『優しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
本当の優しさかなんて誰にも分からない。
だけど、偽善だろうとなんだろうと
貴方がくれた優しさは
本当の優しさだと思う。
そうであって欲しい。
自分に優しく、自分を大切にすることと、
自分に甘いことの線引きがよくわからない。
生きることが易しい世界じゃないから、
棘ついた気持ちを鎮めて優しくなるために
自分を傷つける。
多分一年以上振りだ、手に小さな傷をつけた。
よくテレビの食レポで「優しい味ですね」と言うと大抵あまりおいしくないという情報をグルメロケに行く人のインタビューで観たことがある。
その言葉を使うことが一種の優しさなのかもしれない。
でもたまに病み上がりからやっと食べられるようになったあとのお粥とか、冬の寒い日の湯豆腐とか…優しい味でもおいしい(というよりもありがたい)ものもあるので…そういう場合は何て言っていいのかわからなくなる。
テーマ:優しさ
「てりやきバーガーとチーズバーガー、ベーコンレタスバーガーにポテトのL。ナゲットとストロベリーシェイクとアップルパイください」
まくしたてると、店員が呆気にとられた。
それもそうだろう。なにせ、理穂は一人でこのファーストフード店に来たのだから。
オーダーした品を全て受け取って席に着き、てりやきバーガーの包み紙を勢いよくはがした。
「大食い大会にでも出んのか」
バーガーにかじりついたまま目を上げると、クラスメイトの勇樹が呆れたようにこちらを見ていた。
「かんへいないれひょ」
「ちょっと何言ってるかわかんないすね」
勇樹はさっさと向かいの座席に座ると、チーズバーガーに手をのばした。
「ちょ、泥棒」
「食いきれるつもりか。ったく、失恋してヤケ食いとかサムい真似すんなよ」
「関係ないでしょ」
バレていたのか。
確かに私の好きだった人は、勇樹と仲のいいメンバーのひとりだった。今日告白して、彼女がいると振られたことも知っているのか。
「確かに関係ないけどね。お前があいつのこと好きだったのは知ってるし、まぁ激励でもしてやろうかと思ってさ」
「余計なお世話だわ。いっつも人に絡んできてさ。からかったり邪魔してばっかり。」
ほんとにこいつは嫌がらせばかりしてくる。私が彼に告白するため、ダイエットをしていたときも、毎日毎日購買のパンを机に投げ込んできたり。私の好きなお菓子を、これ見よがしに目の前で食べたり…。思い出すと腹が立ってきた。
「こんなに食ったらさすがに腹壊すだろ。食べる気になったのはいいけどさ…」
そう言いながら、今度はポテトに手をのばしている。
「勝手に食べないでくれる?毎日毎日人のダイエット邪魔してさ。なんだったわけ」
「食うもん食わないで、青い顔してフラフラしてりゃ気にもなんだろ」
確かに私は、最近いつもフラフラしていた。食事を極端に減らしたせいで、貧血ぎみにもなっていた。
…嫌がらせではなくて、心配してくれていたということか?
「それ以上貧相になってどうすんだよ」
「だから余計なお世話だから」
やっぱりカチンとくる。
「ほんとにいっつも意地悪なことばっかり言うよね!」
「そうか?オレけっこう優しいよ」
「どこが!!」
「好きなやつにだけ、だけど」
一瞬の間が空く。
唐突な言動につい勇樹をまじまじと見れば、彼もこちらをまっすぐ見返してくる。
いつものふざけた表情はない。
言葉が出てこずにいると、勇樹はさっさと食べ終わったものの後片付けをはじめた。
「これくらいなら、あと食べられるか?無理すんなよ。ごちそーさま」
「ちょっと待ってよ」
「今度お礼にお前の食べたいものおごるわ。なんか考えといて」
そう言って、勇樹は席を立った。私の分まで綺麗にゴミが片付けられている。
「どこでも付き合うよ。オレ、優しいからさ。お前には」
そう言ってニカッと笑った勇樹の顔は、初めて見る表情だった。
にわかにうるさくなる胸に動揺しつつも、理穂は残りのバーガーを平らげた。
君と初めて出会った時、僕は人生のどん底だった。
たった一つの希望を探して、暗闇の中にいた僕を助けてくれたのは、間違いなく君だ。
僕の言うことを笑わずに聞いてくれて、協力すると言ってくれた。
いろんな困難や壁にぶつかっても、君は僕に優しく笑いかけてくれたね。
どんな逆境に立たされても希望を失わない君を見て、僕も君のように人々に希望を与えられる人になりたいと思った。
優しさに甘えてばかりいてはいけない。わかっていたけど僕は無力だった。
僕の夢のために戦ってる君たちに何もしてあげられなかった。
でも君たちは、そんな僕に優しく笑いかけて仲間だと言ってくれた。
そして、優しい僕に惚れたんだと君が照れ笑いして、みんなが優しい顔で見守ってる。
優しくやわらかな空気が僕達を包み込む。
酷く辛い目にあった時、理不尽に否定された時、
無性にあなたに会いたくなる。
弱い心があなたを求める。
あなたは優しいから、私を救い、支えてくれる。
何も言わず、私の頭を優しく叩くだけ。
何も聞かず、私の頬をそっと拭うだけ。
私はその優しさに、何度も救われました。
それでも、今日は、今日だけは。
私が悪かったのです。すべて私の所為だったのです。
慰めてもらう資格なんてなかった。
あなたに会いに行ったのが間違いだった。
だってあなたは全てを赦してくれる。
私の罪を、何も言わずに、何も聞かずに。
それがとても、苦しかった。
一言でよかったのです。
私を一言、罵倒してくれたら。
そしたらきっと、こんなに辛くはなかった。
あなたの優しさが、酷く沁みるのです。
君が不器用に他人に優しさを与えようとするのが愛おしい。
怯える子どもにぎこちなく微笑みかけ、共感と心配に満ちた言葉を贈る。
淡く想うひとに触れようとし、愛と平凡な幸福に憧れを抱き続ける。
傷ついた人々に動揺しながら、その命の流出を震える手で止めようとする。
不器用な手つきと不安げな目で、君は美しい愛を表現する。
君はあまりにも苦しそうでかわいそうだ。
生きづらい世界に放り出されて、自分からさらに深みに行く愚かさと優しさをもってしまっていて。
それでこそ君は美しいのだけど、そう思わせてしまう魅力をもっていることすらも気の毒だ。
持って生まれたギフトの中に、何ひとつ君にとって喜ばしいものは無かったんだね。
そして、ついには僕と出会ってしまった。
見つかってしまった。
君の本質はほんとに美しい透明なのに、頑なな殻で身を守ったままその美しさを知られずにいる。
優しいものは恐ろしい。
同時に、君はとても優しいんだ。
春の野に咲くような優しさもあれば、厳冬の大気のような優しさもある。
ひとに優しく有りたいと願う時、果たしてどちらの優しさが好まれるだろうか。
あなたは、どう思う?
【優しさ】
自分で言うのもアレだが
オレは『優しい』。
優しく問いかけ 話を聞く。
時には優しくスキンシップをし、
守っていた。
しかし…
「あなたが好き 愛斗」
「…え?」
これがやっかいだった。
別に嫌なわけではなかったが
『友達』と思ってた人物が
突然『愛』として好きになるのがやっかいだった。
オレは微笑みながらお礼を言い
その『愛』とやらを受け止め、理解し
また何も無かったようにいつもの優しさで振舞った。
優しく振舞っていると
いつのまにか周りに懐く人が増えていった。
そうすると「私が」「オレが」という
アピールしだす人がチラホラとでてきた。
「私なら あなたのためなら何でもするよ」
「いや、オレの方が君を幸せにできる」
「いや、 あたしが」
「いや、僕が」
愛と男と人生に狂った母を見てきて育ったオレは
幼い頃から恋愛の考え方がおかしくなっていた。
母さんに教わった本当の『愛』の形は
『残酷』で『甘く』て『苦しい』ものだと聞いた。
オレは誰にも優しい。
だからオレは母さんの彼氏さんを
気付かずに次々と奪っていた。
「まさか自分の息子に恋人を奪われるなんて…!!
返してよ泥棒!!人でなし!!」
そんなこと母に言われたけど決してオレは悪くない。
だって言い寄ってきたのは 相手からだから。
人が好むのは
『頼りがい』『聞き上手』
『明るい性格』『良い面構え』
全部持っていたオレはそれを上手く使い、
『ハニー達』または『ダーリン達』を
作ってきた。
話しかけて、向き合って、考えて、
問いかけて、答えて、なだめて、
褒めて、撫でて、抱きしめる…。
これで『洗脳』は完了。
アチラの方は今でも 自分から誘わず
相手から誘われるまで手を出さない。
それがオレなりの流儀だ。
もちろんオレが動かしてるワケじゃない
相手が好きで勝手に動いてくれる。
『強制』なんてしない。
なぜなら オレは『優しい』から。
─優しさ─
「僕にはその優しさが辛いんだよ!!」
お前が珍しく大声をあげた。
今までそんなことなかったのにという驚きと、言われた悲しみが襲ってきた。
きっかけは多分俺とお前の違いだろう。
いつもいじめのようなことをされていたお前と、いつも笑う俺。
お前へのいじめを俺は止めていた。お前を助けるために。
でも意味がなかった。あまりのショックに、思ったことが声に出てしまった。
「…ふざけんなよ。今まで助けてやったのは誰だよ!」
「君が勝手にしたんだろう?!そのせいで、僕は…!!」
そう言ってお前は、俺のせいでいじめがひどくなったと話した。
「なんでお前みたいな陰キャが、陽キャの君と絡んでるんだって」
お前は泣きながら、痛くて辛くて苦しかったと話した。
「…俺の優しさ、無駄だったんだな。ごめんな。」
君はそう言って、去っていった。
「…ごめん、ごめんよぉ。」
俺のエゴなのに。君に見下されてるように感じて。
もういっそのこと楽になろうって、関係を終わらせて。
君の優しさに縋ってたのは、僕なのに。
「どうしたら、良かったの…?」
君の去った教室には、僕の声だけが木霊した。
優しさ
私の周りの人はみんな優しい。
それを母に話すと、あなたが優しいからよと言った。
だけど決してそんなことはない。傍から見たら私のそれは優しさに見えるのかもしれないが、私からするとただの自己防衛でしかない。
皆が善意を向けてくれるから、それをありがとうと笑顔で受け取り、あらゆる場面でそれと同等のことを返していく。こちらは優しく接しているのに、気の一つも遣わないで自分の事しか考えていない奴と思われたくなくて、意識して相手のことも気にかけて優しくする。
私の優しさには、嫌われたくないという自分本位な感情が根底に隠されている。
どんな理由であれ、誰かに優しくできるのは良いことだと母は言った。
でもなんとなく、私の優しさは作られたものだという感覚が拭えなくて、ずっと私の心に引っかかっている。
本当に優しい人間になりたい。
貴方が優しいから、私は貴方が好きなの。
でも、他の人に優しい貴方なんて
私は好きになれない。
わがままでごめんね、
でも優しい貴方なら理解してくれるって信じてる。
貴方は私を優しいというけれど
そんなことない。
そんな貴方に見合う素敵な女性になりたいと思う。
優しさ
ユーミンの曲に優しさに包まれたなら〜♪
そんな歌詞あったよね。
人生にたくさん優しさを貰えるることは
あまりないかな・・・
でもね、たまあ~にだけど
これ優しいって思うことあるよね。
落ち込んだり、つまづいたり、
どうしようもなく心がつらい時
何気ない言葉に救われる時ってある。
以外と声をかけてくれた人は
優しくしようとか計算なくて
いつものように接している。
だから私も自然に誰かに優しさを
あげられたらいいと思う。
生き方下手、言葉かけ不器用だけど。
優しさ
仕事の帰り道、
辛く上司に当たられたことを思い出し、
うかつにも、バスの中なのに、
涙が、ぽとりと出た。
恥ずかしいと、ごしっと、こすって、無表情をよそおうとした。
しかし、同じバスに乗っていた、前の席の子が、
お姉ちゃん泣いているの?
と、ハンカチタオルをそっとさしだした。
使ってと、小学生低学年くらいの男の子。
辛いよね。
世の中って、ほんとに辛いんだ。
その少年は、どこか苦しそうだった。
どうして?
僕のお母さんは、死んじゃったから。
もし、辛い人をみたら、助けてあげてね。
って、言ってた。
そうなんだ。
君も君のお母さんも立派だし、偉いよ。
と、言うと、少年もぽとりと涙がでた。
聞いていた、バスの中のおばちゃんの一人が、
これ使いいと、ハンカチを少年に渡した。
少年は、優しいおばちゃんに余計泣きそうになっていた。
これは、優しさの連鎖なのか。
少年も私も少し泣いた。
バスの中のおばちゃん、おじちゃんたちは、優しく見守ってくれているようだった。
なぜか、優しい顔をしたひとばかりに見えた。
『優しさ』
手を出さずに見守ることも
あなたを成長させる為の優しさ
ウズウズするけど
ぐっとこらえて
私はあなたを助けない
お願いやお返しをしていなくても
毎日進んで家事をこなしてくれる。
自分が嫌な思いをしたら
悲劇が繰り返されないようアクションに移せる。
若者が何度失敗しても
見放さず適切な距離感で支援し続けてくれる。
みたいな家族と暮らしていて
自分はどんな優しさを発揮したらいいか。
なんか一つ就活エピソードができそう。
(優しさ)
嫌われる覚悟の表れは大事な事
信頼し裏切られる事も大事な事
なんでどうしてって思いながら
真剣に相手を考えるから
離れる事が目の前にいる時より
相手を真剣に望むかも知れない
もちろん不安だけど…
不安は真剣な思いの表れと考え
状況に代えて最善な判断すれば良いと考えてます
……
と…言ってみても…
ため息と切なさと静寂の中に漂う私は脆いかもしれない…
隣で突然笑い出したわたしに怪訝な顔をする
君がひとりで歩くときは早くて追いつけないこと
知っているよ
♯優しさ
受け入れる
思いやる
思いめぐらす
気を配る
忘れない
思い出す
気付くも
気付かないも
ありがとう
ごめんなさい
私に足りないもの
もらうと持て余してしまうもの
【優しさ】
優しさ
人偏に憂いと書いて優しさ。
憂には心配するという意味がある。
人が辛い時心配してくれる。それが優しさではないだろうか。
憂にはつらい、苦しいという意味も持ち合わせている。優しい人の影には辛かった経験があり、それを乗り越えて優しい人が存在しているのではないだろうか。
優しそうな人はいても真に優しい人は少ないのかもしれない。
優しい人の周りには依存的な人が集まってしまうという話を聞いたことがある。最初は笑顔で優しく接してくれる。しかし、そういう人達から離れる時、優しい人は何も言わずに連絡が取れなくなり消えてしまう。
私は依存体質だったと思う。今もそう思う時がある。友達が少なくその人とばかり関わっていた。その優しい人に離れられた経験がある。距離が近すぎたのかもしれない。自分勝手だったのかもしれない。その優しい人から離れられ、色んなところを改善しないとと思わされた。当時は辛く悲しかったが、今はその人に感謝している。その人が今どこで何をしているかわからないけれど、元気でいてほしい。それが私の願い。
優しい人、それは人を心配してくれて、辛かった経験を過去にしたことがある人。時に突然いなくなり2度と戻ってこない人。依存体質な人にとっては自分の改めるべきところを教えてくれる人。
身近にいる優しい人達に感謝の言葉を伝えたい。
ありがとう。