「貴方は優しいね、」
お昼一緒に食べたいと散々駄々をこねた後。
観念したような先生が貴方ならいいっか、なんて軽く微笑んで準備室まで並んで歩いた。
先生が、職員室に戻らず準備室でお昼を食べているのを知っていたから。
「別に優しくないです、…先生とこうしてお喋りしたかっただけですし、!」
「…前から思ってたけど貴方ってやっぱり変わってるのね。俺なんかと一緒でたのしい?」
大好きな先生をそんなふうに言われてしまうのはそれを言ったのが先生であってもちょっぴり悲しい。
先生は一緒にいるだけで私の世界に色をつけてくれる人
先生以上の人なんて探したって見つかりっこない。
「先生のおかげで毎日しあわせです。…だから、そんなふうにいわないでください、っ」
「あ〜もう分かったってば。あなたのその顔俺、結構弱いから」
自分がどんな顔をしてるかなんて想像できない。
でも、多分先生のことがさぞかし好きだ、って恥ずかしい顔、してるんだろう。
私の気持ちをするりとかわすのも一種の優しさかもしれない。
2024.1.27『優しさ』
1/28/2024, 6:23:36 AM