『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
こんな僕の話に笑ってくれる。
いつもありがとう。
君の話いつもおもしろい。
こちらこそありがとう。
これからのこと、これまでのこと
君の想いを教えてほしい。
僕はこんな風に感じた。思った。
同じだったかな?
同じことと違うことを
僕と向い合せの君と
ドキドキ。
好きじゃないのに。
このドキドキはなんなの。
って考えてる時点で好きだったんだって今は分かるよ。
あなたと向かい合わせになった時。
その時から。いや、その前から。
あなたのことが好きでした。
~向かい合わせ~
向かい合ったとき、相手のどこを見ていたっけ?
おでことか口元とかほっぺとか手元とか、色々あるけど、
君の時は絶対目を見ているはず
だってうちの目は綺麗だから
いつも僕の隣にちょこんと座る君が
今日は向い合せで座っている意味を
僕は深く考えなかったんだ
気まぐれな君のことだから
意味なんてないって…そう思っていた
その憂いを帯びた君の横顔は
とても美しく…そして儚げで
僕は自分の罪の重さを知ることになった
ねぇ…もし君が許してくれるなら
今度は僕が君の心に向い合せに座わるから
『向かい合わせ』2023.08.25
「さぁ、お稽古をはじめましょう」
うちの師匠は面白いお方だ。普段はあんなにおちゃらけているのに、稽古になると雰囲気がガラリと変わる。
身も蓋もないことを言ってしまうと、師匠はチャラ男だ。ピアスはいくつも空いてるし、髪は襟足をパープルアッシュに染めたツーブロック。さすがに着物は落ち着いたものを身につけているが、それでも煙たがる大師匠方も多い。
そんな師匠だが、落語にかける熱意は人一倍で、厳しいお人だ。
「今日は平林を教えます。よく聴いて、よく覚えるように」
普段は「うぇーい」だの「よろしくちゃーん」だの、パーリーピーポーのような師匠が、落ち着いた敬語で言い聞かせる。
このギャップに風邪をひきそうになるが、少しでも茶化そうものなら、ものすごく怒る。その証拠に、はじめて稽古をつけてもらった時に茶化したら、ものすごく怒られたのだ。
なので、素直によろしくお願い致しますと頭を下げる。
師匠は軽く頷くと、またガラリと雰囲気が変わる。
それは、師匠であっては師匠ではない。定吉であり、番頭であり、隠居であるのだ。
手を伸ばせば届く距離。向かい合わせで、そんな師匠の妙技を見れることは、これ以上ないくらいの贅沢だ。
___闇夜。鏡に映る貴方。
向かい合った貴方は私のはずなのに
どうしてこんなにも未知で恐ろしいのだろうか。
貴方と私が全くの他人だからなのだろうか。
だとすれば、貴方はこんなにも私を見つめているのに
どうしてこんなにも孤独なのだろうか。
貴方と私はどこまでも同じ一つの生命体だからなのだろうか。
貴方も私を恐れているのだろうか。
私が恐れている貴方は、私なのだろうか。
嘘つきね
もうおしまいは
さみしいと
泣く春風は
向かい合わせで
人と向かい合わせになって喋る時、どうしても自分より目の前にいる人間の方が幸福だと思ってしまう。
ゆったりとした雰囲気を持つ相手なら慈愛に満ちた存在に、鋭い雰囲気を持つ相手なら一種の生きた哲学に触れているような感覚を覚える。
私はそんな人をずっとずっと愛し尊敬し敬うと同時に強烈な劣等感を覚えていた。
私も美しくなりたい。その一点に支配されるのだ。
醜い、これこそ醜さの根源だと思いつつ張り付いた笑顔で相手を尊敬し続ける。
愛憎表裏一体とはこういう事を言うのかもしれない。
自分が足元にも及ばない美を享受しそれに焦がれ醜悪な魂を晒し続ける。
つらくて苦しいのに他人は存在し続ける。
こんな私は一体他人にどう見えているのだろうか。
貴方はいま誰を見てる?
私の方に視線は向いてるかな
私はずっと貴方のことを見てるよ
どうか お願いだから
冷めないで、
醒めないでね
#向かい合わせ
向かい合わせ
お母さんと喧嘩した
すっごく怒ってた自分もお母さんも
私が悪かった
学校で疲れてたけど私も言いすぎたと思う
お母さんと向かい合わせ
で話してた(気づいたら)
不思議だね🤔
お題:向かい合わせ
世界人口約72億人。
人と人が出逢う確率は0.0004%。
じゃあ、そこから駅のホームにある休憩室で向かい合わせになる確率は?さらに僕ら以外誰もいない確率は?さらに今夜の月が綺麗である確率は?計算するのが面倒な程の確率の中に今、僕はいる。
心臓が鼓動する度、喉に蓋をされたかのように呼吸が苦しくなる。
やった後悔より、やらなかった後悔の方が大きいというが本当にそうだろうか。たった1つを除いて僕はそうは思わない。"バカなこと"をした時だけ、やらなかった後悔よりやった後悔の方が大きいのだ。
ならば後悔してやろう。この後悔を何年かかっても乗り越えてみせよう。人と人が出逢う確率×駅のホームにある休憩室で向かい合わせになる確率×僕ら以外誰もいない確率×今夜の月が綺麗である確率の中で声をかけよう。
「すみません、あの…ココリコの田中さん…ですよね?」
いつも食卓をはさんで向かい合わせに座るの。
二人で使うには広すぎるテーブルに惣菜を皿に盛った夕飯だ。もちろん手作りのものもおいしいけれど、毎日作るのはとても大変だからね。はりきる理由もないのに作る必要はない。
いただきます、と手を合わせて食事をはじめる。
食べてるときは特に無口になってしまう私の代わりにニュースキャスターが喋ってくれる。それをたまに拾ってポツポツと話しながら食べるのだ。
つい最近までずっと晩酌をしていたのだけど、減量とその他諸々の理由でやめた。最初こそ驚かれたし誘われもしたけど頑なにお酒を口にしないでいたらそれもなくなった。
「そういえば――」
そうやって私から切り出した話題は失敗だった。
あふれ出る不満と悪口の数々に閉口せざるをえなくて、食事の味なんてどこかへ消えた。
主に両親の夫婦仲や父の経歴、私を含めた姉弟を貶す内容で、私に涙ながらに同意を求めてくる姿に一切の感情も湧かない。挙句の果てに誰にもいうなよと念を押されてしまえば笑って頷くしかない。
こういうとき向かい合わせに座っていることを後悔するんだ。涙を浮かべて困ったように眉を下げているくせに嘲るような笑みは全く隠せていないのがよく見えてしまうからね。
自分の両親や兄弟、親戚は褒めて自慢までしてくるくせに。なぜ私の前で両親と私たち姉弟を貶し私に同意を求めることができるの。
母に当たり散らし、父とぶつかり合って、私にベラベラと腹の中を曝すあなたに何がわかるというの。弟妹に当たらないところだけはまだ理性が働いているんだね。よかった。
でもね、勘違いしないでほしいの。
あなたは私が狂ったのは両親せいだといったけれど、こうやって二人きりで食卓を囲むことになった時点で察しなよ。狂ったのは私なのか、それともあなたなのか。両方かもしれないね。
ねえ、うるさいからもう黙っててよ。
【題:向かい合わせ】
向かい合わせの席に座った、同級生だった女の子。
何年か振りの中学の同窓会が開かれた今日。その同級生の女の子、「町田彩奈」に俺は目を奪われた。彼女は決して目立つ存在ではなかった。けれど、運動も勉強も出来て、俺は密かに憧れていた。
「ひ、久しぶり。町田。俺の事、覚えてるかな?」
少し不安に思いながら、俺は彼女に話しかけた。
「うん。もちろん覚えてるよ。久しぶり、武元君。」
彼女は大人の女性に声も、姿も、変わっていた。俺達は今年で25歳になる。変わるなんて当たり前の事だ。
「武下君って、今警察官なんでしょ?凄いね。」
「あはは、いや、そんな事ないよ。周りの先輩や同期に比べたら、俺なんて駄目な方で……、」
「そんなことないよ。周りはそんな事少しも思ってないと思うな……。」
「そ、そうかな………、」
町田はこういう女の子だつた。目立たない子ではあったけれど友達には慕われていたし、先生にも頼られていた。
そんな、生徒だった。
中学生の頃のあどけなさは今はもうない。
お化粧をして、髪も整え、見違える程綺麗になった。そのままでもかわいい。
そう言ってしまいたくなるが、それはきっと失礼な事で、彼女がそれを自分で許さなかったのだろうと思うし、こうして戦っているのだろうなと勝手に思った。
「あ、あのさ、町田、変な意味とか、気持ち悪いとか、そういう事を思わないで、素直に受け止めてほしいんだけど………、」
「えっ?何?なんか、怖いよ(笑)」
こんなこというなんて、きっと変で、おかしい。けれど、今伝えないと、もうだめな気がする。もちろん、告白ではない。
「あのさ、町田、中学の時のあどけなかった時も、かわいいなって思ってたけど、あ!もし彼氏がいたらごめん!ほんとっ!聞き流してくれていいんだけど、…、」
「彼氏はいないから大丈夫だよ。それに、聞き流したりなんかしないよっ。」
そう、改めて言われしまったら、何だが心臓がドキドキしてる。いや、おかしい人だろ俺っ!
「なあに?」
「……っ、だから、昔の町田も可愛かったけど、今大人になった町田も可愛くて、とっても綺麗だなって思った!それだけ!」
「し、失礼だったらごめんっ!」
アタフタしている俺を尻目に、町田の顔が少し涙目にしながら、優しく笑っていた顔の事に俺は気づかなかった。
けれど、この時確かに、何かが始まる音がした。確かに、音がした。
向かい合わせ
一人暮らしを始めるのに、椅子を2つ買ってしまった。
1つの机に2つの椅子。向かい合わせに置く。
一緒に食事したりする人もいないのに。
「いつかそんなことができる人に会えるかな」
家にやってきて、向かい合わせの椅子に座って、おしゃべりするような人が。
ーそれまで、ここには1つの机と2つの椅子と私がいる。
向かい合わせに座る。
仲の良い人なら違和感なく受け入れられるが
そうでない時は気まずい配置だ。
目を合わせないと失礼と捉えられる可能性もあるし、
本人的には目を合わせたつもりがジロジロ見てきて不快と思われる可能性もある。
初対面ならば、より神経を使う。
人となりがわかって初めて
向かい合わせというのは出来ると思うのだが
面接とは何とも無茶な要求だろうか…
私とワタシの裏表
笑う自分とうずくまる自分
笑顔なわたしと無口なわたし
どれが正解なのか
どれがわたしなのか
鏡を見ても分からない
鏡の自分は
いつでも不機嫌そうで
自分とジブンが分からない
ねぇ、鏡に写る私は
誰?
いいねが100を超えました!
皆さんありがとうございますm(_ _)m
これからも温かい目で見て頂けると嬉しいです!
ゆゆ
木漏れ日のような
柔らかい光が窓から差しこんでいる。
いかにも真面目そうな君は、
いつもの参考書を逆さまに持った。
眠そうにする目はいつにも増して
私の胸を熱くさせた。
明日は、
向こう側に座ってみようかな。
【向かい合わせ】#27
向かい合わせ
「鏡を向かい合わせにして、合わせ鏡を作ると…」
という怪談は、探せばいくらでも見つかる。
鏡の向こうの異界に通じているとか、鏡の中の自分と入れ替わるとか。
合わせ鏡が作り出す無限の空間は、それだけ異質で、魅力的なのだろう。
だから今日も、怪談を信じた誰かが合わせ鏡を作る。
私は今日も、鏡の向こうでじっと待つ。
愚かなもう一人の私が、合わせ鏡を作ってくれることを祈りながら。
"向かい合わせ"
少しの空き時間を潰す為、またいつもの休憩スペースに来て自販機のコーヒーを啜る。そういえば、いつも休憩スペースの机は丸型、椅子は4脚程で1組。それが何組か並べられているけど、俺達が座るのはいつも対角線上で向かい合わせ。それはCRでもそうだ(あっちは長方形の机だが)。カウンター席のあるお店でも、カウンター席に座らずテーブル席に座る。
何でだろう?そう思いながら向かいに座る飛彩を見る。すると、コーヒーを啜るのに伏せられていた目線が上がり「なんだ?」と聞かれる。咄嗟に頬杖をつきながら目線を逸らし「別に何でもねぇよ」と答える。そして「そうか」と再び目を伏せる。
そういえばテーブル席で向かい合ってる時、俺はこいつの顔を見ている事が多い。更にいえば、着席順がいつも俺が後だ。いつもこういう位置になるのは、俺がこいつと向かい合うのを選んでいるから?顔を見ている事が多いって事は、俺はこいつの顔が好き?俺って実は面食いなところがあるのか?いや好きになった理由はこいつの性格だ。そのはず、だが。好きになって、目で追っているうちに、顔も好きの理由の1つになったのかもしれない。
チラリ、と横目で飛彩の顔を見る。やっぱり綺麗だなぁ…好きだなぁ…。ウットリ、と見蕩れていると目線が再び上がり、バッ、と顔を背けて残りのコーヒーを啜る。
向かい合わせ
僕には甥っ子が2人いる。
向かい合わせになると僕の方に駆けて来て両手を広げて「ごった」と言ってくる。
「抱っこ」の意味らしい。
僕が抱っこするとたくさん笑ってくれる。
甥っ子2人が笑ってくれるのが嬉しくて抱っこや高い高いをし過ぎて腰を痛めてしまうことが何度もあった。
甥っ子2人が笑いかけてくれるたびに僕の心が浄化されていくのが分かるのだ。