『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何気ないふり
私は普段何かあったときも何気ないふりをしている。
心の中では、喜んだり、怒ったり、悲しんだり。
表に出さないことがかっこ良いと思い込んでいるのかもしれない。
けれど、そのせいで内面にストレスが溜まり体調が悪くなる。
ふと考えた、人間の体は心の出力装置なのだから心に溜め込むと壊れてしまうのではないか?
自分も含め、壊れてしまっている人が多くなっているような気がする。
もっとアウトプットしよう。
喜びも悲しみも、もっと出そう。
みんな、人間らしく生きよう!
何気ないふり一つで、その人の心理、人格的情報を読み取れる事もある。
何気ないふり一つで、人を喜ばすことも傷付けるきともできる。
何気ないふり一つで、国によってのタブーに触れてしまうこともある。
それだけの意味を持つのに、人間は“何気ないふり”と言っている。
顔を合わすたび
何気ないふりをして
君は微笑んだ
強がる君に気付きながらも
僕は何気ないふりをして
気付かない僕を演じる
強がる君も悪くないけど
いつでも寄り掛かってくれるようにと
何気なくを装って
僕は君の側を離れない
【何気ないふり】
――何気ないふり――
お人好し
反吐が出てしまうほどに
虫酸が走ってしまうほどに
呪いにかかったように
霊に憑かれたように
何気ないふりをして
優しさを魅せる
自分を好いてくれる人を造りだす
自分を好きになるため
価値を見出したいがため
でも、
全てを真に受け、感じた自分で
理想じゃない、本当の自分で
正々堂々と生きること
そこにはもっと価値がある
僕はそう生きたい
自分を探そう
どう感じたか
どう考えたか
簡単に崩れないように
今までの自分
ありがとう
困った時はまた
お世話になるかもしれないけど
さようなら
↓前日のお題↓
――ハッピーエンド――
ハッピー
誰にとって?
バッド
誰にとって?
例え主人公が
ヒロインが
幸せだとして
幸せでない者はどうなる?
そこで物語を絶えさせて
無視する?
きっと全員が幸せになることはできない
桃太郎も
一寸法師も
シンデレラも
物語だけじゃない
現実も
だからこそ
僕は目に触れる周囲を
幸せにしたい
君が何気ないふりで抱えて歩く
心にぽっかりあいた穴に
風がとおって鳴る音を
僕はときどき
聞いてしまうことがあるんだ
それはやわらかな土笛の音色
夜を纏う梟のうた
銀河をさまよう汽笛
生まれたばかりの雛鳥の喉のふるえが
小さな蝶のはばたきが
身体の内に巣食う暗闇の
がらんどうをふるわせて
僕の心もふるえている
あちらこちらで風がおこり
孤独な心の共鳴が
音楽のように世界をみたしている
何気ないふりで抱えて歩くものを
知らせている
『何気ないふり』
どんな時に人は何気ないふりをするか、それは様々であろう。しかし、人は、何気ないふりをした時、相手にそれが伝わっていることが多いのではないだろうか。
例えば、私が道で石につまづいて転んだとする。私は、周囲の視線から恥ずかしさから痛みを我慢し、何でもない振りをする。つまり、何気ない振りをするであろう。このような時、周囲の人は、私が無理をして何気ない振りをしているのは筒抜けであるだろう。
また、忙しく何事にも手が回らない人がいたとして、その人に対し「お助けしましょうか」と尋ねても、ほとんどの人は「大丈夫です。ありがとうございます」と何気ない振りをして答えるだろう。しかし、ほとんどひとは、相手が何気ない振りをしていることに気づき、人によっては、助けようと手を差し出すかもしれない。
人が何気ない振りをする時、周囲の人は何気ない振りしていることに気づいている。その時、相手の気持ちを思って何気ない振りをする人もいれば、手を差し出す人もいるなど、何気ない振りへの対応は様々だ。
何気ない振りする時、それは相手に伝わっていることがほとんどである。相手は、何気ない振りをする人の気持ちを慮り、その気持ちや感情を理解しているのだと思う。何気ない振りという言葉ではあるけども、何気ない振りではないことが周囲は気づいているのだ。
昨日、飲んでたのよ。
連れと、そしたら偶然に先輩と会ってさ、挨拶だけしといたのよ。女連れだったのよ、先輩。結構かわいかったし。
で、そのまま飲んでたら先輩、先に帰ったのよ。
これってさぁ、芸人あるあるじゃん。
自分の会計の時に先輩がもう払ってるっていう。
そう、何気ないふりして帰るやつ。
そしてさ、会計いったら
「19800円でございます」
払って無いの!
それも、普段より高く感じる。
普通の事なんだけど、損した気分になるの不思議だな。
何気ないふり。
何気ないふりが
できるかな?
前は行くと
サプライズできたけど。
何気ないふりが
できたら
今度の
遠征も楽しみ。
まずはね、
ありきたりでわかりやすい
やさしい言葉をたくさん使うより、
何気ないふりで優しくできる人に気付いて、
感謝の言葉を伝えられる人になることね。
#2「何気ないふり」
そんなつもりはなかった。
人を意味もなく踏み躙っておいて、そんな言葉で終わらせる君の、あいつらの、何気ないふりが大嫌いだった。
ぶん殴りたくなるほどに。
やられてきたのだから1発ぐらい、と思った。
でも、人の傷や痛みを知っている僕らだけは、無慈悲に生きないでいよう。
何気ないふりが1番。
理由なんて知らない。ただ甘えてみただけ。
愛されるようにとあなたに気持ちを伝えてもどうせ分かってくれないんだもの。すぐえらんで、それは私じゃなくても
受け止めるから。何気ない会話も全部フリ。
私が好きになるようにするための嘘。
そんな嘘つかなくてもいいのに。
なんだよそれ。馬鹿みたいに考えてる私ほんとバカじゃねかよ。何気ない笑い話に私は笑える?1人置いてきぼりな私
私がいなくなってもこの世もこの人達は平気なんだ。
所詮他人。人の事なんて考えてもない、
そんなのは優しさじゃないだろ。人のことを考えられる人が優しいんだよ。優しい人が損するってなに。
損してる?そんなこと言ってる人たちの方が損してるよ。
何気ない私の好きはただの不利だと思えますか?
そう質問したら。
それは不利ですね。
って言うから。
あなたにとってもは何にも気にしない事ですか?
何にも気にしてないです。
そんな冷たい声で言わないでよ。
そこはフリでも、してくれてもよかったじゃん、。
ほんと、なんにもわかってない。
お題『何気ないふり』
︎ 硬質な黒鉛の音が響く、昼下がりの教室。
︎ 昼食直後の小テストはあまりにも億劫で、退屈だ。隙間時間にあれほど確認してきた単語もすっかり頭から抜け落ちてしまったのか、過半数を超える空欄を残したまま僕は頬杖をつく。幸いにも睡魔に襲われることはなかったのだが、集中力は削がれてしまって続きを書く気力は湧かない。戯れに鉛筆をくるくると回転させてみた。しかし湧かない。もう諦めてしまおうか。そう溜息をつけば、それに返事をするかのように咳払いが聞こえてくる。
︎ 視線を上げると、教卓の前には赤ペンを回す先生の姿がある。え、と小さく声を漏らせば、先生は口の端をほんの少し上げて、回していた赤ペンを机の上へ下ろす。そして左腕に付けている腕時計をこつこつと叩き、やがて僕と同じ姿勢で頬杖をついた。
︎ 肝を冷やした僕はただちに居住まいを正す。
︎ さり気ない一挙一動ではあるけれど、おそらくアレは警告。何気ないふりをした、集中しなさい、のサイン。
ふり、ってことは本当は尋常ではないってことで、心臓が飛び出さんばかりにドラミングしてたりするってことか。
はっきり言って平静でいないといけない職種以外は、素直に驚いて素直に切れ散らかして素直に笑ってた方が人間関係は円滑。
『 何気ないふり』
好きなバイト先の先輩が他の先輩と(女子)
話してる時に私はいつも何気ないふりをする
『何気ないふり』
いつからだろう。
君が、笑わなくなったのは。
どこからだろう。
君に、追いつけなくなったのは。
なぜだろう。
君を、失ってしまったのは。
でもまだ「何気ないふり」をして、
君に話しかけるのは。
これ以上君と、距離を離したくないから。
「今日のご飯はオムライスだよ」
「お、美味そう。いつもありがとう」
「なーにお礼なんか言ってんの?珍しいね」
リビングから2つ、オムライスの乗った皿を運んできた彼女。からから笑いながら席に着く。俺はそれを見て目を細めた。なんて幸せなんだろう。
テーブルを挟んで、いただきますをした。
彼女は画面の中でオムライスを美味しそうに食べている。俺もそこらへんに置いてあったメシを食べて、彼女との団欒を楽しむ。
何気ないふり
「《何気ないふり》が今回のお題なわけだが」
「うん」
「難しいんだ」
「まあそうだろうな、お前すぐ顔に出るからな」
「そこなんだ。何気ないふり、が成立するには、相手がそのふりをふりと見抜いてくれる、あー、つまり、俺は何の意図も下心もありませんよ、というフリをしてるけどフリしてるだけで実は下心もまあ、んー、言っちゃえば欲?もけっこうやばいレベルで抱えてて正直もう何気ないフリしてるの限界なんだけど、ってのをちゃんと分かってて、それでも気づいてませんよってフリをしてくれないと駄目で、」
「……」
「……いや、俺の話じゃなくて、ええと、友達の話なんだが」
『何気ないふり』
手足の生えた空き缶、羽の生えたネズミとそれを威嚇する野良猫、胡散臭い易者、道行く人の背に覆い被さる黒い何か、道端でしゃがみ込む少女、路地の暗がりから手招く白い手、話しかけてくる石像、得体の知れない募金活動、蠢く肉塊、選挙カーの騒音、転落し続ける人影、捨てられたペットボトル、人の顔をしたカラス、ホーム下から覗く潰れた頭、昼間から大声で騒ぐ酔っぱらい、電車の窓に張り付いた顔、音漏れしてるヘッドホン。
私が何気ないふりをして、通り過ぎていくものたち。
いつしか、見なかった事にするようになったモノたち。
「……ここ、座ってください」
電車の席を譲る私に、しきりに礼を述べる老婦人。
その背中で心配そうにしていた朧げな姿の老紳士が、にこやかに笑って丁寧に頭を下げるのを、私は何気ないふりで見なかったことにした。
「いーぃ天気だぁ! 最高のお花見日和だねっ」
溌剌とした声を放ちながら空をふり仰ぐ。見上げた雲ひとつない青空を遮るように、視界に割り込むのは淡い色の花をたっぷりと咲かせた枝。
これでもかと咲き誇った桜が、土手道の両脇をずらりと彩る。満開の桜は青空にも負けない美しさと鮮やかさで圧倒してくる様に、眩しさを感じて一度だけ瞼を強く閉じた。
チリ、チリ、とした音がその一瞬の間だけ耳に届くが、目を開けてしまえば風の音、川の流れる音、道を行く人々の賑やかさが一気に戻ってくる。
屋台で買ったものを食べる人々。飲む人々。彼らは皆思い思いに花見を楽しんでいる。画一的なまでに、お決まりのように。だがそんなことは花見を楽しむ彼女には関係ない。
待ちに待った春――桜の季節なのだから、楽しまなければ損をしてしまう。そう、久しぶりの桜なのだから。
「ねえ、すごい桜じゃない! 近くで見ると、手鞠みたいに桜が咲いてる」
垂れる枝先に触れるほど近くまで手を持っていくのも容易だった。風で揺れる枝先から頭を垂らして花を咲かせている桜は愛らしいの一言に尽きる。
ふらり、ふらり、ゆらり、ゆら――ゆら。
花びらは触れそうなほど近いのに、風の悪戯で触れられない。そもそも桜の木には触れないようにと注意書きがあちこちにあるので、これだけ近くに手を持っていくのは褒められたことではないのだが。
「ねえ、桜の花びらってどんな感触だったか覚えてる? あたしは忘れちゃったな〜」
目を細めて見上げた花。雪よりもやわらかく色づいた花びらの隙間からわずかに、ブロックノイズが走ったが空とほとんど変わらないそれは視認されない。
「こんなに天気がいいのも本当に信じられない。もうずっと快晴の空なんて見た記憶がないもんだからさぁ」
やっぱりいいもんだねえと花に伸ばしていた手を今度は空へと高く高く伸ばす。
空にはちっとも近づかない。だが不思議なことに、とても空までの距離が近く感じられていた。
どこからか、笛のように甲高い音が響く。けれど人々は気にも留めずに喧騒のままに振る舞う。
ただ彼女だけがその音に動きを止めて瞬きをする。
日常の景色のなかに響く音に驚いて手を引っ込めると、その音は途絶えた。残響の一音すら残すことなく。
「ね、今の音なんだったの? いや、なんか音したよね。ピーってさ。聞こえなかったの……?」
不安そうに振る舞う姿に気のせいだよと宥められ、幻聴だったのかと眉を下げた彼女だったが、桜の美しさを見ることで不安さを和らげることにした。
そのことに姿のない同行者は胸を撫で下ろして、彼女が美しいだけの景色を楽しむのを見守っていた。
#何気ないふり
何気ないふりをした
君が僕の飲み物を飲んだ時も
君が僕の口にプチシューを突っ込んだ時も
傘を半分に分け合った時も
僕は何気ないふりをした
くすぐり合って笑い転げた時も
ぴったり体を寄せ合ってテレビを観る時も
君が突然失恋話をしてきた時も
僕は何気ないふりをした
けれど時々思い出してしまう
兄弟の誕生日を忘れるくらい鈍感な君が
僕の誕生日だけは覚えていると自慢げに笑った事や
君が誰かと付き合っていた時
僕にだけは知られたくないとひた隠していたので
別れてから知ったのは僕だけだった事
そこには裏も表も
ましてや真意なんてあるわけが無いのに
僅かにでも期待しそうになる自分に気付いては
自分で律して罰する事を
これからあと何度繰り返すのだろう
その不毛な痛みを抱えてでも
手放したくないと願ってしまう汚い僕に
どうか気付かないようにと
また何気ないふりをした