初恋の日』の作文集

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初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/7/2023, 4:15:38 PM

今日は、久しぶりにお出かけの日。

いつも通り駅で待ち合わせて、家へ向かう、所謂おうちデート、と言うやつだ。

あと数駅で、待ち合わせの駅に着く。
ふと窓の外へ目を向けると、さっきまでは無かった雨雲。

「まじか……」

思わず声が漏れる。家を出るときには晴れていたから、傘なんて持ってるわけがない。

まあ、駅についてからコンビニで傘を買えばいいか。
待ち合わせ場所に着くと、アイツは傘を持って待っていた。

「ローレン、また天気予報見てこなかったの?」

なんて言って、こちらをからかうかのように笑ってやがる。

「出たときは晴れてたんだって!!」

「ふぅん、まあいいけど。傘、自分のしかないんだよね。」

そういうことならやることはひとつ。


思いの外雨が強かったのか、家に着く頃にはびしょ濡れになっていた。それをみた𓏸𓏸は、バスタオルで拭いてお風呂に送り出してくれた。

そういえば、知り合ってすぐのときもずぶ濡れの俺を何も聞かずに家にあげて、あったかいお風呂とうまい飯くれたな。
無条件に優しくて。そんな人に、俺は今まで出会ったことがなかった。そこに俺は惚れたんだ。

5/7/2023, 4:13:32 PM

初恋の日____


好きな人なんてできたことがない。


私みたいなブスと付き合うなんて相手に申し訳ない、
と思ってしまう。

私みたいなアホを好きになるなんてもったいない、
と思ってしまう。

私みたいなネガティブ野郎が誰かを好きになるなんて、
と思ってしまう。



どうしよう。このままじゃ絶対恋なんてできない。

だから、自分磨きを頑張ってるつもりだ。でも、どんなにやっても周りの子より可愛くなんてなれない。




まず、自分を好きにならなきゃ
誰かを好きになることなんてできないよ。

5/7/2023, 4:10:28 PM

初恋の日は、私を変えるきっかけをくれた日。

私の初恋は小6の時。クラスメイトの男の子。
転校生でスポーツ万能、背の高い人気者。
口調がキツく、人付き合いの苦手な私とは正反対。
授業中、落とした消しゴムを拾ってくれた、そんな些細な優しさが嬉しかった。
服装や髪型、体型を気にするようになり、チラ見してはニヤける顔を教科書で隠した。
彼の取り巻き女子に阻まれ、声を掛けられない女子達と話すようになり、キツかった言葉遣いや態度が少しずつ変わっていき、気付けば恋バナ以外も話せる親友も出来た。

卒業し別々の中学へ進んだから、今はどこで何をしてるのか分からないけど、元気にしてるかな。
転校してきてくれてありがとう。
消しゴムを拾ってくれてありがとう。
今の幸せを掴むきっかけをくれてありがとう。
あなたも、幸せの中にありますように!

5/7/2023, 4:06:14 PM

『初恋の日』
微熱のためか、ぼんやりしていた 暗室になった体育館 スクリーンに映るのはジブリ映画か 薄目を開けて眺めていると 物語を超えて その色調に溶け込んでいくようだった 無論、私は早退を余儀無くされた
後日、予想だにしない子が私の事を心配してくれていたことを知った。それだけで、いつもと変わらぬ日々
ただ、ほんの少しあの子の事を考える時間が増えていた

5/7/2023, 4:04:48 PM

初恋はレモンの味。
 どこの誰がそんなことを言ったのだろう。
 爽やかで甘酸っぱくて、吹き抜ける初夏の風のような憧れを抱かせる。ずるい謳い文句。
 私は知っている。その甘さは"普通"の人だけが知れる味だ。

「先輩と付き合うことになったんだ」

 私の初恋は、親友のそんな言葉でもってはじまる前に終わってしまった。
 親友だから一番最初に伝えたくて。
 その言葉が嬉しくて。はにかんだその笑顔が無性に愛しくて。それが自分のものにならないことが、悲しくて、悔しくて。
 そうして気付いた。私の初恋。
 彼女は大親友で。どこに行くにも、何もするにも一緒だった。なんでも話せた。なんだって聞いた。彼女のためならどんなことでもしてあげたい。そう思っていた。
 私たちはずっと一緒にいるんだと、疑いもせずに思っていた。
 その想いは"普通"とは少しだけずれていた。

「おめでとう」

 言葉と笑顔を取り繕ったけど、うまくできていたかはわからない。

 少しずつ、離れていく距離。過ごすはずだった時間が、違う誰かに奪われて過ぎ去っていく。
 彼女が私と"同じ"だったら。きっと今も、そこにいたのは私だったはずなのに。

 苦い、苦い記憶。
 その味は今も少しも変わらない。
 一枚の招待状。二人は結婚するらしい。

 もしも、彼女が振られたら。そしたら私の元に帰ってくる。抱きしめて、慰めて。今度こそずっと一緒にいたい。
 そんな身勝手な期待は叶うことがないまま。煤けた想いは吐き出すことのないまま。

 "普通"から逸脱した私は、レモンの甘さを知らぬまま。
 苦味にずっと囚われて。想いをずっと秘めている。

【初恋の日】

5/7/2023, 4:00:12 PM

初恋かぁ…
いつ誰を初めて好きになったかはあんまり覚えてないけど
初めてちゃんとした恋愛をできた気がする時のことはよく覚えてるし
中々忘れられない程楽しい思い出として残ってる

前の彼氏や彼女のことを今の彼氏彼女の前で話したりするのは良くないっていうけど
正直忘れられない恋ってあると思う

私はその人との終わりが
相手の引っ越しによるものだったから
辛かったけどしょうがなかった
喧嘩や浮気が原因で別れたとかじゃないからなのか
最初から最後まで楽しい思い出として残ってる

綺麗事言っているけど
この人との恋愛が新鮮ですごく楽しかったからこそ
中々次の恋をしようとしても上手くいかなくて
自分が思ってるより引きずってるみたい笑

もう気持ちはとっくに整理したし
また復縁したいとかは思わないけど
またもう一度会えるなら会いたいなぁ
元気にしてるかなぁ…

5/7/2023, 3:51:05 PM

好きだと思う、こんなに単調なことが

笑ったり、素敵を意識するだけの日々だけではダメなのが凄く傷で

不安と心配が未来を包んで、夢も恋もどんどん光らなくなって

大人っていくけれど

散々妄想した初恋の日のように未来の君も愛させてね。

5/7/2023, 3:50:01 PM

未だに人を好きになれない
好きになっても興味が離れてしまって、
未だに人に好きと云えない
好きといってしまえば薄れていく一方で、
未だに 付き合う ことが好きじゃない
その瞬間から始まる''彼氏''みたいなことをされたくなくて、

初恋の日は 覚えていない
それがそうだと気づくのも 遅かったから

彼氏 彼女 というのは嫌い 恋人 で居てほしい
言葉遊びのようだけど、
薄っぺらい存在じゃなく 濃くて深い存在だから
大好き じゃなくて 好き でいられる人
離れられない じゃなく 側に居てほしい って思える人で
性欲で抱く より 暖かさで抱いてくれる人 が隣が良い

愛情というのは 難しくて重い
愛の量は 自分のものしか測れない
相手の愛だなんて 測り知れない
初恋は 甘酸っぱく散ったかい?
それとも 永く甘く実ったかい?

私はまず 好き といえる人を見つけるとしよう。

_ ₄₈

5/7/2023, 3:44:46 PM

入学式の日、隣の席だった男の子。
 「イケメンくんだなあ」と思いつつ、前の席の女の子とぎこちないお話をしていたら、君はその女の子と知り合いだったらしくて、いつの間にか会話に混ざっていた。そんな馴れ初め。
 思い返してみれば、わたしはその時からずっと君が気になっていたのかもしれない。
 四月になって、六日になって、新しいクラスメイトの名前を眺めていたとき、君の名前がなかったことに涙が出るくらい落胆した。そのあと、落胆した自分に驚いて、次にやりきれない気持ちが溢れてきた。
 新入生向けの部活の案内会に、君は個人部だったから、美術部のわたしのすぐ近くに座っていた。終業式ぶりに見た君は、前よりもかっこよく思えて、君が視線に気づいたのかこっちに目線を向けたときは、慌てて目を逸らしてしまった。
 恋を自覚したのは、小学三年生以来だ。精神年齢が大人になってくるにつれて、恋をするのが恥ずかしくなって、お友達とする恋のお話も他人事みたいにして避けてきた。
 小学三年生の記憶なんて曖昧にも思い出せないし、きっと、あの頃していた恋と今している恋は全くの別物である。
 つまり。わたしからすれば、初恋なのだ。


初恋の日

5/7/2023, 3:43:59 PM

彼は制服を着ていた
彼はUFOキャッチャーをしていた
彼はシューアイスをダブルキャッチした
私は横からそれをみていた
まだ言葉も通じるかわからない幼い私に
ひとついる?と呟いたかっこいい彼
遠くにいた母に自慢しに行ったら
毒入りと思われて処分したんだっけ笑
これだけは今でも鮮明な記憶
そして苦くて優しい記憶
きっと会うことはないけれど
私はずっと年上が好み

#初恋の日

5/7/2023, 3:41:54 PM

あなたもわたしも同じ幼稚園で
同じ市営住宅に住んでいて
小さな私達はよく一緒に遊びましたね
まだ名前もお顔も鮮明に覚えています
わたしにとっては淡い初恋だったように思います

小学校に上がる前に
あなた達御家族は遠方に引っ越されましたね
小さなわたしは
急に居なくなったあなたに思いを馳せました

時が経ち、あなた達御家族を知る方に
あなたが早々にお亡くなりになられたと聞きました
生きていればまた逢えると思っていましたが
もう無理だと悟った時、呆然としました

会いたい人には
思い立ったら直ぐに会いに行くべきだと気付きました
楽しい時間をありがとう

5/7/2023, 3:41:27 PM

初恋の日

いつからだったかは覚えてない

貴方を目で追うようになって
話が出来ると嬉しくて
会える日が待ち遠しかったあの頃

それが初恋だったと気づいたのは
ずっと後になってから

5/7/2023, 3:32:20 PM

『初恋の日』

もう随分と昔の映画になりますが、金城武とカレン・モクが主演の『初恋』という作品がありました。

今では激渋なイケメンに成長した金城武君ですが、その頃はまだとても可愛らしくて、たどたどしい日本語で「初恋?」なんてセリフを言ってました。

もう、まんまウォン・カーウァイの色の映画だったけど、彼はプロデュースで。

でもウォン・カーウァイが関係すると、良くも悪くも匂いがしちゃうんですよね。

それは昨年上映された『プアン 友達と呼ばせて』もそうでした。

監督はじめスタッフがタイのチームなのに、香港映画の香りがする。

というか、見てるコッチが探し出してしまうこともあるんでしょうが。

で、「初恋」

キャストもウォン・カーウァイ組なら、撮影もクリストファー・ドイルだし。

ただ、違ったのは、大里洋吉氏が同じくプロデューサーに名を連ねていました。

日本で大々的に金城クンを売りたかったんだろうなぁ。

深キョンとのTVドラマなんかも作られてましたしね。

でも残念なことに、金城くんには、日本の芸能界はちょっと狭かったみたいです。

あの頃の香港映画っていえば、ハリウッドに負けるもんか、なんて勢いでしたからね。

ただ、金城くんは日本人と台湾人のミックスなので、本人の意識も結構日本に向けてはくれていました。

私は何度も書いてるように、香港のアーティスト・レスリー・チャンが大好きで、香港まで追っかけていたイタイ人だったので、当時の金城くんとか、カレン・モクちゃんとかのことも雑誌や、芸能系のタブロイドでよく読んでいました。

カレン・モクは、レスリー・チャンのワールドコンサートの来日時、ゲストにも来てくれてましたし。




で、金城武くんの話をつらつら書いてきて申し訳ないのですが、『We Best Love 永遠の1位&2位の反撃』というドラマ、ご存知でしょうか?

台湾のTVドラマなんですが、日本でも放映されて、男性同士の恋愛が大好きな一部女子がキャッキャッと喜んだ作品です。

3組のCPが出来るんですけど、本当にもう皆が皆可愛い!

タイや台湾、韓国とかも日本BLの影響を受けて、そういう作品が結構あるんですけど(タイに関してはもひとつ前の『やおい』から取ったYドラマなんて呼んでる位です)、『WBL』は何度も見返してしまいます。

その主役のひとり、YU君は金城くんと同じく台湾&日本のミックス。

日本でも活動を始めています。

この作品でも、お父さんが日本人という設定になっているので、時々ポロッと出る日本語も可愛いです!

そういうのがお好きな方はもうとっくにご覧になられてると思いますけど、そうじゃない方もキュンとしますから、アマプラで是非ご覧になってみてください。

そして、金城武くんのおすすめは、って書こうと思ったけど、アマプラには『LOVERS』と『捜査官X』しか無料が無かったです。

『LOVERS』はチャン・イーモウ監督が『HERO』のヒットに機嫌を良くして同じチームで撮った作品です。

香港の大スター・アンディ・ラウも出ていますが、何と言ってもアクション監督が陳小東監督、衣装がワダエミさんなのでそれだけでも見応えはありです。

(ちなみにチャン・イーモウ監督は俳優として、他の監督の作品にも出てるのですが、枯れた感じが大好物な私です)

そして『捜査官X』は、皆大好き、ドニー・イェン兄貴とW主演です。

てか、ドニーが出るってだけで、大暴れ映画だと思ったら、割とラストぐらいです、大暴れは。

にしても、元々『武侠』なんてカッコいい原題があるのに、『捜査官X』なんてダサいタイトルにしたのは何ででしょうね?

今夜も愚にもつかない事をツラツラ失礼しました。

この辺で、おやすみなさい。

5/7/2023, 3:24:51 PM

初恋の日

2年生の頃
あまり人に馴染めず、人と話さなかった私を見てか、
私にとても話しかけてくれる男の子
毎日毎日笑わせてくれた。
私はその人のことを
──────────

俺の目の前の席には
声の聞いた事のない女の子がいた。
笑わず、いつも絵を書いてた。
ちょっとの好奇心で話しかけたんだ。
よく笑う子で、俺も嬉しくて話しかけてた。
話しかけるのはいつも俺から。
ある日の帰り、帰ろうとすると
『ねえ』
聞いたことのある笑い声と似ている声だった。
『ばいばい。また明日』
なんでだろう
彼女の声が連発する
ドキドキがうるさい。
1月の寒い日
俺は恋に落ちた。

5/7/2023, 3:18:07 PM

お題 初恋の日


初恋って覚えてる?
わたしは全然覚えてない。こまったな。

ちなみに調べたら本当の初恋の日は10月30日。
(島崎藤村が「まだあげ初(そ)めし前髪の 林檎(りんご)のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛(はなぐし)の 花ある君と思ひけり」と詠った「初恋」という作品を明治29年10月30日に発表したのが由来。
島崎藤村ゆかりの宿の長野県小諸市の老舗旅館「中棚荘」により、平成11年10月30日に「初恋の日」として制定されました。)



久しぶりに宇多田ヒカルの初恋を聴きながら今これを打ってるんだけど、いい曲だよねぇ。
と、なるべく当たり障りのないことを頭に思い浮かべてる。
朝が来るのが嫌すぎる。明日なんか来るな来るなと思っている時の夜の時間って、どうしてこんなに早く感じるのか。


暮らしのことだけ考えていたいけど、働くことも暮らしのことだ。生活しましょう。おやすみなさい。

5/7/2023, 3:15:44 PM

青雲と蒼原が賭けに負け、飲み物を買い行っている間、竹凛と海想は暇を持て余していた。

「なぜ、あの二人を意図的に行かせたのですか」
「海想とゆっくりお話したかったから」
「TAKE2」
「問答無用で却下しないで」

 賭けと称して、竹凛が用意したのはクイズだった。ただし、無差別にネットから探したように見せた、仕込みありのクイズだったが。海想は竹凛にこう答えてと最初に言われていたため、その通りに答え、罰ゲームを逃れたわけだが、竹凛にこう、だる絡みされると二人に付いていったほうが良かったかと舌打ちをした。

「まあ、青雲は気づいてたっぽいけどね」

仕込み、というとまあ、と海想は頷いた。

「青雲はその上で楽しそうだからノッたんでしょうね」
「しっかし、今思い出しても蒼原の答えが分からず焦る様は笑えるな」
「むしろ僕は見ていて冷や冷やしましたよ…」

 海想はその時の蒼原を思い出す。青雲は多分答えが分かっていただろうけど蒼原が答えるまで言わないと決めているのか、答えが分からず唸っている蒼原を見てそれはそれは楽しそうに笑っていた。竹凛は言わずもがな。海想に関しては蒼原に味方したいが、どうしたらいいのか分からず、口を噤んで様子を見守ることにしていた。すると最後蒼原は頭を抱えながら小さく叫び声を上げたと思ったら、次の瞬間にはいつもの無気力な顔に戻り

「飲み物は何を買ってきたらいい?」

と言い放ち、竹凛が吹き出していた。それに便乗して青雲が伸びをし、私もわかんなーいと結局二人で、買いに行くことになった。

「まあ、中々会える時間も減っていましたし、いい機会ですよ。竹凛にいにしてはいい案だと思います」
「おっと、辛辣ながらも優しさを織り交ぜた素晴らしい言葉…もっと褒めてくれてもいいぞ、海想」
「一言5000円」
「とりま20万でおけ?」
「冗談です、本気にしないでください…」

 しかし、二人を見送ってから真面目に待つだけというのもつまらない。竹凛がどうしたものかと悩んでいると、持ってきた雑誌のトピックスが目に入った。

「なあ海想、初恋っていつなんだ?」
「は?」

 竹凛は置いてあった雑誌を持ち上げ、指を指す。そこには『気になるみんなの初恋の日!君は早い?遅い?』と書かれていた。

「しょーもな…」
「いいじゃないか、たまには世間話でもしよう」
「じゃあ竹凛にいから」
「俺の聞いて楽しいか…?」

 そうは言いつつ、竹凛はふむと記憶を遡り思い出す。

「…中学2年生のときの二学期、中盤隣の席になった女の子かな」
「くっそ具体的なのがリアリティを醸し出していて素晴らしいですね。貴方ならさぞ甘い言葉と顔を駆使してその女の子も落としたのでしょう」
「棘と皮肉がやたら効いててびっくりだよ。いんや、その時は本当にただかわいいなって思っただけで、告白も何もしていない。ちゃんと恋人ができたのは高校に入ってからだ」
「…意外です」

 海想は目をぱちくりさせて竹凛を見る。竹凛はその反応にうんうんと満足そうに頷いて、その時のことを懐かしんだ。

「あの頃は、誰かと関わるのができないくらいコミュ障で、中二病極めていたから、女子に話しかけるなんてもってのほか。それにきっと優しくされたから憧れただけで好きとは微妙に違った気もする」
「今は女も男もよりどりみどりの竹凛にいにも、そんな時期があったんですね」
「本当に今では考えられないよな。高校生のときから恋人が途切れたことももうないし」
「それは初めて聞きました。」

 竹凛は自分の話はもう仕舞と言わんばかりに一つ手をたたくと海想に期待の目を向けた。

「海想は…?海想はいないのか、初恋の日…もとい初恋の人」
「ご期待に添えず申し訳ありませんが、ないですね」
「そうなのか…」

 その答えに竹凛は残念なような、少し安心したような気持ちになった。

「まあ、まだ海想は中学生だし、これから…」
「これからなんて来ませんよ、誰か一人を盲目的に好きになるなんて日」

 ばっさりと海想は言い放った。その声はけして大きいものではなかったのに、竹凛の耳に嫌に響いた。

「いや、そんなことわからないよ。今はいなくてももう少しすればできるかも」
「いいえ、ありません。……あってはなりません」

 そういった海想の言葉に竹凛は首を傾げる。

「…あってはならない?」

 海想は小さく頷いた。

「だって僕は、どうやって人を愛したらいいか分かりません。こんな僕が誰かを思いたいなんて考えたら、相手を不幸にします。」

 だからあってはならない、海想は何か間違っているのかと言わんばかりに竹凛を見つめた。

「愛されることや愛することなんて、普段友人や親、あと、僕らがしているやり取りの延長でいいんだよ。そんな深く考えるものじゃない」
「親は僕らを一番に愛したことなんてないですよ」

 難しいことを言うんですね、竹凛にいはと海想はため息をついた。その様子に竹凛は根深いなあ、と苦笑いを零す。
 竹凛にとってみれば、愛することなんて自分のやりたいようにやって、合わなければ、ばいばいするものである。結局、相性であり、自分本意にやっているのだ。竹凛の親だって大分アレだが、自分はそう考えている。
 しかし、海想の考え方は違う。第一に相手があって、その人を傷つけないようにはどうするべきかを考える。するとやり方を知らない自分では難しいと判断する。だから誰とも一緒にならない選択をする。要するにくそ真面目なのだ。もっと恋愛なんて簡単に考えればいいのに、どうせ他人なのだから。

「まあ、今はそれでいいさ」
「色々言わないんですか」
「言われたい?」

 意地悪くそう海想に尋ねると歯切れ悪く、いえ、と返される。

「ただ、親は、毎回のように聞いてきて追及してくるので」

 それを聞いて、竹凛は顔を歪める。まだ中学生の子供にそこまで追及するか普通、と怒りがふつふつと湧いてくる。しかし、大人に片足突っ込んでいる身として、既のところで押さえる。

「無理矢理作るようなもんじゃないからね、気が向いたらでいいんだよ。人生なんて人それぞれなんだから」

 そういって海想の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。海想はびっくりしたようだけど、いつものように小さくやめてくださいと言いつつ、嬉しそうに頬を緩めた。

「竹凛にいに聞いてもらえて、少し怖かったけど嬉しかったです。その、本当は初恋をまだしていないのは変だ、とか言われたらどうしようかと…」
「俺が海想を否定するわけないだろ!!むしろWELCOMEだっ!」
「あ、いつもの竹凛にいですね」

 ノーセンキューです、と右手で押し返す。そんな海想とのやり取りに笑う竹凛を見て、海想は小さくため息をついた。ただ、胸に広がる温かいこの感情を感じて気づいたように、呟く。

「初恋、竹凛にいみたいな人だったら幸せなのかなあ」

 海想本人はあくまで誰にも聞こえないように、呟いたつもりだった。しかし、竹凛がそんな海想の突然のデレを聞き逃すはずもなく、一瞬で真顔になる。

「海想、俺今から、彼女と別れてくる」
「はい?」
「そしたら海想の初恋が俺になった瞬間にすぐにその手を掴める」
「いや、その」
「愛なんて知らなくても、俺が死ぬほど注いでやる」
「は、話を…」
「まずは電話…」
「っっ!話を聞けっていってんだろ!まず第一貴方を好きだとはひとっことも言ってない!!」
「いつか言われるかもしれないでしょう!!」
「いい加減にしろ、クソ兄貴!!」

 結局、この不毛な押し問答は二人が帰ってくるまで続くことになる。

5/7/2023, 3:13:47 PM

【初恋の日】

初恋の日、泣いた。好きな人に好きな人がいた。恋を自覚した日に告白しているところを見てしまったんだ。不幸な事故。そこから始まる恋があってもいい?
「なに、泣いてんの。」
慰めとか来てほしくなかった。ずっと隣にいないでほしい。でも、どこかで安心していた。隣に来て私の涙を心配してくれる人がいる、と。
「泣いてないけど。美味しいものが食べたい。」
「ラーメン食い、行くか。」
「ん。」
そうやって、手を引いて私を笑顔にしようとする。

5/7/2023, 3:13:47 PM

あれは確か去年の秋頃の誕生日の日。

誕生日プレゼントとして、念願のハムスターを買ってもらった。

その子との初めての出会いは、夏の時。

買い物ついでに、寄ったのはペットショップ。

色んな動物がいて癒されていた中、私は一際目を引いた動物がいた。

それがこの子、ハムスターだった。

あの丸っこくて、茶色の毛並みがふわふわして……
それに、あのうるうるとしたつぶらな瞳。

それからなんと言っても、一つ一つの行動が可愛い。
特にひまわりの種をカリカリと懸命に齧っている姿がとっても可愛かった。

私はそんな姿に、密かに一目惚れしてしまったのだ。
私にとって、初恋となった。

〜初恋の日〜

5/7/2023, 3:13:27 PM

それはきみと初めて出会った夕方のあの日か

きみと想いが重なった雨上がりの日か

どちらになるんだろうか

初恋はきみだけだから
きみとの思い出はすべて初恋の日


_初恋の日

5/7/2023, 3:07:13 PM

音も立てずに涙を流すには
血反吐吐く人の横を通るには
心 穏やかに 生きること
それがいつから人の風情で 堕落して
背筋が凍りついたまま獣と抱き合うこと
今は昏きこの地に滴り止まぬ この欝も
私が瞼を下ろす この時までは

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