『世界に一つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
世界に一つだけ
どんな生き物にも世界にたった一つだけの物語があるんだよ
その男は、世界に一つだけしかない〈あるもの〉を探して旅をしている、と言った。
「世界中を?」と私が聞くと、彼はチェシャ猫のようなニンマリとした笑みを浮かべ答える。
「もちろん」
私は何故だかクールな自分を装い「ふうん」と返すのが精一杯であった。
内心は今すぐにでも〈あるもの〉の正体を尋ねたい衝動に駆られていたのに。
「君は聞かないんだね」
彼はそう言うと、少し不満そうな声でこう続けた。
「俺の探しものが何なのか、みんな目を輝かせながら知りたがるのに」
興味が無いだけだよ、と心にも無いことを口にしたのち、私は再び本に目を落とした。
いつの間にか次のバスが来ていたらしい。
私の隣に座っていたはずの旅人らしき男は消えていた。
〈あるもの〉とは何だったのだろう。
作り話だったのかもしれない。
彼は旅人ではなく、探しものなどしていなかったのかも。
今や真相はわからずじまいだ。
頬を撫でる風が少し冷たくなったのを感じ、私は本を閉じた。
これからも彼は「世界に一つだけ」のあるものを探して旅をする。
それでいい。
私は目の前に停車したバスに乗り込み、ニンマリと笑った。
『世界に一つだけ』
僕が好きになったのは
紛れもない君だ
世界のどこを探してもこんなに
好きになれる人はいない
そんな君に、一つ言うことがあるとすれば
「君は君で、どんな姿でも、どんなことがあっても
君以外の何者でもないんだから
『もっと君らしく生きてよ』」
#世界にひとつだけ
世界に一つだけだったあの華は
扉を開けると…散っていた
願いが叶うなら、もう一度
あの華を、この手にしたい
世界に一つだけ
世界には一つだけのものがたくさんある。
どれか一つだけを選べと言われても選べない。
全部大事だから。
そう考えていると…ふと思った。
「全部大事」だと言ったが、
「本当に大事にできているのだろうか。」
「毎日何となく過ごしているだけで大事にしていないんじゃないか」と。
思い返すと、世界に一つだけしかないのだから大事だと
思っているだけだった。
しかし、「世界に一つだけしかないのだから」と
思う気持ちだけでもいいと思う。
大事だという気持ちが1番大事だと私は思う。
上手く言葉に表せないが、少しでも伝われば嬉しい。
きみのきもち
ぼくのきもち
ふたつがふれあい
重なって
世界に一つだけの
心になる
未来を繋いでいこう
途切れることの無い
愛を抱いて
・世界に一つだけ
人には人の価値観があるはずなのに、気づいたら世間にはそれぞれに名前を着けるような言葉がありふれていた。
私の価値観は私のもの。
そのはずなのに、歌詞、書籍、呟き……どれだけ私の言葉で説明しても他人の言葉と価値観が入り交じるような気がしてしまう。
こうして考えてるこの思考さえ何かしらの言葉を付けられているかもしれない。
もしかしたら私の人生そのものさえも。
この世に私は私しかいないのに、今はその自信さえ無いかもしれない。
《世界に一つだけ》
ポケットから取り出した、銀杏の葉。
今日彼が私の髪に付いてたこの葉を、そっと摘んで取ってくれた。
私はついそれを受け取って、ポケットに入れてしまった。
彼が私の頭に手を伸ばした瞬間が嬉しくて、それを忘れたくなくて。
家に着いてすぐ、私は銀杏の葉を大事に古紙に挟んだ。
そして、上からそっとアイロンで熱を与えつつ押さえる。
銀杏の緑をそのままにするため、丁寧にムラのないように熱を加えて平らにしていく。
そうして綺麗に水気が抜けて厚みが取れた銀杏の葉を、綺麗な紙に乗せて糊付けする。
まだ緑の銀杏の葉によく映える、薄いレモンイエローの紙。
糊が乾いたら、それを透明なシートで包んで上の部分にリボンを付ける。
リボンは、赤。あなたの髪色にとても良く似た、暖かい赤。
出来上がった栞を見て、私は目を細めた。
あの時ほんの少しだけ、彼の指が私の髪に触れた。
この緑が、その嬉しさをそのまま残してくれている。
世界で一つだけの、形になった大事な私の想い出。
・5『世界に一つだけ』
美術の授業で染色をした。
大判のハンカチを
糸で縛ったり、ぐるぐるにしたりして
どうなるかわからないけど
青とピンクに染めた。
世界に1つだけのわたしのハンカチ……にトキメク歳ではなかったけど
思ったより素敵にできたと思う。
【続く】
言葉には持ち主がいても
共有されれば盛られたり削られたりして
自分の仕上げた言葉でも唯一無二ではなくなる
世界に一つだけのものを得るには
その言葉たちにあらかじめ工夫をすればいいと思う
大喜利を使ってオリジナルを作る
私のペンネームの『ネジが外れた』という言い回しは
精神的に欠陥があるということ
太宰治は斜陽の中で登場人物の遺書に
「欠陥のある草」というようなことを言わせている
それを読む前に私はペンネームを思いついたけど
そんな風に他の人が思いつきそうで作れない
そういう言葉こそ世界に一つだけのものになる
このアプリ内で文章を書いてる皆さんも
文章や作者名を考えるとき言葉を駆使してるだろう
誰もが共感できて
誰もが面白いと思う言葉を考えるのは
たやすいことではないけれど
大喜利みたいな世界に一つだけの言葉を
ふと思いついたら何かに応用してみるといいかと思う
世界に一つだけ
あなただけの
特別な
オリジナル
他にない
唯一無二
残り一点
完全受注生産
数量限定
季節限定
期間限定
この機会を逃すと二度と出会えないかもしれない。
私が心惹かれてしまう売り文句。
『世界に一つだけ』
世界にひとつだけのものを考えてみよう
手作りのものかなぁ?
去年のマリの誕生日
なにか プレゼントするものはないかと
ずっと 探していた
でも パッと あげたいものが見つからず
結局 バースデーカードを贈ることにした
とても シンプルなカードだ
みんなで 手書きしたかったから
直人さんに イラストを描いてもらい
みんなで メッセージを書いて渡した
マリは とても喜んでくれた
なんと 俺の宝箱に
大事に しまってくれているらしい
喜んでくれて 本当によかった
今年は 何をプレゼントしようかな
不思議な出会いをした
境遇や由来、色んなことが驚くほど一致した
もしかしたらこの人は私の片割れなんじゃないか
そう思えた
偶然があまりに重なりすぎた
奇跡みたいな
世界に一つだけの出会い
『世界に一つだけ』
父と母との掛け合わせで姉が生まれて私も生まれた。世界にひとりだけの姉とは随分と長い間仲が悪かったけれど、大人になって家を離れてようやくいい距離感になり、近況報告も兼ねてのお茶会を定期的にするまでになった。
「わたし、がんだって」
青天の霹靂に打たれる私をよそにケーキと紅茶を味わう姉は平然としている。
「お、お父さんたちには?」
「まだ。でも、早めにちゃんと言わなきゃね」
私の分のケーキと紅茶にはいまだに手を出せない。その様子を見た姉からもらっちゃうよと言われてようやく口にしたけれど、いつもおいしいケーキと紅茶はいつものようにはおいしく感じられなかった。
「最近よくあんたとケンカばっかしてたこと思い出すよ。あんたなんかいなくなればいいのにっていつも思ってた。たぶんあんたも同じこと考えてたと思うけど」
小さい頃はお互いを嫌いあっていて、姉の言うとおりにことあるごとにケンカをしていた。そしてこれも姉の言う通りに、いなくなればいいのに、と何度思ったかわからない。
「それでさ、思っちゃった。あの頃思ってたことが回り回って私になっちゃったのかなって」
平然と笑って話しているように見える姉だったけれど、あんまりうまく笑えていないように見えてきた。手が止まって減らないケーキに姉がフォークを伸ばしてきて削っていく。
「治療か始まったら、ケーキも紅茶もしばらく無理かもね」
言って私のケーキを口に運んだ姉は、いつもおいしいケーキをおいしく感じてはいないのかもしれなかった。
「おはよ」
ホットケーキの匂いを身に付けて
頬にキスする貴方の温もりは
世界に一つだけの
僕だけの
目覚まし時計
#世界に一つだけ
自分という
うつけ者は
この世界にたった独りで十分である
世界は広くて狭い
誰かが何かしでかせば
直ぐにオンラインで叩かれる時代
そういう社会に生きるのは
簡単そうで
難しい
いつの時代も
簡単な時代なんて無いだろうし
今もそう
日本だからって平和な国とは
限らない
今は今で
色々ある時代だけど
乗り切れたら
それだけでいいと思う
まずは今日を乗り切ろう
世界に一つだけ…
各々沢山ありそう
その中のひとつ
子供が年少の頃に
おとうさんとおかあさんの絵を
描いてくれた
それはそれは嬉しかった
よく見ると
私達の頭の上に
横長の線に縦に短い線が
しゃしゃっ~と描いてある
この線は何だろう…
未だに謎🤣
✴️145✴️世界に一つだけ
昔飼っていた犬は雑種だったので、世界に一つだけの種類の犬ということになりますね。
私にとっては、ナンバーワンでオンリーワンでした。
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世間から
「世界にひとつだけ」
「世界にひとりだけ」
「唯一無二の大切な存在」
「あなたは宝物なのよ」
などと、綺麗な言葉を振りかざされると困惑してしまう。
そもそも世界がひとつとは限らないので、
そっとしておいて欲しい。
あの名曲、世界にひとつだけの花が浮かぶ。
私にとっての世界にひとつ、誰しも何かしらあるのだろうか。
子供達、大好きな人、宗教、一杯あるなー。
これから先もかけかえのない出会いを重ね、経験も積み、私にとっての世界にひとつが増えていく、濃い人生のそう仕上げをしていく。
どうせ私なんてだなんて、言わないで。
わたしにとって、あなたはかけがえのない存在なのです。
あなたの声のぬくもりが、あなたのことばのぬくもりが。確かに、わたしの冷えた心を温めてくれたのだから。
数多の雑音のなか、あなたの声だけが、わたしの心を震わすの。
わたしの声は、あなたに届かないかしら。
届いたならば、どうか、応答して。
数多の願いに埋もれた細やかな願い。わたしが思い、わたしが祈る。わたしだけの。
――あなたがあなたを愛せるように。
テーマ「世界に一つだけ」