『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
向かい合わせなもの
休日ゴロゴロしたい夫と休日家をきれいにしたい私
散歩したい犬と休みたい私
ダイエットとラーメン
朝の睡眠と朝ご飯
向かい合わせ
手を抑えちゃえば隠せないよね
その可愛いお顔
もっと見せてほしいな
向かい合わせ
見えるのは
相手ばかり
でも
きっと
相手の姿は
自分自身でもあるんだと思う
緊張して鼓動が早い。何を話しているのかも分からない。笑ってくれてるのがせめてもの救いだった。僕はうまく笑えているだろうか。顔が隠せなくって恥ずかしいったらない。
何でもない会話をしている。なんでもなくてもどうでもよくはなくて、きっと大切な時間。日向のような暖かさと珈琲の香りがただよう時間が僕は好きだ。でも隣同士のほうがもっとよかったかな。
僕はうまく笑えているだろうか。そもそも笑う意味なんてあるのだろうか。大げさに哀しみたい、哀しんでほしい。なんなら怒ってもかまわない。でも本当は分かっている、ただ迷っているふりがしたいだけなんだろう。取り繕うような僕と何もしない貴方。
空いているからといってテーブル席は失敗した。広いテーブルに1人はどうにも居心地が悪い。思い出す。空耳が聞こえる。目の前の空白が落ち着かない。僕は向き合えているだろうか、いただろうか。浮かんでは消える、消えては浮かぶ。
本当に失敗した。向かい合わせになんてなるんじゃなかった。
死と隣り合わせ、とか、死と背中合わせ、とかはよく聞くけど、死と向かい合わせ、とはあまり聞かないような…死と向き合う、って言葉は耳にするけど。
隣り合わせとか背中合わせってことは、死ぬということをあまり意識せずにいても、その確率が高まっているということだろうか。
向かい合えば、否が応でもその存在を意識してしまう。
眼前にある、訳だから。
とゆーことは、目の前に刃物を持った男が憎しみを込めた顔で立っていたら、これは死と向かい合わせていることになるだろうか。
一番嫌な状況だな。
覚悟しなきゃいけないシチュエーションだ。
つまり、向かい合った状況の方が、覚悟を決めるには適していると。
そうだな、死と向き合っている人達は、抗いつつも現実を受け入れるしかない。
だけど、隣り合わせや背中合わせで死を迎えた人達は、心の準備が出来ていないまま、この世を去ることもあるだろう。
実際には、刃物を持った男が目の前にいても、その場で覚悟を決めるのは容易じゃないと思う。
向き合ってはいるが、理不尽さを消すことは難しい。
長く入院して、もう助からない病に冒された人ならどうだろう。
ゆっくりと時間をかけて、死と向き合い、その覚悟を固めていくのだろうか。
いや、本当に死ぬ覚悟を持てる人なんているのかな。
どんな病に冒されても、誰だって生きていたい。
ただ、仕方のないこと、どうしようもないこととして、諦めて受け入れているだけなのかも。
自ら死を選ぶ人だって、本当にその覚悟を持って臨んだ訳じゃなく、最後の最後まで、そうせずに済む方法を模索し続けていたのかもしれない。
たくさんのいろんな人達がいるから、実際のところはよく分からない。
自分の中での推測でしかない。
だけど、この世界に生まれてきたからには、たとえ死と向かい合わせの状況に陥ったとしても、最後まで抗い続け、死んでゆく覚悟ではなく、生き続ける覚悟を持って運命と対峙してゆきたい。
我ながら、「向かい合わせ」というキーワードから、こんなに熱い文章が生まれくるとは思わなかった。
まあ、他に何のアイデアも浮かばなかったというのがホントのところだけど。
ここまで読んでくれる人もそうそういないと思うから、最後にひとつ。
「死ね!」って命令形で言われるより、「死んでください」ってお願いされる方がキツく感じるのは私だけ?
あれは言っちゃいけなかったよな…遠い目。
一年ぶりに赴任先から帰ってきた夫と向かい合わせで朝食を摂る。
ちょっと痩せた?
生え際に白髪がある!
目尻のシワが深くなった気が。
夫もそんなことを思いながら私を見ているのだろうか。
詩(お題)
『向かい合わせ』
向かい合わせのテーブルには
いつも恐怖が座ってた
期待と不安の自分だったり
暖かくて迷惑な親だったり
支えでありライバルの友達や
感情を破壊する異性だったり
向かい合わせで座っていると
思わず伏せて視線を外す
向かい合わせの運命たちを
やっとこの頃
抱きしめたくなった
焦げてる面と、焦げてる面を重ね合わせて。
薄青色の平皿に焦げフレンチトーストを乗っけて、クルクル皿を回してみる。
ぱっと見、二枚重ねとは気づかない、はず!
皮を剥いて少しだけ厚めにスライスした桃とキウイを良い感じに盛り付けて。
駄目押しに粉糖で粉飾、君に勘づかれない程度にパタパタとふるって表面の薄い焦げを隠す。
よし、これで焦げはわからないだろう!
「……なんか、フレンチトースト分厚くない?」
サラダを食べ終えた君が、フォークでフレンチトーストを軽く突きながら小首を傾げた。
テーマ「向かい合わせ」
【向かい合わせ】
◀◀【鳥のように】からの続きです◀◀
病院のあった街から離れ、ふたたび田舎道に入って車は進む。地元で周辺の地理を把握しているエルンストに運転してもらい、隣の助手席でアランはゆったりと窓の外の景色を堪能していた。進むにつれ、畑や野原だけだったまわりの景色にポツンポツンと建屋があらわれだす。のどかな田舎のちょっとした工場地域に入ったようだ。店舗や民家もあって、単調な景色から彩りが増してきた光景を見るとはなしに見ていると。
「 ―― おや、これはこれは……お招きいただきありがとう、と言ったところかな?」
イダ・スティール・プロダクツ ―― エルンストの名刺と同じ企業名のパラペット看板に気づいたアランが、楽しげな眼差しでエルンストに問いかける。車を減速させながらエルンストは横顔で笑った。
「あなたの時間が許せば、後でぜひ見学していって下さい。けれどその前に、お約束どおり昼食にしましょう」
そう言って隣に立つトラットリアのような店の敷地に入り、そこの駐車場で停車した。
お待たせしました、ここです。エルンストに促されてシートベルトを外し、車外へ出たアランは伸びをしながら深呼吸して春先の肌寒い空気を思いっきり吸い込んだ。店から漂う美味しそうな香りとともに。
「うーん。君がおすすめするお店だけあるね。この香りだけでワインが進みそうだ」
うっとりした笑みを浮かべるアランを微笑ましく思いながら、エルンストが先導して店内へと足を踏み入れた。ドアベルがにぎやかに二人の来店を告げる。他に客はだれもいなかった。
「あら、エルじゃない。今日はどうしたの、こんな遅く……に……」
エルことエルンストに声を掛けつつ奥からエプロン姿の女性が出てきた。語尾がかすれたのは一緒にいるアランを目にしたからだろう、目を見開いてまじまじと見つめている。いや、どうも見惚れているようだ。小さく息を呑む声が微かに聞こえた。やはり女性は敏感に気づくんだな、なりが少々残念な状態でも、超イケメンな彼の正体が。そういえば病院でも時々女性看護師が振り向いて彼を見ていたっけ……端で興味深く様子を覗っていたエルンストだったが、すぐに気を取り直して伯母さん、と呼び掛けた。
「彼を紹介します、アラン・ジュノーさん。僕の大恩人。今日出先でトラブルがあって、偶然出くわしたジュノーさんに助けて頂いたんだ。二人とも昼食が遅くなって、せめてもの恩返しに伯母さんのスペシャルランチをご馳走しようと思って来たんだけど。お願いできるかな?」
簡潔で無駄のないエルンストの紹介口上を感心した面持ちで聞き終えたアランは、口ではなくウインクで「ブラボー!」と伝え、それからエプロンの女性へにこやかに右手を差し出した。
「はじめまして。よろしくマダム、アランとお呼び下さい……」
女性はなかば心此処にあらずといった風情でアランに見惚れたまま握手に応じて話を聞いていたが、ふとなにかに気づいてまばたきを繰り返し、アランを見据えて話をさえぎるように突然口を開いた。
「 ―― アラン……?……アラン・ジュノー……!? ―― ああ、あなたがあのアラン!?―― まあまあまあまあまあ、まさか、お会いできるなんて!光栄です、エルの伯母です、こちらこそよろしく!」
なんとも意味深な口調での激しい歓迎の辞だった。さらにはアランとエルンストを何度も見返し、訳知り顔で不敵な笑みをエルンストへと向けてくる。そんな伯母の面妖で不気味な態度に居た堪れなくなったのかエルンストは、
「 ―― ああー、それじゃあ伯母さん、僕たち空腹で倒れそうだから、なるべく早くよろしくね!」
それだけ言い残してアランの肩に手を掛け、テラスの見える大きな窓際の席へといざない、そそくさとその場を後にしたのだった。挙動不審な二人のやりとりに些か強引な切り上げ、アランは狐につままれた感でおとなしくエルンストに従って行くが、
「彼女にオーダーしなくても良かったのかい?それに……」
僕は彼女の紹介をちゃんと受けていないんだけれど……とその他の不平も滲ませたつもりでさりげなく言葉尻を濁し言外に訴えた。しかしエルンストは気づかないふりで、
「スペシャルランチこそオーダーで、なにもかも伯母さんのお任せによる逸品料理なんです。大丈夫、きっと気に入りますよ」
先ほどアランが見せたウインクを真似て答えて見せる。するとアランにはウケたらしい、上機嫌に笑って席に着き、
「頼もしいかぎりだ、エルンスト。あとのお楽しみということだね」
なにかを察してくれたのだろう。「上手く誤魔化されてあげるよ」とメッセージを込めた、先ほど以上にエレガントなウインクを向かい合わせに座ったエルンストへ送り、それ以上なにも窺うようなことはせず窓外の景色へと目を転じた。
「わあ、川辺なんだね。いい眺めだ」
テーブルに両手を組んで頬杖をつき、何事もなかったように感嘆するアラン。さすがゴールドカラー、気を利かせるのも心得たものだとエルンストはホッと心中で胸を撫で下ろし、寛大な彼と同じ景色へ目を向けた。そこには春先の淡い午後の光が水面とたゆたうようにキラキラと踊っていた。
▶▶またどこかのお題へ続く予定です▶▶
昔、向かいって、駄菓子屋
あったぞ。
違うわ~ってかあε=(ノ・∀・)ツ
( ´∀`)わはは♥️
︰向かい合わせ
「お腹いっぱい、どうしよう……」とこぼした瞬間「食べようか?」と尋ねた。
若干潔癖のきらいがある。他人と手を繋ぐことすらできない。他人の唾液がついたものを口にするなんてあり得ない。他人が使ったストローなんて咥えられない。食べ物なんて喉を通せたもんじゃない。飲み物の共有?食べかけを貰う?とんでもない!!
「お前が頼んだろ残さず食え」「胃袋に入る量くらい把握しろよ、自分の内臓だろ」「こちとら残飯処理じゃねぇぞ」と思う。さて口を開いてなんて言った?「食べたい」。冗談じゃない。
君が残した食べかけのピザ。冷めたチーズは風味が消え、口の中ではトマトソースばかり激しく主張している。なあ、アンタの唾液を味わったらお前の味を知れたって言えるのか?
気持ち悪い。「食べようか?」なんて言っておいていざ咀嚼し飲み込もうとすると気持ち悪いと思った。やはり潔癖は健在らしい。じゃあなんで食べたいなんて思ったんだ。
汚いとは思わなかった。 吐き気がする。
お腹いっぱい食べて幸せそう、嬉しい。食べすぎて苦しくなってる、可愛い。可愛いな、いいな、君は、 可愛いなぁ。
いくらでも食べてあげる。お腹いっぱいお食べ、好きなだけお食べ、好きなだけつまんで好きなだけ齧って、残ったら唾液ごと全部平らげてあげる。大丈夫、いくらでも食べられる。
唾液が腹の中にあるなんて気持ち悪い、耐えられないと便所で嘔吐するのに、次もまた「残ったら食べてあげる」なんて言う。
わたしは今日もあなたに向かい合わせる。
その人は楽しそうにしてたり時には苦しんだりしている。
わたしが相談に乗ったときは色々話してくれる。
その時間が何よりも大切で今までであったこと、今日あったこと色々話をしてくれるおかげでその人がいつもどう思っていたか少しわかってきた気がした。
話を聞くたびにあー、あなたはお人好しでいつも我慢してたんだなって思う。
…わたしができるのはこれくらいしかできないけどいつでも話を聞くよ。
だから、今日もあなたと向かい合わせしながら話を聞く。
向かい合わせ
憧れの君と俺は、
何でも正反対。
仕事が出来て、
上司の信頼も厚く、
部下から頼られてて、
間違った事には、
きちんと言い返せる。
なのに、とっても優しくて。
そんな君と違って、
俺は、人の影に隠れて、
言われた仕事を、
黙々と熟すだけ。
ある日。
君とお茶をすることになった。
向かい合わせに座る、
君と俺。
真逆の二人。
ほら。
俺は右手でカップを持ったけど、
君は左手でカップを持ったんだ。
ああ、こんな事まで、
君と俺は真逆なんだ…って。
だけど。
向かい合わせだと。
まるで君と同じ動きを、
しているみたいに見えて。
少しだけ、
君に近付けた気がしたんだ。
向かい合わせ
「あの同窓会で
あなたと私はたまたま向かい合わせになったやん?
その時ね、私思ったのよ。
多分私はこの人と家族になるわって。」
そう言いながら、向かいに座る妻は
僕の作ったハンバーグを頬張っている。
僕はいつものように間抜けな顔で
「ふーーん」と相槌を打つ。
…僕も思ったよ。
そんな事は恥ずかしいから言わない。
昔は
なんとなく気恥ずかしくて
斜め前の席に座ってた
今は
ためらいもなく正面に陣取ってる
(向かい合わせ)
ねぇ
あなたと一緒にご飯を食べる時は
いつも向かい合わせだったね。
私はそれが、苦手で隣に座りたかった。
空っぽな私を見透かしているようで
向かい合わせは苦手だったの。
私を見ないで。
私を見ていて。
ぐるぐると感情がかき回されるの。
あなたと向き合っていたかったけど、
もう、あなたは向き合ってくれないね。
あなたは私とは違う女性と向き合ってる。
ホッとしたのか、悲しいのか。
生きていたら辛いこと沢山だね。
今私は、自分と向かい合ってる。
ねぇ、みんなも一生懸命だよね。
私一人じゃないよね。
寂しいよ。
向かい合わせ
『向かい合わせ』
あなたがいる方を、正しいと思ってた。
あなたが見る方を、見たいと思ってた。
あなたと同じが良かった。
あなたと同じしか欲しくなかった。
これが、誠実。向かい合わせ。
そう信じてた。
ううん。私も正しいの。
うん。あなたも正しいの。
ううん。私は間違ってないの。
うん。あなたも間違ってないの。
前を、向こう。
次を、見よう。
寄り道せず、またおいで。
余所見せず、また会おう。
泣いたことは忘れていいんだよ。
笑って。笑っていて。
背中の、向かい合わせ。
向かい合わせは緊張させる
目をそらすと自信がないように思われるし
それぞれの空気感が伝わりやすい
だからこそ大切な時間なのだ
一人一人がつながって
私たちは生きているだから
一年前の春
僕たちは付き合いだした。
僕は緊張して落ち着かない感じで
きみはそんな僕を見てはにかみながら微笑んだ。
夏
僕たちはすっかり慣れてくだらない話をたくさんした。
たくさん笑ってた。
今年の春頃
きみが僕の話を時々聞いていなかったり、
窓の外を眺める事が増えた。
夏の終わり
きみが何か言おうとしてるのを分かってて、
僕はわざと下らない話をして言えないようにしてた。
それなのに、今日、きみはとうとう言ってしまった。
これからは、この向かいの席には誰も座らない。
今年の冬はきっと寒くなる。
「向かい合わせ」
7/16「空を見上げて心に浮かんだこと」
7/24「花咲いて」
───去年の夏
8/9「蝶よ花よ」
───今年の夏
外でご飯とかカフェとか人と食べる時って皆どうやって座ってる?
友達は横に並べるなら横並びがいいという。
私はもっぱら向かい合わせだ。
しっかり相手の顔を見たいしご飯とか食べやすいではないか、と思っている。
だが友達は横並びで声も距離も近い方がいい、と熱弁してきた。
そういえば気になっている人や好きな人とは横並びになった方が話しやすい、とどこかで読んだことがある気がする。
緊張するなら向かい合わせではなく横並びの方がいい、とは言えないがやはり好きなように座るのがいいと思う。
話に集中したいなら横並び、顔を見て話したいなら向かい合わせ。
好きな方を選ぼう。