『ベルの音』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『ベルの音』
シャンシャン……シャンシャンという音と共にトナカイの引くソリに乗ってサンタクロースが現れる。なんて、陳腐な表現は絵や漫画、イラストに動画はよく見かけるこの時期。
オカルト的な話になるが、鈴には魔除けの効果があるというのは知っているだろうか。
これは西洋でも、東洋でも同じように考えられていて、その音で場の空気が清められるとされている。
もちろん持ち主の到来を告げる役割もあるが。
サンタクロースの場合、この二つの意味を持ち合わせている。
なんともキリスト教らしいと私は思う。
──普段は気にも留めないイベントを、ほんの少しだけ深掘りして調べてみると意外な歴史を持っているものが多い。
外国のイベントの歴史も調べてみたら案外面白かったりするので、この機会に各々がクリスマスについて思いを少しだけ巡らせると楽しめるんじゃないだろうか?
彼からの着信。
「窓の外見て」
私は病院の少し高い窓の縁に座り顔を出す。
ケータイを耳に当て見上げて手を振る彼。
隣にはいないが映像ではない彼の顔を見た途端、
パブロフの犬のように条件反射した。
彼の優しい声、穏やかな表情が
2人ですごした日々を思い出させる。
少し他愛もない話をしたあと、
「愛してる。じゃあね。」一言そう言って通話を切り車に向かう彼を窓から見送る。
久しぶりに顔を見れた嬉しさからか、寂しさからかは分からない。ただ、涙が止まらなかった。
『ベルの音』
No.19『ウエディングベル』
散文 / 恋愛 / 掌編小説
クリスマスを目前に控えた日曜日。めいっぱいお洒落をしてイルミネーションで溢れる街中をひとりで歩く。本当は自分と幸せになるはずだったひとと親友の幸せな姿を見せつけられ、それでもわたしはめいっぱいの祝福の拍手をふたりに贈った。
「なにが幸せにします、よ……」
去年までわたしの恋人だったひとを親友がまず好きになり、次いで親友が気になり始めた恋人が親友を好きになってしまった。ごめんなさいとふたりから謝られた時は呆然としたが、そのまま恋人関係を続けられるはずもない。
結婚の約束もまだの恋人とわたしだったが、クリスマス頃には……、なんて思っていたのだ。なのに、親友を好きになって親友と付き合い始めた恋人は、わたしにじゃなく、付き合い始めたばかりの親友にプロポーズをしたのだった。
親友は恋人、いや、元カレが両親に結婚の挨拶している音声を寄越し、ごめんね、彼と幸せになりますとのたまった。わたしは結局、ふたりの結婚式に参列し、ふたりに祝福の拍手を贈ったのだ。
いつか教会でウエディングベルを鳴らすはずだったのに。式の帰りに寄った居酒屋に、やけ酒を注文するための卓上ベルの音が響き渡った。
お題:ベルの音
ベルの音
毎朝、目覚ましのベルの音で目が覚める。
ベルの音は、戦いの始まるゴングの音。
戦いというと勇ましいが、ゴングが鳴ってしばらく
夢の中にいる。
2回、3回とゴングが鳴って、初めてファイティングポーズを取る
朝はゴングとの戦い。
ここに負けたら、二度と会社という戦場に立てない。
俺は朝から戦っている。
負けられない戦いがそこにはある。
人工物を見て美しいだとか、
そんな甘えたなこと言わないで
ベルの音
今日は嬉しいことがあったから
君と一緒に聴けないベルの音さえ
素敵に聞こえちゃう
ティッシュを持つ僕は
ただ悲しみながら聴く
福引きのベルの音をね
遠くに聞こえるベルの音。
ベル、って言うにはちょっと古すぎるかな、?
「いーち、にーい、さーん、」
除夜の鐘を数える君と並んで、コーヒーをすする。
あけまして、おめでとうございます
『ベルの音』
「今夜は冷えるね。」
なんの日でもない今日、シャンシャンと鳴り響く音と共にその人はやって来た。
僕は目を疑った。
真っ赤のお鼻のトナカイに、長い髭を生やした赤を基調としたモコモコの服を着たおじいさん。
そして、大きな大きなソリにその上に乗っている山積みの白い袋。
今は秋で季節外れだし、そもそも俺はもう20歳だ。
もう成人している。
だと言うのに、未だに子供じみた夢を見ている。
「まさか夢だと思っているのかい?
違うよ。君にプレゼントがあるんだよ。」
「俺が欲しいものなんて、金くらいしかねぇよ。」
「本当に?」
あぁ。
俺は頷いた。
だが、そのおじいさんは首をかしげ不思議そうな目をした。
「おかしいなぁ。
私は君に1番大事なもの、“1つ”配り忘れているんだよ。」
俺は耳を疑った。
俺は子供の頃、毎年ちゃんとプレゼントを貰っていた。
配り忘れているなんてそんなことあるのか?
そもそも、サンタっていう存在は………。
「ふふふ、そう恥ずかしがるな。成人したって心はまだまだ子供だ。
さぁおいで。」
俺はおじいさんに手を引かれるままにソリに乗った。
そして、おじいさんはハイヤ!と声を上げるとそのソリは動き、宙へと浮いた。
みるみるうちに自分の家が小さくなる。
どんどん街が小さく見える。
俺は少しテンションが上がった。
そして、おじいさんにヒョイと白い袋を渡された。
「タダで乗せるわけないじゃろう?
さぁ配るんだ。君へのプレゼントはその後だ。」
俺は「はぁ?」となったが、飛び降りる訳にも行かないのでおじいさんに従った。
俺たちは最後の1つを配り終えると、おじいさんはニコリと笑い、俺の頭に手を乗せた。
“大きくなったな”
そして、そのまま再びシャンシャンと鳴り響き、おじいさんは消えた。
おじいさんが消え、そこに残ったのはひとつの小さな箱だ。
俺はそれを開けた途端、涙がボロボロとこぼれてきた。
そこにあったのは、父親の唯一の形見であったボロボロになった腕時計だった。
俺の親は俺が中学に上がる時に離婚した。
俺は裁判の結果、に母親の元へ行くことになってしまったが、父親のことは大好きだった。母親よりも。
その時に貰った父親の腕時計。
母に取られ、そのまま帰ってこないと思っていたが、今目の前にある。
そして、俺は思い出した。
小6の時、最後に願ったプレゼント。
それは、父親の笑顔だった。
だが、父親は俺が中二の時に持病が悪化し、亡くなった。
俺は嗚咽を漏らしながら、一晩中泣いた。
“ありがとう。親父。
最高のプレゼントだ。”
#ベルの音
ベルの音?
このお題
あまり閃かないなぁ〜…
あっ… あったあった…
子供の頃のクリスマス会
ハンドベルの演奏発表
クリスマスのド定番
“きよしこの夜”✨
担当の音は…
まさかの一番肝心の“高音ファ〜♪”の音だ!
“眠りたもう”の「り」のところ!
全曲通して一箇所しかない音!
で
外したら台無しになっちゃう音!
(わからない人は何のことやらですよねwww)
ここ一箇所しかない音に全集中!
“鬼滅の刃”が流行るずっと昔にです(。•̀ᴗ-)✧
指揮棒で指されると必死でベルを振る
指揮者が「振って振って振って〜」と煽る
手がちぎれそうになる程振る
あ~ 手が〜〜。゚(゚´Д`゚)゚。
渾身のベル振りをビデオに撮られ
繰り返し何度も見せられる…
たった一箇所の一音に家族皆で全集中!(笑)
「上手だったね~」
称賛の嵐に笑うしかなかった…(笑)(笑)(笑)
🌈黒猫のつぶやき🌈
これは黒歴史か?
良き思い出か?
どっちでもいいけど懐かしい〜!(≧▽≦)
君を祝う鐘の音
今日だけは、幸せを独り占めにして笑う君
その笑顔が誰かのものになる前に
奪い去ればよかった
そんな思いを心の奥にしまい込み
道化が一人、祝福のダンスを贈る
ただ君の笑顔を見るために
「ベルの音」
初めて聞いたハンドベルの音。
ジングルベルの曲を奏でていました。
一瞬で虜になり、楽器店にいきました。
とても値段が高くて買えませんでした。
いつか手に入れます、たぶん。
寂しさが凍る前に
また、氷った果実が流れてきた。
「なぁじいさん、1日何回も流れてくるこいつらは何なんだ?」
少年は隣の切り株に座っている老人に訊いた。
「そンなこと言ってないで、はやく掬ってやりなァ」
老人は答えない。少年はため息をついて、果実をすくって、まとめて籠に入れた。そして水の音に見送られて、ふたりは閑静な森を歩いていく。沈黙が続いていた。
小屋に着くと、老人はさっそく鍋に湯を沸かした。少年はいつもと同じように、すくった果実たちを鍋に入れていく。そして氷が溶けるまで煮込むのだ。
「なぁ、そろそろ教えてくれてもいいんじゃないか?俺はもう、ここに来て1ヶ月は経つぜ」
老人はロッキングチェアに座っていた。口は開かない。
「おい、この火にかけるのだってなんか意味あんだろ
。俺はそれをちゃんと知ってやるべきなんじゃないか」
少年は老人の目を見据える。観念したように、老人は話し出した。
「───そいつらァはな、死んだ人だ」
「は?」
「心をもう戻れないとこまで、自ら凍らしちまった人だ。ホントはなァ、こうなる前に、お前さんみたく社会の中に孤独を感じたら、勇気だして逃げ場所探したり、もしくはァ誰かが凍りそうな心を溶かしてやらんといけねェんだが……お前さん、そいつらを凍ったまま食べて見ィ、冷たく刺すような、叫びが聞こえそうな味がするさ。だから最後にこうやって心を解かして、美味しい料理にするンだ」
少年はその日、いつもと同じように作った果実のタルトが、いつもと味が違うように感じた。
12月20日『寂しさ』
『ベルの音』
電話のベルが鳴ると
ドキッ!
とする…
吉報なら嬉しいが…
イヤな胸騒ぎがすると
だいたいは 訃報…
家族が減り
親戚縁者が減り
次は…自分の番かしら?
日に日に
鳴らなくなった
電話のベル
たまにかかって来るのは
詐欺かしら?
と思うような勧誘の電話だけ…
世間や社会とのつながりを
遮断されたような
自分ひとりだけの世界…
クリスマスのベルが鳴る。
街中は人でごったがえしている。
あんな中歩こうとは思えないけど、
君となら歩いてみてもいいかも。
なんてね
お題〈ベルの音〉
ベルの音
サンタさんのベルの音聞こえて欲しいな。今年こそは久しぶりに
「私とあなたじゃ住む世界が違う 第六十話」
「うーん、女傑島のライブチケットか…要らないっちゃあ、要らないんだよね…」
「女性アイドルなんて、興味無いしー」
「こう言うのは、男性にあげたらどうです?私達は要りませんし、男性だったら喜ぶんじゃないでしょうか?」
志那達三人は、シリウスから貰ったライブチケットをどうするか考えていました。
「じゃあ、男性陣誘ってみようか!」
「私も由里に賛成!」
「男性の皆さん、喧嘩にならなきゃ良いですけど…」
「ええっ?!女傑島のライブチケット!?」
「スカーレット、凄い喜び様やなー」
「スノーだって嬉しそうじゃん!」
「子供組は元気やな!」
「何せ、あの女傑島のライブチケットやからな。プラチナの中のプラチナチケットっちゅー有名な話や」
「大人組も嬉しそうやな」
「マゼンタもニヤついてー」
「ノアール…調子良すぎやろ」
パズルのメンバーは大喜びでした。
「でも、どないするん?ライブチケットは三枚だけやろ?」
「そんな時は…アミダくじ〜」
スノーは、紙とペンを出しました。
「おおっ、成る程な!コレで行く三人を決めるって奴やな」
「そんじゃ、書くで…」
スノーがアミダを書こうとすると、タイミング良くフロンティアウォーカー達が来ました。
「みんなで何やってるの?」
「何か、面白い事でもあるん?」
「ちょうど、女傑島のライブチケットが三枚あるから、誰が行くか決めてた所なんだ!」
「ライブチケット?!俺も行きてー!」
「ロード、ズルイぞ。俺も」
「えーと、ロードもカインドも行く気満々だね…」
「スモーク、私と一緒に行きましょう!」
「何か、悪い予感がするな…」
パズルとフロンティアウォーカー達は、嬉しそうにはしゃいでいました。
「皆さん、賑やかそうですね。何かありましたか?」
アメジストとアンバーも来ました。
「女傑島のライブチケットが手に入ってな。どないするか考えてた所や」
マゼンタは、アメジストとアンバーにアミダ表を見せました。
「ライブチケットか…女傑島に行って大丈夫か?」
「アンバーも思いますか…」
アメジストとアンバーは、不審がっていました。
「大丈夫や!女傑島は男客大歓迎やから安心し!」
「女傑島は、教養の良い佳人ばっかやから変なファンみたいなのは居らんやろ」
「女の子が滅茶苦茶強い敵って訳でも無いし、大丈夫だって!」
「アミダの本数増やすか、早よ決めやー」
「女傑島に行って損は無いと思うで?」
パズル達は、アメジストとアンバーにとにかく勧めました。
「…行って見るか?」
「一般人に戻った身だから、ファンの心配をしなくても大丈夫ですしね」
アメジストとアンバーは、パズル達に押されてしまいました。
ベルの音
ベルの音がした
枕元には、見覚えのある白髭のおじいさん
–––君が頼んだプレゼントはあげられないよ。
やっぱりそうか
–––アイツが欲しい。少しの間、一緒にいたい
なんて無理か
代わりに、とおじいさんは言った。
–––君が頼んだ子が、これを君にあげてとね
手編みの手袋
所々毛糸がほつれてるし
大きさも合わないし
でも
アイツの香りがした
いつの間にかおじいさんはいなくなっていた
ベルの音
『ベルの音』
待ち遠しい だけど まだ鳴らない ベルの音
街は賑わい 煌めいている
軽やかで ワクワクするような曲が流れ
街ゆく人の 足取りも軽やかで
心もきっと 踊っている
行き交う人々の表情も どこか 浮かれているような
そんな雰囲気に包まれた この季節
ベルの音は 幸せを運んでくるような そんな音
子どもには夢を 大人にはワクワクを
恋人たちにはドキドキを
非日常の 足が浮いてしまうような感覚を
ベルの音は運んでくれる
束の間の ときめくような そして
寒さで冷えた心も体も 暖炉のように
温めてくれるような
そんな時間を運んでくれる
楽しい 楽しい ベルの音
私にだけは聞こえない そんな気がする人も
もうすぐ 聞こえるよ 耳を澄まして
振りでもいいから 心揺らして 楽しもう
街中が 楽しむための音楽と
楽しむための イルミネーション
楽しむための ご馳走を
ここぞとばかりに 弾けさせてる
楽しむために 生まれてきた わたしたち
楽しまなくちゃ 損損損!!
振りでもいいから 思いっきり
心揺らして 楽しもう!
今年も始まったこの季節。
去年とは少し違う。
あたりは粉砂糖のように白く甘い雰囲気が漂う。
まるで冷蔵庫の中にいるよう寒い
毎年外を歩きキラキラとした世界を眺め
ひとり寂しく鳴るベルを聴く。
僕は1つ気持ちを零す。
零した言葉は白く凍り消え去る。
ここまでは去年と一緒だ。
ただいま〜
ただ今年はただいまと零せば
消えず拾われ
おかえり
彼の存在に
溶かされる
【ベルの音】