NoName

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抵抗を知らない赤子は、私の手を止めるすべはない

泣き声は耳を通って
私の頭に、腹に、胸に、重いものを落としていく

ずん、と深い石を入れられたような
体が重くなって、力が入らない

すっかり寝た頃を見計らって、寝室のドアを開ける

嫌な音は今はすっかり寝息に変わっていた
嗚呼、“嫌な人“

私は手に力を込める
赤子はまだ泣いていた

#力を込めて

10/7/2023, 3:34:11 PM