『冬になったら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冬になったら
何をしようか。何処へ行こうか。
そうやって相談する時間すら愛おしくて。
暖かな幸せを噛み締めながらそっと目を閉じる。
どうか次の冬も一緒にいてね。
冬になったら、あと一年は秋に会えない。
だから今のうちに、
秋をもっと感じておこうと思う。
冬になったら
クリスマス
大晦日
元旦
節分
バレンタイン
あたりが一気にくる
雪は降るし風も強くなる
電気毛布が出動
だけど基本的な生活は特に変わらない
通常通りだと思う
冬になったら
買い物が面倒にはなる
雪の積もり方次第では長靴を買わなきゃ
雪だけなら問題ないとしても
風が荒れられるのはちょっとな
昔は平気だったのに不思議と最近は苦手
『冬になったら』2023.11.17
地元にいたころは冬になったら、雪が降り積もった。積雪何十センチなんてざらで、雪かきしてもおいつかないぐらい。
それが当たり前で、学校の体育がスキーになったりスケートになったりすることもあり、俺の周囲ではウィンタースポーツが特技になるやつもいた。
大人になり、いわゆる「内地」に来てから、あまりに雪が降らないから驚いたものだ。
たまに雪がちらつくことがある。そのたびにテレビだったり街の人たちだったりは大騒ぎだ。
そんなに騒ぐほどのことかと思ったが、こちらの人々からすれば雪は一大イベントに匹敵するのだと、出身地が同じ社長が言っていた。
俺や奥さんはともかく、息子はこちらで生まれたので、毎年冬が来るたびに、雪は降らないのかと心待ちにしている。クリスマスが近づくとそれは熱意を増して、せっかく降りかけた雪が解けそうだ。
そんな息子を見るたびに「たかが雪で何をはしゃぐんだ」と思っていた気持ちは、早く雪が降らないかなという楽しみの気持ちに変わっている。
うんざりしていた雪が息子のおかげで、いいものだと感じるようになったのだ。
気温も下がり本格的に冬になったら、息子の雪の楽しみ方をレクチャーしてやろうと思う。
ホットココアよりも温かい
君の温度を隣で感じて生きていたい
冬になったら…気持ちがへこむんだろうなぁ。
今でさえ、「冬が来るの嫌だなー」と憂鬱なのに。
「寒い」。これに尽きます。
手足は冷えるし、厚着をするから洗濯物が増えるし、エアコンやらファンヒーターやらこたつやら…暖房器具、ハンパないです。
そして、一番嫌なのは、雪。
毎年、「雪の降らない所へ行きたい」と愚痴っています。雪かき、大変なんですよ。雪の降る中で雪かきするって、もう最悪です。
風邪も引かないように気をつけなきゃ。ほんと、冬って大変です。
「冬になったら」
そのつもりで、何年経っただろう。
誰にも迷惑をかけない方法が見つからなくて。
そうこうしているうちに新たに大切な人ができて。
それでもやっぱり私の奥底にある闇は変わらなくて。
また冬が来る。
(冬になったら)
雪が降る日に、決まって私は町外れの森の奥へと向かう。
大切な友達に会いに行くために。
辺り一面銀世界のそこにいたのは、とんがり耳を持ち、赤茶色の毛皮に包まれたふわふわの生き物。
オオカミだった。
「…久しぶり」
オオカミに向かって声をかけると、その耳がピクリと動いた。琥珀色の瞳が私の姿を映し出す。
「あぁ久しいな。少しばかり見ない間に大きくなったな」
不思議なことに人の言葉を話すことができるこのオオカミは、雪が降る季節が訪れるとこの森に現れる。
そのことを知ったのは私がまだ幼かった頃、家族に内緒で雪遊びをしに森へ入り、迷子になってしまったのがきっかけだった。あの頃の私は好奇心旺盛で目を離してしまうと直ぐに何処かへ消えてしまうような危なっかしい子だったらしい。
雪遊びに満足して家へ帰ろうとしたときには、ここまで来た足跡は跡形もなく消えていて、何一つ目印もない中でひとり森の中をさまよっていた。
泣いても泣いても誰かが迎えに来てくれるはずもなく、泣き疲れてしまった私は大きな木の幹に寄り掛かり座り込んでしまったのだ。
ジャンパーを身につけていたものの、長時間外にいることもあって私の身体は寒さで限界を迎えようとしていた。
ふいに眠気が襲い、うつらうつらと頭が揺れ出す。
「…人の子よ、眠ってはならぬ」
大きな影が私を包み込んだかと思うと、頭上から声がした。
まだ頭が覚醒しきっていないまま、視線を上へとずらす。
「わぁ、おっきなお犬さんだぁ」
突如として現れた大きな犬のような生き物に、幼い私は思わず抱きついた。
あったかい。
柔らかな温もりが抱えていた不安を溶かしていくような気がした。
「む、大きな犬ではない。私はオオカミである」
「オオカミさん?」
「あぁそうだ。お主は迷子になってしまったのであろう?」
「…ん、おうちまでのかえりみち分かんなくて」
家族の顔を思い出し涙が溢れ出てくる。
オオカミはそんな私を見かねたのか、溢れた涙を舌で掬いとると、洋服の首元を口で掴んで引き上げ、自分の背中へと乗せた。
「このまま私の住処をウロチョロされていては適わぬからな。私が森の入り口まで連れて行ってやろう」
オオカミが歩き出すと、今まで迷っていたのが嘘かのように、ものの10分程度で森の入口へと辿り着いた。
「もう迷ってはならぬよ」
「うん。ありがとうオオカミさん」
「礼などよい。早く帰って親御たちを安心させてやれ」
オオカミは帰路に着いた私の姿を完全に見送るまで、森の入り口で待ってくれていた。
そんな優しいオオカミのことをえらく気に入った私は、翌日から毎日のように、オオカミに会うためだけに森の中へ遊びに行った。
そこからこの不思議なオオカミとの親交は始まったのだ。
「今日はね、見て欲しいものがあって」
「ほう?」
「これなんだけどね…」
通学用リュックから取り出したのは丸めた画用紙の筒。
結んでいたリボンを解きオオカミの目の前で広げる。
描かれていたのは、赤茶色の毛並みを持つ生き物の姿。
「これは、私か?」
「うん。学校で描いたの。オオカミさんに見せたくて」
「そうか…」
いつものように澄ました顔を決め込んでいるが、嬉しさを隠しきれていないようで、その証拠に尻尾はブンブンと大きく揺れていた。
持ってきてよかったな。
内心、似ていないとか良く思われなかったらどうしようという不安があったのは事実だ。それでも精一杯の気持ちを込めて描いたものだったので、少しでいいからオオカミさんに見てもらいたかった。
「ありがとう」
「こちらこそ、あの日わたしのことを見つけてくれてありがとう」
「ふふ、お礼にお礼で返されるとはな。…さて今日は何して遊ぼうか」
「うーん…あっ!鬼ごっこしようよ」
「そうか分かった。また逃げるのに夢中になって転ぶなよ」
「もう!子供じゃないんだから」
冬になったら私たちは2人だけの楽しい時間を過ごす。
きっと来年も、再来年も、ずっと。
#冬になったら
なにも書けてないな
書きたいものはいっぱいあるのに
アプリすら開かない日々
そろそろ戻らないと
書き方を忘れるまえに……
ひとまず12月からかな
『冬になったら』2023,11,17
[冬になったら]
雪だるまつくりたいね
ソリしてみたい
お山に登りたい
ねぇ、雪いつ降るの?
雪食べてみたい
まだまだやれてないことがいっぱい
「来年もまたここで会えますかっ?」
まさか引き止められるとは思ってなくて慌てて振り返る。
「来年の3月初めの日曜日にハンカチ返しに来ます!」
あげるつもりで渡したのになんて律儀なんだろう。そう思いながらひとつ頷いて今度こそ踵を返した。
------------------------------------------------------
(人目がない所だと思ってたのに。泣いているところを見られた。)
<僕>が一方的に知っている雪のような人。そして鬼のように強い人。
驚きで止まるかもと思ってたけどまだ流れ続ける涙。
慌てて大丈夫ですと答えようとした<私>に無言でハンカチを差し出してくれた。受け取ったけれど真っ白な生地に美しい蝶の刺繍を汚すのが申し訳ない。すると、
「まだ使ってないから綺麗だよ?」
使わないから勘違いしたのだろうか。自分より大人の男性が首を傾げているのにとても可愛く見える。
「すみません。有難く使わせて貰います。」
わざわざ訂正する必要もないのでそう答えた。その後少し表情を緩めて貴方は優しく背を撫でてくれた。
(間近で見てもやっぱり不思議な人だ。<私>の本当のお父さんと同い年くらいなのに見えないな〜。)
そんなことを考えていると男性が呼ばれたらしく一言かけて離れていった。
<僕>が<私>なのは毎年この日だけだ。
偶然会うこともないだろう。ならば今すべきことは一つだけ…。
------------------------------------------------------
仕事がひと段落したところで昼食を取っていなかった事を思い出す。
外は寒そうだが今から作るのでは遅くなる。
のっそりと立ち上がりコートとマフラーを着て外にでる。桜の木を横目に人影を探して見たが今日も誰もいない。
あの初めの約束からもう何年繰り返しただろう。冬になると待ち遠しさが増す気がする。
2階から外に出る。
朝は普段より1時間前に起きて雪かきをする。
歩道と車道には高い塔ができる。
ただただ白い世界。
息ができないほどの寒さ。
田舎の雰囲気、人、空気、習わし。
なにもかもが嫌で飛び出した18才。
大学1年、渋谷に新宿、池袋…
何処を歩いてもキラキラと輝いていて、
ときめき、
魔法にかかったようだった。
絶対に田舎には戻らない。
私の居場所は「東京」にしかない。
田舎を離れて、10年。
渋谷のキラキラはもうときめかなくなってしまった。
大きなデパートやお洒落なカフェ。
当たり前になりつつ世界。
流行の移り変わりも横目で流し、
簡単に日常でワクワクすることは殆ない。
冬の実家は一番嫌いだった。
ただでさえ何も無いのに
雪で街を覆って一面の白。
今となっては、雪で覆われた街を見に行きたいと思う。
田舎があるというのも悪くない。
見渡す限りの銀世界。
しーーんと静まり返った真冬の空。
何もせずに、ぼぉーっとできるのがよい。
何もなくていいじゃないか。
18の頃に見ていた、キラキラした世界に負けない
美しくさが目に前に広がっていた。
「冬になると」
5インチのケンタッキーのCMで100キロ先のこたつ恋しい
テーマ:冬になったら #367
「冬になったらこの戦争は終わるかな」
友達は身を縮めて言った。
防空壕の中、
沢山の人が身を寄せ合っている。
子供がなく声、
それに怒鳴る声、
その声に起こる声……。
外では爆発音とサイレン。
早く戦争が終わってほしい。
お父さんと兄さんに会いたい。
もちろん生きて。
冬になったら
お茶漬けをかっこんでいたらばあちゃんが言った。
「そういやあんたさ、あれどこやった?」
「ふぁれ?」
ちょっと熱かったのではふはふしながら答える。答えながらたくあんも食べる。うまい。ぽりぽりぽり。
「あれっていやあれよ。ほら何だっけねぇ」
全然要領を得ないばあちゃんの話を聞きながらアジフライにも手をつける。これもうまい。ばあちゃん天才。
「あんたが小学生だか中学生のときによく振り回してただろ?えーとなんだっけね」
「竹刀のこと?」
「それそれ。あんた最近全然振り回さないじゃないか」
「部活で剣道してたから練習してただけ。今はサッカー部なんだ」
「そうかい。似合ってたのにねぇ」
似合ってた?ばあちゃんいつのまにか見てたんだろ。
「もうやらないのかい?」
ばあちゃん、やけに食い下がる。オレの部活にそんなに興味があるとは知らなかったよ。
「やらないなあ。あんま向いてなかったからオレ」
そんなことないよ、似合ってたよ。ばあちゃんはそう言ってお茶を入れに台所へ向かう。
部屋に戻ってから、懐かしくなって竹刀を探したが見当たらない。部屋にあるはずなのになんでだ?
がたん!
庭から物音がする。ばあちゃん?暗いのに何してんだろ。
様子を見に行くとじいちゃんが竹刀を振っていた。
「何してんのじいちゃん」
じいちゃんはこちらを振り返るとにやっと笑い竹刀をオレにほり投げた。冬になったら。
「冬になったらよく竹刀を振ってたもんだよ」
後ろからばあちゃんの声がした。
「寒いときにこそ素振りだってね」
懐かしそうに目を細めて庭を眺める。あんたの素振り姿、じいちゃんによく似てたよ。
嬉しそうにスキップしながら去っていく足音が聞こえる。
冬になったらあらわれる竹刀の妖精。いや、じいちゃんだ。
#冬になったら
白い花が舞う
キミの髪を飾るように
手のひらで受け止めては
見つめる
同じカタチはひとつもない
冬の花
幸せのカタチもみんな違う
幸せ…と呼び方は同じでも…
キミと僕もそう
同じようで少しは違う
それでいい
それでも二人同じ未来を見に行きたい
白い花の舞う街で
また少しだけ距離を縮めて
歩く二人
幸せの温もりをそっと
感じながらまた
空に手を広げる
冬になったら╱11月18日 金曜日
冬は寒い。
だから、人とくっつきたくなる。
でも、誰でもいいって訳じゃないんだ。
私は、あなたとくっつきたい。
ぎゅーってしたい。
でも、付き合っていないからできない。
来年の冬は、受験で追い込まれてるだろう。
その次の冬、私たちは同じ高校に行けてるかな。
再来年の冬になったら
あなたとくっついてぎゅーってできますか。
ハグはストレスを30%軽減してくれるらしいよ。
ねぇ。試してみない?
冬って、なんか楽しいことある?
クリスマス?
お正月?
そういうのが楽しいのはリア充の人でしょ?
あ、リア充って、もう死語?
僕にはわからないけど
心も体も寒い冬は苦手
じゃあ、ほかの季節ならいいかって言ったら、そうでもないんだけど
寂しさで押しつぶされる帰り道
凍てつく心にちょっと助かる
“冬になったら”
冬になったら、まだ見たことのない綺麗な雪景色を探しに旅行でも行こうか。もし、その日が来たら、きみと一緒がいいな。