君と一緒に』の作文集

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君と一緒に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

1/6/2025, 5:14:17 PM

少しの時間と
少しの荷物で
君と一緒に笑い合った日々。
この声はもう届かなくなるのでしょうか。
ほら見て、
あのパン屋さんでロールパンを買ったよね。
そうそう!
ロールパン専門のパン屋さん!
塩パンロールが美味しかったなぁ。
この木、
まだあったんだね。
一緒にどんぐり拾い競走したよね。
私は量より質にこだわって
綺麗なのばっかり集めてたけど
ぱって横見たら
君が両手いっぱいにどんぐり持ってて
面白かったなぁ。
君はここで初めて雪を見たんだよね。
何この白いの!
触っても死なない!?とか言いながら
既に触ってたんだよなぁ。
ね、次はどこに行こうか。
今にも冷たくなりそうな君の手を握る。
私の親友は
数年前から車椅子。
意識がほぼ無くて
原因が不明。
毎日のように笑いあった親友は
人形みたいになってしまった。
それでも私は声をかけ続ける。
ずっと
思い出の場所に一緒に行ったりして
意識がほぼ無くても
楽しんでもらえるようにしていた。
でも、
明日から病棟が移るらしく、
そこでは面会禁止だそう。
いつか
また元気に笑顔を見せてくれますように。
私は親友に
この言葉を贈った。
"Good Midnight!"
またロールパン専門のパン屋さん行こうね。

1/6/2025, 5:09:54 PM

『君と一緒に』


したいこと
してあげたいこと
沢山あるのに…

『君と一緒に』歩める未来は…
どれだけ願っても…ないんだよね?!

でもね
もしかしたら?って
期待をしてしまう想いが拭いきれなくて…
苦しくなるんだ

だってさ…
私から始めた物語じゃないんだよ?
私は…私のなかだけで
留めておくつもりだったんだもの

startスイッチ押したの
君が先だよ?!

もっともっともーっと
沢山の想い出作れたら良かったのにな

私の「愛着障害」のせいで
困らせてしまう毎日が…
すごく嫌なのに

結局は依存が止まらず
繰り返し、繰り返し
私を想ってくれているのか?
確認しないと不安な自分が…
大きらいだ!

でも…
「愛着障害」の
【見捨てられ不安】というものは…
いい大人になったとて
それほどメンタルに影響を及ぼす
恐ろしく耐え難い…
そしてそれを失くすための努力は
想像を遥かに超えた強さを必要とする
だから
とても苦しい作業なのだ
幼い頃に植え付けられた
無意識の恐怖…

でもね
私の全部が障害だらけでね
疲れさせてしまっていることくらいは…
わかってる
けど
自分でも自分をコントロール出来ない

ずーっと、ずーっと
『君と一緒に』
いたかったな…

1/6/2025, 5:03:28 PM

君はよくふざけるようになったね。
よく歌ってはよく食べて、見栄を張る。

綺麗に全部うつってしまって、
別人みたいなのに。

鏡からは出られないんだね。

1/6/2025, 5:01:52 PM

君と一緒に
それはどれだけ難しい事だろう
一緒というのは関係の事で、
不定の関係性というものはありえない

いずれ僕は君よりも先に行くし、
いずれ君は僕よりも先に行くし、
近いうちにアポカリプスでも起こしたら
全ての関係はすぐさまに破綻するだろう

しかし、その言葉があるのなら
一緒というのは確かにあるのなら
確かに一緒はあるのだろう
重なり合えさえすればいい
時間なんて存外些末なものだ

僕は一緒の中の一瞬に生きよう
それが一緒という事への最大の奉仕だから
離れ行く一緒と、近づきつつある一緒の中へ
君と一緒に

1/6/2025, 5:01:15 PM

何かを人と一緒にするのが好きだった
みんなで協力して、みんなで努力して、何かを成し遂げることが、好きだった
今の私にはもう、出来ないし、感じることも出来ない感情だけど…
叶うのなら、いつか、また昔のように、みんなで互いを信じたい
そう願うくらいは、かなってほしいと祈るくらいは…
どうか、許して

【君と一緒に】

1/6/2025, 4:45:00 PM

>君と一緒に


─猫ぉ、………おーい、猫やぁい

─武さん。そろそろこの子の名前、付けてやって下さいよ。

─だってよぉ、オレが付けたらヨモさんが文句言うから

─………前、なんて付けましたか

─…おうどん

─いやぁ……流石にこの子にその名前は変だと思われますよ?

─なんでだよぉ、いいだろ?おうどん。ヨモさんも好きだろ?

─………ですけど、この子、黒猫ですよ?…ほら、体なんてこんなにまん丸で

─………………じゃあ、しらたき

─それじゃ変わりませんよ。………はぁ、どうしてまるで反対の名前ばっかり

─そりゃおめぇ、……まぁ、あれだ。風情があるってぇもんで…

─はぁ…………ほんと変わりませんねぇ…

─とにかくだ。そんな調子だからオレは猫に名前を付けねぇ。こいつもそろそろ慣れてくんだろ。なぁ猫?

─ふしゃあああっっ!!

─っででっ、こら、猫ぉ、加減しやがれ、このぉ…

─はぁ………おいで、クロキチ。

─………んなぁぁぅ

─…って、ヨモさん。呼び方、決めたのかい?

─…はぁ。武さんたらいっつもそんな調子なんですから、名前くらいこの子に合うように付けてやって下さいよ………ほらほらクロキチ、煮干しですよ

─はぐ、はぐ……

─あらら、もう食い終えたのかい。よっぽど腹が減ってたんだねぇ…

─クロキチ……クロキチねぇ………少し、安直すぎねぇかい?

─武さんよりはマシですよ

─ちょっとばかしひねってふろしきってのは…

─そのちょっと、ひねり過ぎてねじ切れてませんか?あの子もクロキチって名前で反応してくれますし、もうこれ以上悩むことはありませんよ

─……それも、そうだな

─…………それも、そうです

─………………なぁ、ヨモさん

─……………………はい。聞こえてますよ。

─………………静かになったなぁ、

─…………ええ。本当に

─……そうだな。悩むことなんて、一つもねぇんだ。

─…不安ですか?ウチのじゃじゃ馬をあんな善人に預けるなんて

─……アイツなら、きっとうまくやるさ。……ヨモさんとオレの、大切な娘なんだから。

─…………そうですね。武さんと私の、愛の証明ですから

─………………なぁヨモさん。

─……………………ええ。ずっと一緒ですよ。

─………………ああ。

1/6/2025, 4:40:14 PM

[君と一緒に]

黒い霧が空気を作り出す
その空気を吸ってる僕達はきっと真っ黒
今は昼の12時頃

パッと両手を広げれば君に触れる数センチ
真っ黒な霧を切り裂く僕達はきっと鳥
この時間は食べ物の匂いに吐き気がする

僕達が落ちたその場にだけ光が差し込んでいく
だから僕達はきっと神様

僕達が落ちた場所に少しづつ真っ赤な滝つぼが出来る
だんだんだんだん広がって彼岸花畑が出来上がる
今日はここでキミと一緒に眠ろうか。

1/6/2025, 4:39:44 PM

幼い君は言う。
「ずっといっしょにいようね」
キュッと小さな手が何とか僕の2つの指を握りしめる。
その言葉がふわっと吹く風と共に僕の胸に入った。
じわり、じわりとその言葉が僕に染み渡っていく。

その間、何かを求めるように手を緩めることなくじっと僕を見つめて待っている君。

「……ああ、もちろんだとも」

そう伝えると、君は顔をほころばせ、握る僕の手にすり寄った。

ああ。君はなんて愛らしいんだろう。
胸が暖かくなるとともに、チクリと胸が痛む。

太陽のようなまぶしい笑顔が、僕の後ろにある影を濃くしていく。

君は知らないのだろう。知らされていないのだろう。

僕の、僕らの両親は夫婦ではなくなってしまうこと。
2人一緒では経済的に無理だと判断が下されたこと。
会うとしても君とはかなりの距離があるということ。

(どうか、その先も君が笑って過ごす日々を送れますように)

そう祈りながら君を抱きしめ、温もりを噛みしめていた。

1/6/2025, 4:36:20 PM

君と一緒に歩く道。
恋人か友達か、ペットか家族か。
何気ない時間を一緒に過ごせる人はなかなかいない。
そういう人を大切にしていきたい

1/6/2025, 4:36:08 PM

君と一緒の道を歩く
君と一緒の空を見る
君と一緒の季を巡る
君と一緒の地へ潜る

君と一緒に地獄に落ちる

1/6/2025, 4:34:01 PM

一人で見あげる青空

見つける一番星

一人で歩く散歩道

三匹の犬を連れた人

一人で埋めるテーブル席

二人分食べて奮発

一人で取ったペアチケット

「いつか見たいね」って言ってた映画

――サメの言うことにゃ、

君と一緒に

1/6/2025, 4:28:10 PM

「おーい!」
頭上から呼びかけるような声がし、肩を叩かれる。
伏せていた顔を上げると、そこには、居るはずのない人がいた。私の、3年前からのイマジナリーフレンド────正直、イマジナリーフレンドと言っていいのか分からない。なにせ、姿はなくて、頭の中に話しかけて来る程度であるから────の女の子だ。薄茶色のボブという髪型をしていて、触覚が後ろ髪よりも長い。その特徴も、絵の中で描いたその子(以下 君)のまんまだった。
「え、どうして・・・」
「ん?暇だったから遊びに来ちゃった。」
君がにっこりと微笑む。いつも絵で君を描く時は私服であり、制服姿を書く時はセーラー服を着せている。しかし、目の前に立つ君は、私の高校のブレザーをすっかり着こなしていた。
「いっつもひとりなの?お友だち居ないの?」
「いる、けど・・・ご飯はひとりで食べてるよ。」
「へぇ〜、寂しそう。これからご飯の時に遊びに来てもいい?」
君の口から出たその一言が、私は嬉しかった。
「うん!」
大きく頷くと、君は楽しそうに笑った。
 それから、ランチの時間が終わるまで、私たちはたくさんのことを話した。授業の内容の話だったり、得意教科や苦手教科の話だったり。
 まだ誰も消していなくて黒板に書いたままになっている数Ⅰの問題を「今日の1問はこちら!」とQuizKnockの真似をして出してみたりもした。
 どうして、君が目の前に姿を現しているのかなんて、いつのまにか考えなくなっていた。そんなことを考えられないほど、この時間を、全力で楽しんでいたから。
 机を引きずる音が聞こえて、私たちは我に返った。いつの間にか、終了5分前から鳴る曲名の知らないクラシックが流れていた。
「あれ、もうすぐ終わっちゃう?」
君は教室の中をぐるりと見渡した。それから、笑って、私の頭をぽんぽんと叩く。
「それじゃ、また明日ね!」
 教室を出ていくその背中に、私は言えなかった。「いかないで、このまま、一緒にいてよ。」と。本当は友だちなんて居ないし、学校にいる時間が本当に苦痛なのだ。
 でも、明日。明日も、君は来てくれる。だから、明日も頑張ろう────

 伏せていた頭を上げ、寝たフリをやめる。もう既に先生が教卓にいて、授業の準備を始めていた。
『次の時間、何?』
頭の中に、声が聞こえる。────そうだ、君は、ここにいるんだ。姿は見えないけど、君はいつも、私の傍にいてくれているんだ。
『んー、英語コミュニケーションだよ。』
声に出さずに、心の中で、私も返す。
 その瞬間、チャイムが鳴って、「きりーつ」という気怠げな声がする。教室中に椅子を引く音がして、私も急いで立ち上がる。
「気をつけー、」
皆といるこの時間が苦痛だ。私はまた何かをやらかしてしまう。特に、この英語コミュニケーションの授業では、発言する時間が多いので、何か間違ったことを言って冷たい視線を浴びるだろう。────でも、それでいい。それでいいんだと、何度も心の中で唱える。
 だって、君がいるから。君がいつでも傍にいてくれて、お昼の時間には、私に会いに来てくれるんだから。
 この地獄を独りぼっちで藻掻いている訳ではない。
 この地獄を、君と一緒に歩んでいるんだ。
 「例!」
お願いしまーす、と頭を下げる。
 顔を上げたとき、いつもよりも教室の中が明るく見えた気がした。

1/6/2025, 4:15:58 PM

君が初めての友達だった。

 君と一緒に学校に行き、君と一緒に家に帰る。
 君と一緒にたくさん遊んで、君と一緒に怒られることもあった。そんな時間がとても心地良い。

 けど、君は他の友達を作った。僕は君がいれば十分だったから、君の感情が理解できなかった。
 でも、時間が解決してくれて、次第に3人でいることが多くなった。君と波長が合う人なら妥当だった。仲良くなることができるに決まっていた。君の見る目は間違っていなかった。

 それから君はたくさん友達を作っていった。徐々に君は遠くなっていった。会話は減り、距離が空いて、離れていった。

 君と一緒に作った思い出は僕だけが覚えているような気がして寂しい。悲しい。憎らしい。

 君と一緒にいたことは宝物で
 
 君と一緒にいることはもう無い

1/6/2025, 4:14:45 PM

人生に疲れたと、その人は言った。

不思議な話だ
見ず知らずの他人に何かを期待したのか
それとも、ただ話しただけなのか

その人は続けて話し始めた

「高い場所に行って来た」と

気の利いた言葉も言えない私は
「そこから見た景色はどうだった?」と訪ねた

「とても綺麗だった」とその人は言った

私は少し驚いた
人生に疲れ、一歩踏み出せば終わるときに
綺麗という言葉を口にしたからだ

その人が見た景色はどんな色だったのか

その目に映る世界を私も見たいと思った

一人ではなく、君と一緒に

1/6/2025, 4:14:21 PM

「ぬくぬくだねぇ〜。お蜜柑食べる?」
「やった!食べる!やっぱりコタツ最高だねお姉ちゃん。」

今隣で蜜柑を向いてくれているのはステリア。最初に、自分のことをお姉ちゃんと呼んで欲しいと言われた時はそれはもうすごく驚いた。それに、恥ずかしさが勝って呼べなかったし、甘えることもなかった。それが今はどうだろうか?普通にお姉ちゃんと呼ぶし子供のように蜜柑を剥いてもらっている。それだけ彼女と過した3年間が如何に濃かったのかがわかる。

「剥けたよ〜。はい、あ〜ん。」

あれこれ考えているうちに剥けたようだ。このお姉ちゃんはどうやら世話を焼くのが好きらしく、隙あらば甘やかしてくる。

「も〜。流石に自分で食べれ」
「えっ…」

しかし、この歳になって食べさせてもらうのはさすがに恥ずかしいので断ろうとした。その瞬間、今までご機嫌に蜜柑の皮を剥いていたのに、捨てられた子犬みたいにしゅんとして見ていて可哀想な雰囲気になってしまった。

「そうだよね。ちゃんと自分で食べられるよねごめんね。」

まるで自分が悪いみたいな空気が出ているが、蜜柑を食べさせてもらうのを断っただけである。なんともいたたまれなくなってしまったので自分は、

「…。やっぱり食べさせて欲しい…な?」

と言ってしまった。すると刹那にして顔が晴れやかに、元気になった様子でこちらに丁寧に剥かれた蜜柑を差し出してきた。

「はい、あ〜ん。」
「あ〜…」

自分に蜜柑を食べさせることが出来てご満悦といった様子だった。伊達に初手でお姉ちゃんと呼ばせてくるだけあって、この1回だけでなく次も食べさせる気満々で蜜柑を構えている。流石だ。
蜜柑を咀嚼しているとぽつりとステリアが言葉をこぼした。

「私ね、こうやって、穏やかに過ごせるのがね、すごーく嬉しいんだ。」

「初めて出会った時から、君はたくさん頑張っていたよね。だからこそ沢山おねえさんは甘やかしたくなっちゃうの。」

「だからね、君と一緒に居たいから、君のこと守らせてくれないかな?」

真っ直ぐにこちらを見つめ、ステリアは優しく微笑んだ。直後、「あらたまって言うと恥ずかしいね。」なんて吐露してから、また食べさせようとしてきた。自分はステリアから蜜柑を食べてからステリアに向き合って自分の気持ちを伝える。

「自分もステリアお姉ちゃんと一緒にいたい。だから、これからも強くなって守れるくらい強くなって、お姉ちゃんくらい大きくなる。その時はお祝いにぶどうジュース飲もうね。」

自分の気持ちを伝えるというのは想像以上に恥ずかしく、俯いて顔が発火しそうなくらい熱くなるのを感じた。ちら、と目線だけでステリアを見てみるとステリアは嬉しい様な感動している様ななんとも言えない表情だった。すると、不意に暖かく柔らかいものが当たった。ソレを理解するよりも先にステリアが言葉を発した。

「ありがとう。その気持ちがすごく、すごーっく嬉しいな。君と出会えて本当に良かった。」

「でも、無理するのはダメだからね?おねえさんと約束だよ?」

そう告げるとステリアは離れて小指を差し出してきた。それに答えるように自分の小指をステリアの小指と絡める。

「「ゆーびきーりげーんまーん。うーそついたら、はーりせーんぼんのーます。ゆーびきった!」」





君と一緒に

1/6/2025, 4:13:16 PM

「君と一緒に」


全身の魔力が消えていくのを最後に、私の意識は暗闇の中に消えた。
荒ぶっていた水面が徐々に凪いで行くように、静かに。


「……消えた?まさか、そんなはず。っ!彼女が裏切ったとでも言うのか!」
その日、勇者は朝起きてからいつまで経っても待ち合わせ場所にやって来ないパーティ唯一の魔法使いがどこを探しても見つからない事は愚か、部屋に「さようなら」とだけ書かれた手紙だけを残して消えた事に激怒した。

彼女は村で共に育ち、魔王を倒すと心に決めてからずっと一緒にここまで来た幼馴染であり、ある意味半身。
まさか、魔王城を目前として逃げるとは、勇者にとって酷い裏切りの様に思えた。
「裏切り者なんて知らん。どこへ成りとも逃げるがいいさ!俺は1人でも魔王を倒しに行く!」
その時、仲間達の悲しげな顔や少しの違和感にも気が付かなかった勇者はこの日程、後悔した日は後にも先にも無いだろう。



「……なん、だって?……俺が一度死んだ?」
「なんだ、貴様。気がついていなかったのか?ひと月前勇者一行は魔王である我を倒すと言いここまでやって来たが、我に力及ばず無惨にもその命を散らしたであろうに。」
目の前にいる魔王は、もうすぐでこの世から消える。
高笑いをしながら炎に巻かれて死んだ。
勇者が倒したのだ。
だが、魔王は死に際に言った。

ー魔法使いの女は哀れだな、と。


勇者はその場に聖剣を投げ捨てると、満身創痍の仲間の胸ぐらを掴み「どういう事だ!」と怒鳴った。
仲間は「お前のためだった!」と叫ぶと、涙を浮かべながら「他に方法がなかったんだ」と嗚咽をこぼす。


ひと月前、勇者は魔王を倒せる程万全では無かった。
案の定返り討ちにあい一度死んだが、禁忌の魔術で魔女の命と引き換えに勇者は生き返った。
ひと月眠ってしまったが、自分が死んだ時の記憶や魔王に挑んだ記憶は魔女によって消されていて、あたかも初めて倒しに来た、と言わんばかりの記憶にすり替えていた。
仲間達は魔女に辞めるよう説得した。勇者はおごっていたのだ。自分自身の力を。だが、魔女は

「この人は魔王を倒す勇者。私との約束は1度だって破った事は無いわ。それにね、私の命はこの人と共にあるの。今も昔もこれからもよ。」

強い眼差しでそう言うと、禁術を使い命を散らした。
遺体など残らない。だって、禁術だから。
魂ごと消滅したのだ。


魔王を倒して、国王の元へ報告に行った時。
勇者は殉職したとのお触れが回った。平和になった世界。喜ぶ民衆から離れた彼は自分が「勇者」を名乗る資格などないと思い、世の中から自身を消したのだ。
その生き残りである他の仲間が後世まで語られる存在になるのだが、そこに魔女の名前等ない。初めからいなかったかのように。


あの日から勇者はひっそりと山の中で一人、暮らしていた。時折やってくるのはかつての仲間達。巡回の理由は生存確認。彼女から貰った命を粗末には出来ないからと、抜け殻のように過ごしていたのだ。案ずる仲間達をよそに、彼は遠くを見ながら「俺は大丈夫だよ」と告げていた。

そして、何十年が経過した。
勇者も歳をとった。もうすぐで死神が自分を迎えに来る。
静かだ。仲間と共に旅をした時はまさか自分の最期がこうなるとは思っても見なかった。

……あぁ、俺は君とは同じ所へは行けないだろうな。

かつての勇者が静かにベッドの上で目を閉じようとした時
ベッドに近付く人の気配に気が付いた。
だが、もう目を開ける程の力は無い。

死神が迎えに来たのだ。

そう思った時、勇者になった時に国王から貰った名では無い、自分の本当の名前を呼ばれた。死んでしまった両親につけてもらった自分の名前。勇者になる前の本当の……。

この名前を知るのは……まさか、君は……っ


勇者はそうして目を閉じた。
1人悲しく逝ってしまった勇者。
巡回していたかつての仲間の子孫達は、皆口を揃えてこう言った。

「あの人があんなに幸せそうなの初めて見た」


勇者は今頃どこで何をしているんだろうか。
きっと「君と一緒に」旅の続きをしているのかもしれない。

1/6/2025, 4:09:27 PM

私は約束を破った。
でも、君も約束を破った。

君は約束の場所に来なかった。
私は君と行くと約束したのに、一人でその場所に行った。

君が来なかった理由。
それを聴けるなら聴きたい、と思った日もあった。
特に君と会えなかったその日から一週間くらいは
理由を教えてよ、と少し怒った気分の日もあった。

でも少し気持ちが落ち着いてきたとき
君が聴いている歌を聴いて
ゆっくり静かに、私は君の苦しみと優しさを知った。

連絡が途絶えたあの日
君は喜びと寂しさの両方を抱えていたんだね。
試験に合格して、夢へまた一歩踏み出しためでたい日
だけど今よりもっと、私たちの距離が離れると分かった日

自分のことを一番大切にするべき
だけど愛おしい人に対しては
自分ことを二の次にしてもいいと思ってしまう
お互いにとっての最善は何か、
とても悩んだのだろう。

その間私は静かに待っていた。
待っていたら約束の日が来て
キャンセルもしたくなくて
奇跡を信じたかった。
もしかしたら約束の場所に行けば会えるかも、と。

結果的に君は来なかった。
少し体の力が抜けてしまい、自分を嘲笑した。
せめて長旅の記念を、と
デートするはずだった場所を一人、観光した。

でも考えてみて。
二人で行くと約束した場所に、私は一人、
先に行ってしまったの。
君が二人のことでとても深く悩んでいるというのにね。
デートなんて延期したらよかった。
たとえ遠距離で近距離の人よりデートの機会が少なくても。
二人で決めたプランを置き去りにしちゃダメ。
君は、一人で駆けていく私の手を離して見送ったんだ。


君はめったに「好き」と言わなかった。
それはなぜかと私は聴いたことがあった。
「好き」という言葉は、無責任に言うべきではないと。
「好き」だと言わない君は本当に優しい。

言われると応えなくてはいけなくなる
言われると寂しさが募る
それを君は分かっていたんだろうな。
代わりにその言葉以外のたくさんの愛を贈ってくれた。

ありがとう

君という愛に包まれた私は
世界一幸せ者

もう一度チャンスがあるのなら。
今度はあの場所に二人で行きたい。
君と一緒に。


『君と一緒に』

1/6/2025, 4:04:27 PM

次はどこへ行こう、
何をしよう、
そういう話だけで時間が過ぎる

そこで決める内容はさして重要じゃない

決めなきゃ、と言いながら
だらだらと話している時間
それが一番欲しいもの

大袈裟に聞こえるだろうか
常套句と言われるだろうか

それでも、本当なのだ

一緒にいられれば、それで良いんだ


『君と一緒に』

1/6/2025, 4:03:39 PM

「君と一緒に」 〜この僕だーれだ〜

僕と君は産まれた時も一緒だった
そのあとの幼稚園も小学校も中学も高校も、まさかクラスまで一緒なんて。
奇跡みたいだ。

君は僕を食べてしまいたいくらい愛してくれているね。僕も君に食べられたいくらいだ。

僕はきみが大好きすぎるから、君の周りをいつもうろちょろするけど、こんな僕のことも愛してくれたね。

僕はずっと君がそばにいて欲しいけど 、君も学校で色んなことを勉強して、僕が必要だってことに気づいたみたいだね。
やっぱり君には僕がピッタリだよ
僕は君といたくて、君は僕がいなきゃダメ。
なんて最高な関係。

冬になると、僕たちはよく一緒に公園に走りに行く。
走り終わるときみは、僕の温もりが欲しいみたいで、僕の元に駆け寄ってくれるね。

大丈夫だよ
いつでも君のそばにいるから。

1/6/2025, 3:54:25 PM

仲良くなれた男の子に彼女が出来た。彼ともう2人で歩かないと思うとさみしい。けど今後彼と2人で歩く私なんてもう想像できないししたくない。そんなの私が嫌だ。そうなるなら、彼のことも嫌いになるだろう。
一緒にいて楽しかった。手を繋げるくらいには嫌いじゃなかった。

【君と一緒に】

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