『命が燃え尽きるまで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私は今日も歌う。たった一人のことを思って歌う。彼は勇者だった。少なくとも私たちの村にとっては。
あの日私たちの村は魔物に襲われた。戦い方を知らないような人たちにとっては決して敵わないような奴だった。そんな時に彼がいたのは偶然だ。中央から調査のために派遣されてきた彼はいくつかの傷を作りながらもこの村を守り抜いた。そんな彼を村を挙げてもてなすことは当然のことだろう。しかし、彼は断った。「傷が癒えるまでの間の最低限の寝床があればいい。」と。ある時私は尋ねた。「なぜ。」と。彼は答えた。「自分は罰を受けなければならない人間なのだ。」と。それ以上は聞けなかった。
そんな彼が満身創痍で運ばれてきたのは旅立って2ヶ月ほど経った日のことだった。彼はこの村に向かっていた商人が魔物に襲われたところを救ったのだという。しかし、相手も強く追い返しはしたものの、立ち上がることすらできないほどの怪我を負ってしまっていた。数日後必死の手当てもむなしく亡くなってしまった。うなされながらも彼が遺した言葉は「少しは償えただろうか。」だった。
彼が何をし、何を思ってその命を落とすまで戦っていたのかはわからない。きっと彼を恨む人たちもどこかにはいるのだろう。それでも彼は私たちにとっては正しく勇者だった。だから今日も私は彼のことを歌う。この命が燃え尽きるまで。
命が燃え尽きるまで
あの子の未来を守る為に誓った日から、いつもこの日が来ないでくれと願っていた。
否、命運を覆してしまったのだから、これまでの日々が有り余る幸福の連続だったのだと、初めて神というものに感謝をした。
私のちっぽけな命はもう次に托されている。そして残りの僅かな時間は好きに使えと言われたから。本当の本当に私だけのもの。
全身の血が沸騰するかのように駆け巡り、私が憎んでいたはずの感情の全てを化け物に向ける。この感覚を久しく忘れていたが、でもこれが本来の私なのだと肯定すると、胸の重みがストンと落ちて軽くなった。あの辛い日々も結局は私が望んでいたものだったのだ。
「私の子は絶対に貴方に勝つわ!」
そう言い放つと、化け物は目を丸くした。
全てにおいて超越している。だが、孤独だ。強者故の救いもない無味透明の渇きをよく知っている。一部でも分けてあげたいというわがままを、あの化け物は意図せず少しだけ飲みこんだのだから私は大げさに笑ってやった。そして安心して確信したんだ。私の出来なかったことを、あの子はきっと越えられるだろうと。
しがらみだらけのこの世界
何も言わずにいなくなったあなた
どうして?って気持ちが先走ったけど
時間が経つにつれて残酷にも
受け入れていた私がいた
それがあなたの精一杯だったのかもしれない
本当は泣き叫びたかったのを押し殺したのかもしれない
あなたはあなたらしく最後まで生きたから
私も私らしく生きるよ
あなたの分までと言ったら重々しいから
私自身の為に最期までありのままに
#命が燃え尽きるまで
命が燃え尽きるまで
働くのは嫌だ!
人生100年時代だなんてまっぴらごめんだわ。
ニュースは見ない様にしよう。
あまり不安になり過ぎて身動きが取れなくなるのは危ない。
親を殺されました。
なので、私は親を殺した畜生に、復讐しようと思います。
幼い頃からずっと、復讐だけを考えて、復讐に全てを捧げ、復讐のために生きている、つまらない人生でした。
その気持ちは、この命が燃え尽きるまで、揺るぐことはないでしょう。
『命が燃え尽きるまで』
玄関に散らばっていた
靴を拭いた
たたきも拭いた
さて…
お気に入りの香炉にセット
火をつけるよ
やわらかな香りと煙が漂う
あなたの命が燃え尽きるまで
ぼんやり眺める
インドのお香Moon
今夜もありがとう🤗
✴️150✴️命が燃え尽きるまで
どうか私の命が燃え尽きるまで____
どうか私の命が燃え尽きるまで告白してくれ。
私はそんなに長い命じゃない。
個人差はあるけど短命である。
でも夏の終わりには欠かせなくて。
この家に来てから数日だが彼の様子を見てきた。
今日が近づく度にソワソワして落ち着かなくて、何度も告白の言葉を練習していたっけ。
どうせ燃え尽きるなら最後に聞かせてくれよ。
でももう燃え尽きそう。
最後の力を振り絞って少し大きく燃えると私の命が燃え尽きると同時くらいに彼の言葉が聞こえた。
「……俺と付き合ってくれませんか。」
きっと言いたいことはこれだったろうけど終わる前に私の命は燃え尽きた。
人間はその命が燃え尽きるまで生きようとする。
その先に「幸せ」があると信じて。
燃え尽きるその時に「ああ、良い人生だったな」と
心の底から思えるように。
だが、その燃え尽きる瞬間はいつ訪れるかはわからない。
10年後かもしれない、20年後かもしれない。
ちゃんと平均寿命くらいまで生きるかもしれないし、
100歳を祝ってもらえるくらいかもしれないし、
考えたくはないが…明日かもしれない。
ならば今一度、振り返ってみよう。
貴方の人生、命が燃え尽きた時にちゃんと誇らしく
胸を張って「良い人生だった」と言えますか?
私はまだその終着点に向かうための旅路を探し続けています。
命が燃え尽きるまで
闇の思いを
赦す
上塗りの赦すから
引き起こされた
まことの闇を
ゆるす
その一歩が未来を創る
振り返るなとは言わない
しかし後ろに向きを変えるな
その場に立ち止まるな
僅かでもいい前に進め
それが未来への運命の道に縋り付く
唯一の手段だから
運命は変えられる
だからこそ前に進め
運命の道から降りること無く
最期までその灯火を灯せ
運命の向こうにある光を
その手に掴み取りたいのならば
「命が燃え尽きるまで」
人の気配がしない道を、一人歩く。
普段は人通りの多い道だが、誰もいない光景に恐怖を感じてしまう。
まるで黄泉の国に来たかのようだ。
悪夢でも見ている気分だが、草履から伝わる感触がこれが夢でないと教えてくれる。
人がいない理由は単純明快。
まだ夜明け前だから。
朝早くから外に出る人間なんて私くらいだろう。
まあ、目が冴えて眠れないから散歩しているだけなのだが……
そんな自虐をしながらブルリと体を震わせる。
暦上は春なのだが、まだまだ寒いのだ。
もう少し厚着をすれば良かったかもしれない。
空はまだ暗闇で覆われているが、ほんのり明るい。
きっともう少しで日が昇り、大地を暖めてくれる
その頃にはこの道にも人通りが増え、活気に満ちるはず。
そして元気いっぱいに子供たちが走り回るのだろう。
元気と言えば、私の使える主人は最近元気がない
あの方は笑顔が似合う。
だからどうにかして元気付けたいのだが、何も方法が思いつかない。
一応、足掛かりになりそうなものはあるのだ。
以前、主人から高価な紙の束をもらった。
これに何かを書いたら面白そうなのだが、書くことがなにも思いつかない。
自分の発想の貧困さに、自分が嫌になる。
そしてあの方は博識だ。
中途半端な物を書いても喜ばれないだろうという確信が、私の手をさらに重くさせる。
もしかしたら、何を書いても喜ばれるかもしれないが、
私はなにも良い案が思いつかないまま、家へと戻る。
空を見上げれば、出かけた時よりもさらに明るくなっていた。
もう少しで日の出だろう。
せっかくなのでと、来光を見ることにした。
特に興味があるわけでもないのだけど、なんとなくそんな気分だった。
私は近くにあった手ごろな石に座り、東の山をぼんやり眺める。
東の山は暗闇に溶け込んでおり、空との境界がぼやけていた。
だが時間が経つにつれ、段々と山と空の境目がだんだんと白く。
まるで生命を吹き込まれるように、次第に輪郭がはっきりしていく。
山にかかる雲も、太陽の光を受けて紫がかり、横になびいていた。
その光景がなんとも美しい。
あの方も、この景色を見ればきっと元気を出されるだろう。
どうにかしこの事を伝えることは出来ないのだろうか……
あ!
私の頭に天啓が下りる。
そうか!
『これ』を書けばいいんだ!
私はまっすぐ自室に戻って、主人から頂いた紙を引っ張り出す。
少し埃を被っていたが問題ない。
早速執筆にとりかかる。
このまま書いても無残な文章が残るだけかもしれない。
それでも今、心の中でたぎるこの想いを、紙にぶつける。
その文が主人の心を動かすと信じて……!
先ほど見た美しい日の出を思い出しながら、私は最初の一文を書く。
「春はあけぼの」
『命が燃え尽きるまで』
正義は、負けない
ヒーローは、泣かない
己のエゴを、押し通せ
生きろ。
正義感だけで、立ってみせろ
立ち上がれ 踏みしめろ
噛み締めろ 食いしばれ
笑え。
ああ、生きてる。生きてる。生きてる。
考えろ、まだ負けてない。
見てみろ、まだ負けてない。
私は、負けを認めない。
疲れた
答えが出ない
ときは、違うことしよう。
計画立てよう
そうしよう
【命が燃え尽きるまで】
眠気に負けててまとまらないので後で書けたら書こうと思います。
→『彼らの時間』閑話
ごきげんよう。
絶妙に感情の機微に触れない文章作りでお馴染みの一尾(いっぽ)でございます。
9月6日のテーマ「時を告げる」から始まった謎の連作『彼らの時間』。
司さんの昭和なチンピラ感を宙ぶらりんにしたまま、先日の余話と今日の閑話で一段落。あと3話くらいで終わるかな?
今回のお気に入りは杏奈ちゃんで、彼女メインで白飯3杯はいけそう。ああいうキッパリ系の子と呑みに行くとあっさり帰れますよね―って、アイツらまだ19歳だったわ……若いなぁ。
それもコレも、第一話で昴晴くんが「小学3年の時」なんて言うんだもん。尋斗くんとの蜜月がそれから十年後だとぉ!?
そんな中途半端な年齢設定を放り投げたもんだから、昴晴くんは高校生で学生起業する羽目になったんですよ。そしておそらく本編で触れないだろう彼のお仕事は、ITベンチャーで、企業とボランティアを繋ぐサイトを運営しています。CSRですね。なんか知らんけど。社名も考えたんだけどな、忘れた。
感情迷子・昴晴くんと、優しさ直送・尋斗くんの、仔犬ちゃんのようなじゃれ合い。どうせ誰も読まんだろと思っていましたが、読んでくださる方々がいらっしゃる。そう、そこの貴方さま! 本当にありがとうございます。一個一個のハートをスクショしたいくらい嬉しいです。あと3話ではございますが、少しでもお楽しみいただけるよう、がんばりますね〜。
・小話 〜広報部長・八田さん〜
「総合商社の営業辞めて、ITベンチャー再就職のその後はどうよ?」
昔の同期と飲みに行けば、だいたいこんな話になる。酒に浮かれて好奇心が喉から登場、いらっしゃいませ、お帰りください。
「普通に食えてるよ」
面白くねぇなぁといじられても、俺の聖域を酒の肴にするつもりはないんだなぁ。
昼飯時、我が社の若き社長は弁当を取り出した。
「綿貫さん、今日は弁当持ちなんスね」
「へぁ!? う、うん、その、シェアメイト?が作ってくれたんだ」
慌てふためきながらも、弁当をイソイソと開けている。シェアメイトとか言っちゃって! 彼氏の手料理ですかぁなんて訊いた日にゃ、爆発するんじゃないかねぇ。
緩む頬に喝を入れながら、少し話を振ってみた。
「それにしても、午前中の案件、よくまとめましたね」
ごねる得意先の面倒事を片付けた彼の手腕は大したものだった。これでまだ十代。伸びしろは多い。
「もう少し妥協点をこっちに引っ張りたかったけど、今後を思えば、まぁ悪くないかなって」
弁当を味わいたいのとこっちの話に答えようとするジレンマで変な顔。うわぁ、連写してぇ。
「昼飯中に仕事の話してすみません。俺、外に食いに行ってきますね」
彼は一瞬表情を輝かせたが、少し顔を引き締め「ごゆっくり」だと! ごめんね、愛情弁当味わうの邪魔しちゃって。
去り際に振り向くと、頭にハート浮かべながら弁当食ってる彼の背中が見えた。今日も安定の愛らしさ。
しかしこれは恋愛感情じゃない。これは、そう! 推し! 綿貫昴晴推し!
あの人の変な素振りと仕事ぶりのギャップ萌えと言うか、単に弟っぽくて可愛いと言うか、とにかく推せる。今のところ命が燃え尽きるまで推せる。俺にとって会社は聖地。毎日が聖地巡礼。
順調に業績が上がるようにサポートするからさ、そのまま健やかに育っておくれ。
テーマ; 命が燃え尽きるまで
「命が燃え尽きるまで」
このお題で思いつくのが、
命燃え尽きるまで心を燃やした煉獄さんと
不誠実に生き、命の蝋燭を縮めてしまった落語「死神」の主人公なのだが
生き様に温度差がありすぎて風邪引きそう
命が燃え尽きるまで
人は誰しも幸せにならなければならない。何故かって?この世に生まれたからだ。
生まれてきたものは皆HappyENDを迎えなければならない。今の人生からは考えられない。HappyENDなんて迎えられないかもしれない。むしろ絶望的なBADENDになるかもしれない。
ただこう考えて見て欲しい。その物語、凄く面白くないか?HappyENDとは到底思えない今を生きて命燃え尽きるまでHappyENDを目指さなければならない。
そうする為に私は何をして、何に成るのか。こんなに興味深い物語は他にはないと断言できる。何も持ち得ないからこそこいつどうやって乗り越えるんだろう?どうするんだろう?って期待とワクワク感に襲われる。感情をリンクしてるからこの人間と同じ気持ちを持てるし同じ痛みや苦しみが伝わってくる。VRでは味わえないリアリティを直に感じられる。
己を客観視しているのはどうかと思うが、この主人公の命が燃え尽きるまでHappyENDを目指す旅を私は見届けたいと思う。
命が燃え尽きるまで
この命はこの体はあと何年もつのだろうか。
ふだん寿命なんて全く考えないし気にしたこともない。ただ毎日をボーっと過ごして、それなりに時が過ぎて日付が変わり、いつの間にか一ヶ月も後半になっている。
大切な瞬間、幸せな時間をあと何回過ごせるだろう。
大切な誰かをつくれるだろうか
わたしが死ぬ時は誰が傍にいて泣いてくれるんだろう。
あなたは誰にいてほしい?
それがきっとあなたの愛する人。
ただただグレーな景色が通り過ぎる毎日が
少しずつ色付いたらいい。
一気に色づかなくてもいいから、一部分ずつ、
ゆっくりと。
気づけばきっと世界は色づき出して、あなたの世界が華やきだす。
明日はすこしだけ勇気をもって、一歩だけ踏み出してみようかな。
私の願い は、この命が燃え尽きる時、私の瞳に映る景色に貴方がいること
もし貴方の方が先に燃え尽きる時は、貴方の最後に見る景色が私でありますように
人生は何が起こるかわからない
突然の別れがすぐに訪れるかもしれないし、何十年もの先の未来で来るかもしれない
これからの事は誰も知らない
たとえ貴方の瞳に映る最後の人が私ではなくても、私は最後まで貴方を思い続けるよ
夜じゃなくても物思いにふけるときはあるらしく、家でぼーっとしながらふと天界で見た人間界で流行っているらしい本を読んだことを思い出した。
その話は恋愛小説で、幾多のトラブルを超えた二人が『この命が燃え尽きるまで君を愛すよ』と言って終わっていた。
……僕はどうなんだろうか。
今までは天使だから死ななかった。
でもこれからはどうなんだろうか。
もう天使じゃない。ということは死ぬのかもしれない。命が燃え尽きることがあるかもしれない。
…………権力者はどうだろうか。
この世界を統治してるってことは、もしかしたら悪魔とかそういうもので死なないかもしれない。
そうなったら僕はこの命を彼女に捧げることになるのか。
……それがすこしだけいい感じに聞こえるのは疲れてるからだと思うことにした。