『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私はもうすぐ死ぬ。
やり残したことはない。
そう思っていたが一つだけ
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〇〇へ
私は1年前に胃癌のステージ4が見つかりました。
ずっと黙っててごめん。迷惑かけてごめん。
本当に今まで楽しかった。
毎日毎日充実した日々を送ることが出来て嬉しかった。
ありがとう。
大好きだよ、これからもずっと
△△より
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最後の力振り絞り綴った私の最期の手紙。
読んでくれたかな
#力をこめて
題:力を込めて
力を込めれば込めるほど
窮屈になり、
力を抜けば抜くほど
楽になる。
「力を込めて」
私は仕事を辞めた。
小学生の頃から憧れていた職だったのに。
ずっとずっと後悔の渦にいた。
だけど、今、採用のメールが届いた。
私は力を込めて、手にしたスマホを握りしめた。
涙がぽつぽつと溢れ出る。嬉しさと不安で自分の感情が分からない。
でも、それでも、やっぱりもう一度頑張りたいと思った。反対に、挫折するかもしれない。前よりもっと嫌な職場かもしれない。人間関係も良くないかもしれない。
だけど、私は強く強く思った。やっぱりあの仕事が好きだったと。だから、もう一度頑張りたいと。覚悟を決めた。頑張れますようにと、憧れの自分に慣れますようにと力を込めて願った。
力を込めてつくる笑顔は、
時に自分を救ってくれる。
勢いよく襲ってくる感情を誤魔化すだけ。
たったそれだけで、大切な人に笑顔でいてもらえるなら。
その笑顔で自分が救われるのなら。
【No.10 #力を込めて】
「先生大好き!!付き合ってくださーい❗」
彼女は力を込めて言った
「えっ、待って先生、教育免許剥奪で職失うからやめて」
「えーっ」
彼女は顔を膨らます。
「ってかなんでお前は教師ばっかり告るんだよ、同い年がいるだろ」
「タイプが年上好みなんですよ、あとお金持ち」
「10歳も離れてるけど、」
先生はぐしゃっと頭をかいて苦笑いした。
「また、ふられた」
彼女は、ガックリと肩をおろした
「そりゃ、そうだろ」
「容姿はいいと思うんだけど、、、」
「何がいけ、、、「頭だ」」
「お前ちょっと頭冷やせここは合コンじゃない、学校だ」
「お母さんが言ってたの、将来お金持ちと結婚した方がいいよーって」
「早いうちに」彼女は僕の耳元でそっとささやいた。
「君本当に年齢と思考合ってる?いくつだ君は?」
「今年で新2年生です。」
彼女は真っ赤なランドセルを背負って明るげに言った
「惚れた?」
「惚れてない‼️」
僕は力を込めていった。
月が綺麗で、ずっと思い抱えていたものを吐き出したくなった。
あなたへの気持ちに気づいたあの日あたしは、力強く一歩を踏み出した。
この恋を実らせるには、あたしは『安定』を手放さなければならない。
子供たちと新しい生活を始める覚悟それが必要。そう感じた日だった
【力を込めて】
海外のサプリメントを愛用している
その理由は、安いから。
健康は金で買う時代とも言われるが
安いに越したことはないのである
アメリカンなグラマラスでナイスバディな方向けの製品は
国産に比べて量も成分含有量もべらぼうに多い
日本人体型(身長156cmやや痩せ型)のワタクシは
規定量の半量を飲むことで更なる節約に至っている
さて先日、マルチビタミンを購入してみた
これが困ったことに力を込めても蓋が開かないのだ
押しながら回す「安全機構」が付いているらしい
全力で押して回すが開かない
全体重をかけて回しても、開かない
夫に泣きつき「これで安心」とおもいきや、開かない
開かないというより壊れてないか、コレ?
変な筋力の使い方をしたために、背中の筋がつる始末
なんということでしょう!
健康のために買ったサプリメントが
我々の健康を害しはじめたのです!!
…
ボトルは夫に刃物で破壊され、封印が解かれた
子供の誤飲などを防ぐため、安全性を担保したはずなのに
そのせいで破壊されるなど、ボトル自身も想定外だったろう
ジップロックに詰めかえられた大量のカプセルを前にして
次回以降の注文をどうするか、早くも悩み始めている
力強く、眠っている貴方に力を込める。急がないと、急がないと、急がないと、急がないと。急いで力を込めないと、貴方が死んでしまう。もっともっともっと力を込めて、血液を循環させないと。お願いだから、死なないで。お願いだから、目を覚まして。
今気づいたんだが、"書いて"のお題って、一年周期なのか?一年前の10/7のお題は"力を込めて"だったし、一年前の10/6のお題は"星座"だった。
それなら、一度書いたことあるお題の日は、これからは自分が想像したことを書いていこうか。
彼は彼女に対していつも力を込めて接していた。彼女は最初は彼の態度に戸惑いを感じたが、彼の真意を知ることで彼を理解し始めた。
彼は彼女に対して、いつも全力で向き合っていた。彼女が困難に直面したときは、彼が彼女を支え、彼女が幸せになることを願っていた。
彼女は彼の熱意に触れ、彼が自分を大切に思っていることを知り、やがて彼に惹かれていく。そして、彼女もまた彼に対して同じように熱意を注ぐようになる。
やがて、彼らはお互いに愛し合うようになった。彼はいつも力を込めて彼女に接していたが、それは彼女を守り、支えるためであった。彼女は彼の愛を受け入れ、彼を信じていた。
力を込めた彼の熱い愛の物語である。
抵抗を知らない赤子は、私の手を止めるすべはない
泣き声は耳を通って
私の頭に、腹に、胸に、重いものを落としていく
ずん、と深い石を入れられたような
体が重くなって、力が入らない
すっかり寝た頃を見計らって、寝室のドアを開ける
嫌な音は今はすっかり寝息に変わっていた
嗚呼、“嫌な人“
私は手に力を込める
赤子はまだ泣いていた
#力を込めて
「どんなことでも力を込めて一生懸命やりなさい」
何度そう言われただろう
才能もセンスもない僕は
何をやっても無駄だと言うのに
どうせ失敗したら笑って馬鹿にするだろう
みんなそうだ
そのはずだった…
君だけは
君だけは笑わなかった
僕のこと、馬鹿にしなかった
なんならできるまで丁寧に教えてくれた
そんな人は初めて出会った
君さえいればそれでいい
何も出来ない僕を受け入れてくれて
嬉しく思うよ
その想いを君に伝えたい
そう思い向かいの家に住む君に会いに来たんだ
引っ越してきたばかりでとても綺麗な家だ
僕は深呼吸して緊張をしずめる
そしてドアをノックするんだ
力を込めて
【力を込めて】
『並走ラナウェイ』
秋。
銀杏並木の坂道を自転車でシャーっと降りていく。
本当は、いつもは、走って降りていた並木道。
回る車輪がある記憶の扉を叩いた。
その日は、いつも通り放課後部活へ行き大会に向けての練習をするはずだった。
少し遅めの六時間目が終わり、部室で着替え、グラウンドにいつもの調子でタッタッタと赤のバトンを右手に走っていった。
しかし、都合悪く顧問の先生が急に出張ということになり練習は中止となった。
仕方なく部室で制服に着替え直し、他の部活の大会に向けての熱気を感じながら校舎を後にした。
燦々とも言えない太陽の熱が、僕から水分を奪い取る。
最近練習がうまくいっていないせいで、肌にまとわりつく髪がいつもより鬱陶しい。
ぶつくさ文句を垂らしながら、いつもの坂道へとたどり着く。
その瞬間、地平線からの斜陽が僕の魂をうねらせた。
「ねぇ、練習しなくていいの?」
ーまだ蝉時雨とまでいかない微妙な蝉の鳴き声が、僕の焦燥感を煽った。
いつもかけ降りるよりも速いスピードだったと思う。
事故に、あってしまった。
命に別状は無かったけれど、足を骨折して全治三ヶ月。
親は良かったと言ったけれど、僕は全然良くなかった。
何てったって大会は三ヶ月後、しかもその大会は全国大会だ。
練習しないで勝てるはずなどない鉄壁の壁を越えるためには、乗り越えるための階段が必要だ。
しかし、それが作れないと言うのなら終わったも同然だ。
自暴自棄になり、僕は練習を見学するどころか部活に来なくなった。
親には心配されたし顧問にはこっぴどく叱られた。
けれどももう、何も感じることは無かった。
部活に来ない日が続き大会まで一ヶ月を切ったある日のことだった。
放課後、あいつに呼ばれて体育館裏へ行った。
用意周到。品行方正。学業優秀。
まさに、何もかもにおけるライバルであったあいつは僕を見るなりこう放った。
「足掻けよ。もがけよ。
_リレー選手なら、仲間にバトンを渡すその時まで全力で走りきれよ」
言われることは大体想像はついていた。
だからなのか、僕はそいつを羨ましく見つめるだけだった。
そんな僕の様子を伺い、少し恨めしい顔で考え今度はこう言った。
「お前は走る時の呼吸の使い方が下手だ。
肺活量はあるのにうまく使いこなせていない。」
「_お前、走ることよりも息を吸うことを意識しろ。呼吸に集中を向けるんだ。」
何を言っているのか分からず、戸惑って耳が言語化能力を失いかけた。
しばらくそこで考えこんでいたら、あいつは何処かへ行ってしまった。
その後家に帰り、ご飯を食べている時も、お風呂に入っている時も、
ずっとあいつの言葉を考え続けた。
「”呼吸に集中を向けるんだ”」
その言葉が頭の中をぐるぐると掻き乱し、夜も眠れないまま朝を迎えた。
翌日、学校に着いていつもと同じ時間を過ごし、欠伸のような放課後のチャイムが鳴る
「…部活、行ってみようかな」
何故かは分からないけれど、心が、体が、何かを示した。
本能のままに久しぶりの風が吹くグラウンドに出て、あいつがいるのを確認してベンチに座った。
先生も同じ陸上部の奴らも驚いた顔で話しかけてきたが、その声は僕の耳には一切届いていなかった。
僕はただ、ただあいつの呼吸に集中していた。
息の吸い方、吐き方、呼吸法、
一秒一秒逃さず聞いたあいつの声は、誰よりも潔く、粘り強く勝利を祈願していた。
あいつの肌からポタッと汗が垂れたと同時に僕はグラウンドを後にした。
何かが、分かった気がする。
それからは毎日、あいつが帰るまでグラウンドに残り続け体に呼吸を浸透させていった
_あれももう一ヶ月前のことか、時間は早い。
丁度今日治療が終わった僕は足の包帯を外し、自転車で通学した。
ざっと三ヶ月に起きた出来事を思いだし、明日に向かっての闘争心が湧きはじめる。
ふと、スマホの画面の確認する。
「カレンダー:◯月◯日.全国大会」
改めて大会の名前を目にし、心がより浮き立ってくる。
心が浮き立つまま、一ヶ月間のことをおさらいしながら眠りについた。
_大会、当日。
早起きし、会場へと歩を進める。
会場に着き、ついにかと心を落ち着かせる中一種の違和感。
今までに見たことない大勢の観客が熱狂で湧く中、あいつの声だけが聞こえなかった。
いつもの呼吸が、僕の耳には焼き付いている。忘れるはずがない。
各々の選手に挨拶をしながら、目だけでもとあいつを探す。
すると、ぽん、と肩を叩かれ瞬発的に体を後ろに向ける。
世界が、ひっくり返ったかと思った。
あいつの足が、いつもの強そうな足が、白い薄汚れたよく知る布に覆われていた。
僕の目が壊れたのかと思い何度も目を擦るが事実は揺るがない。
ただ、行き場の無くなった闘争心だけが今何をすべきかを模索する。
何をすれば、あいつと戦えるんだ。何をすれば、あいつを助けられるんだ。
何をすれば、あいつに感謝を伝えれるんだ。何をすれば、何をすれば…
「お前は、走るだけでいい」
ぶ暑い濃霧の中、あいつの声がいつもと変わらなく、いや、いつも以上に凛と響いた。
ふっとやる気しか感じられない笑みを漏らすあいつはまるで”俺は負けない”と言うライバルかのように強い後ろ姿を残し去っていった。
試合が始まるまでの時間が過ぎていく。
三十分、十五分、十分、五分、一分、一秒。
選手がぞろぞろとスタートラインに立ち、クラウチングスタートの姿勢をとる。
スッ、スッ、スッ…僕の順番が回ってきた。
「”呼吸に集中を向けるんだ”」
スッ
フゥー
スゥッ
力を込めて、息を吸った。
お題『力を込めて』
※ラナウェイ=逃げる。逃亡者。大勝、楽勝。
今回大分長い作品になりましたね。
ここまで読んで下さったお方々、誠に感謝申し上げます。
『力を込めて』
2年前の時に進めたこの道
1年前に挫折したこのルート
今日こそゴールしてみせる
【力を込めて】#67
ずっと【力を込めて】生きていくなんて
疲れるに決まっているじゃないか。
だから君の思うよりもずっと、ずっと、
ずっと楽に生きていいんだってこと。
明日も続けよう。楽に歩もう。
「力を込めて」
弱い自分を殴った。
何度も、何度も、何度も、何度も、何度も。
そうしないと生きるための一歩を出せなかった。
みんなの言う ”普通” になれなかった。
元気で明るくてみんなに優しい素の自分に戻れなかった。
あの時、私は弱い自分を殴ったのに手当をしなかった。
だから、弱い自分は血だらけで痣だらけのまま。
でも、これでいい。
こうするしかなかったから。これが最善策だったから。
「ごめんね、私のために居なくなってね」
そう心の中で唱えて
今日も私は弱い自分を心の奥に閉じこめる。
『力を込めて』
力を込めて
力を込めて立ち上がりたいのに
力が入らなくて立ち上がれない
頭では
立ち上がりたい
がんばりたい
そう考えても
心は
できない
怖い
不安
やる気がでない
前を向けない
そう思っていて
心を無視して
やるしかないと鞭を入れれば
立てるのだろうけど
きっとそれはいつかガタがくる
その場しのぎ
今はできないかも
今は怖くて不安かも
今はやる気がでなくて前を向けない
今はなんかそういう時だねと
そんな自分の心に向き合って
自分の本質と付き合って
日々を過ごしていきたい
彼がぎゅっとわたしを抱いた
わたしはもっと力を込めて?って言ったら
彼はもっとぎゅうってしてくれた
ああ
ずっとこの胸に包まれて
2人で溶けてしまいたい
「おい、それは握りすぎだ」
「…そうか?」
自分の握るそれを見つめる。ぎっちりと白い米粒が敷き詰められているおにぎりは、炊きたての白米だからかつやつやと光っている。
「こういうのは心も込めて作るものなんだぞ?」
とたしなめる左隣のあいつは俺の癪に障る言い方をしてくる嫌なやつだ。
「だからこそぎっちり握ったっていいじゃねぇか」
などと口論をしながら、寝ぼけた頭で不慣れなおにぎりを握っていると、寝室の方からスリッパを引きずる音がした。
「おや、おふたりとも早起きなんですね」
と後ろから穏やかな男の声がする。
隣にいたヤツがその人の口調に合わせるように、
「ええ、今日は昼飯を食いに行く時間もないと思いまして。」
あなたの分もありますよ、と穏やかに返した。先程まで俺といがみ合っていたはずだが…。
だからおにぎりを作っていたんですね、と納得したその人は、おにぎりを握る俺の右隣に来て様子を見ている。
俺のおにぎりは少し不格好で、三角であるはずのものが、形が崩れて四角形にも見えなくもないし、頂点が火山の噴火口のようにぼそぼそしている。中央に巻かれた海苔は、おにぎりに正確にくっついておらず、斜めになったものがいくつもある。
「ふふ、美味しそうなおにぎりですね」とその人が言うと、俺が返事をする前に、ええ?とすぐさま不服そうな声が飛んでくる。
「そうですか?こいつのおにぎりはぎゅっとしすぎですよ。もっと優しく握れと言ってるんですが…」
と隣のヤツが言うと、反対側の右隣からくすくす笑う声がした。
「あなたのおにぎりみたいだなと思ったんですよ。最初に作ってくれたおにぎりがそんな感じだったなと思い出してつい」
くすくすと笑うその人の言葉に狼狽するそいつは、本当にこの人を慕っているように見えた。長年、2人でともに生活してきたことが窺える。
俺に家族はいない。もちろん誰かのためにおにぎりを握ったことすらなかった。だが2人の様子を見て、誰かのために作ってあげる料理は、俺が思っていたよりもずっと暖かいことのように感じられた。
『力を込めて』
#力を込めて
君が泣いていた
誰にもバレないようにひっそりと泣いていた。
僕はそれを知っていたけれど、君がバレたくないのならと気付かないふりをしていた。
だけど、今日だけはごめん。
気付かないふりを僕は出来なかった。
そんな男とは別れれば良い。
僕じゃ、だめなの?
君は逃げようとしたけれど、逃げないでと僕は君を引き留めた手に力を込めた。