君が何気ないふりで抱えて歩く心にぽっかりあいた穴に風がとおって鳴る音を僕はときどき聞いてしまうことがあるんだそれはやわらかな土笛の音色夜を纏う梟のうた銀河をさまよう汽笛生まれたばかりの雛鳥の喉のふるえが小さな蝶のはばたきが身体の内に巣食う暗闇のがらんどうをふるわせて僕の心もふるえているあちらこちらで風がおこり孤独な心の共鳴が音楽のように世界をみたしている何気ないふりで抱えて歩くものを知らせている『何気ないふり』
3/30/2023, 9:43:45 PM