君は今』の作文集

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君は今』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/26/2024, 1:42:39 PM

君は今何をしてるかまでは知らないけど、呼吸くらいはしているだろう。生きる上での必須条件だから。
していない人についても、君は今と何度か思い出すことだろう。呼吸をしていたあの頃を。

2/26/2024, 1:39:42 PM

君は今

君は今、何してるのかな。私のこと、覚えてるかな。まあ、覚えてないかな。…寂しいな。

初恋の人を、度々思い出す時がある。どうしようもなく好きで、この想いを捨てきれない切なさに浸っていた、あの中学生時代。

どうでもいいことでも、頭の記憶の中から消えて、もう2度とその人の中から私が消えることは、どんなに悲しいことなんだろう。


ねぇ、君は今…君も今、私のことを想っている?

2/26/2024, 1:37:04 PM

テーマ…君は今 《ゆるりと小道を 1 》

進学と共に上京した。
最初は地元を離れてばかりで寂しい時も沢山あったし、いきなり1人になるのはトラブルが多くて多忙な日々が続いていた。それでも新しい環境は新鮮なものが多かったし、友達も増えた。最近はバイト代を貯めながら程よくショッピングを楽しんだり、サークルの飲み会に参加できるほどにはなった。
そんな日々にも慣れてきて、バイト終わりの深夜の帰り道にLINEの通知音がなった。きっともうすぐ行われる定期飲み会の連絡だと思って家に着くまで既読を付けなかった。
「はぁ〜。バイト疲れたぁ」とため息をこぼす。拾ってくれる人はいない。虚無の時間がただ流れていく。
10分くらいダラダラしたあと起き上がらずにスマホを取る。さっきのLINEを見るためだ。
【みさ・ 久しぶり。起こしちゃったらごめんね。】
「ん?」誰だろう。【みさ】という名前。寝ぼけて頭が働かない。誰だろう。そのみさという人の顔が出てきたのはその3秒後くらいだった。
みさは地元の友達だ。いや、親友と言っていい。なぜ仲良くなったかは分からない。ただ笑いのツボがめちゃくちゃ合っていた。ずっと一緒という訳でなく程よい距離感を保てていた。
【りさ・ 起きてるから大丈夫だよ。】
すぐに既読が着いた。今何をしてるんだろう?
【みさ・ よかった!今度東京行こうと思ってるの。】
【りさ・どうして?】
【みさ・ 小旅行みたいな?もしよかったら久しぶりに遊ばない?】
少し考える。高校生の時どんなふうに遊んでたっけ。
【りさ・いいよ。どこに行く?】
【みさ・うーん、、、】
【みさ・りさの近くの大学のカフェにしよ】
【みさ・もしオススメあったら教えて欲しいな】
【りさ・d(ゝω・´○)OK】
【りさ・(*˘︶˘*)オヤスミナサイ.。.:*】
【みさ・ヾ(*´・ω・`*)おやすみなさぁ~ぃ】
業務的にこなしていたような気がする。ぼーっとしていたら寝ていた。

ーー1週間後、私の大学の近くのRusKというカフェで待ち合わせた。
「りさ!お待たせ」
そう言ってかけてきたみさは高校生の頃とあまり変わっていなかった。
最初は緊張したが、思い出話を持ってくると意外にも話が続いた。楽しかったなぁ。そのあとは店を変えて、最終的には居酒屋で解散となった。少し酔いも回っていたのだろう。私はみさにこんなことを聞いた。
「びっくりしたよぉ〜。いきなり連絡してくるから。でも今日は楽しかったからまたのもぉーね」
みさは少しだけ深刻な顔をして言った。
「最近ちょっと疲れちゃってさ、、、ほら、大学って飲み会多いし、生活費稼ぐのもしんどいから。久しぶりに羽を伸ばせたらなって、こんな楽しいとは思わなかったけどね。」
少しだけ静まった。私は「次は私から誘うよ。だから地元のいい店探しといてよね。」と。みさは優しくうなずいた。その日は解散となった。

ーーみさはその2日後に地元に帰ったらしい。小旅行の写真を送ってきた。
みさと会ってから1週間経つ。まだあの楽しさは忘れられない。大学に行くバスに揺られながらみさは今何をしているのだろうと思いを馳せた。

2/26/2024, 1:31:40 PM

出逢いと別れの季節。

桜が満開に咲くとき、私たちは出会った。

どこまでも澄んだ君の瞳に、心を奪われた。
消えてしまいそうな、そんな儚い瞳だった。



君は今、どこかで生きているの?

死にたいと泣いた私に、
行かないでと叫んだ私に、

君は言ったよね。

「あなたなら大丈夫」って
「またね」って。

誰よりも君を愛してるから、
私のまえに早くでてきてよ。

2/26/2024, 1:30:17 PM

あいつがいなくなってから季節が一巡りした。
遠い場所に行ったらしい。
なんて言うと死んだみたいに聞こえるな。
あいつは生きてる。今はまだ。
向こうで元気にやってるかどうかなんて…とくに興味はないけど。それほど仲良くなかったし。
だけど、水が合わないようなら戻ってきてもいいんじゃないかなって…それだけ。

今、何してるんだろうね。

2/26/2024, 1:25:03 PM

「東京の人って君(キミ)って呼んでくるよね。よそよそしく感じて最初はビックリしたよ!」

そんな話をしてた君は今

東京在住、20年

それでも君の心はオホーツクの

しばれる海辺の街にある


[君は今]

2/26/2024, 1:24:43 PM

静かな朝の教室にふたりきり

特に会話を交わすわけでもなく

お互いのことをやるだけ

君は読書をすることが多かったね

ページを進める音だけが静かな空間に響く

柔らかな風でカーテンがなびいて

朝の光が教室に差し込む

私たちは、確かにそこにいたのだ

「君は今」何をしているのだろう

2/26/2024, 1:21:48 PM

お話ししたいから君にメッセージを送った。
けど君からの返事がなかった。
君は今夢の中へ旅立っているんだろうな。
こっちも君の後を追いかけるよ。
夢の中で会えたらいいな。

2/26/2024, 1:21:11 PM

「君は今」
君は今何してる?
昔君は○○○○になりたいって言ってた。
叶ったかな?
僕は、もう無理だけど…
君はまだ命をもって夢もずっともってる
僕は警察官になりたかったんだ。
君は何になりたかった?
夢はね…
    みるものじゃない。
        叶えるものだよ。
まだ遅くないんじゃない?
そこの君もやってみれば?
案外楽しいかもよ?

2/26/2024, 1:18:56 PM

教室の隅っこ。みんながそれぞれ机を囲んで談笑している中、私たちはノートに絵を描いていた。可愛い女の子とかっこいい女の子の描きわけ方を模索したり、自分の好みがたくさん詰まった世界一の美男美女を生み出したりしていた。ノートの世界は無限に広がっていて、自分たちの描くイラストこそ至高だと想っていた。
 高校生になり、世にスマホが普及しだした頃。私たちもバイトの少ない給料の中からなんとか自分用に買った。そして、すぐにSNSを始めた。そこに自分たちの描いたイラストを載せて反応や感想をもらおうとした。
 だけど、自分たちがいかに井戸の中の蛙だったのかを思い知らされただけだった。いいねが数個しかつかず、フォロワー数も全く増えなかった。二人して私たちって下手くそなんだと思い知らされた。それでも、上手に描けた落書きを載せては満足していた。
 高校を卒業して、私たちは別々の大学に進学した。お互い、連絡を取ることもなくなった。SNSを見ては生存確認を時々していた。大学生になった私はいつの間にかイラストを描かなくなっていた。それでも、友達は毎日かのようにイラストを載せていた。それを見て、私は意味もなく苦しくなった。だから、SNSを消した。
 そして、大学を卒業した君は今。三万人を超えるフォロワーがいる絵師になっていた。いつの間にか、イラストレーターとして仕事もしているみたいで、プロフィールには仕事依頼の連絡先まで書かれていた。久々にSNSで連絡を取ろうと開いたタイミングで知った。
 その連絡先に私は匿名でメールを送った。
「金髪碧眼でセーラー服を着た女の子が、切なそうにうにしながらも笑って泣いているイラストを描いて欲しいです。予算はありません。掲示された金額でお支払いします」
 あの頃の私の好きを詰め込んだ女の子。今の君はどんなふうに描いてくれるのかな。

2/26/2024, 1:17:02 PM

GPSにカメラに盗聴機
別に良いよと彼女は言った
「私、お店は一人で回りたいの」
その代わりにね、と彼女は言った
「貴方も同じにしようね?」
GPSにカメラに盗聴機
一秒も一歩もズレを許されない生活を
「だって、貴方は私に求めたよ?」

<君は今>


とろりとろり薄灰のクリーム
刺したナイフはじっとり重く
かろうじて火の通った生地
ドライフルーツで誤魔化して

初めてには上出来で
美味しいとは言えず

一人分には大き過ぎるケーキ
椅子には埃が積もるまま

<物憂げな空>

2/26/2024, 1:12:27 PM

幼なじみの君
ずっと好きだった
ずっと一緒に居たかった
君はそんな僕の気持ち
知っていたのかな?
あの頃のこと
もうはっきりとは
覚えていないけど
ただ君を好きだった
それだけは覚えてる
君は今…

2/26/2024, 1:11:07 PM

《君は今》

君の今現在として予想されること
・呼吸している
・心臓が脈打っている
・肌があたたかい
・肺を膨らませたり萎めたりしている
・鼻や口から空気が出入りしている
・消化器官が蠕動している
・栄養と老廃物のさびわけがおこなわれている
・鼓膜が空気の振動をキャッチしている
・空気中の特定の分子をにおいとして感受している
・脳内を信号が行き交っている
・外界からの刺激に微妙に反応して恒常性を保っている
・この瞬間も、あらゆる場所であらゆる細胞が新陳代謝している

・とにかくこれが、生きている、ということ

2/26/2024, 1:09:37 PM

新しい靴を買った。
そしたらなんだか気分が良くなってあてもなく散歩に出た。

梅が咲いてる。
これって梅干し出来んの?なんて聞かれたっけ。

キーキー甲高く鳴くあの鳥はヒヨドリ。
ばあちゃんちの木にみかん刺してたら来んのマジ可愛いって、言ってる君の方が可愛いよなんて思ったな。

自然と足がむいたのはよく行く商店街で、2人でよく食べたコロッケを売ってるお肉屋さん、
それからいつもオマケしてくれる八百屋さんに、試飲どうだといつも勧めてくるお酒屋さん。
近くの公園で隠れてキスをした。
そこのベンチは昔君にバレンタインチョコを渡したところで、あの角っこの電柱でよく待ち合わせした。
どこを歩いても君との思い出がいっぱいで、思い出の君が笑顔を向けていて。

……そんな君は、今

「おい!」
「あれぇ、どうしたの?」
「どうしたのはこっちのセリフだっつーの、急に散歩出てくるとかメッセージきてビビったわ」
「靴新しくなったし天気もいいしさぁ」

そんな私の言葉に君が呆れたように笑う。
並ぶ君と私の手が自然と絡んで結んでそして歩き出す。

「ここ来たんだからコロッケ買って帰ろうぜ」
「ソースいっぱい付けてもらってね」

そんな君は今、私の隣にいる。
今も、昔も、これからも、きっとずっと。

2/26/2024, 1:09:34 PM

"君は今"

 部屋着に着替えて髪を乾かし終え、櫛で髪を梳かして脱衣所を出て、居室に入る。
「上がったぞ〜」
 いつもと同じ声色で言うが、緊張で言葉尻が少し強ばった。
──また変な声になった……。
 外出前と入浴後。その二つが、ハナに気を使う瞬間だ。
 ハナは《分離恐怖症》では無いため心配は無いのだが、外出で長時間離れる事がストレスにならないよう、それなりに気を使う。
 衛生の為医院の業務時間は居室にトイレを移動させて箱詰め状態にしているが、これまで大声で鳴いたり扉等に爪研ぎしたりは無かったので、長時間の外出も大丈夫だとは思っている。それでも心配なのは、心配性すぎるのだろうか。
 それと、入浴後は匂いがガラリと変わる。猫は目はそんなに良くはなく、代わりに嗅覚が鋭い。その為匂いで敵味方を判断する。
 だから、この時が一番警戒される。
 下手したら、引っ掻かれたり噛まれたりして怪我をする。引っ掻かれたり噛まれたりする事で感染症になる事もあるらしく、俺にとっても一番警戒する瞬間。
 丁度水を飲んでいたらしく、水の入った皿の前で舌先を出しながら首だけ動かしてこちらを向いた。
──舌しまい忘れてる……。可愛い……。
 数秒こちらを見ると、舌を引っ込めてトコトコと歩いて近付いてきた。
 足元に来ると、イカ耳になった。警戒している時の耳だ。
 膝を付いて優しく包み込むように覆い被さる。部屋着には俺の匂いがいっぱい付いている。その匂いで包んで嗅がせて落ち着かせる。風呂上がり後、ハナを落ち着かせる為のいつもの儀式。十秒程覆い被さっていると、ゴロゴロという音が聞こえてきた。起き上がって抱き上げる。
「ただいま」
「みゃ」
 抱いたまま椅子に座り、机の上のマグカップに口をつけてコーヒーを一口流し込む。
 ふと机の端に出して置いていたスマホに目が行く。
──そういえば今、何してんだろ。今メッセ送ったら迷惑かな。それか業務中でそもそもスマホ手元に無いかな。
 ズズ、と音を立てながら、コーヒーをもう一口啜る。
──今家にいたとして、夜中だから電話なんてもっと迷惑だろうな。
 マグカップを机に置いて、頬杖をつく。
──会いたい……。声が聞きたい……。
「はぁ……」
 溜息に呼応するようにハナが「みゃあ」と鳴いて、ハッと我に返って、自分が溜息を吐いた事に気付く。
「うわぁ……っ」
──女々しすぎんだろ、俺……。
 あまりの女々しさに思わず頭を抱え、大きく息を吐く。
──もしかして、ハナが来る前から、ずっと女々しい溜息を吐いてたのか……!?
 恥ずかしさに再び頭を抱える。
「みゃあ」
 ハナが鳴き声をかけてくる。あまりの恥ずかしさに、ハナは膝の上にいるのに遠くから聞こえてくる物音のように鼓膜に響いた。

2/26/2024, 1:08:23 PM

気づけよ。
「キミの母親は…
キミのことを、本当に愛していたよ」

泣きそうなんだよ。
「今まで、すまなかった」

大切なものがなくなったんだぞ。
「キミたちのその自由さがうらやましい」

オレに血の繋がった家族は母親だけだった。

たとえ長く家に戻ってこなくとも。
たとえ研究に没頭し続けても。
たとえもう戻らなくなってしまっても。

オレにとって家族は、お前しかいなかった。
愛を知るには相棒と。
楽しいを共有するには友達と。
悲しいが一番理解できるのは自分だと。
どんな感情であっても、オレの人生の中での母親はほぼ記憶になかった。母親だという事実、それすらもたまに忘れる。
血縁関係があるのに、どこか他人のようで。

でも。

「冒険に胸を踊らせるとは…、
…こういう気持ち、なのかな」

こう言った時の彼女は、まさしく自分と重なった。
ああ、オレもだよ。どうしてそんなところだけ似てしまったんだ。
ワクワクもするのに、ドキドキもする。
楽しみなのに、不安が募る。


それでも世界を見てみたい。

そういうのに心をいっぱいにさせて、少しの好奇心で歩くんだ。

「今さらずりいよ」

そういえば、オレは初めて母ちゃんの前で、「母ちゃん」と呼んだかもしれない。

_2024.2.26.「君は今」

ペパ先目線の話。pkmn。また熱が入り始めるかもしれない…。
HQ、第二特典狙って映画行こっかな。

他校の友達(先輩)が、ちょうどゴミ捨て場観に行ったらしいんです。いいな!!!!!!って思ったら、特典もらいにあと4回くらい観に行くよーって。

くそっっっっっっっ!!( ༎ຶŎ༎ຶ )

2/26/2024, 1:07:55 PM

君は今なにを想像した!
ふっふっふ😏
よくぞ聞いてくれた、
私は、ゲーム・アニメ・あとは、、…
わざとではないが、クラスの男子の足を2回蹴ってしまったことでどうやって謝ろうか考えている…
謝ろうという考えがまだあることをホコリニオモッテホシイと実際は考えている…
                スミマセンでした😭

2/26/2024, 1:07:49 PM

君は今、あなたは今、あの人は今、みんなは今…

私は今、「生死の閾」が無くなった自分の道に居ます。でもちゃんと、みんなと同じであろう「時空間」の中に居るよ、今はね。どこまで進めるか、まだ見えないけど、自分の精いっぱい行けるとこまで、がんばろうと思う。目的地は「行けるとこまで」。自分で「よくがんばったなぁ」って心の底から実感できることも、大事な目標のひとつ。

あなたは今、きっと忙しくしているのでしょう。自分の来し方を振り返れば、あなたを見つけることができたのは、とても大きな僥倖です。私の、前へ進む心を、あなたの存在はいつも励ましてくれています。肉体のあるときも、無いときも、その旅路が最良のものでありますように。私の切なるねがいです。

2/26/2024, 1:07:15 PM

君は今どこで何をしているんだろうか、、、、

僕はそれを知る由もない。

今まで、一緒に遊んで、笑って、はしゃぎまわったよね

楽しかったよ、、、、

でも、あるとき突然君はいなくなった
僕のもとから離れていった

君とはそれっきり、、、、


いつも名前を呼んだら振り返ってくれる、そんな君のことが大好きだったよ、かわいかった


もう会えない君を、いつまでも思うよ



補足(読まなくておっけー)
君は犬
ある日、家を飛び出して、それっきり

2/26/2024, 1:06:07 PM

テーマ「君は今」

『矢澤食い』

月に1度、(今日に関しては2ヶ月ぶりだ)サイゼリヤでたらこスパゲティを食べるのが密かな愉しみになっている。

昼は弁当。家庭をもってから、夕食はなるべく家で子どもと一緒に食べるようにしている。本当は一人食没する夕食というのが好きなのだが、付き合いで上司や得意先と飲みに行くことも多くて、その申し訳なさもあって、なかなか一人で外食する日は作れない。
赦された奇跡の今日、たらこスパゲティを食べるのだ。

スパゲティの到着を待つ間、ふとメニュー表を見直す。矢澤の名前がよぎる。15年も経つか。大学時代、同じ学科の矢澤という男は、サイゼリヤに行くといつも、「ミラノ風ドリア」と「ハンバーグステーキ」をどちらも頼んでいた。馬鹿な大学生でも、この注文は馬鹿馬鹿しくわんぱくに見える。そして貧乏な大学生には、バイト富豪の矢澤の注文は贅沢で神々しく見えた。俺達は彼に畏敬の念を込めて、この注文を「矢澤食い」と呼んだ。

社会人になったばかりの頃サイゼリヤに一人で行くと、仕事のストレスに任せてペペロンチーノ、チキン、ドリア、ドリンクバーと思いのままに頼んで食べていた。
ある時はイカスミパスタにはまり、ムール貝にはまり、変わったものを選ぶのが好きになった。
家族ができた。今はたらこスパゲティだけを食べている。一品で充分なのは、時の流れとともに落ち着いた胃袋と、家族への少々の後ろめたさからである。


「矢澤食い」は、思いのままの大量注文よりもずっと綺羅びやかで、格好つけた注文よりもしなやかで、スパゲティの単品注文よりも華やかだ。


彼は今も、矢澤食いをしているのだろうか。
自分の注文が時とともに変わったのだから、彼の注文だって変わってしまったに違いない。

だけど。

どうか君は今も、矢澤食いをしていてはくれないか。

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