「またどこ行くんだよ」
「別に、、、」私はプイッとそっぽを向いた
「別にって、、、」
「あなたには関係ないから」
私は力強くドアを閉めた
別に貴方が嫌いな訳じゃない
だからって喧嘩したわけでもない
ただ、優しくするあなたが嫌い
「バカ」とか言って結局は助けてくれるあなた
だけど、あなたは私のような目では見つめてくれない
ただ、目の前に浮かぶ私より
あなたの片隅にひっそりといる彼女が好き
助けられる度にドキッとする感情と
なんとも言えない運命に脅される
「なんでもない」とそっぽを向ける私に
「変なやつ」と返すあなた
全部嫌い、、、、何が嫌い?
その時ずるっと手足が滑った
海の底に沈むような感覚が体内に走った
もうこれでいいんだと
これでもう終わりなんだと
だけどその時だった
私の手をギュットつかむ何かがいた
冷たい空間で生暖かい温度が伝わた
暖かくて眩しい光
それと同時に慌ただしい声が聞こえた
「おい大丈夫か!!」
朦朧としたなかはっきりとわかった
それは彼だった
「ったく、だから1人で行くなっていったろ! 」
彼は私に肩を寄せる
「待ってろ、今助けて、、、」
その時私は彼の唇を遮った
「、、、何もわかってないのね」
私は悲しくそっぽを向いた
5/3/2024, 7:30:24 AM