『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『力を込めて』
宅配便で発送するときの伝票は、かなり力を込めて書きます。一番下の紙まで、ハッキリ転写されるように。
転写されなくても荷物は届きますが、お届け先で、ハッキリ読めたほうが良いような気がして、気持ちを込めつつ力も込めて書いてます。
最近全然力入らなかったけれど、やっと気力戻ってきた気がする。
こんなに体調が季節に左右されるなんて数年前まで思いもしなかった。
好きなことすらしたくなくなるから本当厄介だ。
買い物行っても何も欲しくないし、早く帰りたくなる。1人だとそもそも買い物すら行かなくなる。やばい。
3食とりあえずちゃんと食べてるし、まあ運動はできてないけど、会社には行って仕事もできてる。睡眠不足は間違いないけど、早く寝ても寝れる分寝てしまうからゴールがない。スッキリ感とは?だるい、だるすぎる。
どうしたらいいの、漢方?高いよ!
ひとまず、調子いい時はやりたいと思ったことを満足できるまでしたい。
好きではないけど全然できてなかった掃除を進めている。うわー偉いなあ!
#力を込めて
通夜も葬式も終わり、脱け殻のように
自宅のいつもの席に座り込んでいる。
不意に電話が鳴った。
メモを取るため、そばにあったメモ帳を引き寄せた
時が止まった···。
折り返すと言い、電話を切る。
メモを薄く鉛筆で塗りつぶしていくと、
〖結婚式楽しみ 絶対幸せにする〗
浮き出てきた文字に、
「筆圧、強すぎ」
きみのつけてくれた背の引っかき傷がすべて消えてしまう前に逢いたい、うれしい痛みに染みいる秋のすきま風そろりとただつめたく
力を込めて
破壊し手放して
力を込めて
新たな道を踏みしめる
区切りをつけて
ケリをつけて
前に進む
痛みはまだ
沢山抱えてる
それでいい
いずれ涙は乾き
想いは知らぬ間に
どこかに置き去り
そして
忘れる
何度だって
そうやって
歩みを止めず
やってきた
逃げだっていい
正解も間違いも無い
悔いも無い
こうして
生きてこれたんだから
「力を込めて」
この世は狂っているのです。人が天国に落ちても、何も無かったようにこの世は続いて往く。その人がどんなに愛されていても、どんなに嫌われても、同じ様に、同じ様に続いていく。可笑しいと思いませんか?私はこの世に呆れました。ここで生きていても、幸せは降って来ません。むしろ降ってくるのは不幸の雨粒なのです。なので私は愛する貴方の元へ向かいます。この世の幸せだけを集めて、持っていきますね。
自分の首に自分の手を絡ませて。力を込める。
『力を込めて。』
力を込めて筆を握った
この想いが届くように
いや待てよ…
力を込めたら重くて届かないんじゃ…
想いだけに……重い想い…
ぷはっ!
自分の渾身のオヤジギャグが堪らなく笑えた
いや…それより
自分の想いより君の想いを幸せを応援しよう
口元がゆるんで書き出した文字たちは
それは楽しそうに踊ってみえた
これで良し!
ふふっどんな顔でこれをみるだろう
少しでも君の心が暖まってくれるだろうか
いや…でもこれさ
文字踊ってるってか震えてるっしょ
楽しそうだけど多分イベントハロウィンだね
うん。ハロウィンの楽しさだな文字
いや…はぁ…うん…
ちょっと応援は無理かぁ!
ふぅぅ…情けない音が口から漏れた
ビリッビリッビリビリ!!
楽しいハロウィンイベント開催中の手紙を
思いっきり破いた
そして紙屑を天井に向かって解き放った
重い想いとともに
力を込めて!
「春さん、秋さん、
これからもお願いしますよ」
夏と、冬は握手する手に
それぞれ力を込めた。
春は申し訳なさそうに顔を赤らめ、
「なるべく長く春が続くように
頑張りまぁす」と答えた。
秋はどこか他人事のように、
「まあこればっかりは、地球はんの
ご機嫌次第でっしゃろなあ」と答えた。
夏はイラッとしながらも、「私たちばっかり出ずっぱりというのも、やはり…ねぇ」
と冬に譲った。
冬は威厳を保ちつつ、「そうそう、
四人で四季、なのですからな」と
場を締め括った。
力を込めて
河原。
遥拝。
清流の流れる音を聴く。
澄んだ水の底から湧き出る泡を見る。
上流から流れて来た石の丸みに触れる。
全身全霊の力を込めて、祈る。
羽音が近づいて来る。蜂の大群だ
なぜだ。こんなに禊いでいるのに。
水の流れの中にきらりと光る魚の腹が見えた。
ああ、どうしても祓えない。
祈りは届かない。
心も体もずっとざわざわしている。
そんな感じ。
その時何かにぶつかって、私は尻もちをついた。ぬめっとした感触が足に残る。
大急ぎで近くの大岩によじ登った。
そして上から川底を見た。
ものすごく大きな黒い塊が動いている。
山椒魚!
私はあれの行く手を塞いでいたのか。
そう思うと急に可笑しくなって、岩の上で腹を抱えて笑い出した。
私は夜明けと共に起きて、さっきまで延々と深刻な顔をして祈ったり祓ったりキョロキョロしたり、なんと絶望までしてたのか…ダメだ笑いが止まらない。
ひとしきり笑って疲れ果て、汗をかいたので、岩の上から川に飛び込んだ。
浅瀬に横たわり、両手を広げる。
水の流れが心地良い。
何もかもみるみる剥がれて行くようだ。
水が勝手に流してくれる。
光が眩しいな。
風も気持ちいい。
そうか。そうだよ。それはそうだ。
力を込めるのではなく、力を抜くんだった。私から私を抜く、脱ぐ。
それだけでよかったんだ。
手に力を込めて、ブラックアウトをやり過ごす。
意識を手放さないように。
私についてこい、私の身体。
勇気を出して飛び出した1歩先。
着地できる場所はなくて、真っ逆さまに落ちていく。
───『力を込めて』
「あなたは悪くない」
その副音声として当てはまるのは、「だけどあなたのせい」辺りかな。口調は穏やかだし表情も悪くない。外面を保てるほど余裕はある、でも言わないとムシャクシャする。だから無難な言葉で嫌味としてぶつける。
この人はとても素直で真っ直ぐな人だ。感情的になることを恥だと考え、常に冷静であるかのように振る舞うのを徹底するくらいの完璧主義でもある。
悪い人ではない、悪い人ではないんだ。
でもいつも思う。この人は完璧なものを求めるあまり目の前のものなど何一つみえていないのだ。
心や感情なんて目には映らないが、言動から多少読み取れるはずなんだ。この人はそれを無意識かつ意図的に無視をする。
自分に都合のいい部分だけを掬っているだけ。
悲しみを悲しみと捉えているのにポジティブを投げつけ、嬉しさを共感しつつあら探しをするように情報をねだる。
悪いことではないが、あまり気分のいいものではない。相手に勘づかれさえしなければどうとでもなることだから。
そう、勘づかれさえしなければいいことなんだよ。
でもこれだけ長い時間を共にした自分には分かるんだ。全てではないけれど、分かってしまう。
思わず振りかぶりそうになる拳を握り込んで耐える。
こうやって力を込めておかないと取り返しのつかないことをしてしまいそうで恐ろしいのだ。
「そうだね、ありがとう」
この一言をどう受け止めているのだろうか。
【題:力を込めて】
握りしめられた手は今まで感じたことのない痛みが走っていた。
それでも悪い気はしなかった。
でも、跡がつきそうで、流石に手が離れた。
「大丈夫、俺はどこにも行かないからさ、、、、、、、なくなって。」
そう話しかけてみるが、顔は相変わらず暗いまま。
電気のついた明るい部屋でも、俯いた彼の顔には光など差せそうもない。
俺の顔を覗き込んでまだ泣いてるこいつは、
いまにも何処かに消えてしまいそうだ。
いっそ、「せめて、同じ場所にいけたら」そう何度も呟いている
俺だって、まだいきたくはなかったんだ。
でも、しょうがない。
いつかは来る日だったんだ。
おれが、ちょっと早かっただけで。
「、、、ごめんな。お前には笑っててほしい、、、、
なんて、ありきたりだしわがままかな?」
もうそろそろいかなくちゃならない。
もともとあんまり感情を行動に出さないほうだから、
とてつもなく離れ難いが、そうもいかない。
「もっとはやく伝えてれば、よかったのに、、、
俺の馬鹿、、、、なんで、、、」
隣から何か聞こえてくる。
「手紙なんかに書かないで、言葉で伝えてよ、、、
俺が真面目なときのお前に、真面目に返さなかったこと ないだろ、、、、」
世間体とか、そんなの、お前がいればよかったのに、、
そんな言葉が聞こえてくる。
それこそ、今じゃなくてもっとはやく言ってくれよ。
どうせ答えてくれないから、小さく笑いながら歩き出す。
「ほんとごめんな。
笑えとは言わないから、泣かないでくれ。」
背中を押すつもりで、
力を込めて背中を叩きながら俺は背を向けた。
後ろで振り向くような音がしたけど、気のせいだろう。
気のせいじゃなかったとしても、
もう、振り向いちゃダメだ。
これ以上、未練はいらない。
「フラれちゃった」
あっさりと、まるで呼吸するかのようにそんなことを言った。続けて彼女は目の前のカップに手を伸ばす。甘い香りが辺りにほんのりと漂っている。
「そうか」
「うん」
会話はそれ以上続かなかった。フラれた理由も相手が誰なのかも今の彼女の心境も。そのどれにも俺は興味がなかった。ただ、折角時間を作って会っているというのに悲しげな表情で俺の相手をするのが許せなかった。本人は何とも無いふうに取り繕っているつもりだろうが、ちっとも平然としている様子には見えない。こんな簡単に見破られてしまっていると言うのに、それでも彼女は平気なフリを続ける。馬鹿馬鹿しい。こんな空気をこれ以上味わってられるか。
だから、思いっきりその華奢な肩を引き寄せ、力を込めて抱きしめた。
「……苦しいよ」
彼女の反抗する声はあまりにも小さかった。弱々しくて、かろうじて聞こえるレベルだった。だから俺は否定とは捉えない。腕の力を今以上に強くする。もっと強く、骨がきしむくらいに抱き締めたい。痛い苦しいと、本気で訴えてくるような、真正面から俺自身と向き合うほどの抱擁を与えたい。
「こんなことして、どういうつもり」
「当ててみろよ」
俺の気持ちを読んでみろ。本当はもう分かっているんだろう。じゃなきゃ心神耗弱している時に会う相手に俺を選ぶはずがない。本当は慰めてほしかったんだろう?だがな、“お前には俺が居る”だなんてセリフ、お前が欲しがっても言わねぇよ。お前自身が、自らの意思で俺を選ばない限り、両手広げて受け止める真似なんてしないさ。つっても今、既にお前を抱き締めてるんだが。これくらいは許せよ。だが次は無い。お前が、俺を選ばない限りは2度目の抱擁は与えない。別に、尻軽だとか変わり身が早いだなんて俺は思わない。だからさっさと俺に堕ちろ。その気持ちを込めて今一度強く抱いたら、震える手が恐る恐る俺の背にまわされた。彼女に気付かれないようにほくそ笑む。ここで甘い言葉を囁くのは、フェアじゃない。これ以上はお前の弱った心には付け込まない。あとはお前が選ぶだけ。さぁ、どうする?
「当たれ」
そう、強く願い
両手を合わせ
顔の前でぎゅっと祈る
『力を込めて』2023,10,08
私が精一杯、力を込めて応援する日本代表のスポーツは
勝てない、勝ってくれない。直でではない。テレビ観戦でだ。
適当に観てれば勝つこともあるのだが
もし勝ってても私が真剣に見始めると逆転される。
サッカーもラグビーもバレーボールも、マラソンも
野球も水泳も体操もスキージャンプも。
いろいろなあれもこれもを思い出す。
なので大事な試合、負けられないだの、ここ一番だのは
もう観ない。
試合が始まったらテレビを消す。
居間で誰かが観戦するなら居間から消える。
そして、まんじりともせず結果を待つのだ。
勝ったら観なくて良かったとホッとし
負けたら私のせいじゃないとホッとする。
馬鹿にされようが可哀想がられようが
これが私の力を込めた応援なのだ。
頑張れニッポン!
「力をこめて」
精一杯お腹に力を入れて…大きな響く声を出す。
そう、君に思いを伝えるために。君に届くように何処にいるか分からない君へ思いを伝えるために。
そのときが来たら俺はどうするのが正解なのだろう。
喜びを爆発させて、手をとってぶんぶん振り回して、最後に甲にキスをするのがらしいのか、無難に体の前で手をひらひらさせて、お互いに近づいて笑顔で挨拶すればいいのか。さすがに駆け寄ってハグしたら捕まってしまうだろう。まだ、その人と会う話にすらなっていないのに、そういう妄想ばかりする。
経験の浅い者によくある話だ、という自覚はある。それだけはある。
とにかく俺はその人が気になって気になって、それはもう気になって仕方がないのだ。本当はどんな人なのかも知らない。分からない。会った瞬間幻滅するかもしれない。されるかもしれない。とにかく何も分からない。分からないくせに、ポジティブな気持ちだけが膨れあがって胸がいっぱいになって、仕事どころじゃない。眠ることもできない。冷静になるまでもなく恥ずかしい。自分で自分が見ていられない。狂いそうだという理不尽な感覚だけが一丁前にある。
思うに、選択肢を素早く、複数用意できるのが経験を積んだ人、豊かな生きかたのできてきた人なのだ。そう思うと、俺の半生は空疎で、粗末で、貧相だったなと思う。いや、分かる。だから自分の気持ちが分からない。比較対象がない。ないわけじゃないけど、風化しすぎてサンプルとして用をなさない。だから、このよく分からない気持ちが実ることはないだろう。そう、何度も自分を説得し、何度か諦め、放棄し、そしてまたその気持ちを拾って、棚に飾って眺めては悦に入っている。
もし、本当にその人に会えたなら、俺はどう振る舞うべきなのだろう。どうしたいのだろう。力の入れかたが分からない。抜きかたも分からない。効率が悪い。結局「頑張る」しか出てこない。疲労した頭で思う。ない尽くしの手札で考える。俺の提示できるもの。与えられるもの。無謀な望み。
経験という煉瓦なしに、俺は泥から粗末な犬小屋でも建てられるというのだろうか。
力を込めて
職場で彼と出会って恋人になり一年程経った頃、
彼に1年間の海外出張の辞令が出た。
就職してから1〜2年目に行く予定だった海外出張。
コロナでずっと延期になっていた。
離したくなくて、離れたくなくて。
2人で家族になろうと決めた。
日本を出発する直前、2人の記念日に入籍した。
新婚一年目の遠距離生活。
毎日ビデオ電話をして、今日一日の出来事を話す。
時差のせいですれ違ってしまう日もある。
直接会って話せないからこそ、モヤモヤして言い合いになることもある。
不安でどうしようもなく、泣きたくなる夜もある。
それでも離れたくない人、離したくない人。
一緒に歩むと決めたから、寂しい夜もあなたを思って乗り越えた。
今日は一年目の結婚記念。
一緒にお祝いできないけれど、1週間後、あなたは帰国する。
それが何より嬉しい記念日のプレゼント。
ずっと会いたかった人。
私の人生に欠かせない人。
大好きな人。愛してる人。
空港に迎えに行って、あなたの姿がみえた時、
私は駆け寄ってあなたの顔を見るなり、
力を込めて抱きしめるのだろう。
〘力を込めて〙
先へ行く不安はあって当たり前反省気づき目を背けずに