『冬晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【 言葉依存症 】
人間と纏めても、果たしてそれは人間なのか。
私は人間同士で対話をした事がない。
確かに身の回りには人間が多数存在している。
けれど、私は人間とは対話した事がない。
言葉とは便利で有る。
それ故、言葉に頼り過ぎて仕舞う。
犬や猫、その他動物と接する時、
私達は人間で有ると言えるのだろう。
けれど、人間と人間が接する時、
それはただの動物で有る。
言葉で全て伝えなくては、
相手には何にも伝わってはくれないのだ。
犬や猫、その他動物と接する時は
その言葉すら通用しない。
だからその子自体の仕草や鳴き声の強弱から、
感情を汲み取ってお互いが接する。
私はこれが対話なのだと思っている。
私の一方的な対話は有れど、
同じ人間と対話した事はまだ無い。
┈┈┈✄┈┈┈キリトリ線┈┈┈✄┈┈┈
いつか気が向いたら続きを書きたい為、メモ。
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冬晴れ
こんな寒い冬の中でも冬晴れと呼ばれる日は暖かくまだ冬になりきれていない、秋の名残惜しさを感じる。そんな日が僕は好き。
久々の快晴と徒歩の外出が重なった。
昨日の気象予報士曰く、このような日のことを冬晴れというそうだ。何はともあれ喜ばしい。
青く澄んだ空の下、燦々と降り注ぐ陽光を浴びながら歩を進めていると。
猫、
猫。
いわゆる日向ぼっこだろうか、塀に陣取ってその身に光を受けている。
丸々とした体がゆっくりと上下に動く。
まるで、と君が脳裏に浮かんだ。
「冬晴れ」
肌寒い日が続いていたけど、今日は暖かい。
家に籠ってばかりだったし散歩でもするか。
外の空気はやっぱり美味しい。
歩いてると気分もすっきりする。
なんとなく、走りたくなって走ってみた。
「…懐かしいなぁ」
1粒の涙とともに、ポツリと零れた一言。
愛犬がいた頃は、よく一緒に走っていた。
いつも“君”の方が速くて。僕が置いてかれてた。
“君”は僕を見て『おそーい!』なんて言ってたっけ。
「逢いたいよ……もう、そっちに行ってもいいかな」
彼女は、愛犬が亡くなった2日後に
交通事故でこの世を去った。
愛犬が寂しくて彼女を連れてったのかな、なんて。
いくら外が暖かくても、日差しが良くても。
僕の心は冷えきっていて、寒いんだ。
だから。 だから、どうか。
また逢える日を願っているよ。
“冬晴れ”
あんなに白かった体は、
こんなにも汚れてしまったね。
日に増して小さく、そして消えてゆく。
居なくなった場所には涙の跡だけが残っている。
もうバイバイの時間なのかな。
そっと、太陽を睨んだ。
それはもう、憎しみの念を込めて。
奪わないで。
まだ一緒に居たいの。
冬晴れ
今日も日差しが暖かく、車内の温度は体感で20℃以上ある様に感じていた。
長袖一枚では肌寒いが、上着が必要かどうかは迷うような陽気だった。
例えば今は1月なのだが、どうも10月末か11月かと思えるほど暖かい。
正月な感じが全くしないまま、今年の正月休みは終わりそうだ。
今年は久々に初詣に行けたのに、こんな陽気では変な感じだ。
暖冬とは言っても限度があるだろ。
こんなに暖かかったら、今年は着ようと思ってとっておいた毛糸のセーターが着れないじゃないか!
またタンスの肥やしになるのか?
そういえば去年もなんだかんだ言って引き出しに入れっぱなしだった気がするぞ?
おい!いい加減、セーターを着させてくれよ。
令和ちゃん、早くその気温調節のレバーを直してくれ。
ーーーーー冬晴れ、関係ないなww
【冬晴れ】 1.6
寒い中空だけはイキイキと、そこらを見ると
散歩してるおばぁさんおじぃさん
ランニングしてるお兄さん
学校に行く学生達
昼になると少し温かく
公園のベンチに座って食べるうどんもちょうどいい温度
夕方になると
仕事で疲れた人達
色んな人がいる
今日が平和で何より。
『冬晴れ』
冷たい風が肌を刺す。雪の降らない朝は寒い。
都会のボンは知らないだろうが、雲ひとつない晴れの日の、空高い朝がいっとう寒いのだ。
耳当てとマスクと手袋、そして何より、たっぷりとした生地のマフラー。冬にはこれがないと、かじかんで凍えてしまう。
水蒸気は一瞬で結晶に。ほぅと吐いた息は白い。
厚い布さえ染みてくる、凍てつく冬の冷気が、遠い春を恋しがらせる。
そんな、ある冬の晴れの日。
冬のよく晴れた日
散歩に出かけた
空は雲一つない青空で
笑顔が眩しくて暖かかった
#冬晴れ
ロウバイの香りが好きです。
蝋梅、と書きます。
植物なのに「蝋」。
ちょっと不思議な字を使います。
実物を見ると、すぐわかります。
梅独特のあのピンと上へ跳ねた枝に、淡黄色の花びらが丸く重なってくっついています。この花びらが、半透明なのです。本当に蝋をうすく固めてくっつけたようです。
正直に言うと、花自体はそんなにきれいとは思え
ません。
こんなことを言うのは申し訳ないのですが、薄い黄色が何となくみすぼらしいのです。真っ白いお皿にこびりついたカレーの染みの黄色なのです。おなじ早春に咲くマンサクも、四月頃にパッとまっ黄色の茂みをつくるレンギョウも「カレーの染み」と認識していますから、黄色い花自体にあまり惹かれないのかもしれません。
こんなに、いい匂いがするのにね。
ちょっとがっかりして、裏路地に覆いかぶさる
ように伸びている枝の下を、通り抜けようとした
時でした。
甘い香りにつられて、つい、顔をあげてみまし
た。
青空がひろがっていました。
寒さで澄みきった空に、蝋梅の花が咲いていま
す。冬の昼下がりの陽の光が、半透明の花びらをすかしています。硝子細工のような、つららの先の滴のような、繊細なかがやきを放っています。ふわりと甘い、どこか切ない香りがただよっています。
心が、すっきりしていました。
もう少しだけ歩いていこうかと、帰り道とはちがう方へ、軽くなった足を向けていました。
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追記:
梅とつくが、じつは梅ではないらしい。クスノキ目とのことで、枝の形状も全然ちがう。おかしいな。
引っ越してから近所でさっぱり見なくなったため記憶が混同していたもよう。
キラキラと輝く道をサクリサクリと進めば、向こうで元気に手を振っている二人が見えた。真っ青な晴天と真っ白な雪道、そしてこの時期にしては比較的暖かな陽光が降り注ぐ中、僕達は卒業する。
冬晴れは
麻からできた水色の生地には白い染料で井型と丸模様が大きく描かれている。
六年間着続けたこの制服も今日で着納め。
ところどころが薄汚れたり擦り切れたりしているが、今この瞬間だけは一年生として入学したあの時のようにとてもとても綺麗に見えた。
ここを卒業すれば長く寝食を共に過ごした仲間達とは別れ、違う城で違う制服を着て、違う仕事をする日々が待っている。
入学した当時、井型模様の派手な制服は自分達の学年だけで何をやるにもその派手さが邪魔をするから、闇に紛れやすい他学年の制服をよく、羨んだものだった。
一学年上がるたびに辞めていくクラスメイト。
各学年、数人しか残っていなかった上級生。
癒える前に傷ついていく身体と現実に追いつかない心を持てあませば、仲間同士で慰め励まし笑い、時には朝までみんなで共に過ごして先生方に叱られたりもした。
その甲斐あってか、自分達の学年は記憶にある上級生の人数より片手分ほど多く残った。
学園中が卒業を祝い、在校生や職員がひっきりなしに卒業生に挨拶して回ればやがて拡声器で学園長からの挨拶がはじまっ…
冬晴れは、酷く優しい
…眠たくなったので今日はここまで。おやすみなさい
スキー場へ向かうツアーバスに揺られ、僕らは冬山へやってきた。高く険しい山道をぐるぐるとバスは右に左に進んでいく。
「綺麗やなあ」
窓に鼻を押しつけながら長屋はそう感想を漏らした。つられて僕も窓一面の銀世界をみやる。
「美味そう」
「ケーキみたいやな」
しばらく目の前にひろがる圧巻の景色に釘付けになっていた。
「晴れてよかった」
乗車してからというもの長屋はスマホをみるや、逐一僕に雲の動きを知らせた。彼のその熱量に若干引きつつも、相槌はいつも震える。
「ほんまにな」
冬晴れ
青く、そして真っ白な空
あたりは静かで風ひとつなく
木々の隙間から降り注ぐ眩しい光
目に映るのは羽ばたき遠く空へ飛び立つ鳥
猫はそそくさと家に入り
犬は軽快な足取りで歩き笑う
息は白く暖かく
身は赤くなる
声が優しくて、抉るように低い声なのに何も怖くない。
ああずっと聞いていた声だ。聞き間違うはずなんて無い。
長いトンネルだったけどいつだって連れ出してくれるのはあなたでした。
叫び過ぎて枯れた声だった。
男に乗り上げられてどんなに苦しかったか。
それでも、両手を広げて受け止めてくれる。
おまえさんの涙を拭う度にひどいやつだと自問する。長い距離だったが支えてくれた君がいた。
「寒っ、くない…?」
あなたとの待ち合わせ場所に向かおうと外に出ると、いつもなら寒さに凍えるのだが今日は予想外に暖かい。
体の強張りが解ける。
冬晴れありがとう。
…ついでに大好きなあなたに久々に会える緊張感も解けてくれたら嬉しいのに。
240105 冬晴れ
美しい冬晴れの日。
でもその裏で苦しんでいる人たちがいる。
つい数日前まで2024年はどんなことをしようか、
待ちに待った正月休みだ、おせち、お年玉、
たくさんたくさん楽しみにして
たくさんたくさん生きようとしていたのに
そう思うと、被災地に知り合いすらいない遠く離れた私でも辛くて眠れなかった。
生きることがこんなにも難しくて、
命がこんなにも儚くて、
それでも乗り越えて生きていこうとしている人たちがいること。
絶対目を背けちゃいけないし、
いつかの日のために備えなきゃいけないし、
必ず教訓にしなくちゃいけない。
どんなにめでたい日でも、
どんなに楽しみにしていた日でも、
どんなに生きようとしても、
一分一秒先の命は誰にも保証されていない。
だから今を精一杯に。
綺麗事だとしても、
私は綺麗事を100%信じる。
雲ひとつない見事な冬晴れ。
ヒヤリとする空気の中君の後ろ姿越しに空を眺めていた。今日が最後ならとその姿を焼き付けたかったが視界がぼやけ視界が悪い。泣くなど思っていなかった自分に若干のショックが芽生える。
それでも悪あがきにと君ではなく空に視線を移したのだ。いくらか気持ちが落ち着き輪郭が詳細になった。
しっかりしろ。
最後なんだぞとカツを入れる。
冬晴れの下の別れ道。
冬晴れ
《冬晴れ》
一月はじめの年初め、五日も過ぎて、
静かだった街も少しずつ活気が出てきた。
昼下がりに店も大賑わい。
サラリーマンやOLのすがたも目についてきて、季節はすっかり様変わり。
今日は冬晴れ、暖かい空気が流れている。
街路樹は、小さな蕾を作りだし、温和な気候を目印に、一斉に春を告げる準備をしている。
そんな街を見て、私は一人、夢想する。
「今年はどんな年になるかな」
そうして、自分が今更、年を越したことを実感したのかと、何だかおかしな心持ちになった。思えば、いつもそうだ。
時計が変わるだけじゃ、何だか味気がない。
周りが動いて、はじめて時は動き出すものだ。
今日は冬晴れの日だった。珍しいことだ。
冬の晴れ間は貴重だ。大抵曇り空だし、雪も降る。この冬は今のところ暖冬だから助かっている。
午後の薄青い空色が好きだ。雲はない方が良い。
今年はずっと晴れていればいいのに。
冬晴れ
放射冷却で冷え込む刺すような空気が
冬晴れの太陽熱であたたまってゆくまで
防寒対策でしのぎましょう
空っ風に勝てる若さが足りない今日この頃
(ガラス越しの太陽はとても温い)