『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
[何気ないふり]
私は知っている。
買い出しに行くと、あの子の好きな飲み物があることを。
隙間風が当たる席には自分が率先して座ることを。
歩く時はあの子の右側に居ることを。
なんだかんだで、あの子をしっかり見てることを。
何気ないふりをしてるけど、先輩はあの子が大好きで。
見ていると柔らかい笑顔を見せることも。
「……いや、なんで告白しないんですかね?」
「したらバレるからじゃない?」
「いいじゃないですか! もう私達にはバレてるんですよ!?」
「僕に言われてもなあ」
貴方が描く
私で居たかった
本当は
もう少し
素直なんだ_
『何気ないふり』
「先生の煙草を吸う姿初めて見ました」
「何時も何か見透かしてる様な目をして
何をしてるのかと思えば、私を見てたのね」
「ええ。好きです。でも煙草は嫌いです。」
「そう。私はこの煙が好き。」
「先生、貴方の顔見えないですよ。
先生、僕は、素敵な貴方と唇を重ねたいです。」
「そう。」
--《何気ないふり》
/何気ないふり
腐れ縁。そんな言葉が聞こえてきそうな関係の、殺したいほど嫌いなアイツ。
よく回る頭を持っただけの、憐れなヤツ。
悲しいとも辛いとも言えず、泣く事も誰かを頼ることも出来ず、毎日のように死にたいと言って自殺を繰り返す。
そのくせ、未だに一度も自殺は成功していない。
可哀想なヤツ。
そんなアイツの姿を見ただけで、知りたくもないアイツの状態が俺には分かる。分かってしまう。
例えば、何時もよりほんの少し歩く重心が傾いていたら、首吊りか飛び降りに失敗して足を痛めた時。
何時もより腕を組む回数が多いと大抵、薬の過剰摂取をして震える手を隠している時。
ずぶ濡れなら——聞かなくても分かる。入水の後。
今は、何時もより少し背中が曲がり猫背気味。よく見れば黒いコートの中に突っ込んだ手をなかなか出そうとしない。
いつも悪い顔色も、一段と青白い。
「おい」
「……なに」
アイツの左腕を掴む。露骨に強ばった肩の力は一瞬で抜けて、面倒そうな顔を向けられた。
コイツは、いつもこうして何かあっても何気ないふりを決め込む。
力任せにポケットから引き抜いた手首からは、適当な手当では間に合わなかった血がだらだらと絶え間なく流れている。
「手前、これするのに何使った」
「キミのナイフ」
あっけらかんと答えられる。
これだからコイツは嫌いだ。力いっぱいに傷の上に力を加えてやると「痛い!痛い!」と喚き始めたのを無視して掴んだ手首を引き摺ってやる。
「そのまま失血死できると思うんじゃねぇぞ。死なねぇよう手当てしてやるから喜べ」
「ちょっと!余計な事しないでよ!この馬鹿!離せチビゴリラ!」
腹が立ったから、掴む指先にこれでもかと力を加えながら、ずるずると踏ん張る軽い体を引き摺ってやった。
何気ないふり
けっこうしてしまう
素直になれなくて
弱みをみせたくなくて
強がってしまう
でも内心は
えらいこっちゃに
なっていたりする
彼女は"何気ないフリ"をする天才だ。
「大丈夫?」なんて言葉にも
「大丈夫だいじょーぶ!」って。
-全然大丈夫じゃないくせに…
君はきっと頼り方を、甘え方を知らないんだろうね。
1人で立って、歩いていく事を、
完璧を演じる事を求められてそれを悟らせないように
生きていくことがその身に染み付いていったんだろうね。
君にいくら言ったところで君はまた平気だと言って
1人で抱えて背負って、笑って誤魔化す。
君にとって"大丈夫"って言葉は問いだろうが答えだろうが
一種の呪いだろうから。
僕は君を影で支える。いつか君が僕を頼れる様に、君が君自身を愛せる様に、君を救えるように土台を作る。
-僕が君を救うから。
今は何気ないフリをして君の隣に僕は立つよ。
好きな子ができた。
あの子は僕より一個年下の24歳で、かわいいよりきれいな女性。目は一重だけど大きくって、口は小さい。よくジーパンを履いていてスラッとしている。僕は最初年上だと思った。だってあんなにきれいだもの!目があったときは胸がはずんだ。会話の際はできるだけ長くいられるようにたくさん話題を出した。その時の彼女の笑顔はたまらなくかわいいと感じた。
だんだん彼女と親密になっていくと同時に彼女からアプローチされてきた。初めは気の所為と感じたけど、だんだん本当なんだと感じた。
だからあの日、彼女に告白した。そしたらさ…OKしてくれたんだ!本当に嬉しかった!
…けど、彼女は僕のことを好きではなかったって気づいたよ。ある日のことだ。彼女からメールで『会いたい』って
来たんだ。僕は大急ぎで駆けつけた。そしたら、どうなったと思う?
僕はたくさんの警察官に捕まった。彼女は警察だった。何気なく近づいてきたのはをして僕を逮捕するため。彼女は言った「殺人罪で逮捕する。あんたのことは知っているわ。だってアタシの尊敬する兄を殺したんだもの。」ってね。そんで僕は27人殺した罪で死刑になった。それでも僕は彼女のことが好きだ。愛している。たとえ、その尊敬する兄に性的な目で見られて、その兄に下着が盗まれて、僕が現場を見て、彼を注意したっけ殺されそうになったから殺したことに気づかなくても。
愛しているよ。
『何気ないふり』より
『何気ないふり』3/30
「私、借金してるんすよ」
何か、急に語り始めた。
「千円貸してくれない?」
おい、待て財布を離せ
「優しい先輩が、お金を貸すまで3・2・1!」
何気ないフリ、、、違う違う、そうじゃない。
私はきみが嫌いだ
いつも笑ってる
何気ないふりして笑ってる
その笑顔は明るくて、可愛くて
少し辛さで歪んだ顔
そんなきみを最後に見たのは
病室のベットの上
きみがいなくなる3日前
相当辛かったはずなのに
きみは笑って誤魔化す
そんなきみが私は嫌いだ
ソファーでスマホを手にしながら
彼がうたた寝をしている
何気ないふりをして 私は
そっと 彼のスマホを 盗み見た
スマホの画面は彼のお気に入りの
ゲーム画面
また いつものゲームか…
そう、安堵した直後
ゲーム内の
チャットメッセージが入った
「昨日はご馳走様でした!
楽しかったよ♪
また 遊びに行こうね!」
昨日…?昨日は残業だったはず…
さて、どうやって 白状させようか。
私は 何気ない顔で寝ている彼の
ほっぺたを 思い切り摘んだ
#何気ないふり
何気ないふりして
そっと
手を差し出せば
きっとあなたは
黙って
その手を
握りしめてくれる
その確信の強さが
逢えない日の
寂しさを
埋めていく
# 何気ないふり (89)
何気ないフリ
優しくしっとり…
静かなあなたに
癒されて…
何気ないふんわりした
雰囲気…
あなたのやさしい風に
癒されながらねむるの
おやすみなさい
何気ないフリ1つで私は振り回されてしまうんだ。
先輩が、考えている。先輩が間違えている。何気ないフリしてまた戻ってくる。先輩を追いかけると毎日毎日新しい発見がある。先輩の癖や先輩の話し方。でも、いくら真似しようとそれは真似をしている自分でしかなかった。
あーあ、先輩見失っちゃった。
そう思った途端に先輩が走って来て、すれ違って行った。先輩の匂いが一瞬のうちに漂って、私はこの空気を、この時間を私のものだけにしたいと思ってしまった。振り返ると、先輩は首元を触っていた。先輩は今…。そっか、私の事、視界には入れてくれていたんですね。
何気ないフリして私に話しかける幼馴染くん。何気ないフリして私に微笑む幼馴染くん。何気ないフリして私の袖を引っ張る幼馴染くん。君にはいつも青春ってものを学ばせてもらっている。別に好きでもないし、嫌いでもない。ただ友達以上恋人未満ってだけで、こんなにもキュンとして胸を締め付けられるんだと毎度実感している。何気ないフリして、あの時、私に…しようとした君を今でも忘れているわけじゃない。本当は君でも良かったんじゃないかと思ってしまうくらいだ。でも、この気持ちは間違っている。だって、だって…
何気ないフリして優しくしてくれる君に勘違いして好きという感情を抱いてしまうのは、きっと間違っている、そう思うから。
あ、と気づいた。小さな予感のようなものだけど、きっとそうだろうと思った。
「それでさ、試しに聴いてみたらはまっちゃってさー」
何気ない会話だ。僕の友人である彼は、楽しそうに話している。
「そうなんだ?いいじゃん、僕も聴いてみようかな」
「マジおすすめ!食わず嫌いはするもんじゃねぇな」
そう言って笑いながら彼は頭をガリガリと掻いた。
彼は最近、ある音楽にハマったらしい。激しめな曲を好む彼があまり好まないような、落ち着いたブルース。
どうして、急に好みではない曲を聴き出したのか。
深く考えなくても、僕には分かる。ずっと、彼を見ていたから。初めて出会ったときから、ずっと。
出会いは単純だ。入学時、隣の席だったからだ。僕自身は社交的な方ではなく、むしろ人見知り気味だった。そのうえ入学したばかりで戸惑っていたし、悩んでいた。
そんな僕に彼は気さくに話しかけてきた。
「これからよろしくな!」と。そこから彼は本当に小さい事から話しかけてきた。
「次の授業…数学だろ?だりー。俺は体育がいいんだけどなー。お前は?」「今日の給食カレーじゃん!ラッキー!な!」「おい!次移動だぞー。遅れるぞー」
「な、今日どっか一緒によらね?」
とかとか…最初は鬱陶しくも感じたけれど、段々と楽しくなって来て…。気付けば、かけがえのない友人になっていた。
彼は僕以外にも何人も友達がいるようだし、彼からしたら僕は友達K、ぐらいの感覚かもしれないけれど…。僕にとっては本当に、本当に特別で大切で、かけがいのない…『友人』…なのだ。
きっと彼は、好きな人が出来たのだろう。その人に近づきたくて、普段は聞かない曲を聴き、わざとらしく大きめな声で、教室の中話している。
応援しよう。協力も、出来るならしよう。
相談には、いくらでも乗ろう。悩みは、一緒にいくらでも考えよう。
そう頭の中で考えながら、楽しげに話す彼を見つめていた。
おだい『何気ないふり』
何気ないフリで、好きになり、お相手を想う。
何気ないフリで、その人を想う事。
『何気ないふり』
どんなに成績が悪くても
どんなに体調が悪くても
どんなに上手くいかなくても
何気ないふりをして大丈夫と口にする
いつも笑ってはぐらかす
辛いときは声にして、困ったときは大声で
そうしないと、助けは来ないってことを知らずに
『大丈夫!大丈夫!』
君の口癖。
いつの間にか耳に焼きついていた。
負けそうになった時、
不安でいっぱいの時、
その言葉に僕の心は何度も救われた。
何気ないふりをしてる君に、
たくさんの恩返しを。
内心相手の反応をうかがってるけどいや、全然気にしてない(-д- 三 -д-))っていう雰囲気を出しちゃってる泣
素直になれないかねぇ(/´△`\)
題名【何気ないふり】
清楚でお淑やかで美少女そのものなあの子。
窓際で空を見つめ黄昏れたり、
友達と談笑している時の表情、
先生と会話する時の仕草、
床に落ちた消しゴムを拾う所作。
その全てが完璧に美少女で、
不自然な程に自然である。
あの子は自覚しているのだ。
自分が清楚でお淑やかな美少女なのだと。
だからこそ美少女然として振る舞う。
まるで意識していないかのように錯覚させる。
さり気なくも完璧に、完璧な無意識のふり。
それ故に、彼女は完璧な美少女とは言えない。
【何気ないふり】
誰かが何か失敗しても何気ないふりをして手伝うことがある。
もちろん気づいてくれる人がいて、その人も何気ないふりをして手伝ってくれる。
気づいてくれない人は自分の失敗を気付かずに、また同じ失敗を繰り返す。
自分のしたことは、良かったのか悪かったのか…。
自問自答を繰り返す。
ひとみ