『列車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ふと目が覚めた
窓の外は雨が打ちつける
もうすぐ夜明けだ
今日、彼は旅立つ
地方に転勤が決まったのだ
春からは遠距離恋愛だね、と笑った彼は
決して、一緒に来て欲しいとは言わなかった
列車に乗って行ってしまう彼に
一緒に行きたいと言えなかった私は
落ち着いたら会いに行くねと
それだけしか言えなかった
毎朝乗る列車は顔見知りがいっぱいいる。
いつも教科書を広げながら寝ている男子高校生。
女子大学生の2人組。
いつも疲れた顔をしているサラリーマンのおじさん。
みんな知ってるけど知らない人。
他の人から見たら私も顔見知りに入っているだろうか。
そんな風に考えたらくすりと笑えた。
毎朝同じ時間に同じ車両。
顔見知りの人達。
ガタゴトと揺れるこの箱の中で本を読んだり風景を眺めたりする時間が何気に好きだ。
そんな日々にも最近変化がある。
教科書少年は私服になって大学生になってたり
女子大学生2人組は就活スーツを着ていたり
サラリーマンのおじさんは最近イキイキした顔になってたり
少し寂しい気もするけどこの変化を見るのも楽しい。
新しい顔見知りも増えた。
不安そうな顔をしたピカピカの制服を着ている高校生だ。
この箱の中ではとびきりの新入りだから新鮮な気分になる。
微笑ましい限りだ。
とりあえず3年間よろしくねと心の中で言っておいた。
いなくなる人もいれば新しく入ってくる人もいるこの小さな箱の中。
たまには違う列車に乗ってどこかに行こう。
そしたら色んな物語が見れるから。
【列車に乗って】
『列車に乗って』
YouTubeで知った彼の存在。
心に刺さる歌い方と理解しやすい歌詞。
YouTubeで見せるお茶目な姿。
かっこいいトコロと可愛いトコロ。
そのギャップがたまらなく素敵な彼。
そんな彼を(陰ながら応援したい)
そう思っているだけだ。
私の楽しみは小さな画面の中に映し出される彼を毎日観ること。
彼が言うくだらない動画も私は大好きだ。
彼の笑顔はホントに元気をくれる。
娘も彼が大好きだ。
「一緒にライブ行こうね」
いつもそう誘ってくれる。
恋する乙女の顔になる娘がとても可愛い。
夢の中でもいい。
彼のライブチケットが手に入ったら夢の列車に乗って夢の時間を過ごしたい。
夢の中で…
いいだろな
列車に乗って
線路端し
フラインアウェイ
ベッドで夢想
〈列車に乗って〉
何処にでも行ける列車乗ったら皆は何処に行きたい?
この列車は未来 過去 宇宙 天国 地獄 海の中と何処にでも行けます。
貴方が今思ってる場所に辿り着きます。
その代わり途中で降りることは出来ません。
〜別〜
皆さんは天国と地獄あると思いますか?
自分はあると思います。
思うというかあって欲しいです。
でも地獄がどんなんか知りたいです。
列車に乗って
キラキラ光るのは星だろうか。
それとも誰かの涙だろうか。
車窓から眺める夜空はいつもよりうんと美しかった。
ガタンゴトンと列車の音が辺りに響く。不思議と不快には感じない。
ふと、まるであの物語の銀河の中を走っているような気分になった。
しかし、りんごの匂いも野茨の花の匂いも私には届かない。
列車は私一人を、終着点まで運んでいく。
――あの匂いが分かっていたら、どこまでも一緒に行けていたのかもしれないね。
日々家
『さぁ!この列車に乗ってよ♪』
「でも、ボクは魔法が使えないんだよ?」
「乗って行ったってどうせ...」
『大丈夫、私が居るから!』
【列車に乗って】
列車に乗って貴方とどこか遠くへ
そして、2人でたわいのない話をする
....私は貴方の隣で一生笑っていたい
東に向かう列車が通過して行く
この列車に乗れば
数時間であなたに会えるのに…
会えるまでの時間
あなたを想う心が増していく
だから
また会える時を
待っている時間も好き!
【列車に乗って】#60
⌜列車に乗って⌟
私の大切な人、
私の太陽、
会いに行くよ
列車に乗って
会いに行くよ
伝えに行くよ
今の私の気持ちを…
「ありがとう、大好き」
って伝えに行くからね
でもそれはまだ遠い未来の話
会いに行く準備をしています
だからあなたは
幸せな時間を過ごしながら
気ままに待っていてね
みんなは列車に乗って
誰かに会いに行ったことはある?
私は列車に乗ったことがないからな
みんなの気持ちを列車と共に
運んで伝えられるといいね(?)
じゃあ今日は終わり
また明日
モウアウコトハナイ
イイハナチ
スベテヲステテ
コノサキニアルモノヲ
シンジテ
アウハズノ
マドアッタコトノナイ
アナタニアウタメニ
ボクハコノレッシャニノル
キミノスムマチマデ
ソレガボクノスベテダカラ
どこに行きたい?
あなたの街へ…
どこに行きたい?
あなたの腕の中へ…
どこに行きたい?
あなたの心の中へ…
列車に乗って
あなたに逢いに行きたい
列車に乗って出かけよう。
もちろん、部屋の中で机の上で作るねるねるねるねが、一番おいしい。
でも、たまには公園か、海岸にでも行って、
青空の下で練ってみよう。
普段とは違う色が、見れるかもしれない。
鞄にねるねるねるねを入れて、
列車に乗って出かけよう。
『列車に乗って』
使い切れない「青春18きっぷ」を買ってくれと、友達に頼まれたことがある。
その友達はあちこち旅行する人だったが、用事が立て込んで「青春18きっぷ」の期間中に使い切れそうにないという。
貧乏学生だった私は、つい安さに惹かれて買ってしまった。
当時住んでいたアパートの最寄り駅から実家まで、約17時間、各駅列車の旅。
無謀に思えたが、行きは日頃の疲れもあり、ほとんど寝て過ごせた。
しかし帰りは、実家でたっぷり休息を取った後なので、そうはいかなかった。
最初は、行きと同じように寝て過ごした。それで十時間くらい。次に持参した本を読んだ。そして音楽を聞いた。
しかし、そのうち本を読むのも、音楽を聞くのも疲れてしまい、ただぼんやりと車窓の景色が流れていくのを眺めた。
夕刻の景色は美しかったが、落日の余韻が消えると、町の灯が時々流れていく他は、窓は自分の姿を映す鏡となった。
寝過ぎているので眠る事もできず、軽い乗り物酔いに耐えながら、ただ窓に映る自分の姿と対面する時間が続く。
電車が止まるたびに駅の時計を確かめ、到着まであと何時間何分かを計算して、無聊を慰めた。
夜、田舎を走る上り電車は、いつの間にかガラガラに空いていた。
ふと見ると、朝、最初の乗り換え駅で見かけた人が、同じ車両に乗っていた。
あの時間あの駅にいて、この時間この電車に乗っているということは、ずっと同じ電車を乗り継いできたということになる。
おそらく同郷の人で、私と同じように「青春18きっぷ」で上京するのだろう。
そう思うと、ちょっと興味が湧いた。
私は自分の推理が正しいかどうか確かめたくなり、迷った末、とうとう決心して彼に話しかけた。
私にしては思い切ったことをしたものである。
旅は道連れ、世は情け。
かくして私は一期一会の道連れを得、お陰様で残り数時間は、楽しい列車の旅となった。
しかし、「青春18きっぷ」で帰郷するという無謀は、二度とすまいと心に誓ったのであった。
ちなみに、彼は同郷の人で「青春18きっぷ」の旅で間違いなかったことを、一応報告しておく。
『列車に乗って』
君の歌が好きだった。
ゆらゆら揺れては、出鱈目な詩を紡いで突拍子もない節で歌う、その様が。
何も見ていないようで、心理を見つめているようなその双眸が。
細長いのに、意外と厚いその体躯が。
だけど、ひとつ嫌いなところがあった。
私を、置いていったところが嫌い。
ごうごうと燃え盛る炎の中、安全地帯にいたはずの彼が自分より私を優先にする為に火に飛び込んで私を担ぎ上げたその瞬間、私は初めて彼に罵声をあげた。
ただ一言、「馬鹿」って。生まれて初めて彼に言った、傷つけるための言葉。
でも、その一言をしっかり聞いたはずの彼がへらりと、あまりにも優しく笑うから。だから、ぎゅうとしがみつくしかできなくて。
でも、ごめんなさいを言う前に居なくなってしまうのは、あまりにも酷過ぎやしないか。
私を助けた彼。
ただの一般人でしかない彼。
火事場の馬鹿力をその瞬間で発揮して、私を担ぎ上げたその彼は、私以上にぼろぼろで、私を安全な場所に連れてきて、そのまま、いなくなった。
私を置いて、亡くなった。
本当に酷い人。
ごめんなさいも、ありがとうも、何も聞かずに旅立って。
彼らしいと言えば聞こえはいいかもしれないけれど。それでも、やっぱり怒りたくなるの。私は意地が悪いから。
だから、そんな意地悪な私はたっくさん彼を待たせるの。貴方が退屈になる分のお土産話を携えて。
あの、銀河を駆ける列車に乗って。
2024,2,29 創作開始
どんな技術を使えば、私の夢は叶うのか。幼い頃からずっと夢見てきた海の中を走る列車を開発するために私は必死だった。大学在学中も研究を続けていたが、その一端すら掴めなかった。だから、私は理論的には可能であるということを証明して、学会で発表した。そのおかげで、少額ながらも支援してもらうことができた。同じ景色を夢見る同士を集めて、日々研究に明け暮れた。進展しているのか、していないのか。なにもわからないまま進めていく研究は海の底に潜っていくような苦しさがあった。
だが、ある日。転機が訪れた。思い立って、協力者を募るCMを全国放送で流したのだ。そこにはダイバーに撮ってもらった海の中の景色と、CGで合成した列車が地上から海に潜って走り続ける映像を作った。一般人からもたくさん反響はあった。
「日本の技術はここまで来ているのか」
「早く実現してほしい」
「こんな景色見てみたい」
それだけでは終わらなかった。研究室の電話が鳴り止まなかったのだ。全国の町工場から「協力させてください」「こんな技術を提供できます」と心強い声をたくさんいただいた。すぐに私は人を集めた。私たちで進めていた研究と合わせて日本中に散らばった技術を集めた。実現できる未来が見えた瞬間だった。
その十五年後。
初めての試運転で、私と開発に関わった代表者たちを集めて乗った。順調に進んでいく。線路が、海の中へ差し込んだところで私は立ち上がった。潜っていく。列車が、海の中を走っている。列車に乗って、その景色に圧倒された私たちは声すら出なかった。
そして、列車が地上へ出た瞬間、歓声が響いた。ようやくここまで辿り着けたのだという感動に包まれていた。諦めないというのは口でいうほど簡単なことではない。それでも、幼い頃から描き続けた景色を実現できた私は、改めて諦めないという言葉の強さを知った。
何処に行こう
誰と行こう
目的地はある?なし?
この世に数多とある電車
お乗り間違いのないように
お気をつけください
2024/02/29_列車に乗って
緑と青空の風景が広がる田舎町を
ガタンゴトンとゆっくり走りだす。
隣に置いたバスケットに
大好きなものを
詰め込んだ。
喜ぶ顔が目に浮かぶ。
そんなことを思い浮かべて
頬がほころぶ私を風が優しく包み込む
もう少しで着きます。
菜の花畑が広がる
あなたの待つ町へ
あなたと過ごした最後の夏は、暑くて、息が詰まって、うんざりするほど苦しかった。
最後まであなたは、わたしの目を見つめているフリをして、その先のどこか遠い場所を見ていた。
ねえ、わかっていたの。わたし。
二人の小さな家を出て、小さな壺だけ持って、それから、列車に乗って北に向かった。
寒くて冷たい北の海に、白く細かなあなたのカケラを撒いた。
海に背を向けて、ようやく泣いた。
わかっていた。
すぐ泣く女が嫌いなこと。
わかっていたの。
臆病でいたいこと。
だからわたし、ちゃんと隠せていたでしょう。
幸せだった。
そう言ったら、あなたがわたしから去っていくことも、よくわかっていた。
早朝の薄暗い時間
駅前の空気は薄白い
誰もいない小さな改札
電子とレトロが交わるホーム
始発列車に乗り込みひと息つく
見渡すかぎり空の座席は非日常
しんと静かな世界にぽつんとひとり
出かけ間際に入れてきたコーヒー
ボトルの蓋をそっと開けて
広がった香りを深く吸い込み
息をゆっくり吐いたら目を瞑る
熱々をふぅと冷ましてひとくち
酸素と血が巡り身体がじんわりとする
発車のアナウンスは流れない
ゆっくりと揺れ走り出す長い箱
眩しい朝日のその先に
「列車に乗って」