『優しくしないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
笑顔の私を覚えていてほしい。
もう私には、上手く思い出せないから。
みんなと過ごした思い出の中に生きる私。
私が好きだった私。
今の私を、私は、受け入れたけど。
みんなは知らなくていいこと。
もし知ったら、きっと、上書きされちゃうから。
明るかった私を、よく笑っていた私を、どうか消さないで。
「お前、何大きな声を出しているんです」
ぎゃんぎゃん声をあげていた女の腕を掴んだ彼に、あっと声が出た。彼にも聞こえたらしくそこでようやく私たちに気付いてにこりと笑みを浮かべる。
「失礼しました、皆さん怖かったでしょう」
「うん、怖かった…」
「来てくれてありがとう…」
「どうしようって思ってたの…」
「はァ!?かまととぶってんじゃねーし!言っとくけど、幼馴染みだからって調子乗んなって先に喧嘩売ってきたのあいつらだからね!」
いまだにぎゃんぎゃん騒ぐあの女にハイハイとおざなりに返しながら「それでは、失礼します」と私たちには柔和な笑みで丁寧に頭を下げて、彼は去っていく。あの女の腕をしっかり引いて。
それをぼんやり見送っていると、あの女が振り返って私たちに中指を立てた。やっぱ許せねえよあの女。
"優しくしないで"
優しくしないで
言ってみたい台詞だ。
だって「優しくしないで」は
「私に優しくして」だから。
優しい人、とはよく言われるが
未だ言われた事のない言葉だ。
言われたいわけだはないが
まだ優しさが足りてないのか?
:優しくしないで
■
あなたは優しい人だと思う。感情なんて脳の電気信号でしかないのに。その感情が大事だと言う。細かく見たら違うんでしょうけど、大まかに見れば人間はただ水とタンパク質でできていて電気信号が走っているだけ。人なんて大したことじゃないのに。他人のことを気に掛ける、優しい人。
何事も俯瞰して見たほうが理解しやすい。そこに感情は必要ない。事実さえ理解できればそれでいいじゃないですか。事実だって多少歪めてもいい。理解して飲み込めるならそれで。「自己防衛本能が働いている」としても、それでいいんですよ。
優しい人ですね。嫌味じゃないですよ。ぬるくて、甘ったるくて、あたたかい。本当に、優しい人だ。
……ごめんなさい。あなたは優しい人。その優しさが、あまりにも怖い。余計なお世話と言って突き放すことは簡単なんです。あなたは優しい人。どうか、どうか。加害者さえいなければ被害者は存在しないとあなたは言った。加害されたからといって自分も加害するなんてあってはならないと言った。ならば、どうか、立ち退いてほしい。加害者になりくない。怖い。
あなたの為とか、そんな綺麗な話じゃないんです。ただ、自分が、加害者になりたくないだけ。この気持ちすらほどいてくれると言うならあなたの手を借りたいと思う。しかし中途半端な優しさならばやめてくれ。お前のこと蹴り飛ばしてしまいそうだ。加害者になりたくないんだ。悪者になりたくない。ただ卑怯者なだけ。お前を傷つけたくないからではない、自己保身の為だ。だからどうか……優しく、優しくしないでくださいね。
■
優しくしないでほしいなんて、正しくそうなのに、未だ虐待サバイバーだと認めようとしない。これもきっと、貴方にとっては余計なお世話にしかなれないのだろうけれど。
「拒否しなかったお前が悪い。嫌なら抵抗すればよかっただろ。しなかったのはおかしい」と言われるのは二次被害だ。他人はそうやって貴方を更に苦しめる。
「仕方がなかった、誰も悪くなかったんですよ」
加害者さえいなければ被害者は存在しなかったはずなんだ。これは自然災害じゃない、なのに……。
「誰も悪くなかった」ということにしたいのは、貴方のささやかな望みなのだろう。貴方はどこまでも夢見がちで、孤独で、“可哀想”だ。
「確かにあの人は駄目な人かもしれないけれど、優しくて温かくて、愛してますよ」
最初に貴方と会ったとき、なんとなく「可哀想なやつ」だと思った。それは貴方に虐待サバイバー故の亀裂と歪みがあったから。貴方は「愛情」という名のなんとなく可愛らしく色付けされた甘い砂糖菓子に変えて全てをまるっと口に入れようとする。「それがあの人なりの愛情だったから」と言って夢を見ている。貴方自身が貴方を孤独へと導いている。
可哀想なやつ、可哀想なやつ、かわいそうだ、かわいそうだよ、なあ。可哀想なんて見下されてるみたいで言われたかないかもしれないけど、貴方が、可哀想だ。
辛いよ、苦しいよ、貴方は悪くない、貴方のせいじゃない。加害者さえいなければ被害者は存在しなかったはずだ。貴方は被害者だ。貴方は悪くない。
「加害者も被害者だったんですよ」
それがまかり通って良いわけがない。他人から加害されたから自分も他人に加害するなんて、そんな、そんなことあって良いはずがないんだ、これは理屈とか理論とかそんなのじゃない、そんなのは、そんなの……そんな……。
悲しいこと、言わないでくれ。結局そんなの、貴方が捌け口にされていただけじゃないか。幼くて弱くてまだほんの小さな子供だった貴方が、貴方を、周りの大人は使用したんだ。貴方は使われて使われてボロ雑巾になって、穴だらけで、ボロボロで、傷ついてる。それを、それなのに、自分が傷ついていることに目を向けようとしない。
「人の役に立てることは幸せなことです。例えそれが利用であろうと使用であろうと。自分は人の役に立てて嬉しい、相手も嬉しい、良いこと尽くめじゃないですか」
自己犠牲は、良くない。どれだけ貴方が幸せと言っても貴方はちゃんと傷ついてる。傷ついてるのに、傷ついてることを自覚しようとしない、自覚できないから、どんどん自分を擦り減らしている。
貴方は辛くて、苦しくて、悲しいと、言っていいはずなのに。
■■
本当に言われた通り「優しくしない」を選んだら、それで満足だろうか。「お前はクズだ」「マヌケ」「早く死ねよ」「消えろ」「役立たず」「お前の人生碌でもない」「甘えてんじゃねぇよ」「馬鹿が」「おつむ弱いんだから」「何もできないくせに」と言って、殴って蹴って踏んづけて、それで良いだろうか。
優しさの定義が分からないが、人を貶めるような発言と暴力は「優しさじゃない」と言われたから、恐らく多くの人が優しさではないと受け取るはずだ。
ならば私は正しく「優しくしないで」という願いを叶えてあげられる。お前は「優しくしないで」という願いが叶い、私はストレスの捌け口ができて嬉しい、お互いハッピーじゃないか!
「優しくしないで」と心から言っている人がいるならそいつのことサンドバッグにして構わないってことだろう? 違うなら安易に「優しくしないで」とか言うなよクソが。酔っ払ってんじゃねぇぞ。
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『優しくしないで』
小田和正でこのフレーズから始まる曲があったなあ。
私はむしろ、優しくしてほしい。
優しくしてほしかった。
ずっとずっと、ひどい扱いを受けてきた。
その度に恨みが蓄積されていった。
今でもその恨みは心の中に残ったまま。
時たまむくむくと膨れ上がってくる。
今更優しくされても、その恨みはどうしたらいい?
ずっと残ったままなの。
私だって、綺麗さっぱりその恨みを忘れたいのに。
いっそのことあなたに対する恨みはそのままに。
その恨みをバネにするくらい、原動力にしていきたい。
だから、今更優しくしないで。
優しくしないで
相手に優しく接する時
優しい自分に惚れてる時がある
相手を見ず
客観的に自分を見て
そういう自分に自己満足してるだけ
そんな自分いつ卒業出来るんだろう
「優しくしないで」
言われても何も言えなくなる自分がいる
【優しくしないで】#8
本当に気持ち悪い
私は独りでやりたいし、できるからやってんだけど。
みんなは思春期か反抗期か。と和んで私の話を聞いてくれない。
「煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い!!!!!みんないなくなっちゃえ!!!!!!!!!!!!!!!!」
私はプレゼントのクッションを踏み潰した。
「どうしたの?もう!思春期だからって物に当たっちゃダメじゃない。うふふ。」
「もっと」
「ハァ?自惚れんなババァが。更年期ぶち当たってイライラしてるくせに、私に思春期って押し付けて愚痴愚痴愚痴愚痴。」
私はまたクッションを踏み潰した。
「なっ!!っちょ貴方!!!!!!この子私の事ば、ばばぁって.....信じられない!」
「もっと」
「そうだぞ!お前、誰に向かって言ってるんだ!俺の妻に八つ当たりするな!このブスが!」
「うっせ!ジジィ!お前とお前、良かったなぁ?ブスとお花畑で結婚で き て !」
「もっともっともっと」
私はまたまたクッションを踏み潰した。
「なっ!こ、このぉぉぉっこのバカ子がぁぁああああっ!」
私にイラつき、叔父さんとおばさんは部屋から出ていった。
「もっともっとやって」
私はイラつき、また、また、またクッションをー
「もっと頂戴。優しくないのを。もっともっと頂戴。」
クッションを、.......................。
「え、キモっ」
「ありがとう。嬉しい♡」
「いやいや、え?お前、クッションだよな。」
「うん。そうだよ?ほらほら、もっと殴って。優しくしないで、」
「う、うん。」
私は日々のストレスをクッションにぶつけた。その間クッションはすごく気持ちよさそうにしていた。
「あぁ〜♡イイ、いいよォっ肩凝ったからマジで気持ち〜。もっと!優しくしないで、bね。」
「んー…。」
「…え?どしたの?折角気持ちよかったんに。」
「ん。いや、やる気失せた。また今度ね」
「え、、、、嘘!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!もっとやってよ!もっともっと!!!!!」
「ただの肩こりだろぃ!孫の手使っとけ!」
「はぁい…。」
私はクッションを置いて部屋を出た。そこから出た瞬間何かが聞こえた。
「ねぇ、本当に戻るの?」
『さぁ、あなたが信じると言うなら、ですね。』
「折角あの子と話したんだし、そろそろストーリー進めそうじゃない?」
『本来の姿に戻られては?』
「そうだね。ここは小説の世界で、私は転生者。なんだか不思議ね。」
『まぁ、しかし。あっちの北部では珍しくはないとか。』
ーーーーーーーーーー
聞いちゃった…。
「優しくしないでねって言っときながら、お前の人生イージーモードやんけ。」
私は部屋から遠くのリビングでぼーっとしていた。
優しくされたいのに、優しくしないで、と、心の中で相手からの好意を拒絶してきた。
与えられる幸せを知ったら、それがなくなったときの辛さに耐えなければならない。
辛い思いをするくらいなら、最初から幸せの味など、知らないほうがいい。
優しいばかりがいいことではない
自分を犠牲にする優しさ
本音を言えずに優しくしてしまう
これらはその場しのぎだ
本当に相手のことを思ったら、上辺だけの優しさではよくない
これ以上の関係を必要としない人には、いいのかな
お題:優しくしないで
あなたが優しいことはわかってる
だからこれが優しさだってことはわかってるの
でもね、それが辛いんだ。苦しいんだ。なのに嬉しくて。
一層悲しく苦しくなる。
だからいっそのこと私に優しくしないで
2024/05/03/(金)
優しくしないで
いっそ一思いに力を入れて私を利用して。
どうせ捨てられる運命なのは知っているから。
せめて、お前がいて良かった、役に立ったなって思われたいの。それだけで私は幸せなの。
さぁ、どうぞ遠慮なく擦って。
たわしの気持ち
(優しくしないで。)🦜
・僕は、今は まだ
小雀。 だから
みんなの ように
上手に 飛べない。
でもね。
「必ず、上手に 飛べる様に
練習中 なんだよ。」🦜
(だからね。)
《少し位の、すり傷、位で
優しくしないで・・。》🦜
優しくしないで
優しくしないで。
そんなに優しくされると、ダメだよ。
ダメだって。なんで毎日優しくするの?
ダメだよ。優しくしないで。
なんで優しくしてくれるの?
もう関わっちゃいけないよ。
これ以上優しくするとダメなことになっちゃうから。
あーもう。ダメだって言ったのに。
また1人、私を好きに「なっちゃった」。
私はもう、心に決めた人がいるのに。
もうこれで、何人目だろう…。
ある日のこと。
「っ、触らないで!」
僕の手はペシッと振り払われてしまった。
僕、何かしたっけ。
「ごめん。そんなつもりじゃ」
「わかってるよ…けど、これ以上優しくしないで!」
とりあえず謝った。
が、その言葉を遮るように少女は言った。
少女は絶望に満ちた顔でこちらを見る。
今までどれだけ傷付いて来たのだろうか。
僕には、わからない。
「ごめん。」
僕は少女に向かって言った。
「僕には、その感情が解らないんだ。」
その言葉を聞くと、彼女はどこかへ走り去ってしまった。
僕にはどうしていいか解らず、ただ彼女の背中を見つめることしか出来なかった。
ある日のこと。
「っ、触らないで!」
つい、言ってしまった。気づくと私は彼の手を振り払っていた。
「ごめん。そんなつもりじゃ…」
「わかってるよ…けど、これ以上優しくしないで!」
彼は無表情で謝ったのに、何故かそこに悲しさと優しさを感じた。
黙って彼を見ていると、彼は口を開いた。
「ごめん。」
私が、え?と言いかける前に彼は言った。
「僕には、その感情がわからないんだ。」
そんなこと、とっくに知っている。
そう。知っていたはずなのに。
私は彼の前から走り去った。
泣きながら。
私は、どうして。
また、彼の優しさを求めてしまったのだろうか。
いや、違う。
今まで私は、自分の理想と彼を重ねていたんだ。
彼に感情がないのをいい事に。
ほんっと最低だ。私。
『優しくしないで』15/224
涙が溢れて止まらなくなるのは、
その出来事が悲しかったんじゃなくて、
悔しかったんでもなくて、
あなたの、その眼差しが、やわらかい目が、
あなたの、その言葉が、やさしい声が、
むき出しにされたわたしの心に突き刺さるから。
優しくしないで…
桜桃メロンソーダI scream
甘すぎた罪うそなら消えて
私に優しくしないで、、、
もっと好きになるでしょ、?
私はこの恋を諦めたいのに
"貴方を"愛してしまったら私はもう、、、
ねぇだから思わせぶりはやめて、?
この"ゼラニウム"と"サザンカ"の花をあげるから、!
【花言葉】
ゼラニウム···▸私はあなたの愛を信じない
サザンカ···▸永遠の愛
優しくしないで
帰宅するとリビングからピコピコと音がする。
ただいま。
おかえり。テレビを睨んだまま年上の彼女が言う。手元のコントローラーが上に下にと揺れている。初心者の証だ。
どこまで進んだ?
……2−1。
まだ?、と言いかけて、慌てて、そうか、と言い直した。昨日からやってるみたいだが、あまり上達していないようだ。
着替えながらチラッと画面を見ると、帽子を被ったヒゲのおじさんが、穴に落ちてやられたところだった。
なんでこの人、ちゃんと止まってくれないの。絶対に滑って落ちちゃう。いつもここで。
そういうゲームだからね。貸して。そこだけやってあげる。 僕がそう言うと、
あら、やさしい。でもいい。これは私の戦いなの。 話している間も、視線はテレビから外れない。
これは……、そっとしておくべきだな。僕はヤカンに火を入れ、静かにカップ麺の蓋を開けた。お湯を入れ3分待っても、依然としてクリアならず。
今日も僕は、麺をすする音をなんとか抑えながら、彼女の果てしない戦いを見守るのであった。
『優しくしないで』
「優しくしないで」
伸ばされた手を、思い切り叩き落として言った。
僕は貴方が嫌いだ。
だから、僕にかまわないで。
「そっか、ごめん」
貴方は困ったように眉を下げて笑った。
それに僕はまた腹を立てる。
笑いたくなければ笑わなければ良い。
僕に対して怒れば良いだけの事なのに。
「……」
でも僕は貴方が嫌いだから、親切にそんなアドバイスなんかしない。
これ以上顔を見てイライラするのも嫌で、貴方を置いて教室を出た。
そのまま怒りをエネルギーに変えて、ズンズン進み屋上に出る。
「……」
放課後、誰もいない屋上。
僕は思わず叫びたくなったけど、フェンスを殴るに留めた。
(バカじゃないの)
その言葉だけが、ぐるぐる身体の中を回る。
貴方の困ったような笑顔が嫌い。
嫌ならはっきり嫌だと言えば良い。
他人に優しくして、裏切られて傷付いたみたいに笑わないで。
最初から他人になんて優しくしなければ良い。
他人なんてどうだって良いんだから。
そう、他人なんてどうでも良いんだ。
(……あぁ、腹が立つ)
なのにどうして、こんなに貴方が腹立たしいんだろう。
「バカじゃないの」
笑うなら、楽しい時だけ綺麗に笑えばいいのに。
ーーー
体調不良文にも♡ありがとうございました。