『勿忘草(わすれなぐさ)』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『勿忘草』
ねえ、知ってる?勿忘草っていう花。そう、小さくて淡いブルーの花。私嫌いだったんだ。だってあの真っ赤な人目を惹く薔薇や明るい太陽に向かって、うんと背を伸ばす向日葵のようには到底なれないんだもの。
でもね、彼が言ったの。
「勿忘草の花言葉は、”真実の愛“それから“誠の愛”なんだって。とても素敵だね。」って。とても愛おしそうに私を見つめて言うんだもの。
その瞬間恋に落ちたわ。
他にも「今日も小さくて可愛らしいね。」とか「水が滴るとより綺麗だね。」なんて、恥ずかしくなるようなことを平気で言うんだもの。
まさかよね、短い生命(いのち)の私が恋なんて。しかも人間の彼に。お天気のいい日はこちらに来てお話しながらお水をくれるの。といっても、さっき述べた通り彼が一方的に優しい言葉を掛けてくれるだけなんだけど。
でもそろそろお別れね。最近の気温が私には合わないみたいで、彼も心配そうに見てるわ。大丈夫よ。また時が来れば運が良ければここで逢いましょう。
だけどその時まで“私を忘れないで”…。
勿忘草
勿忘草と聞いて あなたはどんな花か
すぐに思い浮かびましたか?
わたしは思わずググりました
ふんふん そうそう こんな感じの花だった
その悲しげな 薄花色の小さな花びらは
記憶に残るような華やかさはなく
勿忘草という名前がぴったりだ
でも わたし薔薇に生まれるなら
勿忘草の方がいい
静かな森の中で
ひっそりと咲いている方があっている
そういう生き方で わたしはいい
勿忘草。春の七草だっけ。七草粥って食べたことないな。
興味はあるんだけど金払って草の粥?みたいな気分になる。スーパーでセットみたいなの売ってるの見た覚えがあるけど買わないな。
昨日は弁護士に会いに行って正式に依頼した。契約書っぽいのをちょっと書いてネットで着手金を振り込んで終わりのあっけないものだった。
これからはメールでやり取りするっぽいからもう会うこともないかも。なんだかあっけないけど所詮民事の案件じゃこんなもんなんだろうな。
これが交通事故とかだったら漫画やドラマみたいなやり取りをするのかもしれないけどそういうのはないみたいだ。
後は結果を待つだけか。相手が立ち退き料を払うか取り壊しを止めるかのどっちかになる。それ次第で引っ越すかどうかが決まる。
めんどくさいから引っ越したくないという気持ちと今の環境を変えたいという二つの気持ちがある。どっちかというと後者よりだから引っ越したい。
でもめんどくさいという気持ちも本物なんだよね。人生は本当にめんどくさい。
君の名前はね
何度も聞いたことがあったんだ
どんなコだろうと思ってた
初めまして
きっと忘れないよ
勿忘草(わすれなぐさ)
『優しい嘘』
トントントン
冬爾「冬爾です、失礼します」
僕は茜先輩がいる病室に来た。
扉を開けるとそんなに広くない1人用の病室のベッドに茜先輩は座っていた。
僕は今日茜先輩に告白をするつもりで来た。
茜「こんにちは、今日も来てくれたんだ、ありがと」
茜先輩は優しく笑いかけてくれた。
冬爾「はい、毎日来ます」
そう言って、僕はベッドの横の椅子に座った。
茜「でも大丈夫なの?もう高校3年生だから受験勉強大変でしょ」
冬爾「大丈夫です!さっきまで勉強してこのあとも勉強する予定です、息抜きで来ているのでむしろありがたいです」
茜「病人なんかと会って息抜きになる?」
冬爾「はい、茜先輩と会えるだけで楽しいので」
茜「そう、、、」
冬爾「早速なんですが今日は言いたいことがあって来ました」
茜「うん、、なに」
どこか不安げがあるようだけどほころんだ笑顔で優しく聞いてくれた
冬爾「あの、僕は茜先輩のことが好きです、今は無理でも茜先輩が退院したらいろんな所にいきましょう、だから僕と付き合ってください」
沈黙
茜「、、、ごめんなさい」
こうなることは予想していた、茜先輩はすごく美人な人だから僕みたいな人よりも良い人を選ぶだろう、もう選んでるのかもしれない。
でも分かっていても実際は辛かった。
冬爾「そっか、そうですよね」
涙をこらえながら言った。
茜「もう、来なくていいよ」
冬爾「えっ」
僕は耳を疑った。
もうこれ以上やめてくれ。
茜「もう、ここには来ないで」
あのいつも優しい茜先輩は優しくない声で言った。
僕は絶望した、もう茜先輩と会うことができないと考えただけで胸が苦しい。
しかし理解した。
僕は茜先輩に嫌われたんだ。
告白なんてするべきじゃなかったんだ。
冬爾「すみませんでした」
喉が締め付けられるような感覚に陥ったが振り絞った声で言った。
茜先輩には聞こえなかったかもしれないほど小さな声だった。
僕は病室を出ていった。
僕は泣いた、ひたすら泣いた。
1ヶ月後
あれから僕は茜先輩と会っていない。
あんなことを言われて茜先輩に会いに行く勇気はなかった。
でも今日久しぶりに行くことにした。
病室の前で僕は立ち止まっていた。
まだ怖い、あとちょとの勇気がほしい。
『昨日よりも今日、今日よりも明日、1ミリでも強い人間になれるようにしたらいいんだよ』
そんな言葉を思い出した。
そうだ僕は前よりも強い人間になれてるはずだ。
トントントン
冬爾「冬爾です、失礼します」
扉を開けるとベッドに茜先輩はいなかった。
冬爾「トイレかな、、」
おかしいことに気づいた。
あまりにもベッドや机などが綺麗になっていた。
冬爾「もしかして、退院したのかな」
看護師「あれ、あなたは、、」
後ろから声が聞こえて振り向いたら看護師さんがいた。
冬爾「あっあの、僕はここの病室に入院してた茜先輩の、、、、知り合いなんですけど茜先輩は無事退院されたんですか」
茜先輩との関係をどう言えばいいか迷ってしまった。
看護師「あなたが冬爾さんなんですか、あなたに伝えないといけないことがあるんですが落ち着いて聞いてくださいね」
冬爾「はい、」
なんのことか全く想像できなかった。
看護師「この病室で入院されてた茜さんは、つい1週間ほど前に亡くなられました」
冬爾「えっ」
意味がわからなかった。
茜先輩はそんなに重い病気じゃないからもうすぐ退院できると言っていた。
冬爾「何言ってるんですか、茜先輩はちょっと熱が長く続いて念の為入院していただけだったんですよね」
看護師「茜さんはずっと前に余命宣告されていた患者さんでした」
冬爾「どうして、、、」
涙が溢れ出てきた。
僕は崩れ落ちてしまった。
泣いた、どれだけの時間泣いていたかわからないけど長い時間泣いた。
看護師さんは何も言わず、ずっと背中をさすってくれていた。
冬爾「すみません、ありがとうございます」
涙をなんとか止めて言った。
まだ信じられないがこれ以上看護師さんに迷惑をかけるわけにもいけない。
看護師「冬爾さん、こちら、茜さんからあなたへの贈り物です」
そう言って看護師さんは病室の机の上にあった花を僕に渡した。
冬爾「これは、」
看護師「これは勿忘草です」
冬爾「なんで、」
看護師「この花の花言葉は真実の愛、それと『私を忘れないで』です」
物忘草(ものわすれくさ)
冬になると薄い黄緑色の綺麗な花を咲かすこの花は、広義にはウスアカイロ科のキミドロ属、狭義だとピンイロ属に分類される為、鮮やかな紫色の花を咲かす。
中世に長い戦から帰還した一人の棋士が、迎えに来てくれた自身の娘の名を思い出せず、その時に男が握っていた花と、娘に言われた言葉が由来だと言われている。
街中にぽつんと咲いていた花を愛でていたら、通りかかった子どもがその名前を教えてくれた。
どこかで聞き覚えがあると思ったら、僕はずっと前にその花の名前を教えてもらったことを思い出した。
どうして忘れていたんだろう? 大切なことだった気がするのに。
そのときも僕に話しかけたのは幼い子どもだった。でも、今と違って目線が同じ高さだった気がする。その子は塞ぎ込んだ僕の肩に手を置いて言ったんだ。
「勿忘草だよ。覚えててね」
振り返ると、女性が僕の肩に手を置いている。あのときと同じように。
僕は思わず、だけど確信して、こう言っていた。
「思い出したよ。君のこと」
これからは、その君の泣き顔を忘れないように生きていくよ。
そして、恐る恐る近寄ってきた我が子を強く抱きしめた。
忘れな草、その言葉を聞くと、どこか物悲しく、淡い恋愛を思い浮かべてしまいます。なぜなんでしょう。その理由の一つとして、花言葉があります。真実の愛、誠の愛、私を忘れないで。前者2つで、相手への強い想いが感じられるのですが、最後の「私を忘れないで」で、別れがあったことを連想させます。だからどこか物悲しく感じてしまうのかもしれません。
12✿.*・勿忘草(わすれなぐさ)✿.*・
花言葉は
”真実の愛”
私を忘れないで”
何回人生を歩んでも私のことは忘れないでね
私も忘れない。ずっとね
勿忘草の花言葉は、真実の愛。
またもう一つの意味で、「私を忘れないで」がある。
愛と執着は表裏一体。
愛も裏を返せば、忘れ得ぬ永遠の深い傷となるのだ。
放課後。下校中。雪。2人並んだ影。
私の恋が、消えてしまった瞬間。
好きな人に彼女ができた。
本能的に、彼女持ちの男性は私の恋愛対象からはずれる。
彼が私の瞳に映るだけで「かっこいい」「きゃー」って心の中で叫んでた、あの頃が懐かしい。
もう、あのときの胸のときめき、熱意。
思い出すことはないんだろうな。
思い出すと辛いから、それがいいのかもしれないけど。
#勿忘草
勿忘草(わすれなぐさ)
フィクションです
「私を忘れないで」という花言葉をもつ勿忘草
私はその花を大切な人に贈った。
「私のことを忘れてほしくなかったから。」
でも、忘れたっていい。だってたとえ私のことを忘れたってあの人の記憶のどこかに私はいるのだから。
【勿忘草(わすれなぐさ)】
小中学生の頃ケータイ小説が好きだった。
過去1泣けた小説「てのひらを、ぎゅっと。」
病気の高校生の子がまだ見ぬ妹に
願いを込めて名付けた"紫苑"という名前。
紫苑は勿忘草の別名で
勿忘草の花言葉が「私を忘れないで」に対して
紫苑は「あなたを忘れない」と言う意味がある。
ちなみにそこから私は紫苑って名前が大好きになって
当時は色んなアプリの名前を紫苑にしていた☻
「『あなたを忘れない』が花言葉の勿忘草対、忘れっぽくなるというミョウガ!
さぁ、勝つのはどっちだ!?」
……なんの対決なんでしょうね?(←こんなのしか思いつかなかった)
ポツリ咲く 忘れな草のその強さ
彼の地に立つ 姫の如きに
わたしを、
忘れないで。
たしか、そんな意味だったと思います。
けど、きっとヒトはわすれていくんだろうな。
今はおぼえている。
明日も、明後日も。
1ヶ月後も。
1年経ったら、
忘れてしまう?
わたしは、ときどきそれが猛烈に恐くなります。
もしかしたら、
今の楽しい思い出も、いつか総て忘れてしまうのではないかと……
コルチカムを贈りました。
カランコエを贈りました。
カスミソウを贈りました。
白薔薇を5本贈りました。
貴方と過ごせたこの日々に、
これ以上無い感謝を贈りたかったから。
勿忘草は贈りません。
クリスマスローズも贈りません。
二度と交わらない道の先で、
貴方が幸せになって欲しいから。
<勿忘草>
空中に放り出される足。
強い勢いに乱れる髪。
ねえ、と瞳は青を写した。
「このまま精一杯漕いだら、空に届かないかな」
馬鹿を言え、と背を見上げた。
「柱に鎖が絡まってお仕舞いだ」
ふうん、と指が握られた。
「一番高いとこで手を離しても?」
馬鹿を言え、ともう一度投げた。
「それで行けるのは石積みの河原だけだ」
そっか、と靴裏が地面を擦った。
「飛行機やロケットなら行けたりしない?」
馬鹿を言え、と目線を合わせた。
「適度に善行積んで死ぬまで生きろ」
それしかないの、と手が伸ばされた。
「君の隣に居たいだけだったのに」
それしか赦さない、と通り抜けた手を見送った。
「君に生きて欲しかっただけだ」
<ブランコ>
勿忘草
Forget me not.
As you say, I'll not be afraid that it.
「どちらさま?」
コロナ明け 数年ぶりに会った母は
私の顔も名前も わからなくなっていた
一緒に 思い出の銭湯に行った
ひと回り 小さくなった母の体を
労りながら ゆっくりと洗い流す
この場所も シャワーの使い方も
髪の洗い方も わからなくなっていた母
あなたの記憶の中には
何が残っているんだろう
今にも浮いて流れそうな小さい体を
支えながら湯船に浸かっていると
ふと 母が言った
「ご飯食べた?」
私「うん、食べたよ」
また母が言う
「ご飯食べた?」
何度も 何度も繰り返す母
それは昔からの母の口癖だった
たくさんの記憶が薄れても
記憶の中には まだ母親が居た
ありがとう お母さん…
いっぱい食べさせてもらったよ
いっぱい愛をもらったよ
もう 心配いらないよ…
あなたの記憶が無くなっても
私の思い出の中には
お母さん
あなたが 溢れているよ
#勿忘草(わすれなぐさ)
勿忘草
庭を眺めれば緑の中にぽつりぽつりと青が浮かんでいる。
春の柔らかな日差しに照らされ、優しく吹く風に揺れる姿はこちらに手を振っているようだ。
「プランターから出して育てると増殖して大変なことになる」と彼女が言っていたが俺はこの庭をもっとこの青で満たしたいと思っている。
彼女が好きな花だから、彼女が好きな色だから、窓を開けたらすぐに目に入るようにしたいから。
困ったように笑う顔が浮かび、それに「困るなら一緒に手入れをしてくれないか?」と届きはしない声で返した。
夏になれば庭から姿を消すだろう、けれど春にはまた姿を見せるだろう。
彼女を愛している事を忘れずにいられるだろう。
日々家