『君と一緒に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『浮遊』
わたしが『わたし』という存在を思い出したのは、わたしに向かって手を合わせている和樹(かずき)に気づいたときだった。
夕焼けが雲を下から照らして、空は満開の桜のようだった。
(さくら...... 春...... 学校...... 和樹......)
わたしは連想しながらわたしを思い出そうとする。
(和樹...... 学校...... 通学路)
そうだ。
わたしは手を合わせている和樹の横にいつのまにか立っていて、汚れが目立ちはじめた花瓶と、それに生けられた真新しい仏花の意味を考えていた。
「ごめん」
和樹がポツリといった。
(そんなことないよ)
応えようとしたけど、声の出しかたがわからない。
わたしが庇わなかったら和樹も......
続けようとして記憶が跳ねた。
自分の手を見ようとすると、視界ばかりがぐるぐる動いて、自分自身の在処(ありか)がわからない。
わかるのは、わたしはもう「わたし」で亡くなっていることくらいだ。
(なぁんだ)
わかってしまうとどうということはない。
(わたし、死んじゃったのか)
和樹が立ち上がった。
彼は何事もなかったように歩きはじめた。まるでわたしのことなど忘れてしまったかのように。
(行かないで)
遠くなっていくその背中に、わたしは手を伸ばした。もう存在しないはずなのに、手を伸ばす感覚だけはまだ残っていた。
コンドハワタシヲタスケテヨ!
彼がわたしを振り切ると、再び意識がぼうっとなって、目に映る光景の意味が停止していく。
ワタシモtureteixtuteyo......
わたしは今まで立っていた場所を見下ろしている。
ブッカガキイロイハナガシロイカビンニキレイナアタラシイハナ
でも、それがナンナのか、もうわかraなイノダ......
#君と一緒に
きみの使っていた食器を一枚ずつ棚に片付けることも、カトラリーを仕舞うことも
長い夢の終いのようで、こわくてたまらなくて、脚が竦んで出来なかった
置いていった口紅を取りに来てほしいとそんなくだらない言い訳だけでも聞いてほしい
君と一緒に歩くのが好きだった。君と冒険するのが好きだった。君と行く場所が全て楽しくて。1人ではもう満足できないくらい。何年も何十年も一緒に歩き続けて来たけど。これからは1人で歩くしかない。いつもの並木道も。隣に君がいないだけで寂しくて。いつもより冷たい風だけが吹き抜けてゆく。1歩1歩の足取りが重くて。君の声が恋しくて。横で笑う顔も。こわばる顔も。悲しむ顔も。全部全部愛おしくて。その愛おしさが日に日に増えてゆく。もう会えない。そんなのわかってる。でも。でも。まだ君といたかった。
君と一緒に歌を歌いたい。
でも、君は私と歌を歌いたくないみたい。
笑いかける君は誰に笑いかけてるの。
私君と沢山一緒に笑いたいのに、私は今1人で泣きそうだよ
君は1人じゃないから。私は1人で泣いてしまう。
一緒に笑いも出来なきゃ、泣きも出来ないね。
歌う君はきっと、こんな私を嫌いだと思うから。
私は逃げてきたの。
君と一緒に
割烹着を買った
君と一緒に楽しく食事をしたいから。
君と一緒に
夢をみていたかった、このまま君と一緒に。たとえ覚めてしまってもいいように、この夢を現実にしてしまいたかった。
でも、現実はそう簡単には上手くいかなくて、君と一緒にみたかったはずの夢もいつしか色褪せてしまった。
隣にいたはずの君もいつの間にか別の誰かに変わってしまって、ああ、きっと、あの日々のことを青春と呼ぶのだろう。
君と一緒に
この恋が終わりを告げるまで
綺麗な夜をこえて
美しい朝を迎えよう
君と一緒に
君と一緒にいすぎて
君の嫌なところが気になって
君と一緒にいることに疲れちゃう
でも
君と一緒にいないと
君の声が聞きたいなって思うんだ
君と一緒に ずっといたいよ
『君と一緒に』
あの時ああしてたら、まだ君と一緒にいれたのかな。
あの時こう言ってれば、まだ君と一緒にいれたのかな。
君と一緒に過ごす時間を永遠に奪われたあとは、『たられば』ばかりで情けないほど女々しかった。
ずっと一緒にいられると思って、傲慢になってた。
悲しみはいつしか薄れていくけれど、君を大切にしなかった後悔は胸に深く刻まれたまま、恐らく一生消えない。
隣にいなくなって気づいたよ。
君と一緒にいた時間は、甘くて苦くて、たぶん私の人生で一番ドラマチックだった。
《君と一緒に》
君と一緒に寝る夜はすごく安心する
君がいない夜は不安で眠れない
君と一緒に居れたなら。
通学路を並んで歩くより、もっともっと近くで君を見れたなら。
夢物語だなんて知ってるよ。
だから目覚ましを何度も止めて布団に潜り込むの。
朝が来たらもう見れないじゃない。
柔らかい日差しがジリジリと私を追い詰めて、小鳥は今日もノイズをばらまく。
起きる理由なんて見つからない。
見つかるわけが無い。
それでも君には、君にだけは知られたくないから。
君が好きな青空の下。
綺麗とはまだ思えないけど。
昨日も今日も明日もその明日も、君の右隣で空っぽの私が笑ってる。
そんな夢を見ていたいの。
地に足がつかない浮遊感。
幸せを掴もうともがいたから。
君との明日も今までの幸せも、全て蹴り飛ばして手を伸ばしてしまったから。
降りて来れなくなっちゃった。
夢物語は寝てないと見れないなんて、初めからわかってたのにね。
毎朝鳴らしてくれてたインターホン。
そっか。
私は、もう、玄関すら開けれないんだ。
2023.01.06 -君と一緒に-
今日も君と一緒に
朝起きておはようと言う
朝ごはんを食べる
行ってきますを言う
LINEで何気ない会話をする
どこかへ出かける
ときには泣いたり怒ったり
悩み苦しみ喧嘩したり
涙が出るほど笑ったり
君を想う
そういう当たり前のようで
当たり前じゃない幸せな日々を
君と一緒に
もしも世界が終わるとしたら、なんて、突拍子もない事を考えた。それは恒例の天体観測の最中だった。
世界の終わる瞬間僕は何をしているだろうか。その現象を観測しているだろうか、と思った。
世界が終わる、この星の終わりはなんの現象で終わって、滅んでいくのか。ただ観測して観察していると思った。
自分が死ぬ、その時まで。
(その時、願わくば隣には君がいて欲しい)
思ってしまって、星空の下少し苦笑。
本当はこの天体観測にもいて欲しいとも思う。思っている。
世界の終わりか毎日の天体観測か、どちらにしろ身勝手な願いに、明日、彼女に尋ねてみようかと思い立った。お願いの呈を取ったら叶うのではないかと、密かに胸を踊らせる。
彼女のことだから、少し呆れて、でも最後には笑って付き合ってくれるだろう。
明日の台詞を胸の中にしまって、僕は天体観測を再開した。
(君にお願いがあるんだ。
僕は、君と一緒に――――)
君と一緒に
娘がお腹にいるときに、30万円かかって
運転免許を取った。
だがしかし、運転の怖さを学び
乗らない選択をした。
私の愛車は、もっぱら電動自転車で
毎日乗り回している。
仕事や買い物はもちろん
どこへでも愛車で行く。
雨の日も風の強い日も、頼りになる
君と一緒にレッツゴー!
君と一緒に
わたしには一緒に暮らす家族も居ますし、たまに帰省する子ども達もいます。
一人ぼっちではないのですが、
孤独を感じる事がままあります。
君と一緒にと誰かを誘って、
何かを始められたらその孤独も少しは紛れるかも知れませんね。
では、何を始めるのか?
キャンプ?ゴルフ?ギター?
ボランティアはどうでしょうか?
いいえ、違いますね。
孤独を紛らわせる為の何かなら、
それに気づいた途端もっと孤独になりますから。
なら、君と一緒になんて言わないで、一人でとぼとぼ行くことにします。
君と一緒に
神様から提示された選択肢は二つ。
「心優しい貴族の子供に一人で生まれ変わる」か「寒く廃れた路地裏に孤児として二人で生まれ変わる」か。
どちらを選ぶか?
そんなの決まっていた。
来世でも君と一緒に生きられるのなら、そこがたとえ地獄だって構わない。
君が居ない世界に意味はない。
だけど、その選択を君に押し付けるつもりはないんだ。君がもうひとつの選択肢を望むのなら……僕は、それを受け入れるよ。
君と一緒に
いつまでも一緒に
いられたらいいな。
横で寝ている君が
たまらなく愛おしい。
やっと出逢えたね。
嬉しいよ。
これから
うんとしあわせな時間を
いっぱい創っていこう。
いっぱい一緒に笑おう。
いっぱい一緒に遊ぼう。
いっぱい一緒に食べよう。
魂が望む、生きる道を
一緒に歩んでいこう。
授業はないのは最高だけど、休みが嬉しい訳じゃない。
会えないのが、寂しい。
毎日学校で、君とたわいのない話をするのがこんなにも満ち足りてたなんて、知らなかった。
卒業したら離れ離れになるとか考えたくない。
いつまでも、すぐに会えるような距離でいたい。
…重い?
こんなふうに感じるのは私だけかな。
今はただ、早く休みが終わってほしい。
笑顔の君と一緒に過ごせる時間が待ち遠しい。
2022.12.24
''一生離さないよ、愛してるから''
と呟いた貴方と手を繋いでた。
ぼーっとして気づいたの、手が離れないって。
爪がくい込んで痛かった。
貴方の手汗か私の手汗かわかんないの。
でも、貴方が死ぬんだって気づいてた。
本当に離されないって気づいてた。
貴方からの手紙は。
--《君と一緒に》
君と一緒に
好きな君と一緒にいると
退屈しない
苦手な君と一緒にいると
気分が上がらない
よくわからない君と一緒にいると
予想外のことが起こる
いろんな君がいるから
君と一緒にいたい。