『優しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今もなお届く君からのメールに、
変わらない君を懐かしく思う。
…それと同時に憎らしくも思う。
君と別れる前の関係を崩したくないのは、
私の身勝手な願いなのかもしれない。
…でもね、やっぱり少し胸の痛むことはあるよ?
それでもきっぱりと嫌えないのは、
君を好きになった弱みなのかもしれないね。
君の何気ない残酷な優しさが刺さる。
そのたびに胸の痛みを覚えながら、
君に返すメールの文面を考える。
【優しさ】
自分の立場を考えて
売って、買って、利用して
本当は自分のことしか考えてない
なのに傷付きながら
それでも誰かの為になることを
祈りながら
自分にできることを考える
みんながみんなそうならいいのに。
–優しさ–
久々に
人の優しさに触れた
頑張って生きていれば
いいこともあるなって思えた
自分も
そう思ってもらえるように
出来るだけ
優しい人間でいたい
たとえそれが
偽善だと
言われようとも
君の優しは僕を包んでくれる
ついつい君の優しさに甘えちゃう。
優しさを擬人化したのがこの私だと思う。
私は、多分優しい。ただ、この優しさは多分誰にも気づかれていないと思う。さりげなく道を開けたり、会話に入れてあげたり、友達を仲直りさせてあげたり。
私の優しさを全部表に出せば、ノーベル賞も夢でない。
今までは、優しさという言葉を使ってみたけれど、優柔不断だったり八方美人だったりするだけなのかもしれない。優柔不断も八方美人も良くないとは言うけれど、そのような人がいるから世界は回っていると私は思う!
しかし、こんな偉ぶったことをこれまで書いてはみたものの、私の優しさに溢れた行動の25%はありがた迷惑や、おせっかいという部類になってしまっている気もする。。
「ミサキさんって優しいですね」
隣に座っている彼がそう言ってくれた。そうかな、と私は彼から顔を逸らして作業を進める。
「えぇ、とっても。俺が分からないことは丁寧に教えてくれるし、何回聞いても怒らないじゃないっすか。まじ、頼れる先輩っす」
彼の言葉をタイプ音で必死にかき消そうとする。
違う、私は……私は、そんなに清らかな人間ではない。
罪悪感に押し潰されそうになりながら、それでも私はここから逃げ出すことができなかった。このまま、ずっと「優しい人」でありたいと思ってしまった。
彼には、気づかないでいてほしい。優しさの裏地は、とんでもなく汚れ切っているということに。
私は、聖人ではないのだ。
しかし、悟られるわけにはいかないのだ。
私は化けの皮をめくられないよう、笑顔を取り繕う。胸の内で昂る野性を押し殺して、彼と二人きりのオフィスで残りの仕事を片付ける。
気がつけば 長き月日を 共にして
いつなんどきも 肩寄せ合いて
#優しさ
優しさ
悲しんでる人に、
声をかけるのも、
声をかけないのも、
優しさ
『優しさ』
私が好きを伝えても、あなたは曖昧に微笑むばかり。きっぱりフってもくれないのだから、私はいつまでもあなたへの想いを抱えたまま。ねえ、それは優しさとは言わないのよ。それでも傷付くのが怖い私は、今日もそれを言えないままで。
優しさと暖かさを繋ぐものはなんだろう
ひんやりして心地よいと感じるとき、それが優しさとは思わない
手が冷たいひとは優しいと言ったりするけど
優しさに触れると不意に涙が流れる。
なんでかな。
私に優しさをくれてありがとう。
遠い君へ
ごめん。
最初はいっぱい好きって言ってたけど
今はなんて言ってあげたらいいか
わかんないや、
大好きだから
丁重に扱いたい
だから、1からやり直します
貴方を愛してます。
さようなら、
「今日私」
朝は晴れやかだった君の顔が雲っていた。
「ただいま」と帰って来てから隣に座って一言も話さない。
聞かない優しさもある。言いにくいことをわざわざ尋ねる必要もない。思い出したくない記憶を呼び起こすこともない。
「飲み物取ってくるから気が済むまで居るといいよ」
疲れたり落ち込んでいる時は君が甘い物を必要としていることが多い。むすりとしたままの君の頭を軽く撫で、元気にさせる手伝いになればとミルクティーでも淹れて、パンケーキを焼こうと思い立ち席を離れた。
キッチンで用意を始めても君の気配は消えずにもっと近くなる。
「言いたくないことは言わなくて構わないから、どうして欲しいかは言って欲しいな」
「……」
返答はなく背中が温かい。君の腕が腰に巻き付いて何があったかは分からないがかなり重傷みたいだ。
「あはは…。困ったな。俺はどこにも行かないよ」
細腕に愛おしく触れると離さないとばかりに君は力を込めた。君が離れないことに困っているんじゃない。そんな顔をさせる問題を取り除けないことがもどかしいだけなんだ。
「紅茶のミルクは多め?それとも少ない方がいい?」
「…ミルクは多めがいいな」
「了解。ホイップクリームも乗せようか」
「うん…。ねぇ、パンケーキ焼くの?」
卵、小麦粉、ベーキングパウダーに牛乳とお菓子に必要な材料が並べられてフライ返しにフライパンとくれば答えは決まっている。
「分厚いパンケーキにチャレンジしようと思うんだ。食べたくなかった?」
「違うの。…気を遣わせちゃってごめんね」
「俺が君にしたいことをしてるだけだよ。パンケーキの付け合わせは君に選んで欲しいな」
パンケーキにもホイップクリームを付けて君が選んだバニラアイスをのせる。チョコソースで仕上げを施してネコの顔なんて描いてみた。
いつもの君が戻ってきますように。
我ながら上手に描けたと思うけど君にはどう見えるかな。
世の中、要らない優しさで溢れている。
金にならないものは、この際捨ててはどうか?
捨てることが出来ないなら、有償にしてはいかが?
スマイル百円、挨拶千円、サービス残業は一万円。
今よりずっと、明日よりもっと。
他人に優しくなれそうでしょ?
テーマ「優しさ」
「貴方は優しいね、」
お昼一緒に食べたいと散々駄々をこねた後。
観念したような先生が貴方ならいいっか、なんて軽く微笑んで準備室まで並んで歩いた。
先生が、職員室に戻らず準備室でお昼を食べているのを知っていたから。
「別に優しくないです、…先生とこうしてお喋りしたかっただけですし、!」
「…前から思ってたけど貴方ってやっぱり変わってるのね。俺なんかと一緒でたのしい?」
大好きな先生をそんなふうに言われてしまうのはそれを言ったのが先生であってもちょっぴり悲しい。
先生は一緒にいるだけで私の世界に色をつけてくれる人
先生以上の人なんて探したって見つかりっこない。
「先生のおかげで毎日しあわせです。…だから、そんなふうにいわないでください、っ」
「あ〜もう分かったってば。あなたのその顔俺、結構弱いから」
自分がどんな顔をしてるかなんて想像できない。
でも、多分先生のことがさぞかし好きだ、って恥ずかしい顔、してるんだろう。
私の気持ちをするりとかわすのも一種の優しさかもしれない。
2024.1.27『優しさ』
優しさ。渡る世間は鬼ばかり。他人に優しくしてくれる人なんていないよね。
昨日は今住んでる場所の退去を通告された。通告というかお願いの形を取っていたけど結局は強制の追い出しだよな。
住人集めて法が許す6ヶ月の猶予を持って今日言ったので6月に出ていってもらえますか、みたいなこと言ってたけどほぼ2月に言われたんだから7月か8月だろって腹立ったわ。
しかも人を集めておいて通告だけで立ち退き料とか一切言われなかった。こういうの言うのはちょっと嫌だけど法が許す最低限の期間で言うのは情とか誠意がないだろ。
せめて一年前に言ってくれていればエアコンを買い換えなかったのに。まじ最悪だわ。工事までしたのに一年も使わずにエアコンを捨てなきゃならん。
エアコンは工事とかあってめんどくさくて不動産経由で頼んだからめっちゃ高かったのにこの仕打ちよ。腹立つわ。
全くもって納得いかないから法テラスに行って立ち退き料とエアコンのことを相談しなきゃいけない。エアコン代は取り返せるか怪しいけどまずは相談しなきゃな。
その上引っ越しの準備を6ヶ月以内にしなきゃいけないから本当にめんどくさい。この世に優しさなんてないね。と、最後にお題を絡めてみるみる。
優しくしないでほしい。
だってその優しさはおまけ。あの子に向けられた優しさに比べたら笑ってしまうほど微々たるもの。
だったら最初からないほうが安心する。期待せずにすむ。
いっそ割り切れるくらい賢くなるか満足できるくらい安い女になりたい。
優しさ
とてもとても小さなチワワと
とても背の高い飼い主さん
日曜の夕方のドッグラン
飼い主さんがゆっくり歩く足元を
小さな小さなチワワがついて歩く
ぴこぴこと辿々しく可愛いらしく
淡い黄色の小さな服を着て歩く
飼い主さんの足元に守られながら
止まらずにぴこぴこずっとずっと歩く
飼い主さんはゆっくりゆっくり
小さな小さな相棒をさりげなく守りながら
止まらずにゆったり歩き続ける
彼と彼の靴より小さいくらいの小さなチワワ
心が本当に繋がっているみたい一つみたい
ゆっくりゆっくり歩くぴこぴこぴこぴこ歩く
愛おしさ大切さ優しさ信頼うれしさ楽しさ
温かく切なく美しくて見ていると心が柔らかくなる
とまらず歩き続ける背の高い飼い主さんと
小さな小さな可愛らしいチワワ
1時間くらいして少し立ちどまり
淡い黄色の服の小さなチワワが
飼い主さんの靴に少し乗るような仕草をした
そして またゆっくりゆっくりぴこぴこぴこぴこ
ドッグランの中を2周ほどしてから
腕の中にすっぽり収まるくらい小さなチワワを
優しくそっと大切に抱き上げて
夕暮れのオレンジ色が残る中
2人静かに帰っていった
私は他人に優しくする。
情けは人の為ならずと言うし、きっと巡り巡って自分に返ってくるはずだから。
今日も他人に親切にした。
一日一善。良い気分。
今日は面倒臭いことに巻き込まれた。
最終的に自分が被害を受けた。
笑える。いや、笑えないけど。
なんで私がこんな目に遭ってるの? 普段助けてあげてるんだから、こういう時は私の力になるべきじゃないの?
結局こうしていつも私が貧乏くじを引く。
優しくしたって意味がないと気付く。
何の為に優しくしてやってると思ってんだ。見返りを求めない優しさなんてあるわけないだろ。綺麗事で生きていけるほど世の中甘くないんだよ。
『優しさ』
とある冬の昼下がり。
ストーブは要らない。
八畳ほどの私の部屋は何も動かずに、それでいて壁の軋む音が聞こえた。
結露した窓から、似た様な家々とそれから時々車と飛行機の音。
千草色に、もすこしホワイトを足して混ぜたような空は、チャイムを一際映えさせた。
界隈曲が私を違う道へと案内する。
少し、そうほんの少しだけ、周りが淡く見える。
日に焼けた攻略本、箱から出したままのジグソーパズル、削りカスが少し残った鉛筆削り、3年前に買ったアシカのぬいぐるみ、毛玉の残る紺のセーター。
これではまるで時が止まっている。
止めたのは、私なのかも、しれないが。
ズボンに糸屑が付いていた。
横に置いていたスマホを立ち上げ、レンズを構える。
今この瞬間を何故だか忘れたくなくて、シャッターを切った。
耳鳴りがした。
「、、、 。」