『優しくしないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あなたが優しい人間であるために私に優しくしないで。
私が満ち足りないことで得をするすべての人間が、迂闊な嘘の習慣で己の心とのつながりを失い、私と同じように優しさに飢えて苦しむようでありますように。
優しくしないで
これ以上
あなたに惹かれたくないのよ…
優し過ぎて辛い。優しいはいい事でもあり悪い事でもある。価値観は人それぞれ優しくされるのは嬉しいけど気は使ってほしくないわがままだけど一緒に居たい
優しくしないで
目の前の虚像が言い放った言葉
“優しくしないで”
その言葉が身に染みる
それはかつて私が言い放った言葉でもあり
同じように目の前にいた悪魔的な人物に対して
吐き捨てた言葉でもある
違う点といえば、その言葉の意味だろうか
私が吐き捨てた言葉の意味は
相手の優しさが眩しすぎたから
今言い放たれた言葉は
完全なる拒絶
しかしどちらも自分自身の為の言葉だ
それはこの言葉の本質的な部分の共通だろう
自己中心的な言葉
私がその言葉を吐き捨てた時
きっと相手を傷つけただろう
でも私は、今目の前にいる
鏡面に写る人物が言い放った言葉に対して
口角が上がってしまった
「そうだよ。辛いのは私だけでいいから。」
優しくしないで
他の女の子が、好かれてるかもなんて勘違いするから、私以外に優しくしないで。
「優しくしないで」って言ったら困るから、そんな理由で言えないようなら、言わせないようなら、あなたは私には合わない。独占欲の強い私を愛して。
わたし人に優しくするのやめたの
そう言った彼女は、優しさは犠牲だと嘯いた
誰かに優しくするとき、人はどこかで自分を蔑ろにするのだと
犠牲を払って振る舞われる優しさなど欲しくはないと
その引き結んだ口許
きっと彼女は色々我慢してきた
我慢して、自分を圧し殺してまで周りの人に優しくしてきたから、少し疲れてしまったんだね
大丈夫 それなら少し休もう
他人への優しさはお休みして、今は自分に一番優しくなるんだ
傾いた天秤が戻るまで
そうして自分のお皿が床に着いたら、また少しお裾分け
それまでしばしの休憩を
『優しくしないで』
些細な優しさに期待してしまうから___。
『優しくしないで』
私は強い
前を向いて歩いて行けるから
優しくしないで
「優しくしないで」
私がこれ以上勘違いをしないように。
知っているのよ。貴方には大切な人がいることを。
「優しくしないでって言ってんだろうが。」
目の前で全裸の大人が私へ怒鳴っている。私が優しさを履き違えたせいだ。表裏を履き違えているパンツを気にせず怒鳴り声の主は急いで着替え部屋を出ていった。
オプションで注文されていた「豚野郎」と呼ぶのを躊躇して「ぶたさん」呼びを3回してしまったこと。要求されたビンタをする度にすみませんとつい謝ってしまったこと。その他もろもろを含め私がこの事態を引き起こした原因だ。
初めての夜職だから怖い人が少なさそうなこの店を選べばまだ安心と思っていたのが甘かった。人には優しくしなさいと言われ続けて育った私にはこの仕事は過酷だった。
しかし、早々にもう辞めてしまいたいとまでは思わなかった。私に染み付いた優しさによって誰かを不快にさせたままで終わるのは自分を許せないと思ったからだ。
まだきっと間に合うはず。ドアを開け姿を探すと廊下で店長さんとお互い大人の顔をしながら大人の話をしようとしているところを見つけた。今この瞬間にやるしかない。
「帰ってこい豚野郎、続きをしてやる。」
信じてきた優しさを反転させて私は叫んだ、いや罵った。覚悟を決めた声は震えておらず廊下を真っ直ぐ通過した。
「すみません、実はこれもプレイの一環なんです。あの子のまま延長でお願いします。」
私の声を聞いた豚野郎は少し笑みを含めながら店長さんにそう伝え体をこちら側に向けた。
私は今日、もっと優しくなれた気がする。
優しくしないで
でもやっぱり
いつでも誰よりも
優しくしてほしい
悔しいが。
_優しくしないで
逃げたくなるの。
その温かさを求めているのに
いつか消えてしまうと思うと怖くて、
優しさを上手に受け取れないから
溺れてしまいそうになるの。
優しくしないで!!!
もっと好きになるやん、、、?
「優しさが痛い」
そう言って困ったように笑う彼の顔を思い出す。
あの日から連絡がつかなくなった。
いつもと同じような口ぶりで、いつもと同じ表情だった。
いや、いつもそういう顔をさせていたわけではなくて、そういう顔もするだろうな、という話で…
「わかったわかった、それでどうしたいんだ?」
珈琲を挟んで向いに座る男が、いかにも面倒です、と言わんばかりの態度を見せる。
店内は控えめなジャズと、郊外店舗らしい客層で賑わっていた。
「たまたま再会した小学校の同級生だろ?気にすることもなくね?」
何も言えないでいると、
「何回でも話は聞いてやる」と言って帰り支度を始めてしまった。
店を出てその男と別れた後、
自分はどうしたいんだろうと考える。
しぶる彼に選んでもらった服やアクセサリーを身につけ、
彼に過ごしてもらいやすいよう整えた家へ向かう。
鞄から取り出した家の鍵にはチップのキーホルダーが揺れていた。
(テーマ:優しくしないで)
『優しくしないで』
新しい美容室を開拓したく先輩に相談すると「じゃあ、私の行きつけはどう?」と紹介された。特にシャンプーがお勧めだと言い、担当2人の内、先輩のお気に入りはメガネさん。「頭をガシガシ洗うあの力強さが気持ちいいのよ~」と大絶賛だ。
早速予約を入れて行ってみる。運良くシャンプーはメガネさんになった。なるほど、先輩の言った通り力強い。だが私には強過ぎて、とんでもなく痛い。
「どこか痒いところはございませんか?」に、もう少し優しく‥とは言いにくく、痛みに耐えた。
数ヶ月後、また同じ美容室へ行く。シャンプー担当はもう1人の女の子だった。良かった、今日は痛く無いと暫く安心して身を任せていたが、その内気付く、洗い方が優し過ぎる‥。撫でる様に洗う気持ち悪さに耐えつつ、私はもうこの美容室には来ないと決めた。
その罪深い優しさは
ほんの少しの勘違いだと
言い聞かせた私に
貴方は優しい笑みを浮かべて。
優しくしないでと言葉を吐くことも
できるはずがないのに。
#想いを拗らせすぎた元暗殺者の話 (BL)
Side:Isaia Chiarugi
俺は首都郊外に住む、しがない花売りだ。
そんな俺だが…誰にも言えない秘密がある。
「なぁアロルド、いったいお前はどこをほっつき歩いてるんだ?」
「俺の電話番号をどうやって手に入れたんだ?悪いが俺はもう裏稼業から足を洗った身だ。依頼なら他の奴を当たってくれ」
「お、おい!組織裏切るってことはお前の命が…!」
「構わない。それもまた、俺が今まで手を血で汚してきた報いだ」
「考え直せ!あのボスがお前が生きてるってことに気づいたらマジで半殺しじゃ済まなくなるぞ!」
「それでもいい。…じゃあ、そろそろ切るぞ」
いつものように商品の花を手入れしていると、かつての仲間から約半年ぶりに電話がかかってきた。
…そう。俺は1年前まで、貴族の財産を狙っているとあるマフィアに「アロルド」の名で暗殺者として雇われていた。
報酬を得るためだけに、感情を捨てて何人もの貴族様を殺した。
そんな俺が雇い主を裏切って花売りになったのには、1人の男が関係している。
「やぁ…イザイア」
「…何故わざわざここに来たんだ、レノー」
「この1年間ずっと、君を探していたんだ。まさかここで花売りをしてるなんて知らなかった、やっと会えた…」
「…帰ってくれ…」
「どうして?何かあったの…?」
「帰れと言ってるんだ…!!」
莫大な財産を隠し持っていると噂のシャサーヌ侯爵家の次男、レノー・ブランシャール。
俺が5年前に任務で潜入した侯爵邸のパーティーで出会った、真面目で純粋で、なおかつ優しすぎる男。
俺が何も言わずに組織を離れたのは、暗殺者でありながらターゲットの彼を愛してしまったからだ。
シャサーヌ侯爵家殺害計画を完遂するためにわざわざあの手この手でレノーと仲良くなって、計画のためならばと彼のボディーガードにもなった。
…そこまでしたのに、俺は結局殺せなかった。レノーの胸に銃口を向けても、引き金にかけた指が震えた。
キスを求め合う中で彼の胸にナイフを突き刺すことだってできたはずなのに、出来なかった。
それで俺はターゲットに必要以上の感情を抱いてしまった自分に嫌気がさして、レノーの前からも姿を消した。
…なのに今、かつて愛した男が俺の目の前に立っている。
隙あらば何度も殺そうとした俺が、今更許されていいはずがない。
俺はぶっきらぼうな声でレノーを拒絶した。
「…帰らないよ、イザイア。君を連れて帰るまで」
「やめろ!俺を許そうとするな!!」
「でも君はあの日、僕と僕の家族を殺さなかったじゃないか。さぁ…一緒に来て。僕なら君を追っ手から守ってあげられる」
「…黙れよ…!」
俺だって本当は愛してるって言いたいし、もう二度と離さないって抱きしめて、またあの頃のようにキスを求め合いたい。
でも…それはもう無理だ。レノーは裏社会のうの字も知らない清廉潔白な侯爵家のお坊ちゃんで、俺は仕事で何人も人を殺している元暗殺者の庶民だから。
最初から俺に幸せになる資格なんて、なかったんだ。
俺は小さく舌打ちをして、手入れをしていた花へと視線を戻した。
「…君を愛してる気持ちは変わってないよ…イザイア」
「…」
「僕は君の目的を知ったあの日から君を許していたよ、だから…」
「…っ」
もうお前を抱くなんて無理なんだと拒絶したいのに、心も体もレノーのぬくもりを求めている。
こうして葛藤している今も、自分の心臓の鼓動がうるさすぎて嫌になる。
「…こんな俺に優しくしないでくれよ、頼むから…」
俺は花の手入れをしているふりをし続けながら、掠れた声で呟いた。
【お題:優しくしないで】
◾︎今回のおはなしに出てきた人◾︎
・イザイア・キアルージ (Isaia Chiarugi) 攻め 28歳 元暗殺者
・レノー・ブランシャール (Reynaud Blandchard) 受け 28歳 侯爵家の次男
「またどこ行くんだよ」
「別に、、、」私はプイッとそっぽを向いた
「別にって、、、」
「あなたには関係ないから」
私は力強くドアを閉めた
別に貴方が嫌いな訳じゃない
だからって喧嘩したわけでもない
ただ、優しくするあなたが嫌い
「バカ」とか言って結局は助けてくれるあなた
だけど、あなたは私のような目では見つめてくれない
ただ、目の前に浮かぶ私より
あなたの片隅にひっそりといる彼女が好き
助けられる度にドキッとする感情と
なんとも言えない運命に脅される
「なんでもない」とそっぽを向ける私に
「変なやつ」と返すあなた
全部嫌い、、、、何が嫌い?
その時ずるっと手足が滑った
海の底に沈むような感覚が体内に走った
もうこれでいいんだと
これでもう終わりなんだと
だけどその時だった
私の手をギュットつかむ何かがいた
冷たい空間で生暖かい温度が伝わた
暖かくて眩しい光
それと同時に慌ただしい声が聞こえた
「おい大丈夫か!!」
朦朧としたなかはっきりとわかった
それは彼だった
「ったく、だから1人で行くなっていったろ! 」
彼は私に肩を寄せる
「待ってろ、今助けて、、、」
その時私は彼の唇を遮った
「、、、何もわかってないのね」
私は悲しくそっぽを向いた
誰でもかれでもみんなに優しい貴方。
それは貴方の美徳かもしれないけど、残酷とも思う。
優しくしないで。
私以外には。
「優しくしないで」
「お母さんやめて」
そう叫んだのは私だった、
私は熱があって身体がダルイんだけど、
お昼ご飯の時、しょうがなくダイニングに行った
お昼ご飯はぞうすいだ
お母さんは私に子供扱いにご飯を無理あり食べさせようとしている、
皆私に子供扱いしてくる、
私を優しくしてくる皆が嫌いだ、
お母さんに事情を言って
優しくしてくる皆に会いたくないから学校を休んでいる、
けど結局お母さんさんがいる
心の中では地獄のお母さんと呼んでいる
もう、泣き叫ぶしかないのかな?
お父さんはしつこくないし、優しくない
だから話を色々聞いてくれるし、
暇な時一緒に遊んでくれるから
凄く大好き、だけどお父さんは今単身赴任だから会えない、
辛い誰かに助けて欲しい私の人生を握りつぶして
皆見たいな楽しい人生を送りたい、
私はそう思っている、
1ヶ月後、私は学校の先生に事情を話して皆に伝えてもらった、
お母さんにも子供扱いして欲しくないと30分真剣に話した、
お母さんも学校の皆も納得してくれて、
私は毎日お家でも学校でも楽しい生活を送っている
私は本当の優しさを知った