不完全な僕』の作文集

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不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

8/31/2024, 3:53:41 PM

僕には3歳上の優秀な兄がいる。
完璧、それが兄を表すのに一番ふさわしい言葉だろう。
クラスの人気者で学校でも近所でも声をかけられる。
方や弟の僕。普通、平凡を体現したような僕は兄と昔からよく比較されている。
比べられるのが嫌で嫌でたまらなかった僕は努力を人一倍した。テストは上位10位以内を三年間キープした。運動も部活の選手に選ばれ勝利に貢献した。けれど頑張れば頑張るほど兄と比べるんだ。兄はもっと優秀だったと。
中学卒業間近、一番仲が良かった先生に「月とスッポン」と言われたが不思議と怒りは来ず、ストンと心に落ちた。
スッポンは月には勝てない。月の方が綺麗だしサイズだって大きい。
その時、そうか僕は大前提として「兄と立っている土俵が違う」事を理解した。
ちょっと前の自分だったら理解したくなかっただろう。知りたくなかっただろう。だって兄弟という関係はお互い対等な物だと思っていたから!。
勝てるとか、僕の方が優秀だとか誰でもいいから認められたかった。
そう思った瞬間、夢から覚めるようなハッとした感覚に襲われる。放送委員が下校時間のお知らせを言うので急いで帰ろうと足を踏み出す。今までで一番、足が軽かった。
高校は地元から離れた場所に通った。中学は運動部に入ったが元々は文化部に興味があり美術部に入部した。
人間、向き不向きがあるように僕は運動が向いていなかった。努力したことは後悔していない。僕よりも凄い人がいたのに自分が一番だと思い込み視野が狭くなっていたのにやっと気付けた。だから解った。兄も努力をしていたのだ。才能の塊だと思っていた兄も努力をしていた。兄だって不完全だった。
僕は不完全だ。けど、不完全な僕も気に入っている。
それに完璧な人間なんて存在しないからね。

俺には、弟がいる。普通という言葉が似合う奴だ。
周りの人は俺に完璧を求めてくる。誰だって俺が不完全な存在だと思わないのだ。
勉強は元々好きじゃない。けど人一倍努力をした。期待された思いに応えたかった。
なのに頑張れば頑張るほど努力を消され才能だけで生きている様に言われる。誰でもいいからを努力を認めて欲しかったよ。
目の前で無知な顔をした弟が憎い。
あぁいけない。こんな感情を抱いてたら完璧じゃない。俺は不完全ではいけないのだから。

8/31/2024, 3:49:26 PM

【不完全な僕】
 
 僕は自分の事が嫌いだ
 何もかも中途半場
 運動も勉強も満足にできない
 人と話すことも苦手だ
 
 だけど君は僕の良いところを見つけてくれる
 こんな僕を君は好きだと言ってくれる
 それだけで僕は完全になれる

8/31/2024, 3:45:54 PM

→短編・24―TWENTY FOUR ―

13:00―
「やり切れねぇな」
 目の前の無残な現状に彼はため息を吐き出した。状況を吹っ切ろうとするニヒルな笑みさえ浮かべてしまう。
 それくらい、事態は取り返しのつかない様相を呈していた……――。
「イヤ、やり切れよ」
 即座に友人から冷静な指摘が入った。
 先程までのクールさを捨て去り、彼はモゴモゴと口を動かした。
「でも今日8月31日だしぃ」
「だから?」と、さらに鋭いツッコミ。
「あー、っと……。ニンゲンって完璧じゃないしぃ」
「俺、完璧とか関係なく終わってるけど?」 と厳しい友人の絶対零度に近い視線が刺さる。
 目の端に映る、国語、算数、その他諸々の手つかずの宿題プリント。
「夏休みって『休み』なんだから、宿題出すのマジで意味不明!」

 2学期最初の登校時間まで、残り19時間。
 
〜次回予告〜
 14:00。
 戦慄のマザー・サンダー。
「お母さん、何度も訊いたよね!? ちゃんと宿題やってんのかって!!」
 絶体絶命の主人公! さらに白紙の絵日記が背後から忍び寄る! 彼はこの難局を乗り越えることができるだろうか!? 

テーマ; 不完全な僕

8/31/2024, 3:39:51 PM

何の心配も知らない、完成された人に憧れないわけじゃない。
しかしなってみたいかと聞かれたとき、いつまでも不完全であることを認められる私でいたいと思ったのだ。
完全である、ということは全てが分かりきっていて全てが決まっていることということだ。
完全になってしまえば、もう誰の声も、私の声すら聞かなくなるだろう。
この世にはまだ聞いていない声がある。

【不完全な僕】

8/31/2024, 3:38:07 PM

いつだって届かないものに手を伸ばしている。
今日だってほら、やっぱり届かない。それでも。
昨日よりも1センチ、手を伸ばすことができたのなら。
今は、それで。


 テーマ「不完全な僕」

8/31/2024, 3:30:55 PM

【不完全な僕】

僕は全てのことにおいて中途半端な人間だ

勉強もできないわけではないけれど
特別できるわけでもない

運動だってものによるし
容姿だって平凡だ

そんな不完全な僕が本当に嫌で
毎晩憂鬱になる

それでも僕は恵まれている方だから
望まれて生まれてきたから
毎日平気なふりして笑ってる

僕の周りにもいつも笑顔が溢れてる
きっとみんなも僕とそう変わらないのかもしれない

誰もが称賛する人間なんて
ほんの一部だし
そんな特別な人のことも裏では嫌っている人がいる

誰からも好かれる
誰よりも秀ているなんて事はできない

皆んな完全なわけじゃない
どこかに必ず欠点がある
それは大人も子供も関係ない

だから僕ら人間は支え合わなきゃいけないんだ

不完全な僕らは1人では生きていけないから

8/31/2024, 3:30:30 PM

「不完全な僕」


僕は昔からいじめられてきた
人の視線がいたくて
自分の悪口を言ってるんじゃないかって思った
いっそ全部なくなってしまえばいいと願った

そんな時に転機が訪れた
体が浮いているように感じるようになった
体の体重を感じない
ご飯に味がない
好きな物を出されても食欲が湧かなかった
眠りたくても眠れない
(どうしちゃったんだろう)
病院に行くことを親から勧められた

一種の鬱病だそうだ

それからだった僕が壊れたのは
感情が湧かない
だから生き生きとした笑顔の君に恋い焦がれたのかな
"僕なんかが、愛してごめんね"

8/31/2024, 3:29:07 PM

なにも出来なくて
なにも取り柄が無くて
悪い方向にしか考えれなくて
なんで生きてるのかも分からなくて
壊れたロボットみたいで
欠けてるとこしか無い
そんなわたしとなんで一緒にいてくれるの。
迷惑ばっか掛けて
ほんっとなんもできてないなぁ、自分。
わたしなんかと居たら、だめだよ、
貴方まで壊れちゃうよ、

「不完全な僕」

8/31/2024, 3:28:45 PM

完璧な人生を歩みたい。
そう思いながら生きているのは間違いだろうか。
完璧とは言いながら、なにもそれは大金持ちになったり一生無くならない名誉を貰ったりする様な大きな話ではない。
ただ世間で言う想い人との結婚だとか、愛娘だとかそういう有り体の幸せをできるだけ多く集めたいだけだ。
自分の決めた人生設計を完璧にこなす事、それは私にとっての完璧な人生だ。
死に方すらも。
愛した人に囲まれて、自分の存在を惜しまれて。
そんな最後なら、自宅で賢くも自分の死を悟って逝けたら。
その人生最後の野望が完遂できて初めて完璧な人生となる。
私はまだ未完成だ。

8/31/2024, 3:28:33 PM

不完全な僕

不完全な僕
良いではないか
むしろ当たり前である
完全な人などいない
人は不完全だからみんなおぎないあって生きている
不完全な方が可愛いではないか
できないことがある人の方が親しみがわくではないか
私は不完全な私を好きだとちゃんと私に伝えて生きていたい
そうすることで生きやすい私が生まれるからである
私は私が好きなのである

8/31/2024, 3:27:23 PM

「不完全な僕」

僕は自分で言うのは恥ずかしいが不完全だ。
料理はできる
家事もできる
勉強もできる
スポーツもできる

いつも完璧ではなくて たまに失敗をする。

唯一
恋愛だけできない、毎回上手くいかない......

そんな時彼女に会った。
彼女との日々はとても楽しかった。
彼女は僕に恋愛を教えてくれた。

そのおかげで僕は恋愛が少しできるようになって
楽しく感じた。

だから僕は彼女と恋愛をしようと思った。

でも彼女は「他に......もっといい人がいるよ」
そう言った。

僕はどうしても彼女が良かった。彼女だから恋愛がしたいそう言った。

彼女はどこか少し嬉しそうだった。 彼女が「じゃあ隣にいて、居てくれるだけ」 そういった

僕は彼女の隣にいれるだけでも嬉しかった。

数日がたって 、
やっぱり彼女といるのは楽しかった。 だからやっぱり僕は彼女とずっと一緒にいた
そう思った。
だから彼女に言おうと思っていた。
「これからずっと君の隣にいる。一緒に居よう」 と

でも

もう遅かった。 彼女はもういない。

僕は悔しかった。 あの時、彼女と恋愛をしていたら きっと楽しかったんだろうと きっと彼女の不安が少しなくなっていだろうと

僕がもっと頼りになっていたら、そう思って 毎日彼女に会いに行っていた。

毎日行って、毎日言った。
「僕は君が好きだよ。ずっと」


もっと早く言っておけばよかった...............



やっばり僕には恋愛は出来なかった。

8/31/2024, 3:25:17 PM

「完璧でありたいのに」


顔も頭も運動神経も良い人を目指して幼い頃から血の滲むような努力を積み重ねてきた。
その甲斐あって、周囲からは「完璧超人」と評価されるまでになったというのに……

「完璧な人間なんていないよ」

君はそう言って笑う。
僕からしてみたら、正直言って君はあまり頭は良くないし運動神経も良いとは言えない。

それなのに、君と出会ってから、自分の愚かさ、未熟さばかり思い知らされる。

予想の斜め上をいく君の言動と、眩しすぎる笑顔に心拍数も感情も掻き乱されていく。


「人間って、不完全なものだと思うよ。だから惹かれ合うんだと思う」

君の言っていることを認めたくなくて、そんな自分に苛立つ。

君の前でだけでも、完璧でありたいのに。
君の前でだけ、僕は不完全になっていく。


────不完全な僕

8/31/2024, 3:18:04 PM

不完全な僕

昔から嫌で嫌でたまらなかったから

不完全な僕から

不完全を取り除いた

不完全を取り除いた僕は

結局、本当に不完全だった

完全とはなんだろう

完全には不完全がないから結局不完全だ

不完全には不完全があるから結局完全で

じゃあどっちが完全で

じゃあこっちが不完全

いやあっちが完全で

こっちのが不完全で

あぁ、もう分からないや

完全出会って、不完全である

結局、僕は僕のままで良いのかもしれない

8/31/2024, 3:12:35 PM

不完全な僕

自虐してこんな自分だなんて
そう言ってばっかりの

そんなあなたを選んだ私のどこがダメよ言ってみ、なんて
そういうところです
世間では気が強いと言うんです

でも確かに暖かくて
ああ、きっと不完全な人の最後のピースになるんだろうという
確信を生む力がある

8/31/2024, 3:10:39 PM

不完全な僕

僕なんかに

とか

なんかになんて

思っていたなんて

私も、よく私なんかに

と・・・・言ってたような

😭😭😭

8/31/2024, 3:09:56 PM

神様を完全で完成されたものだとするなら、
僕は…
あぁ、なんて不完全…!
僕は神になりたい。
だって唯一この世界で力を持つから。
この力で僕は君を救いたい。
なんなら、君が存在しないこの世界を消したいんだよ。
君が置いていった、イルカのアクセサリーは
まだ残ってるってのに。
どんな気持ちで僕はこれを持ってればいいと言うんだ?
僕を助けなかった他人より、
僕を救ってくれた君の方が先に死んじゃうなんて。
きっと神様は心がない。
この世は童話と違うんだ。
そんなの分かってるよ。
君が居なくなったら生きてけないなんて。
やっぱり、

不完全な僕。

8/31/2024, 3:06:28 PM

#不完全な僕

完全な人間なんていないから
不完全でいることは何も可笑しくない

仮に何をどう定義したら私たちは完全になれるのか
アインシュタインより賢く
ウサイン・ボルトより速く
リンカーンを従えるカリスマ性も
ピカソを超えるセンスも持ち合わせる
そんな人間かもしれない

完全な人間なんていないから
不完全でいることを少しだけ楽しもう

8/31/2024, 3:03:21 PM

初めての彼氏ができた
まだまだ素敵な彼女ではないかもだけど
私を選んでくれてありがとう
大好きだよ

8/31/2024, 3:02:21 PM

とある町の路地裏、そこを一人の男が歩いていた。
 男は先ほど意中の相手にアタックしたもののまったく相手にされず、非常に落ち込んでいた。
 以前からアタックをかけていたのだが、一向に事態が好転しない
 アプローチの方法を変えるべきか……
 男が悩みながら路地裏の曲がり角を曲がった、その時だった。

「そこのお兄さん。
 何か買っていかない?」
 突然後ろから男を呼ぶ声がした。
 男は足を止め、声のしたほうを振り向く。
 視線の先には、ローブを被った胡散臭い女が露店が広げていた。
 どう考えてもまともじゃない状況に、彼の本能は危険を告げる。
 だが小心者の彼に、そのまま通り過ぎるような図太い神経は無かった。

「俺を呼んだか?」
「はい。
 見ればお困りのご様子。
 なにか力になれないかと思い、お声を掛けさせていただきました」
「ふーん」

 男は気のない返事を返す。
 こんな人通りの少ない路地裏で店を開くなど、まともな人間のすることではない。
 関わりたくないので、適当に話をして帰ろう。
 そう思って売っている商品を見るが、あるものが目に留まった。

「『意中の相手をメロメロにする香水:男性用』?」
「フフフ、お目が高い。
 読んで字のごとし、意中の相手を自分に夢中にさせる魔法の香水です」

 『意中の相手を自分に夢中にさせる』。
 なんと甘美な響きであろう
 男は買いたくなる衝動が沸き起こるが、なんとか押し留める。
 こういったものは、効果の怪しいパチモンと相場が決まっているからだ。
 男はこういったものに手を出し、お金だけを取られたことがあるので、なおさら警戒していた。

「信じられないな。
 パチモンじゃないの?」
「お客様の不安も分かります。
 巷には偽物が溢れていますからね……
 そこで当店では、お試し期間を設けています。
 もし効果があればお代金を、無ければ返品ということで、是非お試しを!」
「……それだったら俺に損はないな
 だけど持ち逃げされることあるんじゃないの?」
「ご安心ください。
 信用できそうなお客様にしか、この事は提案しておりません」
「別に心配してないけどな。
 まあいいや、一つ貰うよ」
「ありがとうございます」

 男は香水を受け取り、ウキウキしながら来た道を戻るのだった。

 ■

 10分後。
「おい、全然効果ないぞ。
 返品だ」
「えっ」
 香水が女の前に乱暴に投げ出される。
 女は震える手で香水を拾い上げる。
 
「そんな……
 私の自信作なのに……」
「とにかく返品だ。
 えらい目に会ったぜ」
 彼は頬にあるひっかき傷を、女に見せる。
 その傷は真新しいもので、意中の相手につけられたのは明白であった。

「……ご迷惑をおかけしました。
 では『意中の相手をメロメロにする香水:男性用』は引き取らせて――」
「『男性用』?」
「そうですが、なにか……
 まさか!」

 女は真実に気づく。
 男の意中の相手は女性ではなかったのだ。
 このご時世、男と男がくっつくのは珍しいことではない。
 女は自分の思い込みを反省しつつ、男に頭を下げる。

「申し訳ありません。
 てっきりお相手が女性とばかり……
 でしたらこちらをお使いください」
「『意中の相手をメロメロにする香水:女性用』?
 何が違うんだ?」
「意中の相手が男か女かによって配分を変えております。
 性別によって惹かれる香りというのが違うのですよ。
 紛らわしいのですが、先ほどの男性用は、意中の相手が女性であることを想定していました……
 しかし、この女性用の想定は男性……
 こちらをお使いください」
「まったく紛らわしい……」
「申し訳ありません。
 これをお使いになって、もう一度意中の相手にお会いください。
 効果は保証します」
「気が進まねえけど……
 まあいいや、もう一度やってやるよ」
「ありがとうございます」

 そう言って男は香水を受け取り、来た道を戻るのであった。

 ■

 10分後。
「おい、やっぱり効果なかったぞ。
 どうしてくれる!」
「そんなはずは……」
 男は憤りながら、先ほどと反対の頬を見せる。
 そこには新しく出来たひっかき傷が出来ていた。

「くそ、効果が無いだけならまだしも、また引っ掛かれるた
 最悪だよ」
「申し訳ありません」
 女は今にも泣きそうな顔で頭を下げる。
 この香水は彼女の自信作だった。
 絶対に効果があると、信じて疑わなかった。

 しかし男に効果が無いと言われたことで、女のプライドはズタズタだった。
 これほどの屈辱を味会うのは初めてであった。
 そのまま泣きわめきたくなる衝動を抑え、彼女は男の顔をまっすぐ見る。
 聞くべきことがあったからだ。

「お客様、差し支えなければ、お相手のことを聞いてもよろしいですか?
 今後の参考にしたいと思っています」
「参考ね……」

 男は少し考える。
 このまま香水を返して帰ろうと思っていた。
 しかし、女が泣きそうな顔をしたので心に罪悪感が芽生えた。
 仕方なく、男は意中の相手のことを話す。

「そうだな……
 アイツの目は綺麗な黄色でな。
 耳の形もシャープでキリっとしてて、姿勢も上品でカッコいいんだ
 俺が甘い言葉を言っても少しもなびかないし、贈り物も受け取らない。
 すごく冷たい奴だが、いつかメロメロにして、そして美しい毛並みを触りたいもんだ」
「美しい毛並み?
 もしかして人間ではないのですか?」
「当たり前だろ!」
「何が当たり前なのですか!
 人間と動物では、根本から違います!」
「す、すまん」
 女の叫びに、男は一歩後ずさる。
 あまりの気迫に、男は思わず謝罪の言葉が出た。

「全く……
 なんの動物ですか?」
「猫だ」
「猫ですか……
 今無いですね。
 作るので少し待ってください」

 女はわきに置いてあったカバンからいくつかの小瓶を取り出し、混ぜ始める。
 新しく香水を作ろうするが、男はそれを止めに入る。
 これ以上、関わりたくなかったからだ。

「作らなくてもいい。
 また引っ掛かれるのも嫌だしな」
「これは私のプライドの問題です。
 成功してもお代金は頂かないので使ってください」
「いや、俺は――」
「使ってください」
「お、おおう。
 分かった、分かったよ……」
 男は女の気迫に押され、頷く。
 それに満足したのか、女は作業を再開した。

「参考までに聞きたいのですが、その猫はどこにいるのですか?」
「あんたも猫好きか?」
「ええ」
「いいぜ教えてやるよ
 そこの角を曲がったところに中華料理屋があるだろ。
 そこにいる看板猫だよ」
 それを聞いた女の手が止まる。

「まさかタオちゃんですか?」
「なんだ知ってんのか。
 まあ、そうだよな。
 あそこの店は近所じゃ有名で――」
「この話無かったことにしてください」
 男は、女の言葉に耳を疑う。
 彼は女の急な心変わりが全く理解できなかった

「ちょっと待て。
 作るだの作らないんだの、勝手すぎるぞ」
「タオちゃんはなびかないのが良いのです。
 そのタオちゃんが誰かにメロメロ……
 解釈違いです。
 帰って下さい」
「はあ!?
 なんだそれ。
 やたら引っ搔いてくる猫が良いってか?
 おかしいぞ、お前」
「おかしいのはあなたです。
 自分になびかないからって、メロメロにする香水を使おうとしないでください」
「その香水を売っているお前だけに言われたくねえ!」
「うるさい。
 私もお金が必要なんですよ!」

 男と女がにらみ合う。
 今にもつかみ合いに発展しそうな険悪なムード。
 そして罵詈雑言の応酬に発展していく……

 それを冷めた目で見つめる影があった。
 猫のタオである。
 彼の元に、人間の男が何度も訪れたことに疑問を感じ、こっそりとついてきたのである。

 彼は賢く、ある程度人間の言葉も理解できた。
 それゆえに、あの諍いが自分が原因であることは分かってしまった。
 そして彼は悲しみに沈む
 自分の美しさは罪なのだと……

 タオは、自分に人間が近づかないよう、普段から引っ掻いたり威嚇するのだが、少しも効果が出ない。
 さらに、それが言い始める人間も出る始末……

 なんとか自分い夢中にさせないように出来ないものか?
 匂いがどうとか言っていたので、自分が臭くなれば人間も諦めるのだろうか……?
 彼は悩みながら、騒がしい場を後にするのだった。

8/31/2024, 2:55:21 PM

今日のぼくにも何かが足りてな気がする
まにち何か1つが欠けてるぼく
昨日は右手の小指、おととは味覚、その前は感情だったこともある
しんた的なものであればすぐに気付けるのだが、感覚的なものは中々気付きにく。
友人からは怪訝な顔をされたから、顔から何かが欠けてるのかと思ったが、それもな。
った、今日のぼくには何が足りなのだろう。


お題『不完全な僕』

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