『君と最後に会った日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「君と最後に会った日」
君と最後に会ったのはいつだっただろうか。
確か1年半前、それくらいだったはずだ。
その時は君が私に話しかけてくれて嬉しかったのを覚えている。私の鞄についていたミニオンを指さして「かわいい」と言ってくれた。私は急に話しかけられて驚き、すぐに返事をすることができなかった。君が本当にそう思っているかどうかは正直どうでもよかった。話しかけてくれたという事実が私にとっては重要だったのだ。今ならわかる。君と過ごせた時間がどれだけ私にとって貴重で有意義な時間だったか。また君に会いたい。
【君と最後に会った日】
これは終わりか
始まりなのか
決めるはキミの
心だけ
『愛おしい』
もう会わないかもしれない
そう思いながら
私の話を聞いて頷くあなたを
愛おしいと感じました
前より伸びた前髪も
ゆっくり話す低い声も
この愛おしさが早く懐かしさに変わって
私を楽にしてくれたらいいのに
#君と最後に会った日
『君と最後に会った日』
丁度梅雨時で、蒸し暑い日が続いているとき。
「別れたい」
彼女の震える声が聞こえた。
「…え、なんて?」
それを否定するようにもう一度言葉を貰おうとした。それが、良くなかったのかもしれない。
「いっつもそうだよね、私が何か話してても何?何?って……ああ、話聞いてないんだって、おもって…」
彼女の瞳から、次々と溢れ出す涙は、頬を伝って地面に落ちる。
「すきだったの、私だけだったよね…」
そんなことない、そう声をかけなければいけないのに、言葉が出ない。俺が黙る時間が長ければ長いほど、彼女は更に涙を流す。それを見ているのが辛くて
「わかった。別れよう」
泣いていたはずの彼女の口角が徐々に上がっていく。泣いているはずなのに笑っていて、どういうことなのか、脳が追いつかない。
暫く笑っている彼女を見ていたが、ふと、彼女の笑い声が止んだ。
「いままでありがとう」
そう言いながら笑う彼女は、今までに見た事無いくらいの、美しい笑顔だった。
6/26(水) ー 君と最後にあった日 ー
大嫌いな君と最後にあったのは卒業式だった
同じ陸上部で同じ種目 僕が県6位をとったときも
褒められたのは1位をとった君だった
身体に恵まれ身長は僕より20cmも高かった
才能があったのにまだ努力する君が嫌いだった
憎くて憎くて本当に嫌いだった
君のせいで部活の楽しさも分からなくなった
どんだけ努力しても君には勝てず
いつしか僕は部活を休むようになった
僕はうつ病になった
部活だけを頑張ってきた僕は勉強なんてできず
何もかも失ったような気持ちになった
その後僕はなんとか陸上部に戻ることが出来たが
昔のような輝きは失い、地に落ちた
最後の大会も勝てないまま引退することになった
そして卒業式の日がやってきた
君とは部活を引退してからは1度も話さず
一切関わらなかった
だが陸上部で写真を撮ることになり
いやいや会う羽目になってしまった
僕は1列目の真ん中にいた
君は3列目の真ん中だった
写真は2~3枚撮って終わり、自由になった
僕はすぐにその場から逃げ出したかったが
君が話しかけてきた
僕は話を適当に合わせすぐ帰ろうとしていた
君は相変わらず部活の話しかしなかった
君は陸上が強い強豪校にいくらしい
君は最後の大会で県1位をとっていたらしい
君は彼女ができたとも言ってた
君は僕がいない間も努力をしていたらしい
君はずっと自分の話しかせず
僕のことについては何も言わなかった
僕はとうとう自分から話してしまった
すると、君は笑った
嬉しそうで楽しそう何故か嫌いな君が嫌いじゃなくなった
見たくもない君を話したくない君を
なぜか少し好きになった
君は嬉しそうな声でこう言った
「お前なら大丈夫 どんな道を歩んでも応援する」と
僕は一生君には勝てないなと思った
「ついて来るって本当?」
私はその言葉が信じられなかった。
思わずコーヒーカップを落としかけた。
本当は私から別れを告げようかと思っていたばかりに思わぬ返答で困惑した。
「だってね、こんなに人から優しくされたの初めてだったんだもの。」
彼女はそう言って珈琲をぐいっと飲んだ。
意外と豪快である。
「貴方みたいな人だったら何処まで一緒に行っても
多分面白いかなって。」
成程。からかっただけなのか。
「そうかな。もし仮について行く先が遠い火星とかだったらどうする?」
「その時もこの珈琲とお菓子を両手に持って一緒について行くわ。」
本気か。本気なのかこの子は。
そろそろいい加減に本当のことを彼女に話そうと思った。
「実はね、もうすぐ転勤でここを離れなくちゃいけなくなるんだ。」
言った。ついに言ってしまった。
彼女の方に顔を向けると困った様な顔をしていた。
まるでもっと悪戯したかったのにと言わんばかりである。
「そっか、それは残念ね。せっかく会えたのに。」
「だったらさこれからも時々ここで待ち合わせして
また、珈琲とお菓子を楽しもうじゃないか。なかなか会えなくなるかもしれないけどさ。」
「うーん」
彼女は相当悩んでいる。
これはもしかしたら先ほどの発言が本気だったのかもしれない。
「たまに、か。たまにじゃなくて毎月じゃ駄目?」
「えっ?」
本気だったのか、さっきの言葉は。
思わずごくりと喉元を鳴らしてしまった。
「わかったよ、そんなに会いたければ毎月だろうが毎週だろうが構わないさ。」
私はそう言って彼女の言葉に承諾した。
数日後、いつもの喫茶店で待ち合わせをしていた。
おかしい、いつもなら彼女の方が先に来ているはずなのに今日は来ていなかった。
何かあったのだろうか。
喫茶店の前の交差点で救急車の音がした。
何があったんだろうか。
私は嫌な予感がした。
そしてそれはどうやら的中したらしい。
彼女だった。
彼女が救急車に運ばれるところを見てしまった。
私はその救急車を追い彼女の運ばれた病院まで行った。
テレビでは先ほどの事故のニュースが流れていた。
彼女は全身を強く打ち付けたらしく重体だった。
私はそっと顔を下に向け涙がこぼれ落ちるのを必死で耐えた。
神様、どうか彼女を助けてください。
彼女との思い出はあれ以来ずっと心の奥に秘めている。
彼女は今も昏睡状態で眠ったままだ。
あの時の笑顔はもう見れないのだろうか。
彼女には会える。
それだけで十分と考えるべきなのか。
もう一度だけ、もう一度だけでいい。
彼女とまたあの喫茶店で一緒に珈琲を飲んで語りたい。
私はいつまでも目が醒めるまで貴女を待っているから。
「コーヒーブレイクの後で」
君と最後に会った日
なんちゃら流星群の日だったよね
あれからどうしてる?
連絡する用もないからさぁ
そっちからもないし
まぁ僕のことなんて
考えちゃいないんだろうけど
別にいいんだけどさ
でもたまには
思い出してほしいよ
なんちゃら流星群の日だけでもさ
顔も見ず
粗雑に言った
行ってきます
二度と食べれぬ
おふくろの味
【君と最後に会った日】
花見、だな
餃子が美味かった
『君と最後に会った日』
冬の間は毎度これが最後になると思っていたが、
性懲りもなく終わりが延びる
出会った頃からそうだった
あまりに強情な好意を振りほどけないまま字句に溺れて夢の中だ
結果的に時間を奪って壊して捨てたとしても、壊れていたものをさらに壊して何が悪いってこともないだろう
消して繋いで忘れて戻って繰り返す
彼女がしていることよりかは、よほど誠実だと思うがな
ずっと会いたいと思っている人がいる。
今でも時々夢に出てくる。
けれど連絡先も知らないし、
そもそも生きているかもわからない。
会いたいと思い始めたのは、成人式の前日。
旧友に会うということもあって、中学校の卒業アルバムを引っ張り出していた。
そうして、友人が特別多い方でもない私は
点々と書かれたメッセージの中にそれを見つけた。
「死にたくない。」
心臓が止まるかと思った。
前後には冗談めかして「せんきゅー」とか、「らぶゆー」とか書かれているのに、その1文にだけは、泣きたくなるほどの切実な思いを感じてしまった。
中学に入ってから時々しか学校に来なくなった彼女は、
来たとしても保健室に居たりしてクラスでは浮いていたと思う。
それでも小学校の時には友達の多い人だったので、全くのひとりというわけでもなかった。
それなりにいる友達の、ひとり。
そんな立ち位置だったはずだ。
最後に会った記憶があるのは、中学校の卒業式。
あのメッセージを見て私はどうしたんだろうか。
多分、何も変わらずに普通に接していたと思う。
高校は地元から遠く、寮に入ってしまったのもあって
暫くは旧友と会う機会などひとつも無かった。
それからは、数ヶ月くらいLINEでやり取りしたのを覚えている。
機種変更したときに、消えてしまったけど。
会話はどこまで続いたんだっけ。
私が終わらせてしまったんだろうか。
新生活が忙しくて、蔑ろにしてしまったかもしれない。
会いたい。
会って謝りたい。
忘れててごめん。
連絡しなくてごめん。
君はまだ生きているのかな。
一緒にゲームしようよ。
いまどこにいるの?
もう、会えないのかな。
…私に知る術はないけど。
最後まで変わらなかったあなたの笑顔は、
ずっと覚えているよ。
忘れ得ぬ
心に空いた穴の中
僕は何時まで立ち尽くしたのか
あなたと最後に会った日
あの人は言う「まだ会いたい」と。
僕は言う「もう会ってはいけない」と。
そこから数回会っちゃうんだけど、
お互い隠してたね。
それが楽しかったりするんだよね。
#君と最後に会った日(2024/06/26/Thu)
あの日は雪が降っていた なごり雪
あの日は桜が咲いていた 満開の桜
あの日は雨が降っていた 初相合傘
あの日は海に日が落ちた 夕焼け雲
あの日は山に紅葉舞った 赤に黄色
あの日は除夜の鐘聞いた 一緒にね
君と会うのが最後になるなんて事
けっして無いと 僕はいつも思う
最後に会ったのは夢の中だね
私にしか見えなくて、でもちゃんといるのに
とっても悲しかった覚えがある
ああ、もう私達とは違うところに
遠いところに行っちゃったんだって
もう以前とは違うんだって
もうさよならなんだって
気づいて、思って、悲しかった
もうあの頃には戻れないんだ
同じ家でみんなと、きみと一緒に過ごした日々はもう戻らないんだ
どうして、どうしてどこかに行ってしまったの?
なぜ幸せな日々は続かないの?
どうして、
会いたいよお
"君と最後に会った日"
一つは、呼び出され一方的に別れを切り出された、あの日。
今思えば、あの時は珍しく向こうから連絡が来て少し浮き足立っていた。そんな中で行ってみれば開口一番「もう会えない」と言われ、驚きと混乱が胸中を満たした。
せめてお互い最悪な思い出にならない、卒業式のような別れ方をしようと悪あがきをした。
たとえそれがエゴだとしても、ああしないと嫌な心残りをすると本能で確信したから食い下がった。
最後にあの人の笑顔が見られて良かった。それがせめてもの救い。
だが、理由を聞かなかった事はとても後悔した。
十中八九仕事関連だと分かっていた。守秘義務があると分かっているから聞かなかったけれど、みっともなくても良いから、何故もう会えないのか聞けばよかった。
もう一つは、あの《史上最悪な悲劇の日》。
別れ方も最悪だった。
何が何だか分からないまま別れた。
少し言葉を交わすだけで、ただ目の前で消えていくのを見ている事しかできなかった。
あの時とはまるで正反対の別れ方。
けれど二つに共通するのは帰宅後、自室で己の無力さを感じた事。
君と最後に会った日
15年くらい友だちと会ってない。
会いたくない。
テレビの隣の棚に飾っている写真立て。
ピース姿の君と、池を覗いている後ろ姿の君。
最後に会った君たちの写真。
丘の上でシャボン玉を作ったり、アスレチックで遊んだり、池の鯉を見たり。公園を楽しそうに走り回ってる2人の姿、今でも瞼の裏に焼き付いているよ。
もう2年が経ったけど。おばちゃんの中ではね、二人は写真のまま。甘えん坊のお兄ちゃんと、わんぱくな弟くん。
色んな事情で会えない世界で一番大好きな2人。
今は写真でしか見ることができないけど。いつか本当に会った時には、最後に会った君たちのまま、世界一かわいい声で「まさちゃん」て呼んでくれるかな。
もう抱っこはできないかもしれないけれど。その時は、ぎゅっと抱きしめさせてくれますように。
生きていた時の俺が、初めて貴女に出会ってから共に過ごせたのは、たったの三日三晩と、その明くる朝だけでした。それも、貴女を本当に愛して慈しめたのは、最後の一晩のみでした。
貴女を出会ったその時から愛せていれば、貴女は俺を旅に出さなかっただろうか。貴女にあんな狼藉を働かなければ、お傍にずっと置いてくださっただろうか。何度そう考えたか、もう覚えていないほどです。
貴女が俺を送り出したあの朝が、貴女との最後の時間になったこと。
貴女が、俺の帰りを待たずに病で亡くなったこと。
それを知り、貴女のいない世界でいきることに耐えられず、俺が自ら命を絶ったこと。
どれも、もう五百年以上も昔のことです。
ああ。
貴女をこうして幾百年見守って尚、俺は貴女を十分に愛せている気がしないのです。
もっと、俺の愛を貴女に伝えたいのに。
もっと、貴女を大切に守りたいのに。
誰より貴女を、幸福にしたいのに。
俺が生きている時にそうできていたら、この痛みを感じることはなかったのでしょうか。
君と最後に会ったのはもう何ヶ月も前のことだ。
でも僕は、僕だけがずっと忘れられなくて、毎日頭の中に君がいる。君との思い出を毎日頭の中で再生している。
なんて馬鹿馬鹿しくて女々しいのだろう。
ふと、目の前に何かが翻る。
ハンカチだ。
「あの、落としましたよ」
「あっ、ありがとうございます」
その瞬間、僕の時間が止まる。
目の前にいるのは、毎日僕が焦がれていたあの子だからだ。
「…えっ、あ〜!びっくりした!拾ってくれたのあなただったんだね、ありがとう。あと久しぶり!」
「う、うん」
離れてしまう前のあの子のまま。
「わ〜、懐かしいね。元気そうでよかった。…なんか久しぶりに会うと、緊張するね」
ああ、そうか、そうだよな。
毎日君との会話を思い出して、毎日目で追って、万が一、いや、億が一君に会えたらどうやって話そうと考えていたのは、僕だけだ。
君は僕のことなんて忘れて日々を生きているのに。
君が僕に最後に会ったのは何ヶ月も前のこと。
だけど、僕が君に最後に会ったのは、まるで昨日のことの
ようで。
「私待たせてる人いるから、もう行くね。」
今日、君と最後に会った日が更新された。
けれど僕にとってはいつまでも、昨日のままなんだろうな。
ー君と最後に会った日ー
うちの高校は田舎でも外れた場所にあって、遠距離を自転車で通うわたしと同じ方向の人は限られてた。
同じ学校の先輩らしい人を時折見た。
特に踏切のところで待っている時に出くわすことが多かった。
同じ学校だと思っているだけで会話なんてしたことないししようとも思わなかった。
なんとなく、慣れない人との人付き合いが苦手そうだと思った。
いつもイヤホンを耳に前屈みで自転車に跨っていた。
髪は赤っぽくて顔は白くてきれいげだったと思う。
ある朝全校集会で誰か先輩が亡くなったというのを聞いた。
自転車での通学途中、踏切で電車に轢かれたらしい。
イヤホンをしていたから音が聞こえなかったのだろうとの事………。
…………あっ。
朝礼ではみんなも気をつけるようにとか話が続いた。
その日からあの先輩を見ることはなかった。
最後に会ったのも踏切の前だった。
「君と最後に会った日」