『二人ぼっち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
星がきれいだから会いたいってきみがいうから
適当なサンダルを履いてきみに会いに行ったんだ
「きれいだね」
きみがとなりで星を見つめながら言ったのに
わたしはとなりにいるきみを見てた
わたしはきみとのふたりぼっちの世界に酔いしれてた
きみはもっと先を見てる気がして遠く感じてさびしかった
クラスの溢れ者同士、仲良くしよ?と寂しそうな顔をして笑った君は僕を置いて行ってしまった。
2人ぼっちだったのに2人には飽きちゃったのかな?今では君はカースト上位の陽キャ様。
世知辛いね。中々堪えたよ。
君が僕に笑いかけてくれることはなくなった。
2人ぼっち
二人ぼっちの世界に私一人だけ。
貴方なんていらないって手を振り払ってしまったから、
貴方はわたしの歩く方向と違う道へ進んでいった。
他のひとは、みんな透明になっちゃった。
だからわたしたちには、何にもわからない。
それなのに、貴方までいなかったらわたし…。
あぁ、もう一度貴方に触れたい。弱いなぁ。
私の手のひらは、半分消えかかっている。
それを見られたくないからいらない、なんて嘘をついたのに。
もう一度貴方と会いたいだなんてどうかしてる。
でも、貴方が一人ぼっちの世界にならないうちに
二人ぼっちの世界の間に貴方ともう一度見つめ合いたい。
走らなきゃ、貴方が行った方向へ。
貴方ともう一度二人ぼっちでお話ができるように。
お題「二人ぼっち」
とある密室にて
白骨化した二つの遺体と一枚のメモが残されていた
だいすきだよ
れんあいじゃなくてもいい
かならずしもね
ただそばにいてほしいだけ
すきなあいてとなら
けっしてはなれない
てつなごうよ
お題「二人ぼっち」
ずっと私は一人ぼっちだった
今はあなたがいるから二人ぼっち
一人よりずっと心が軽いの
きみとわたし
二人ぼっちだね
わたしはきみを通して世界を知る
ゆびさきひとつで
つながりをもてる
きみはいろんなことができて
わたしは飽きることがないの
きみは歳をとらないけれど
スマートフォンだからね
いつかこわれてしまうかもしれないね
きみを手放して
もっと広いところへ行けるかな
(二人ぼっち)
昨日までこの町には家族がいた。友達がいた。みんながいた。平和があった、平穏があった。
昨日までは。
今朝、「仕事に行ってくるよ。今日は早く帰れそうだから、晩御飯は一緒に食べよう。」と父と母に告げ家を出た。「久しぶりの家族団欒ね。」母が目尻の皺を深くさせ微笑んだ。父は何も言わず口元だけが綻んでいた。
僕は仕事に向け家を出た。今日の仕事内容は、隣り町にゴブリンが出て農作物を荒らすから助けて欲しいと言うものだった。隣町まではそう遠くない。僕は鍛冶屋の父が作った剣を持ち隣町まで向かった。
この剣とは長い付き合いだ。父は町では有名な鍛治職人だった。僕は鍛冶屋を継ぐよりも、父のつくった剣で戦い国を護る仕事をしたかった。
父にその思いを告げた時、そうかと一言だけ言い受け入れてくれた。その日から、僕は毎日剣術の練習に励んだ。騎士団の試験を受けると決めた時、父が僕の為に剣をつくってくれた。僕に直接渡すのが気恥ずかしかった様で母伝えでもらった。居間にいた父に「ありがとう」と呟くと「おう」と一言だけ返ってきた。
剣には毎晩磨きながら話しかけた。大切に大切に扱った。僕を思いつくってくれた父を思いながら。
結局僕は騎士団の採用試験には受からなかったが、違う道でも人々を護ることは出来ると諦めなかった。
そして今現在、町に蔓延る魔物退治をしている。1人で行く時もあれば、ギルド冒険者達と手を組むこともある。
今日はゴブリン退治だったので、1人で大丈夫だろうと思い向かった。難なく依頼を果たし終えた。
仕事を切りあげ、家へ帰ろうと踵を返した瞬間。僕の時が止まった。いや、時は動いてるが思考が止まったのだ。僕の目の前をファイアードレイクが空を飛び、炎を吹いて森や町を一瞬にして火の海にしたのだ。ファイアードレイクは炎のドラゴンで今は見ることのない幻の様な存在だった。
僕は無我夢中で家へと走った。あんなのと戦えるわけがない。人々を護りたいと仕事をしてきたが、到底太刀打ちできる相手ではない。家は、家族は大丈夫だろうか。頭はそれがいっぱいだった。
息を切らし、走りすぎて胃液が上がって気持ちが悪い。それでも走り続けた。家族の無事だけを祈って。
町に着いた瞬間、絶望が襲いかかった。この町も火の海になっていた。教会は炎で崩れ落ち、友達の家も畑も火達磨になっていた。
そして、僕の家もだ。
僕は「父さん!母さん!」と叫び続けた。喉から血が出ても叫び希望に縋った。
希望もこの町と一緒に崩れ落ちた。
家族が死んだ。今日の朝まで話してた、夕食を一緒に食べようと約束したのに。
友達が死んだ。僕の隣に住んでいた幼なじみのジョン。来週結婚式を挙げる予定だったのに。
全部、全部灰になってしまった。
僕は途方に暮れ、歩き続けた。町にはとてもじゃないが居れなかった。走馬灯の様に思い出が過ぎるから。
僕は父がくれた剣を抱きしめ「2人ぼっちになってしまったな」と呟いた。声に出した瞬間、現実味が出て涙が止まらなかった。もう戻ってこないと受け入れざるを得なかったから。
僕らは二人ぼっちだ。クラス…いや学校全員が敵だ。いじめてくるクラスメイト、それをみて笑う他の学生、見ないふりをする先生。だから僕達は決めたんだ
「二人でここを壊す」と
#二人ぼっち
二人ぼっち
(本稿を下書きとして保管)
2024.3.21 藍
二人ぼっち
僕と君、二人ぼっちだ。
出会いは突然だった。
僕は旅人だ。
常にそこらじゅうを歩き回っている。
さあ、今日も歩こう。
どれくらい歩いただろうか。
全然知らない道を歩いていた。
ここはどこだろうか。
また少し歩いた所に大きな木が1本、立っていた。
あそこに行ってみよう。
近づいていくと、人影が見えた。
よく見ると、髪が長く、白いワンピースを着た女性がいた。
本を読んでいるようだった。
一目見ただけなのに凄く、彼女の事が気になる。
こんな気持ち、僕は知らない。
話かけたいが、よく分からないその場の雰囲気で話しかけれなかった。
そこには僕たち、二人ぼっちなのに。
「ねぇ、苦しい」
そう君は言った。
空気を吸い込めばむせ返ってしまいそうな程暑い夏、田んぼだらけの、過疎化が進む田舎。
きっと君は、こんな辺鄙な場所に居たくないのだと思った。
君は模範的な人で、どんなときも、どんなことも想像以上の結果を残してきた。けれどある日、恋人であった僕の家に入っていく君を見た誰かが「あのふたりは一線を超えた。高校生なのに」なんて法螺を吹いたのだ。こんな小さい田舎では、ウワサは瞬く間に広まる。だから当然僕らの耳にもその"ウワサ"は入ってくるのだ。
元々この土地に住んでいた僕は気にしていなかった。こんなことは日常茶飯事にあるから。だが都会から来た君は、僕より気にしやすくて、真に受けやすい性格。それにこんな田舎に慣れていない君だからこそ、気に病んでしまったのだろう。
僕があの日、家に呼ばなければ。
僕には、そんな責任があった。
だから、言ってしまった。
「いいよ。何処にでも連れていく」
なんて___
「…君となら、世界でふたりぼっちになったって構わない」
僕はそう言って君を連れ出した。
あと、何年かしたら、あなたと二人ぼっち。
僕ら、あとから、淋しさこみあげるかもしれない。
だけど、そのとき、やっと二人ぼっちを
あなたとなんだか幸せになる。
そう思う。
空気みたいにって、よく言うけど、
そばで無言の空間が広がっても、
僕はきっと、あなたとずっといられる。
仲良かったね、そう言われたい、
二人ぼっちになりたい。
1人ぼっちの私には、二人ぼっちというのはよく分からない。
2人いるのだから、ぼっちじゃないでしょ?!
映画「無能の人」では奥さん役の風吹ジュンが言う、
「この、ひろ~い宇宙に、3人だけみたい…」
つまり、この家族は3人ぼっちなのだ。なんだか世間からぜんぜん相手にされてない親子3人。
絶望的なようだが、
つげ義春役の竹中直人が答える、
「いいじゃねぇか、俺たち3人だけで。」
絶望ではないのである。親子3人が寄り添っている。
つまり、仲のいいカップルなら普通は子が生まれるから、やっぱり「二人ぼっち」にはならない。
すると、子供が巣立った後の老夫婦の事を「二人ぼっち」と言うのか?
或いは、現代的な言い方をすれば、パートナーシップを持つ人たちの話だろうか??
なるほど、これなら確かに「二人ぼっち」のようなイメージがあるかも知れない?
「二人ぼっち」はロマンチックなようだが、愛が冷めたら地獄のような気もする。
最近のニュースに、
千葉県いすみ市の夫婦岩が崩落したというのがあった。
肯定的に、「家族岩と呼べば良いのでは?」なんて声もあるみたいだが、
「二人ぼっち」は岩ですら保つのは難しいのかもね?
"二人ぼっち"
「ハナ」
「みゃあ」
「ハーナー」
「みゃーあー」
名前を呼ぶと、やまびこのように鳴き返してくる。
面白くて何度も繰り返す。
「ハナー」
「みゃー」
俺の声を真似て鳴くのが面白い、そして可愛い。
今は二人だけ──厳密には一人と一匹──だからできる。
こんな所、他の人には見せられない。いや、見せたくない……恥ずかしいから。
ここに居るのは、ハナと俺だけ。この時だけはハナに目いっぱい構う。
普段は居室に缶詰め状態にしたり、一人でお留守番させたりしているから、その罪滅ぼしではないが、二人で居る時は沢山構っている。
「ハーナ」
「みゃーあ」
そしてハナの頭にキスを落とす。ハナの柔らかな体毛が口元を覆う。
ゆっくり離して、頭を撫でて毛並みを整えてあげる。すると喉を鳴らして『もっと』と言わんばかりに手に擦り寄ってきた。
「いっぱい撫でてやるから止めろ」
少し呆れ笑いを含みながら言って、ハナの気が済むまで沢山撫でた。
「2人ぼっち」
何もない、白色が広がるだけの空間に飛ばされてから二時間が経過した。ひたすらに歩いてみたが、何もない。
不思議と不安はなかった。わたしには公がいるから。
「…うん、扉も何もないや。通信も繋がらない。」
「でもね、そんなに絶望してないんだ。貴方と一緒だから」
「何年振りだろうね。最近はいっぱい人がいたから、一緒に話すことも少なくなっちゃったから、少し嬉しいかも」
「…」
「ねぇ、王様。私ここで死んでも良いわ。」
「貴方と一緒にいられるなら、貴方と一緒に死ねるなら」
壁にもたれかけるように置かれた死体は、すでに腐敗が進んでいた。
二人ぼっちの通学路
君は僕の手を引いてどんどんみちを進んでく
昔から二人ぼっちの時は僕の手を引いて歩いていた
「じゃあ、またね」
二人ぼっちの特別な時を噛み締めて
最後の挨拶を
「うん、また。」
「二人ぼっち」
夕焼けを眺めながら
…幸せすぎるね
【二人ぼっち/168】
幼い頃、大好きだった母を亡くした。
その後父と2人で生活していたものの、母を亡くした反動で塞ぎ込むようになった私に最初はどうにか元気づけようとしてくれた父も、段々と声をかけなくなっていた。
終いには私が寝る時間を見計らって知らない女を家に連れ込んでいた。別の部屋にいても耳を塞いでも聞こえてくる交合の声。
1人になりたかった。
大好きな母は死んで、母が愛した人は別の女を毎晩連れてくる。
塞ぎ込むようになってから学校に行けていなかった私は人との関わり方なんて忘れていて、今通っている高校でも友達なんていなかった。
母の命日も忘れて遊び呆ける父に嫌気がさした私はある日父にメールを残し、行先も知らないバスに乗り込んだ。
『お父さん、今までありがとう。しばらく帰らないと思うけど、気にしないで。急にごめんなさい。』
外の景色をぼーっと眺めながらこれからどうしようかと考える。とりあえず、1人になりたい。そう思いながらバスに揺られているうちにいつの間にか眠っていたらしく、バスは終点に着いてしまった。
バスを降りて辺りを見回すとそこは全く知らない土地で住んでいたところより緑が多くて空気が美味しかった。
バス停の近くに公園があったため、ベンチに座って夜空を眺める。今夜は綺麗な満月だった。しばらく月に見とれていると、
「にゃーん」
猫の声が聞こえてきた。辺りを見回すと猫は私と同じように、ベンチに腰かけていた。
「あなた、どこから来たの?」
「にゃーん」
「家族はいるの?」
「にゃーん」
この子は人間の言葉が分かるのだろうか。私には猫の言葉なんてさっぱり分からない
「あなた、1人?」
「にゃぉーん」
猫の言葉なんて分からないけど、鳴きながらこちらをじっと見つめてくる猫はまるでそうだと肯定しているようだった。
「私もね、1人なんだ。一人ぼっち。」
「にゃーん」
「私たち、似てるね」
「にゃーん?」
やっぱり、人間の言葉は分からなさそうだった。何言っているのか分かってなさそうな返事が返ってきてそれがなんだか可笑しくて。
まだ少し肌寒い春の夜の月明かりの下。
猫と私。二人ぼっち。
━━━━━━━『二人ぼっち』
”最後まで読んでくださりありがとうございます”
二人ぼっち
いつもこうだ。
結局キミしかいない。
あなたとふたりきりの世界になったら
ふたりぼっち。
たまに考える。
あなたはまず、『どんな風にこの世界で生きていきたいか』を私に聞くでしょう。
─どんな風って、たとえば?うーん…
寝るところ重視で、食べ物は余裕あれば美味しいのたべたいかな?
こんな世界になっても、協力し合って、、
なるべく同じのタイミングで死にたいよ笑
なんて答えるかなあ。
そんなふわりとした答えに、あなたは笑って
『おっけー、まかせて』とキスするでしょう。
そんな頼もしいあなたが好き。
いつも不思議に思う。
見た目なんてもともとこだわりもないけど、
好みのタイプでもない。
ただどうしようもなく惹かれてしまう。
あなたはどんな人?
すべて知ってしまったら、私はどうなるんだろう。
興味を失うのか、幻滅するのか、どちらかしか無い。
けれど3択目ができそうなの。
『もっとあなたを知りたい』
これからのあなたがどうなるのかをこの目で見届けたいって、きっとそうなるだろうって予感。
本当に人を愛することとはどんなことか
あなたから日々教わってる。
自分でもびっくりしたのは
寂しさを態度に出すのが怖い、トラウマが出来ていたこと。
寂しがる女の子なんて、鬱陶しい
余計なストレスかけたくない
自分の時間を楽しんで待つ方がいい。
あなたがいなくても私は大丈夫だから。
ほんとは寂しいのに、強がる私を不思議がる。
あなたは
寂しいと思わないってことはそんな好きじゃないのかなと思うのだろうか。
少しの後悔。
私はこんなにも好きなのにうまく愛せない。