『七夕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
あの商店街の七夕飾りが好きだった。
いつもこの時期になると、あの寂れた商店街が華やかになって、普段あまり人通りもない、古き良き時代の商店街が賑やかになる。
かれこれ何十年か前の頃には、映画の撮影に使われたり。
懐かしさ漂う、昭和時代にしかない店が並んでいたのに、いつの頃からかシャッター通りになり、新たな店舗が入る事もなくなってしまった。
そんな商店街の、昔ながらの定食屋さんに入って、中華そばや親子丼を食べるのが好きだった。
あの七夕飾りは、シーズンが終わるとどうしていたのかな?
すごく大きくて豪華な飾りに、大きな短冊が掛けられていた。
1つだけではなく、いくつも掛けられていて、歩くと頭の上に飾りの足が当たりそうな大きな飾りだから、設置するのも外すのも、大掛かりで大人何人が作業に携わったのか。
テレビでは今年も飾られたと報道されていた。
もうそれをその場で見る事はないだろう。
たくさんの思い出が残る商店街。
不思議と嫌な思い出など1つとしてない。
あの商店街に行く時は、七夕祭りの頃だけではなかったが、特に用事があったわけでもなく、欲しいものがそこへ行かなくては手に入らなかったわけでもないが、その不要不急の用事さえ消えてしまった。
『七夕』
織姫と彦星は多分、1年でこの日を一番楽しみにしてるんだろうな
普通は浮気とかしたくなるものなんだろうけど、
ずっとお互いを想いあって
ずっとこの日を待ち続けて
ずっと愛し合ってきた
…いいな
早く来ないかなぁ
私の彦星(笑)
ま、私だったらどうにかして天の川を超えて、彦星を迎えに行っちゃうけどね〜
「七夕」
叶わなくても、願えなくても、
それでも叶えたい、願いたい
事、物、未来。
叶えなくとも、願わなくとも、
自分から叶えたい、願いたい
事、物、未来。
短冊に書く理由は人それぞれだろう。
それでも私が短冊を書く理由は____。
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別に短冊はただの心の拠り所のような存在であり
本当に叶えたり願う事は自分でしないと意味がない。
たなばた
あの曲が、流れ出し。
やさしいうたごえで
あの人が
ずっと、うたっている。
ずっーと、うたってる。
手を伸ばしても、届かないオリヒメは、
地上に降りてくることもなく
宇宙へ行くすべも持たない
もはや、恋することが
どれ程愚かか
しかし、あのひとときは、永遠に僕のもの
愚かと思うのは後悔することであり
後悔などないはずだ。
愛にはかたちがある。
その形に合わせることだってできるはず
ここにいない、あなたをあなたが忘れていても
かけがえのない形で心の中に、ずっと。
僕の一部になっていく
あなたを愛したように、自分を愛することができたんだ。
ありがとう♥
僕は、きみが 。きみは、僕が。
本当に、存在したんだろうか?
そして、着信音が鳴る。
着信:おはよう!今日も元気出していこう!
(ユートピアに来る前の権力者)
今日は七月七日、いわゆる七夕の日だった。
織姫と彦星が年に一回だけ会える日。なんか雨でもカササギが橋作ってるとか、そもそも天の上だから雨降ろうが関係ないとか、そんな話が出回っているが、ともかく今日は雲ひとつない綺麗な夜空が広がっていた。
都会とは流石に言えないけれど、かといって凄い田舎というわけでもないボクの家からは到底天の川は観測できず、なんというかあまりムードとかは存在しないような気がしてた。
笹飾りを家に飾って短冊に願い事を書く、なんてことをやるようにお母様から言われて、渋々ペンを取る。
書きたいことなんて沢山あって、でも何にも書けない。『この生活から逃げ出したい』とか『お母様が殴ってくるのをやめて欲しい』とか、そんなことを書けば怒られるのは目に見えていて。
だから何を書けばいいのかな、なんて迷っていた。
普通の家の子はそうじゃないらしい。『○○が欲しい』とか『家族みんなが健康でありますように』とかそんなことを書いて家族でニコニコ笑い合うって。
ボクはそんなことできない。お母様が健康であって欲しい、なんて思えなくなってしまったから。むしろ何か怪我をしたり病気をしたりして、ボクのことを傷つけられなくなってほしいなんて願ってしまっているから。…………これも、書けない。
雲ひとつない夜空の上で、織姫と彦星は一年に一度だけあっているのだろうか。ボクと違って幸せな日々を過ごしているのだろう。
…………羨ましい。
「書けたの〜?」
お母様のそんな声が聞こえて、あわてて短冊に『世界が平和になりますように』なんていう在り来りな思ってもいない願い事を書いてお母様のところへと向かった
七夕
年に一度の特別な日
年に一度しか会えないなんて
どんな気持ちなんだろうか
なにをするんだろうか
こんな日も
私は変わらぬ日常をおくる
今日も疲れたなぁ
迷いがたくさんありすぎて
どうにも思考が追いつかない
先のこと考えてもしょうがないから
毎日毎日
その日を一生懸命に生きる
それが一番効率の良い生き方なのだ
“七夕”
「笹の葉さーらさら・・・」
好きな子の誕生日が七夕だった
あの子は今何をしているかな
好きだと伝えられずに
卒業して離ればなれになったあの子
うわさでは、地元を離れ、都会で頑張ってるって
そこでいい人に出会って家族と過ごしてるって
あの人の人生の3年間しか一緒に過ごす時間はなかったけれど、
まだ覚えてるって、すごくない?
向こうもたまには思い出してくれてたら、嬉しいな
ないかなー、それは…
6月25日 まだ明るい夕方5時頃。
町はまだ動いてる人たちで賑やか。
山の方向へ向かうわたし。
対向車線の向こうから来る青いトラックがなんだかモサモサゆらゆら。
あれは、もしかして!?
すれ違い様ちらりと見えた。やっぱり、
笹だーーー!!
やっぱり、あれかな?
七夕、かな?
でも今からだと七夕の時には葉っぱがカラカラになっちゃいそうな……。
七夕の後お焚き上げするならちょうどいいのかな?
そういえば、七夕の後の笹ってどうしてるのかな。
「七夕」
夫の鳴海さんが単身赴任で海外に行ってから1年が経った。時々連絡はとっているが元気にしてるらしい。そういえば今日は七夕、去年は息子の海斗がお父さんが単身赴任に行ってしまうので行かないで欲しいという願いを書こうとしたり、大泣きしたり大変だった記憶がある。今年は何を書くのだろうか。「今回の願い事は何にしたの?」海斗に尋ねてみる。「あのね、お父さんが帰ってきたらまた星の観察できますようにって書いたんだ!お母さんは何にしたの?」「お母さん?お母さんはね、家族が幸せに暮らせますようにかな〜それとも海斗が元気に育ちますようにかな?お母さんいっぱいありすぎで書けないや〜」と楽しく話していた。息子が寝静まった頃、そっと短冊に、家族揃って幸せに過ごせますようにと書いた。「鳴海さん、早く帰ってこないかな、やっぱり1年会ってないと寂しい」そう呟きながら満点の星空を眺めている
年に一度好きな人と会える、願いが叶うっていう。
あんまりそれどころじゃなかった。
ただ、一日の終りに大好きな人と電話して声が聞けて、久しぶりで、とっても安心して元気が出た。
私はただ
楽しくなりたい
全部、乗り越えた先に
明るい光があるような
世界をみたい
これで良かったんだって
思えるように
なりたい
『七夕』
七夕の願い
天の川の向こう側で
お父さん、お母さん、お元気ですか?
星の輝きが増すこの日
あなたたちを想い出し
心の中で会話をします
小さい頃、お母さんの厳しさに
戸惑うこともありました
でも今、2人の子を育てる私は
やっとその気持ちがわかってきました
笑顔や優しさ、たくさんの思い出
私の心にずっと息づいています
いつも見守ってくれていること
感じています
異国にいる私を守っているのは
お父さんとお母さんの魂だと信じています
ありがとう、お父さん、お母さん
私もあなたたちのように
強く、優しく、生きていきます
七夕、、、
何も書くことないや。
あーあ、背伸びねぇかな
七夕
何をお願いすれば、叶えてくれるかな?
今日は少し曇っていて、星が見えにくい。
織姫と彦星は会えたのであろうか。
【七夕】
「願い事、決まった?ねね、書いた?教えてー!」
幼馴染のあいつが聞いてきた。
「言わねぇよ。書いたとしても教えねぇし」
ぷい。顔をそらしながら返したが、それでもあいつは
「あたしはねー、ふふん、……じゃん!」
と話しながら『お姫様になりたい!』と書かれた短冊を見せてきた。
丸い字で書かれた願い事の近くには、ハートマークやらキラキラやら、これでもかと言わんばかりに描かれている。
そもそも聞いてないのに。
思わず鼻で笑うと、あいつは怒った。
泣かせちゃ駄目よ、という声が遠く、遠くなっていく。
次第に景色も白く──
─あぁ、またこの夢だ。
七夕になると、いつも見てしまう。
自分の気持ちを隠さずにいれば良かった。あいつに伝えれば良かった。
短冊代わりのメモ紙に「あいつに会えますように」と書き…、ぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱へ入れた。
この願いはもう、叶わない。あいつはもう、一足先に天の川にいるのだから。
短冊に
君の幸福
願わない
自らの手で
幸せにする
【七夕】
七夕
『俺の愛する人が幸せでありますように』
俺の手では幸せにしてあげることが出来ないほど遠くへいってしまった君を想い短冊に願いを書いた
確かめる方法なんてないけど、叶ってるといいな
七夕の日はほとんど雨。
子供の頃、雨だと織姫と彦星は会えないねと話していた頃が懐かしく感じる。
今日は晴れ、快晴だ。
「…今日は会えるじゃん、良かったね」
何となく呟いた言葉に子ども達が反応した。
そんな子ども達に七夕のお話をする。
七夕は織姫と彦星が年に一度だけ会えるのを許された日なんだよ、と。
「そっか…じゃあ雨の日の七夕はてるてるぼうずを作ってあげなきゃね!」
その言葉に子供の頭を撫で笑った。
今日は七夕だ。
今夜は蒸しているからか、星のちらちらと光るのがぼんやりとしか見えない。天の川は、この街では期待出来そうになかった。
今日。本来なら、事前に彼女を誘って七夕祭りに行って……彼女と2人で七夕飾りを見たいと思っていた。多忙な日々を過ごしていたせいで、七夕祭りに気づいたのは金曜日だったが。
彼女というのは、8駅先に住んでいる一つ下の女の子だ。笑顔が可愛らしくて、明るくて快活な子だ。彼女とは元々ネットで知り合い、ネット上で付き合いを始めた人だった。
忘れもしない、あの晴れた6月の日。あの日に、初めて会った時だ。元から性格も声も可愛らしく愛おしく感じていたが、初めて会った彼女の笑顔に私は再び恋に落ちたのだった。
私は胸がときめくのを、その時確かに感じた。
彼女と触れ合うのは何となく恥ずかしくて、手は繋げなかった。だがプリクラを撮ろうと、暫く会えないだろうから写真を残そうと言った時に流れで抱き締めるような写真を撮ったのだ。
その時、抱き締めた時に香ったシャンプーと柔軟剤の仄かな甘い香りが愛おしくて。私の腕の中で照れたように笑う表情も、細い肩の揺れすらも可愛らしがった。暫く抱き締めていたかったが、そうもいかないので逸る心臓を抑えながら撮影ブースを出たのを確かに記憶している。
私は元来、誰かを好きになるということが苦手だった。と、言うよりは、恋が分からなかった。
初恋の子は、幼稚園の頃からの幼馴染。然し今となっては、あれは恋慕だったのか深い友愛だったのかはもう分からない。
だがきっと、今は彼女に恋をしているのだろう。
私が好きな、彼女に。私を隣に立たせてくれる愛しい人に。
愛してる、なんて気軽に言えるのは軽い関係なのだろうと知った。その反面、好き、大好きは言うのも少し恥ずかしいことなのだと。
私は親友と距離が近い、と言うよりゼロ距離の時が多かったため、正しい距離感が分からない。だけど。
きっと、あの大きな祭りに行く時には人が多いからと彼女と手を繋げるだろう。
その日がとても楽しみで、その日を考えると今から心臓が高鳴ってしまうのが分かる。あの祭りでは、花火が上がる。2ヶ月後の祭りは、付き合って3ヶ月を少し過ぎる頃だ。その時、また彼女に思いを伝えよう。花火の鮮やかな光を眺めながら、川沿いの芝生に2人で座って夜空を見上げよう。
彼女の夜空の下での笑顔を見て、きっと私はまた恋に落ちる。
今宵は織姫と彦星の逢瀬の日だ。
きっと私たちの逢瀬は、9月の祭の日になるのだろう。
私達の七夕はその日になるのかもしれない。
七夕
去年君とみたはずのきらきらと輝く
天の川が今年は切なく感じた
去年君と出会えて幸せだったんだ
僕の知らないことを教えてくれた
経験させてくれた
そんな君と会えるのは織姫様と彦星様のように
2人で見た天の川が見れる
七夕の日の夜だけだ