく、まるで判断を迷うかのように。
背中に触れた君の指先の温度が、ひどく熱く感じられた。
善悪の判断って誰がするものなの?
私が善だと思ってしてきた事が、全部悪に変わってしまった。
これを偽善と呼ぶのかしら。
自分にとって善でも、相手にとっては悪。
自分にとって悪でも、相手にとっては善。
あぁ、善悪の判断は自分がするものなんだね。